無題

May 03 [Mon], 2010, 13:17
「登場人物があなたに似てると思って」と持ってきてくれた本が2冊ある。
森見トミヒコの「夜は短し歩けよ乙女」と姫野カオルコの「ツ・イ・ラ・ク」である。
前者の登場人物は「黒髪の乙女」で、後者は主人公の「隼子」だったと思う。

二人の共通点は、酒に強く、空想的で、あまり俗世的な幸福に頓着しない様子で、一見男の興味を引くようには思えない。これが友人から見た私の人物像であるらしい。
彼女は私のことを「飄々としている」と評したこともあった。

実際の私がそういう雰囲気を持っているか、というと自身がモウロウとしているため自分でもよくわからない。

私がその二人の主人公に似ているのか否か、ということのが問題ではなく、俗世的な幸福にさほど興味のなさそうな主人公たちが、俗世的な最たるテーマである「恋愛」小説の主人公に足る素養を持っていたことが面白いと思った。この二人の少女が登場する舞台は、いわゆる「恋愛小説」であった。

私はこの二つの作品を読んだとき、恋愛の崇高な部分を感じずにはいられなかった。
それは愛を神聖視するという意味でも、肉欲を汚れとしてみるという意味でもなく、精神と肉体が両方存在したうえで魂の触れ合いが行われ、それは当事者同士にしか理解しえず、他者どうこう言うこともできない世界が確かに存在するのだという確信だった。

私自身の恋愛だって、友人たちの目には不思議に映ることが多々あるようだ。
同年代の青年に興味がなく、もっぱら好きになるのは「40〜50代の紳士」と自他共に認める「枯れ専」だ。
見た目が地味なくせに、遊び歩いているものだから、あからさまに軽蔑のまなざしを送ってくる者もいる。そしてその軽蔑のまなざしの持ち主は男にせつない顔をさせる権利を持ちえたことがあるのだろうか。
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