ONCE ダブリンの街角で

December 02 [Sun], 2007, 15:39
Once

ダブリンの街角で唄うストリートミュージシャンと、チェコ移民の女性の出会い。彼らの奏でる音楽が心象風景を紡ぎ出す。

言葉でなく、音で語るシンプルな人生の再起の物語。劇中で流れる楽曲も心地よく耳に響きます。
この作品、口コミで全米でも大ヒットしたとかで、なかなかの人気ぶり。
どうでもいいんだけど、この邦題・・・「ダブリンの街角で」は"Once"のサブタイトルですか?それとも続けて読むの?だとしたらものすごい違和感のあるタイトルなんだけど・・・。

いかにも低予算で作られた感じの、ざらついた感触の映像とドキュメンタリー・タッチの作り。名の知られたスターは出演せず、90分足らずのコンパクトな小品にもかかわらず、これ程人の心を捉えているものは何なのだろう?と思っていたけれど、リアルな現実と日常風景のもたらす素朴な美しさに、この音楽だけでも充分!って思える楽曲の数々は聴き応えあります。

音楽の果たす役割は非常に大きく、普通は台詞で語るところを唄で表現しているため、ある意味ミュージカルか!?ってくらい、音楽が流れるのだけれど、その唄には主人公の感情がダイレクトに表現されているからこそ、迫ってくるものがある。
主人公が出会うチェコ移民の女性とのセッションで曲が完成されていくシークエンスなんて、人と人の心が直に触れ合う瞬間を見ているよう。音楽を通して、心が共鳴するって、こういうことなんだなーって。だからこの出会いが、瞬間のものであっても、人生を変えるかけがえのないものなんだって思えるのです。それがまた、楽器店のピアノを借りて、っていうところが現実的でイイ(笑)

スタジオでのレコーディングの風景も含め、音楽好きなら見逃せないシーンも満載。
主人公の青年を演じるグレン・ハンサードはザ・フレイムズというバンドのフロントマンだとか。このバンドは残念ながら知らないんだけど、彼の曲はシンプルなギターサウンドに乗せたエモーショナルなロック。曲の感じでいくと、コールドプレイとか、その辺に近いかなぁ?印象的だったのはやっぱり、楽器店でセッションしてた曲と、前の彼女のことを歌った曲(回想?シーンで流れる)ですね。

何気ない光景が美しく見えるのは、たぶんそこに現実があるから。
決して恵まれているとも、満たされているともいえない現実。でもそこに光を、希望を見出そうとする姿が、はっとするほどきらめいて見えるのだ。CDプレイヤーを聴くために、夜中に電池を買いに走る。それだけで人は小さな幸せを得られる、人にはそんな才能がある。そうして人は生きることを続けていく。
ダブリンの街角で唄う男は、ピアノを弾く花売り娘と出会う。典型的なボーイ・ミーツ・ガールの物語。彼らには名前がなかったことに、最後に気づいた。

おまけ
アイルランドのアーティストっていうと、私的にはスコットランドとかに比べてあんまりピンとこないので(爆)ちょっと調べてみましたよ。おなじみのU2やクランベリーズ、映画中でもちょっと名前が出てきたシン・リジィなどの他、マイブラことマイ・ブラッディ・バレンタインもダブリン出身だったのかー。所属してたレーベル(クリエイション)を当時倒産に追い込んだほど散財した伝説の(?)バンドなんですけどね。すごく好きなんだけど、アイルランド出身だったとは意識したことなかったなー。(←めちゃくちゃ余談)
主人公がパフォーマンスしていたのはストリート・ミュージシャンが多いことで知られている(らしい)グラフトン・ストリートですかね?
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