魔法少女クラゲ3

May 23 [Sat], 2009, 9:33
EP3
モクギョとの邂逅

目次
 何の臭いだろう?僕は、布団の中で異様な臭いに気づいた。恐る恐る目を開けると・・・。

 部屋中にワカメや昆布やモズクがぶちまけられていた。

「う、わああああああああああああああああああああああああああ!!!」



「砂原君!起きなさい、砂原君!!」
「・・・うわぁっ?!」
 目が覚めると、僕は学校に居た。
「何だ。ただの夢か・・・」
「何だじゃないでしょう?文化祭のアイデアは考えてきたんですか?」
「ごめん。全然・・・」
「な、なんて非協力的なんですか!砂原君!私はあなたを見損ないましたよ!!」
 そう言うと、平木委員長は人差し指で、僕の顔をビシッ!と指差した。
「みんなが協力し合ってアイデアを出し合っているというのに、あなたは呑気に居眠りしていて、しかも全く文化祭のことを考えていなかったなんて!この薄情者!裏切り者!非国民!」
 何だか凄く酷い言われようだな。薄情者や裏切り者はまだいいと思ったけど、さすがに非国民はないだろう。僕だって、ちゃんとこの日本国の法律は守っているつもりだし、それに税金だって・・・って、僕は未成年だったか。
「つーか、人のことを指差すのはやめてもらえないかな、平木委員長?正直、あまりいい気分じゃないんだけど。それに・・・」
 僕は、自分の周囲を見渡して言った。

「この教室、非国民だらけなんだけど・・・・・・・」

 教室中の生徒たちが、好き勝手にしゃべっていた。ある者たちは昨日のテレビ番組について、ある者たちは某アイドルグループについて、またある者たちは・・・。とにかく、全生徒たちが、談笑したり携帯をいじったり居眠りをしたりしていた。
「・・・委員長。さっき言ってたことと状況が全然違うんだけど・・・」
「み、皆さん!静かにしてください!!」
 まったく。リーダーシップない癖に、委員長なんてやってんじゃねえよ。つーか、文化祭なんて正直かったるいと思う。高校生にまでなって、あんなガキ臭いことなんてやってられないよ。

「でさー、その魔法少女がさー・・・・・」

 誰かが魔法少女の話をしていた。
「マジカルビームで悪者をやっつけたんだよ!萌え〜!!」
 どうやら、アニメの話らしかった。あーもう!こんな時にアニメの話してんじゃねえよ!今は、魔法少女という言葉を聞くだけで頭が痛いんだ!昨日は、部屋中が磯臭い臭いで充満していて、全然寝つけなかった。おかげで酷い寝不足だ。しかも、さっきは自分の部屋に海草がぶちまけられている悪夢を見てしまった。これは、学校の帰りにファブリーズでも買わなくては・・・。
「静かにしてください!もう!先生!先生からも何か注意してくださいよ!」
「・・・・・・・・・」
「先生まで居眠りしてどうするんですか!!!」
 まったく、アホらしくて付き合ってられないよ。僕は再び体を机に伏せ、眠りにつくことにした。

 数分後、今度は青魚の悪夢で目覚めることになろうとは、夢にも思っていなかった・・・。



「参ったな・・・」
 帰ろうとした途端、大雨が降ってきた。困った。今日は天気予報で晴れマークが出ていたので、傘なんて持ってきていなかった。このまま帰りでもしたら、ずぶ濡れになってしまう。
「畜生。天気予報の大嘘吐きめ」
 そんなことをぼやきつつ、下駄箱の近くで立ち往生していると・・・。

「ピチピチ、シャブシャブ、ラッリラリ〜♪」

 クラゲがやって来た。・・・つーか、何だその歌?歌詞が嫌過ぎるんだが・・・。
「お〜い砂原!傘持って来てあげたよん!」
「つーか、お前は傘差さなくていいのかよ?びしょ濡れじゃないか」
「あたしはクラゲだから大丈夫だよん。むしろ、あたしはジメジメした雨の日が大好きなんだよん☆」
「そんなに湿気が欲しいなら海に帰れ」
 しかし、なんだかんだ言ってもいい奴である。わざわざ傘を届けてくれるだなんて、意外と気が利いているんだな。
「クラゲ。ありがとな」
「お礼は要らないよん。くれるんならポカリをちょうだい☆」
 前言撤回。やっぱ僕、コイツのこと嫌いだわ。だが、まあいいか。どうせ薬局にファブリーズを買いに行こうと思っていたのだ。ついでにポカリも買ってやろう。
「いいよ。一本だけだぞ?」
「わ〜い☆」



 僕はクラゲに150円を渡して、自分でポカリを買うように言った。薬局の中に磯臭い臭いをばらまかれたら、お店の人に迷惑だろうからね。
「いいか。外で大人しく待ってるんだぞ?」
 クラゲにそう強く言ってから、僕は薬局の中に入った。
「えーっと、ファブリーズは・・・。あった!」
 念のため、ファブリーズは2本買っておくことにした。これからかなり使うだろうし・・・。あ、そうだ。クラゲのために、香りつきのボディーソープとシャンプーでも買ってやるか。もしかしたら、あいつの磯臭い臭いをかき消せるかもしれないし。
「どれがいいかな・・・」
 シャンプーやボディーソープといっても、様々な種類があった。果たしてどれがいいのだろう?桃の香りとかどうだろうか。いや、ここはラベンダーにしておくか?それとも・・・。

「お姉ちゃま!こっちこっち!」

 僕がシャンプー&ボディーソープをじっくり吟味していると、僕の隣に幼女が現れた。ベレー帽を被った可愛らしい幼女であった。いや、僕はロリコンじゃないから、そんなに注目はしなかったのだけれど。しかし、僕はこの幼女の保護者を見た途端、我が目を疑った。

「え?平木委員長?」
「さ、砂原君?!」

続く
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