働き方改革と就業規則Q

September 20 [Fri], 2019, 7:00
働き方改革と就業規則Q

▼「人を大切にする会社」の懲戒規定の考え方
人を大切にする会社といえども、ルールに違反した場合に
懲戒処分が下されることは当然のことです。
人を大切にしている会社ならば懲戒規定もいらないのではないか、
という話を聞くこともありますが、私はそうは思いません。
人に迷惑をかける行為は当然のこと、会社に迷惑をかける行為も、
会社に迷惑をかけた結果、その社員、協力会社、
お客様に迷惑をかけることになるので、懲戒の対象となります。

▼懲戒の種類と考え方
いかなる事由で、どのような懲戒をするのかについては、
経営者ごとに考え方があると思います。
今回、ご提案するのは1つの私見にすぎないのですが、
よろしければご参考にしてください。
話は変わりますが、刑法で刑罰を科する目的については、
行った犯罪に報いる罰を与えるべきという応報刑の考え方と、
今後、犯罪を犯さないように教育するという
教育刑の考え方の二種類があると言われています。
これは懲戒規定にも当てはまると思います。
解雇、降格は罰を与えるものであり、
応報刑の考え方によるものといえます。
一方で訓戒・戒告・譴責は反省を促すという意味で教育刑の
考え方によるものといえます。そして、減給や出勤停止は
両方の意味をもっているものです。
とするならば、解雇、降格を与えるに等しい事由は、
人や会社に多大な損害(迷惑)を与える行為を
わざとしたような場合に適しています。
「多大な損害」と「わざと」というところが重要です。
減給や出勤停止の場合は、わざとやってしまったけれど、
損害があまり大きくない場合、度を超すようなうっかりミスをしてしまい、
その結果損害が大きかった場合などに適しています。
最後に損害はほとんどないが、わざと人や会社に迷惑をかける
行為を行ったり、うっかりミスをしてしまった場合
(損害の有無に関わりなく)は訓戒等というのが
よろしいのではないかと思います。

▼「人を大切にする会社」の懲戒規定
このように、人を大切にする会社でも、厳格な懲戒規定は必要です。
重要なのは、懲戒を受ける側も被害を受けた側も納得するような
懲戒処分をきちんと適用できるように、
分かりやすい考え方(思想)に基づき、
分かりやすい規定を設けることだと思います。

(学会 法務部会 常務理事 弁護士山田勝彦)
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人を大切する経営学会
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坂本光司
人を大切にする経営学会会長 人を大切にする経営大学院塾長

元法政大学大学院政策創造研究科教授。 NPO法人オールしずおかベストコミュニティ理事長。 日本でいちばん大切にしたい会大賞」審査委員長。 他に国・県・市町・産業支援機関の公職多数。 専門は、小企業経営論・地域経済論・福祉産業論

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