B混乱

November 13 [Sat], 2004, 21:02
クリスマスが近づいていた。
あたしはろくに学校にも行かず、アルバイトに打ち込んでいた。
楽しかった。
一人でいると気がめいるし、何よりバイトであたしは必要とされていた。
正哉と彼の狭間。とうとう心が割れてしまった。
このころのあたしは良く記憶をなくしていた。

メールが来るたび、彼の指定着信音が流れるたびに震えていた。

…この時期、本当によく覚えていない。

クリスマスイヴの夜、まさやと抱き合っていたあたしの家のインターフォンが突然響いた。
彼がやってきた。
ドアをたたき携帯が鳴る。
あたしは声も出なく、涙が止まらず、恐怖で息ができなくなり、気を失った。
まさやが支えていてくれていたのは確かなことだった。
彼を忘れようと思ったのはこの日が最初だったかもしれない。

一人の時間にもなれた頃、先輩があたしのバイト先にちょくちょく通い、
いつの間にやらバイトの一員となっていた。

(今思うとこれも何かの縁なのかな。。。)

バイト後に、先輩を家に呼んで散々愚痴を聞いてもらったり、先輩の家に遊びに行ってみたり。
いつの間にか、あたしの憧れていた友人関係がそこには出来上がっていた。
先輩はあたしに音楽やギター、ボードなど今まで知らなかったジャンルを教え込んでくれた。
あたしの世界は2倍以上に広がった。

ハイカラなスポーツだからと毛嫌いしていたスノボだったけど、
よしおと先輩の誘いでその気になり、いつのまにかcool合宿に参加してしまった。
そう、別れた彼氏とまさやも参加していた、微妙すぎる合宿だった。。。

A失恋

November 13 [Sat], 2004, 20:58
大学行くと学食『かえで』にいつでも先輩はいた。
まったり友達と話していると、いつの間にか後ろからあたしの頭をぽかりと叩き現れた。
たわいの無い会話を交わしふらりと姿を消す。
そんな日常が当たり前だった。

秋も深まり、統一と呼ばれ学園祭企画サークルは大忙し。
あたしもその一員だった。
このとき辺りから一つの変化が現れた。
本当はもっと前から変化は訪れていたけど、気が付かないふりをあたしは続けていた。

「距離をおこう。」

大学に入って一週間もしないうちに付き合い始めた彼氏からの別れの言葉だった。
最初から合わないのは解っていた。
短期で怒りっぽい彼とのんびり屋で寂しがりやのあたし。
彼がもっと強い女性が好きだと言うことは気が付いていた。
そして、あたしも彼のきつい性格に疲れ元彼や友達に何度も助けを求めていた。
限界だった。

特別な力を持ち、今までにない言葉にできない魅力を持つ彼が好きだった。
時折垣間見える優しさと、芯の強さに惹かれた。
好きだった。

死のうとした。市販の風邪薬を飲めるだけ飲んだけど、なにも起きなかった。
あたしは毎日泣いて、学校に行くのが辛くて家に引きこもった。

友達のまさやはずっとあたしのそばにいてくれた。
震えていると抱きしめてくれたし、泣いているときは涙をぬぐってくれた。
まさやはボロボロのあたしを好きだといってくれた。

それでもなお、あたしは彼のことが好きで、まさやと付き合おうとはしなかった。

学園祭が過ぎて、久々に彼からメールがきた。
内容は忘れてしまったが、とてもショックだったのは覚えている。

彼は学園祭が終わったらもう一度付き合いなおす気だったらしい。
もちろんそんな自分勝手なことあたしには理解しがたがったが、あたしはまだ彼が好きだった。
でも、まさやのことも十分好きだった。

@新緑

November 13 [Sat], 2004, 20:54
生まれて初めて人を好きになった。
人を好きになるってすごく切ないものだって初めてしった。

人は、一生のうちに運命の人に3人出会うらしい。

3年前。
その日は、良く晴れた昼休み。
なじみ始めたキャンパスと少々うんざりぎみの学食。
「あ、ね〜さん。」そこで、呼びかけられた同級生で年上の友達が、見知らぬ人のもとに駆け寄っていった。
あたしもつられてゆっくりと近寄る。
第一印象は良く覚えていないけど、皆が言うように高校生くらいの見た目だったかもしれない。

「夏に北海道にツーリングに行ってきたんだ。」
無印良品の写真アルバムを友達に自慢げに見せる。
「へ〜、えだ君バイク乗ってんだね〜。」
「どなた?」
あたしはひまわり畑とバイクとその人が写る写真をゆっくり見ながら尋ねる。
「えだ君。coolの先輩だよ。」
「ほ〜。よしおcool入ってたやね。」

coolっていうのはうちの大学のスノボーサークルの愛称で、100人ちかく参加してる大所帯サークル。
あたしも興味本位でcoolの新歓に参加してみたが、初めての飲み会でもあったからひどく酔っ払いほとんど記憶が無く、在籍もしていない。

「どちらさん?」
「同じ学年で、友達のゆきえちゃん。coolの新歓にも来てたんだよ。」
「へ〜見かけなかったな。」
「ゆきえちゃん相当酔っ払ってたもんねw。」
「ははw」
なかなか気さくな人らしい。
男性嫌いのあたしもなかなか普通にはなせる。むしろ…
「なんか先輩っぽくないねw」
「若いでしょ?よく間違えられるよ。」
あたしよりも一個年上だが、本当によく年齢よりも下に見られるそうな。
「じゃあ先輩っぽく無いから『先輩』ねw」
「何だそれwまあいいけど」

この出会いが全てのはじまりだった。
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