パリ・モネの家。
2005.06.30 [Thu] 14:54

 パリ、サン・ラザール駅から国鉄で約1時間、バスに揺られて15分。ささやかな旅行を楽しんでいるうちに、 小さな村 Giverniy (ジヴェルニー)の観光名所、通称「モネの家」に到着です。

 当時43歳のフランスの画家 Claude Monet(クロード・モネ 1840−1926)が、フランス北部ノルマンディー地方の田舎の村ジベルニーのアトリエに移り住んだのは、1883年のことでした。パリの美術界で華々しい成功を収めることが出来なかった彼は、フランス各地を転々とした後にこの村にたどり着き、86歳で亡くなるまで、村の風景と庭を愛し続けるのです。

 6月のこのシーズン、モネの庭はまさに花の季節。想像以上に広い庭はどこを歩いても色鮮やかな花々に彩られ、優しい香りを漂わせています。庭園はきちんと手入れが行き届き、訪れる人たちは安心して園内を散策することが出来ます。

 モネの家も、また興味深いものでした。華やかな庭園とは裏腹に、簡素で飾り気の無い2階建ての家の外観は白とグリーンで統一され、特に装飾と呼べるものはありません。各部屋には、モネの作品と共にモネの蒐集した浮世絵が数多く展示され、さながら日本浮世絵博物館の様。置かれている家具などから、質素な生活ぶりが伺えました。

 モネの家から徒歩5分くらいのところに、Musee d'Art Americain Giverny (アメリカ美術館)もあります。こちらは、モネやジヴェルニーの風景に影響を受けたアメリカ人画家たちの作品を展示してあるとか。敷地内には美しい庭もあり、とても明るいカフェも併設されています。もちろん、カフェだけの利用も可能。この場合、入場料は特に必要ありません。村の散策に疲れた足を休めるのにぴったりの場所です。


 GIVERNY・行き方
パリ・サンラザール駅から、SNCF(国鉄)でVERNONへ。約1時間。
VERNONからは、GIVERNYまでバスで約15分。バスは随時、折り返し運行されています。

 モネの家
開館:4月1日〜10月31日 10時〜18時(月曜閉園)


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フランス・音楽教室。
2005.06.21 [Tue] 08:36

 パリから南へ電車で約1時間の街、massy-palaiseau (マッシー・パレズィウー)で、子供達にフルートを教えるお仕事をしてきました。

 パリの人たちから Antony (アントニー)の別名で親しまれる、パリの南に位置するオルリー空港をRER・B線と呼ばれる電車に乗って通り過ぎると、目的の駅はもうすぐ。駅を出たら、バスに乗って学校まで約10分。パリ近郊の静かな街で、ささやかな旅行を楽しめました。学校は手入れの行き届いた広い庭の中に建てられ、そこで絵画や音楽などの授業が行われています。

 今回私が一緒に勉強した子供達は、7歳〜11歳。フルートを手にして間もない彼等ですが、一生懸命課題に取り組む様子は大人たちと変わりません。近々行われる小さな演奏会に出演することが楽しみでしょうがない様子でした。

 日本で専門的な音楽教育と言えば、民間組織の経営する音楽教室や、個人授業が主流ですが、フランスでは公立の学校が主な教育機関となります。市や区の運営する公立の音楽学校では、大人のためだけでなく、5,6歳といった小さな子供達のための音楽理論、バレエ、演劇、器楽等の教室が開かれ、また、彼等の出演する発表会等も頻繁に催されています。昼間の学校が終わった後に、こういった専門的教室に参加することが出来るわけです。

 レッスン中最も問題になったのは、フルート三重奏で誰が1番パートを受け持つか!ということ。子供達は、それぞれ自分こそが1番パートを担当すると言って譲りません。結局は、あみだくじで決めることにしました。当たりを見極めようとする彼等の様子に、自分の子供の頃を思い出してしまいました。


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フランス・初見演奏の授業。
2005.06.14 [Tue] 11:21


 「フランスの音楽学校にあって、日本の音楽学校では見かけないもの。」の1つに、初見演奏の授業があります。

 「今までに一度も、もしくはほとんど見たことの無い譜面を、すぐに演奏する。」という能力を要求される初見演奏。長年楽器を練習し続けてきた人ならば多少の差はあれども、備わっている技能です。しかし即座に楽譜を読み取り、それを実際に音として現す能力ですから、もちろん個人により得手、不得手の差が出てきます。

 それを特別に訓練する時間というのが、初見演奏の授業。私の通っているエコールノルマル音楽院では、必修科目の1つになっています。生徒は毎週1回、授業中に初めて渡された譜面と格闘するのです。

 日本でも、授業で初見演奏を全く要求されないわけではありません。しかしそれは「ソルフェージュ」の授業の一部として扱われ、カリキュラムの中で重視されることはありません。フランスでは、「ソルフェージュ」と「初見演奏」は明確に区別されるのが一般的なようです。

 もう1つ面白い点が、フランスでは自分の専攻楽器を用いて授業に参加できる、というところです。日本でのソルフェージュや初見演奏の授業では専攻楽器にかかわらず、視唱(声に出して歌うこと)やピアノ演奏を要求されました。フランスでは、フルートの学生はフルートで、チェロの学生ならばチェロで授業に参加します。様々な種類の楽器が集まり、3重奏や4重奏をすることも珍しくありません。

 与えられる譜面は多種多様。バッハ、ヘンデルといったバロック時代のものもあれば、ベートーヴェン、チャイコフスキーなど、交響曲を丸ごと演奏したこともあります。メシアンや武満徹など、現代曲も勉強しました。

 授業があれば、年度末試験もあります。初見演奏2年生のクラスの課題は、以下の通りでした。

・ピアノ伴奏つきの新曲1曲(試験のために作曲されたもの。)
・オーケストラスタディ(ピアノ伴奏つき)
・無伴奏の新曲1曲(試験のために作曲されたもの。)

 初めての譜面に試験という場面で挑戦するのは、やはり緊張するもの。ともあれ、今年度の様々な試験も全て無事終了!ほっと一息ついています。


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フランスで修行中!素敵なトロンボーン奏者たち。
2005.06.10 [Fri] 10:07


 フランス・パリで修行中の、日本人トロンボーン奏者たち。私の大切な友人である彼等が、演奏会を開くことになりました。

 2年前、フランスに来た当初から知り合って以来、今までずっと大切な音楽仲間として交流を深めてきた彼等の演奏会!とても楽しみです。出演メンバーは5人。皆それぞれ、フランス屈指の一流オーケストラプレイヤーのもとで勉強しています。

 フランスで身に付けた確かなテクニックに加え、とても温い人柄の彼等の創りだす音楽は、誠実でいて大らか。そして、豊かなエネルギーに溢れています。2年前から毎週日曜日、どんなに忙しくても休むことなく自主的に集まり、彼等は地道な基礎練習を重ねてきました。音楽への情熱や仲間への敬意が無くては、到底不可能なことです。

 そんな彼等が、私は大好き!このフランスで楽しいことも、ちょっと悲しいことも皆で笑い飛ばしてきました。お時間のある方は、是非2005年の6月17日(金曜日)に、素敵な金管アンサンブルをお楽しみください。

・トロンボーンソロと、4重奏のコンサート‘POKER des AS‘
日時/2005・6・17(金曜日)20:00〜
場所/Maison du Japon
    7c Bd Jardan, 75014 Paris
    RER B線 Cite Universitaire駅下車
    (シテ・ユニベルシテ敷地内、日本人館です。)
演目/ヴィヴァルディ・ソナタ
     ビゼー・カルメン
シューマン・組曲  etc....

・入場無料・



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フランス式・成績のあらわし方。
2005.06.04 [Sat] 09:19


 6月。フランスの学生は、年度末試験に追われ大忙しです。

 フランスでの成績の付け方には、主に2種類あります。「点数」か「賞」なのです。

 日本で「点数」といえば、一般的に一番良いのは100点満点!これがフランスですと、「20点満点だった!」になります。またこの点数は、10,5点、11点、11,5点…というように、0,5点ずつ加算されていきます。ですから、19,5点取った!となれば、日本人にしてみれば、97,5点を取ったようなもの。大抵のフランス人は満足そうにしています。

 もう1つの評価の表し方、「賞」。これはなんと、オリンピックの様に、メダルの色で表されます!もちろん一等賞は、medaille d'or(メダイユ ドー) 金メダルです。その他銀メダル、銅メダルはもちろん、「金メッキの銀メダル」「銀メッキの銅メダル」!なんて言う、なんともユニークな物まであります。メダルなどと言っても実際に金メダルや銀メダルが貰えるわけではありませんが。

 かく言う私も、本試験に向けて集中的に練習中。練習量に比例して指もよく動きなんだか嬉しいのですが、それ以上に試験課題が仕上がるのかどうか心配で焦っております…。


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