能楽堂にバロックの響き!〜うえまちコンサート

2013年01月27日(日) 19時00分
 みなさん、こんばんは。
 今日は寒かったですね!
 大阪ではお昼に雪が舞っていました。

 さて、昨日の土曜日、山本能楽堂で「うえまちコンサート」をご開催頂きました。
 
 「うえまちコンサート」は今回で20回目!
 NPOまちすまいづくりさんがご主催で、季節毎に上町台地の歴史的な場所で、テレマン協会さんのご協力で、魅力的なコンサートを、地域のみなさんが参加しやすい低価格でご提供されています。

 今回は、ちょうど昨日から始まったうえまち台地ホープゾーン協議会の、まちびらき、「オープン台地 in Osaka」の40あるイベントの一つとしてご開催下さいました。









 いつも「うえまちコンサート」に参加させて頂いて思うのですが、バロック音楽と能楽堂の融合の面白さ。
 西洋と東洋が響き合い、混じり合い、心地よい時間が流れる。。。
 今年も心が和み、リラックスして楽しませて頂きました。

(とくい)

平成24年度文化庁「次代を担うこどものための舞台芸術体験事業」−ワークショップ

2013年01月24日(木) 21時15分
 みなさん、こんばんは。
 大阪は今日は午後から冷え込んできた感じでしたが、みなさんのお住まいの場所は如何ですか?
 先程新聞で(数日前のものですが)、インフルエンザが12月半ばの10倍の勢いで流行しているので要注意!との記事が。
 お気を付け下さいませ。

 さて、昨年、一昨年と、同じこの時期にご報告させて頂いておりますが、今年度も文化庁からの委託で、小学校、中学校、特別支援学校へ能のワークショップと公演に伺わせて頂いております。

 一昨年は、九州西部と沖縄(宮崎県、大分県、福岡県、沖縄県)でしたが、今年度は、九州の残り半分の東側の地域で巡回公演を行わせて頂いております。
 先週の月曜日に長崎県の大村から始まって、長崎の小学校3つ、中学校1つ、熊本の小学校二つ、中学校一つ、福岡の小学校一つ、養護学校一つにワークショップに伺わせて頂いています。

 約2週間におよぶ巡回のワークショップも明日で終わり。。。
 本日は、福岡県の直方養護学校に伺わせて頂きました。

 今回のワークショップは5名で伺わせて頂いておりますが、到着すると黒板に嬉しいメッセージが!
 この巡回公演では、どちらの学校に伺っても、本当に学校の生徒のみなさんも先生方も、あたたかくお迎えくださり、ワークショップそして、本公演を楽しみにしてくださっている気持ちが伝わってきます。
 本当に嬉しいです!



 本日のワークショップは教室で行わせて頂きましたが、本公演をさせて頂く体育館を見せて頂きました。
 こちらで来月能「小鍛冶」をご覧いただきます。



 この季節、広い教室や体育館だと少し寒かったりしますが、会場に子ども達が入ってきて、授業が始まると、とたんに寒さはふっとび、あっという間に時間が過ぎます。
 本日も、本当に楽しそうにご参加頂いて嬉しかったです。

 よく考えると、たった2時間の授業ですが、それでも別れるときは、なんだか寂しく。。。
 次回2月に本公演でお伺いさせて頂くのを、心待ちにしています!

 今回のワークショップでは、どこもすり足をしていただいています。 
 そして、全ての学校で、ワークショップ終了後に、生徒のみなさんは、すり足で会場から立ち去られることが多く、その姿が、ほほえましくうれしいです。

 先日のワークショップでは、能面が怖くて泣いてしまった小学校一年生もいました。 
 でも、給食のときには、すっかり元気いっぱい。「怖くて泣いてしまった〜」と笑いながら教えてくれ、よかった〜と思いました。

 また、今回、装束紹介の着付けモデルを各学校の教員にお願いし、担任の先生方に能衣装を着けさせて頂いております。
 別にこちらから条件を出させて頂いたのではないのに、なぜか今回は、180センチ以上と背が高い男性の先生がが何名かいらっしゃって、いつもの見慣れた行動的なジャージ姿の先生が、装束を来て華麗に変身する姿に、子どもたちは大笑い。
 先生方のご協力で、文字通り能を「楽しく」学ん頂く事ができました。

 今年度は、「小鍛冶(こかじ)」のお能をご覧いただこうと思っています!
 参加してくれる子どもたちに、楽しんで頂けるよう、いろいろと工夫を凝らしています!
 来月の本公演にお伺いするのが楽しみです!

(とくい)



TROPE(トロープ)の公演 - プリミティブなあたたかさ

2013年01月23日(水) 20時39分
 みなさん、こんばんは。
 ブログを更新させて頂こうと思いつつ、風邪をこじらしたり、風邪で働けなかった分の仕事のしわ寄せが来て、なんだかとても忙しい毎日です。
 申し訳ありません。

 山本能楽堂の今年度の改修についても、きちんとまとめてご報告させて頂こうと思いつつ、なかなかです。
 でも、今年度の客席全体の改修は、耐震補強を中心に、床暖房などお客様に快適にお過ごし頂けるよう取り組ませて頂き、本当に新しい息吹が能楽堂に吹き込まれました!

 本当に有り難かったのが、日本を代表する設計事務所で名門の安井建築設計事務所様、日本のデザインシーンを牽引するgraf・服部滋樹様、飛鳥時代から続く金剛組様、まち・建築の照明デザイナーの長町志穂様、世界で活躍される舞台照明演出家の藤本隆行様、そして、数寄屋建築の田尻工務店様、という各界を代表する方々に、最高のチームを組んで頂き、改修に取り組んで頂いた事です。

 本当に細かい部分まで検証して下さり、山本能楽堂の価値を大切に考えて下さり、 感謝の気持ちで一杯です。
 目指してくださったのは、昭和25年の再建当時の凜とした空気。
 時代劇の装置のような作り物のいかにも、、といった感じではなく、歴史の陰翳に対峙するモダンな空間が本当に心地よく、新旧が取り混ぜられ、本物の、ここにしかない空間が生まれました。
 本当に嬉しいです!

 さて、前置きが長くなりましたが、改修工事のデザインをご担当頂いている服部滋樹さんが代表をつとめるgrafさんと坂本公成さん率いる京都を拠点に活動されているダンスカンパニーのモノクロームサーカスさんによる、家具と身体の関係性をテーマにしたダンス公演が、京都駅近くのヴォイスギャラリーさんで開催され、伺いました。

  

 「TROPE(トロープ)」というのは、grafさんから出されている家具で、コンセプトは「使い手の感覚を呼び覚ます道具」。
 完成された家具ではなく、日々の暮らしを豊かにするためのアイデアのきっかけとなるような道具を目指され、道具としての機能を最小限まで削ることで、使い手に自ら工夫し使いこなす楽しさを提案されています。






 
 現代の生活において、何もかもが便利さを優先させ、過剰に機能が付加されしすぎてしまっているのではないか。

 本来は、道具の一つとして、もっと自由に、ヒトが主体となって使いこなしていた家具が、「便利そうに見える」見せかけの機能が付加され続けることによって、ヒトよりも家具の方が主体になってしまい、ヒトが道具に使われて、ヒトが本来持っている「工夫すること」「創造すること」といった楽しみが、逆に削り取られてしまっているのではないか。
 道具としての家具の原点に立ち返り、ヒトが主体となった生活を提案したい、、。本来のヒトの生活はもっとシンプルなものだったはず、、、と、grafの代表の服部滋樹さんが疑問を持たれて2011年に発表されたのがこのTROPEという家具のシリーズだそうです。




 TROPEの家具は、本当に家具?といった感じです。。。
 テーブルの天板になりそうな大きな板だけ、であったり、はしごのようなカタチをしたもの、T字型の長い棒のようなもの。
 私たちが通常持っている家具の概念から言えば、すべて未完成です。

 家具と道具の中間のようなカタチ。

 その道具を使って、ダンス作品が展開されるのですが いったいどんな公演になるのかなぁ、、と思いながらでかけました。
 もちろん、家具と身体の関係性をテーマにした舞台芸術を拝見するのは初めてです。


 そこに描かれていたのは、ヒトが本来持っていたプリミティブなあたたかさ。
 ヒトがヒトを慈しみ、ヒトが道具と大切に関わる。
 ヒトとヒトとの関係性、ヒトとモノとの関係性、そしてモノとモノとの関係性。
 その全てにおいて、ヒトもモノもきちんと機能するためには、根底には愛情が必要で、ヒトとしての原点の大切さを感じました。






 家具=道具がただ置かれているだけではなく、ダンス作品として、そこに生身の肉体が加わり関係が生まれることで、ヒトが本来持つプリミティブな感性が、覚醒され、忘れていた大切な何かが頭をもたげてくる、そんな感じです。
 そして、道具って本当はそのようなものだったんだ、と。
 日々の暮らしの中に新しい発見や、驚きや、変化を与えてくれるもの。
 ヒトが本来持つ工夫する喜びや力を生み出してくれるもの。
 現代人って、なんだかそんな楽しみを忘れて生活しているような気がしました。

 また、TROPEの家具は、当たり前のことかもしれませんが、きちんと「本物の木」から家具職人さんが一つづつ丁寧に作られています。
 触ってみると、手になじんでとてもやわらかくあたたかく、気持ちがいいです。

 家具の素材って、最近はいろんなもので作られたりしますが、やはり「本物の木」からヒトの手できちんと作られている事は、太古の昔からヒトが行ってきた原始的な行為です。
 今回の舞台で使われている家具が、自然の中の本物の木から作られていることで(本当は当たり前のことですが)、ヒトとモノの関係に、さらにそこに自然が関わってきて、自然と対話できるというか、さらに世界が広がって、だからこそ、ヒトが本来持つ感覚が呼び起こされる気がしました。

 道具としての家具の持つ可能性。
 使うことによって呼び覚まされる、忘れかけていたヒトとヒトとのあたたかいつながり。
 ヒトが本来持つプリミティブな感覚。
 本来のヒトとしての存在理由を考えることで、さらにシンプルに研ぎ澄まされていく感性。

 公演が終わって感じたのは、「できるかも!」といった、生きていくための今よりもっともっとワクワクとした、新しい未来への可能性。
 はしごみたいな家具が家にあったら、変われるかも!

 TROPEの公演は今週の土曜日26日まで、です!

(とくい)
 
 



四天王寺のちょんな始め式ー金剛組さま

2013年01月11日(金) 19時36分
 みなさん、こんばんは。
 年明けから、またきちんとブログを書かせて頂こうと思いながら、風邪をひいてしまいました。
 山本能楽堂の事務所でも、半分が風邪。
 かなり、風邪が流行っているみたいですが、みなさんは大丈夫ですか?

 本日、1月11日、四天王寺さんの「ちょんな始め式」に参列させて頂きました。


 
 以前ブログでも少し書かせて頂きましたが、山本能楽堂の改修工事を今年度は金剛組様が執り行って下さっています。
 金剛組は、世界最古の企業、飛鳥時代から1400年続く会社で、聖徳太子が四天王寺を建立する際に、大陸から連れ帰った造寺工、つまりお寺を作る専門職の3人の内の一人が金剛さんというお名前で、その金剛さんに由来する会社だそうです。

 今回の工事をお願いする前から、もちろん金剛組さんのお名前はよく存知あげていて、日本建築ご専門の最高峰、といったイメージはもっていたのですが、世界で一番古い会社だとはしりませんでした。

 そして、本日お伺いさせて頂いた「ちょんな始め」は、大工職の仕事始めとして、毎年1月11日に四天王寺で飛鳥時代から連綿と続けられています。


 「ちょんな」というのは、古くから伝わる大工道具の一つで、木の表面を荒く削るために用いられた象徴的な大工道具を意味するそうです。
 そして「ちょんな始め」の儀式では、大工の棟梁が古式で正装し、手斧(ちょんな)などを用いて木材の加工を再現されます。



 本来は夜に行われていたそうですが、現在では午後4時からで、四天王寺の西側にある金剛組の社屋から、12人の棟梁が正装して行列し、四天王寺の境内の瓶の池の前で、四天王寺の執行の方と合流し、金堂に入ります。
 私も、金剛組さんの社屋から、棟梁の行列に続いて一緒に参加させて頂きました。






 金堂の中に入ると、ご本尊の前に、壇が築かれ、塩、お米、お水、お酒、そして鯛がお供えされていました。
 そして、儀式が始まる前に、入り口は閉め切られ、灯明と提灯のみの薄暗い中、儀式が執り行われました。

 工事をするための物差しにあたる「杖」を出す「杖だし」、音を出して杖をうちつける「杖打ち大事」、角材に墨をつける「墨掛け大事」、墨糸を引く「糸引き大事」、ちょんなを3度打ち付ける「斧打ち大事」、かんなを掛ける「かんな掛け大事」などが順番に行われました。
 そして、最後に正大工さんが、聖徳太子と天津神国津神に対して祝詞をあげられ、なおらいのお酒を一同で頂きました。

 約40分のこの儀式。
 他の物音が一切しない、外の明かりも入らない、外界と遮断された金堂の内部の暗闇の中で、厳かに、執り行われます。
 とても、神聖で、日本人の魂を感じるような儀式でした。
 
 また、この「ちょんな始め」は、四天王寺というお寺の金堂の内部でおこなわれるのに、祭壇が作られ、四天王寺と金剛組から鯛が献上され祭壇に飾られたり、最後に祝詞があげられたり、神事に近い面が多く、古い日本の神仏習合の要素が多分に残されていて、とても珍しい儀式だそうです。

 お寺の金堂の中で、扉を全て閉められた暗闇、という経験は生まれて初めてでした。
 本当にわずかな灯明だけの明かり。
 目が慣れるまでは真っ暗闇。
 でも、そんな中で拝見するご本尊の気高さと尊さ、そして、建築の美しさ、工芸品の素晴らしさ、何より仏さまに守られている有り難さ。陰翳の美しさ。
 心の深い部分にまで染み渡りました。

 
 
 実は、昨晩39度近くまで発熱してしまい、本日伺えるかも少し不安だったのですが、儀式を終えて事務所に戻るとすっかり元気になっていました。
 もしかしたら、浄化して頂いたのではないか、、と思えるぐらいに、神聖で身も心もあらたかになる儀式で、参列させて頂き、光栄で有り難く思いました。


(とくい)
 

明日は、たにまち能!

2013年01月05日(土) 20時10分
 明日、午後1時から山本能楽堂の定期公演「たにまち能」を開催させて頂きます。

 演目は、能「花月(かげつ)」・山本順之、能「山姥(やまんば)」・今村一夫、狂言「酢薑」(すはじみ)です。
 他、仕舞 「竹生島(ちくぶしま)」森本哲郎、「巴(ともえ)」今村宮子、「胡蝶(こちょう)」松浦信一郎です。

http://www.noh-theater.com/tanimachinoh.htm

 開演は午後1時から。
 みなさまのお越しをお待ち申し上げております。

(とくい)

能と遊ぼう!+少年少女うたい隊2013、始まりました!

2013年01月05日(土) 19時52分
 みなさん、こんばんは。
 
 お正月は如何お過ごしでしたか?
 今年は雪がちらついたりで、少し冷え込みましたが、お風邪などひかれてませんでしょうか?

 山本能楽堂では、昨日から新年のお稽古が始まり、本日は、明日のたにまち能のリハーサル、そして、こども達を対象とした「能と遊ぼう!」と「少年少女うたい隊2013」が本日より始まりました!



 朝の10時半から、こども達がたくさん、能楽堂に来てくれました!
 
 第1回目の本日は「能楽堂を探検しよう!」です。
 能楽堂の中を、いろんな説明をしながら、こども達と一緒に"探検”します!



 
 実は、毎年1月から3月にかけて、こども達を対象とした体験講座「能と遊ぼう!」と「少年少女うたい隊」を、継続して開催させて頂いてきて、昨年も予定をしていたのですが、平成23年度の工事が予想外に延長してしまい、やむなく昨年はお休みさせて頂きました。
 結構、「今年はないのですか?」などとお問合せも頂いて、楽しみにして下さっていた方も多かったのですが、工事のため物理的にどうしても無理で、昨年は本当に申し訳ありませんでした。

 その分、今年は、新しくなった能楽堂で、こども達に思いっきり能の魅力をお伝えできれば、、!と思っています。

 今日は、「吉野天人」のうたいも能舞台の上で、全員でうたってみました。
 
 こどもたちにとっては、初めてきく謡(うたい)。。。
 最初は、何も見ないで、ただじーっと聞いていてもらい、その感想をお聞きしたりしていたのですが、「俳句みたい!」とか、「季節は春!」とか、耳からきこえてくる、初めてきく室町時代の詞章でも、こども達は言葉はわからないみたいでも、しっかりと感じ取っていて、改めてこども達の感受性のすごさを感じました!

 次回は、2月2日。
 こども達の笑顔に会うのが楽しみです!


(とくい)
 

あけましておめでとうございます!

2013年01月01日(火) 4時11分
 みなさん、あけましておめでとうございます!
 旧年中は大変お世話になりまして誠にありがとうございました。
 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 毎年恒例となりました「初心者のための上方伝統芸能ナイト〜年越し特別編」。
 今年も、ご参加頂いたみなさまとご一緒に、賑々しく新年をお迎えさせて頂きましたこと、心より感謝申し上げております。

 

 どうぞ、みなさまにとっても、本年とても実り多い一年となられますようお祈り申し上げております。私たちも、益々楽しんで頂ける能楽等になれるよう、精一杯取り組ませて頂きますので、ご指導賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 今年もよろしくお願いします!

(とくい)
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:山本能楽堂
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大阪の谷町4丁目にある大阪で一番古い能楽堂です。
2006年に国登録有形文化財になりました。
昭和25年から続く定期公演「たにまち能」、初心者向けの夜の公演「とくい能」、初心者向けの体験講座「まっちゃまちサロン」、4種類の伝統芸能のいいところだけを一度に楽しめる「初心者のための上方伝統芸能ナイト」などを開催しています。
「初心者も楽しい能楽堂」をめざしています!
ぜひお気軽にお越しください。
詳しくは山本能楽堂公式ホームページをご覧ください。
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