NABUCCO

December 02 [Thu], 2004, 19:35
Dirigent: Renato Palumbo Inszenierung: Guenter Kraemer
 Buehne: Manfred Voss, Petra Buchholz Licht: Manfred Voss Kostueme: Falk Bauer Nabucco: Juan Pons Ismaele: Keith Ikaia-Purdy Zaccaria: Ferruccio Furlanetto Abigaille: Georgina Lukacs Fenena: Julia Gertseva
 ギュンター・クレーマーの現代風な演出。極限まで表現を切り詰めた舞台といったところ。ルントホリゾントと紗幕、大黒幕をうまくつかって転換し、衣装と照明だけで新鮮な舞台をみせるところなど、このような良質のセンスの舞台は日本ではなかなか見られない。
 舞台は美しく、全体的に重く暗い雰囲気が静かに続くのだが、残念ながらこのアトマスフィアーがどうもナブッコというオペラには全然合っていない。私は観ていてなんだか悲しくなってしまった。この舞台をみただけでは、私のような初心者にはどういうストーリーなのかまったく理解できない。私はあらすじを知っていたけれどわからなくなってしまった。現代的なドレスを着た人たちが苦悩している様はわかる。しかしこの読み替えになんの意味があるのか。
 演出の工夫自体はそれぞれ面白い。紗幕にイスラム語がプロジェクターによって映し出され、ナブッコが「私は神だ」と言った場面でその文字が崩れ落ちる、鏡を持ったコーラス、王冠と刀は象徴的に飾られているだけ、など面白い。でもドラマがない。つくづく、無理して読み替えをせず、普通のナブッコを観たい、とにかく読み替えよりもまずドラマを見せてくれ、と思った。 だってなぜこのご時世ナブッコのような作品を観にわざわざオペラに来るのかって、血みどろと嫉妬と、そういうドラマを生で仮想体験したいからなのでは?それがミニマムに象徴的に静的に演じられると、作品がすっごく小さくなってしまう。それが演出家の意図なのかもしれないけれど、それでは演出家の傲慢があまりに入りすぎていると私は思う。薔薇の騎士の演出の時も同じことを感じたのだけれど。
 ということで、正直退屈ぎみだったが、でも冒頭で書いたように、大変美しい舞台だったし、衣装も装置もセンスと工夫に溢れている。このような舞台は日本ではやはり観ることができない、ともつくづく思うのだった。 とはいえ私はこの作品は勉強不足なので、偉そうなことはいえない。クレーマーさんすみません。
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