「勝敗は兵家の常って言うじゃないですか!」

August 31 [Mon], 2009, 0:38
『人形劇三国志』第二十回感想。
今回から感想の密度がかなり薄くなってしまうかと思います。まあ、前から長いといってもあらすじをなぞってるだけで密度は薄かったのですが……。最近、楽しく鑑賞というよりメモ取りの方が優先されてしまっている感があり、これではいかんと思った結果がこれであります。すみませぬ。

以下、ネタバレ注意。
前回の続きからです。玄徳と趙雲は撤退にあたり、朝餉の煙を立てて残っているふりをしてこっそり引く(趙雲の案)ことにしますが、
曹操「ちと燃え過ぎるのではないか。あれではまるで火事だ」
遠方から炎が見えるくらいまでもうもうとたき火するんじゃないよ兵隊!(笑) 結局あっさりと曹操たちに看破され、玄徳軍は逃げている最中に襲われるはめに。汝南の寄せ集めの兵たちはちりぢりに逃げてしまい趙雲は射倒され、玄徳は王子さまよろしく趙雲を自分の白竜に乗せて何とか逃げてゆきます。
そういえば、曹操がやっと郭嘉の異変に言及しました。「咳がおさまらぬようだが、身体は大丈夫か?」気づいてはいたようです。妙にほっとしましたよ。大切な軍師さま、もっと大事になさいな。
手負いの趙雲は、私を置いてお逃げ下さい! と玄徳に懇願。
玄徳「いったん主従の義を結べば親子も同然、死ぬも生きるも一緒ではないか!」
玄徳のこういうところに、みんな惚れるんだろうなあ。私もちょっとぐっときました。ありがたいけどこのままではと趙雲が自害しようとしたところに援軍が。危ない危ない。義弟たち&玄徳ママ&淑玲と、ここで合流。
張飛「兄者は俺たちだけを逃がそうとしたのかもしれんが、そうはいかん!」
そういやそうだったな。関張に趙雲、こんなに勝れた英雄豪傑が三人もいるのに、自分に仕えたばっかりに……と自責の念を募らせた玄徳さん、後のない自分のもとを離れてくれと三人に言いますが無論誰も聞く耳持ちません。なんでそんな情けないことをー!! と泣く張飛、兄者のご先祖である高祖劉邦陛下とて連戦連敗、最後の一戦で項羽を破って漢王朝を立てたではないですか、と説得する関羽。その言葉に張飛も便乗、
「勝敗は兵家の常って言うじゃないですか!」
二度三度敗れても、首がつながっていれば何とかなる! と力強い言葉、もっともです。趙雲は、袁紹→公孫瓚→玄徳殿と主君を変えたが、玄徳殿が一番です! と。はじめ袁紹に仕えてたのか君! 気づかなかったよ、確かにあれ? と思ったことがあったが。
一同の絆はいっそう深まり、また徐州牧時代からの玄徳ファンという村のみなさんからの差し入れもあり、とりあえず気を取り直して再起を図ることにした玄徳さんたち。趙雲は自ら劉表に助けを求めに行きます。ここの趙雲はほんと、かなりのやり手です。
趙雲の話を聞いた劉表は「玄徳殿はわしの弟も同じ!」と一も二もなくOK。えらく軽々しく決めるなあ、蔡瑁でなくとも家臣だったらひとこと言いたくなるわ、と思います。もちろん蔡瑁(大きな鼻が印象的な人形)は反対。呂布やら曹操やら袁紹やら諸将のもとを転々として落ち着いたことのないような奴なんて迎え入れたら曹操に攻め込まれるのがオチ(いや全くです)、逆に趙雲の首はねて曹操に送ってしまえば、と進言。趙雲さん反論して曰く、「私は死は恐れないが、玄徳殿は帝から朝敵曹操を討てと勅命を持ってるんですぞ!」結局劉表、「わしは当面の損得よりも義を重んじたい、もう申すな!」と蔡瑁を退け玄徳たちを迎えることに。劉表さん、この人形劇では玄徳を助けるってことで一応善人扱いなのでしょうか、しかし声の演技などのせいか、善良さよりも主君にふさわしからぬ軽々しさや曖昧さ、胆力のなさを感じてしまいます。演義系劉表としては、それが正しいのかな。

一方、都。美芳久しぶり! 相変わらず元気そうです。美芳の屋台で酔いつぶれる紳々竜々、彼女の前では休暇だと言い張っていましたが脱走兵として曹操の前にしょっぴかれるはめに。あらら(笑)。
しょっぴかれた先で、郭嘉に例の「任務」の真意についてねたばらしされる紳々竜々。なんだかんだいって、結局は大手柄! 曹操からも、「終わり良ければ全て良しだ!」と、お褒めの言葉を直々にいただくことに。この件に関してはめでたしめでたし、ってことか(笑)。
そこに袁紹の訃報が。その跡目を廻って兄弟喧嘩(袁譚VS袁尚)が起こっていると聞き、前から冀州攻めを進言していた郭嘉は今こそその時! と曹操に勧め、曹操もさっそく挙兵。ああ、郭嘉……。
ところで袁尚人形が出てくるとは思いませんでした(笑)。美男として名高い袁尚ですが、眉と目の離れた(口がとがっていればひょっとこみたいな)顔のお人形さんで、ちょっとイメージとは違いました……。親子でややこしい名前つながりで、孫権もここで出てくるとは思わなんだ。不意打ちでびっくり。一瞬でしたが、こちらはイメージどおり。孫家は衣装カラフルなのね。

さてその頃、劉表の好意で新野に身を置くことになった玄徳は、劉表を訪ねていました。初対面の文官伊籍に、「あの馬は災いを招く馬、お乗りにならない方が」といきなり白竜をくさされますが、悪いことならもう何度も起きている、縁を大事にしたいのだと一蹴。
玄徳は劉表に、曹操が冀州攻めで出払っているうちに都を襲いましょうよ、どのみちあっちが片付いたら曹操が目を向けるのはこっちですから先手を取らなきゃ、とそそのかしに来たのでした。しかし平和主義者というか事なかれ主義者というか、劉表は「曹操が攻めてくるならともかく、こちらから攻めるのはどうも……」とお断り。平和に荊州にこもっていたい劉表からしてみればほんとにいらぬ差し出口というか大きなお世話でしょうし、玄徳は玄徳でこの事なかれ主義者め、と思ったに違いない。しかしどちらも人格者ですので、そう思ったなんで描写はもちろん出てきません(笑)。
まだ若さが残っていて色っぽい蔡夫人が出てきて、劉表は例の世継ぎ問題を口にします。しかしこんな大事なことを同姓とはいえこないだ来たばかりの客将に聞くか(笑)。演義でも突っ込みたくなるところではあります。玄徳さん、長幼の序は守るべきと答えたまでは良かったが、その後がいけない。
玄徳「奥さんの力が強過ぎるなら、徐々に弱めてゆけばいい」
蔡夫人@立ち聞き「ま、いらぬことを!」
確かにこのひとことは正論だとしても余計だ(笑)。玄徳は蔡夫人に、そして蔡瑁にマークされてしまいます。

玄徳さん、蔡夫人に立ち聞きされたかしらんと不安がりつつ、髀肉の嘆。戦場に生きるこの人らしい言葉ですが、これ、取りようによっては平和という檻に自分を入れてしまったともいえる劉表に対する嫌味とも取れなくないか? そんなことにはひとつも触れず、まあまあ今は身体を休めて、と温かくもてなしてくれる劉表は確かに人格者かも(笑)。
戻ってきた蔡夫人は玄徳の探りなど平気でかわし、別室の趙雲がもてなしを受けてくれないので何とか言っていただけないかしら、と。わかりました、と答える玄徳をそっとにらむ蔡夫人の陰険なまなざしにぞくぞく。黒くくっきりと引かれたアイラインが実に効果的、人形の頭がうつむき加減になるとアイラインのおかげで目が、視線が強調されるのです。

玄徳が劉表の部屋を引き取ったのはもう深夜。案内に立った伊籍曰く、「ご寝所にいらしてはなりませぬ、すぐにお逃げを!」西門のみが開いております、馬も用意しました、と。準備万端ですブラボー伊籍さん。彼は、白竜を祟りの馬と聞いても全く動じなかった玄徳に感銘を受け、身の危険も顧みず助けてくれたのでした。
伊籍「将軍のご運が馬の崇りをしのげば、この場も逃れることができましょう!」
伊籍に礼を言って、玄徳は白竜にまたがり西門から力づくで逃げ出します。物音を聞いて事態を察する趙雲。
白竜を駆って玄徳は逃げて逃げて……壇渓に。迫る追っ手。いよいよ追いつめられた玄徳さん曰く、
「やはりお前は崇りの馬だったか!」
えええ、ここまできて今さらそれはないよ!
演義では、水の中を歩かせようとしたら水の流れに馬が前足を折ろうとして……というところで玄徳がこの台詞を吐くのですが、この人形劇では断崖絶壁に立った時点で言っています玄徳さん。なんとか渡れるところを探そうとか向こう岸(というより崖)まで渡ろうとか努力もせずにこの台詞。おかげですごく理不尽な台詞に聞こえましたぜ。そりゃ白竜がいきりたつのも当然です。
結局、白竜は見事満月をバックに、壇渓を飛び越えたのでした。「よくやったぞ白竜、命の恩人だ!」と玄徳大喜び。追っかけてきた蔡瑁は矢を射かけながら「なぜ逃げられる?」
玄徳「なぜわしの命をとろうとする!?」
蔡瑁「問答無用!」
問答無用ときたか(笑)。ともかく蔡瑁たちがせっせと矢を飛ばしてくる中、何とか逃げ切る玄徳と白竜でありました。
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まっつーさん、こんばんは。コメント&トラックバックありがとうございます。
確かに劉表は演義のイメージにかなり近いかもしれません。どう見ても悪役な蔡瑁の玄徳評、ほんと当たってますよね……あはは。
やはりというべきか、袁尚は顔見せだけで終わりですか……ちょっともったいない気もします。
September 02 [Wed], 2009, 0:10
曖昧というか、優柔不断というか、頼りなさそうな劉表でしたが、
なんとなくイメージどおりです。
それに比べて、アンチ玄徳な蔡兄妹の押しの強そうなこと。
しかも、蔡瑁の玄徳評がもっともなのが、困ったもんです(笑)

袁尚は同じ読み方ネタで出てきたけど、この後、もう出てこなかったような。
人形作ったけど、出番無くなっちゃった?出てきたら、ごめんなさい。
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