「マタンゴ」(1963・日)

May 09 [Sun], 2010, 21:00
東宝特撮映画にして、「ものすごく怖い」という評判だけは聞いていた映画。
水野久美様もご出演の映画「マタンゴ」を観ました。

既にディアゴスティーニの「東宝特撮DVDコレクション」15号でも
発売されてますよねー。
結局「買ってものすごく怖かったらどうしよう」と思ったので
レンタルにしましたけど。

で、観てみたんですが。
あれ……えっと……予想ほど怖くない(苦笑)

昔の映画なものだから、特撮のキノコ人間のレトロ風味造形が
あまり怖くは思えなくって。

でも、あれだ。
子供の頃に観たら、トラウマになることは必須です。
「これのせいでキノコが食べられなくなった」という感覚は判る気がする。

お話はこんな感じです。

「精神病院に入院している村井(久保明)は語る。
 ”僕は気が狂っている訳じゃない。
  だけど、僕の話を聞けばあなたも僕が狂っていると言うだろう……”
 以下は村井が語った事の顛末である。

 村井は婚約者の明子(八代美紀)とともに
 何千万もかけた豪華ヨットでクルーズに出かけたのだった。

 船のオーナーは大金持ちの社長の息子、笠井(土屋嘉男)。
 その他に作家の吉田(太刀川寛)、歌手の麻美(水野久美)、
 ヨットマンの作田(小泉博)、小山(佐原健二)の計7人が乗っていた。

 悪天候の中、無理に航行を続けた彼らは
 嵐にあって遭難し、はるか南の島へと漂着する。

 その島は無人島だった。
 見つけた難破船で暮らし始める彼らだったが、
 残された不気味な日誌を発見する。

 そこには船員が少しずつ姿を消すことと、
 島のキノコを食べるなという警告があった。

 空腹に苦しみ、食料を探す彼らだが思うように腹は満たせない。
 そして、女や食料の取り合いで険悪になり、
 ときには互いに武器を持ってのにらみ合いになることも。

 とある者は一人だけ食料とヨットを持って逃げ出し、
 とある者は禁断のキノコを食べて気が触れる。
 そして、彼らの周りにはキノコ怪人の影が見え隠れしだして……」
無人島に流れ着いても、脱出するために力を合わせるでなく
それぞれのエゴに負けてバラバラになる彼ら。
元々強い信頼関係で結びついていた訳でもないので、
自分だけが生き残れるよう、少しでもいい目を見られるように必死です。

途中で「キノコを食べると自分もキノコ化していってしまう」という事が判明し、
空腹からキノコの誘惑に負けるのは誰だ?という展開になっていきます。

で、実はキノコ怪人よりも
この醜いやり取りの方が怖いのですね〜。

子供の頃「蝿の王」っていう、
これまた無人島に流れ着いた少年達が
エゴ剥き出しで争い合う話を読んで多少トラウマになりましたが。
まあ、「蝿の王」は読書感想文のネタにしたので
トラウマの元は取れているからいいとして。
この映画では更に女の取り合いも出てくるもんな。

男達の欲望を掻き立てる美女役として
水野久美様とは誠に素晴らしきキャスティング。

ほとんど男ばかりのグループの中で、
肉感的な肌もあらわなファッションで船内をうろうろ。
あの紅い唇から「ふん、みんな私が欲しいのよ」と
放たれるドス声がなんとも言えずセクシー。
ついにはキノコを食べてしまい、
「おいしいわ〜」とあげる声がまたもセクシー。

……やっぱり子供向け映画じゃないです、これ(苦笑)

周りがどんどん理性を失っていく中、
久保明演じる村井は大学助教授という職もあってか
最後まで理性を失うまいと頑張るのですが、
彼が守ろうとした婚約者・明子も
ついにキノコの魔力に堕ちるのでした。

「せんせえ〜、せんせえ〜」
キノコの森から響く明子の声に既に理性は残されていないのです。
明子を演じる女優さんは存在感が薄いのですが、
この声のところだけは平板さが実に気持ち悪かったぞ。

そして、一人脱出に成功し語り終えた村井が振り向くと、
その顔には!あのキノコが!嗚呼!

……ということで、トラウマになるのもやむなしの映画なのでした。
でも、大人なら一回は観ておくといいかも。
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