「すきまのおともだちたち」江国香織

2005年08月31日(水) 10時51分


新聞記者の「私」。取材旅行の時に道に迷い、「ちいさなおんなのこ」に道を尋ねた。それが二人の出会い。会うのも別れるのも唐突で、いつでも会えるわけではない。

MOEの連載が本になりました。こみねゆらさんの絵がとても可愛い。前にMOEで自分のレースのスカートを惜しげもなくきってわけてあげる話だったと思うのですが「おさんぽ」というお話を読みました。そのときも江国さんの話にこみねさんの絵でした。江国さんの女の子のイメージにピッタリあった素敵な絵です。

生まれたときからひとりでなんでもてきぱきとこなす「ちいさなおんなのこ」。好き勝手な歌を歌い、「私」のことを風変わりな人だという。お屋敷から連れてきた古くて、興奮すると割れてしまうお皿と一緒に暮してる。

私もそんなすきまに滑り落ちて、いつまでもかわらないおともだちにあえたらいいのにって思いました。

「東京DOLL」石田衣良

2005年08月30日(火) 16時32分
東京DOLL
石田 衣良
4062130025

MG(「マスター・オブ・ゲーム)と呼ばれる天才ゲームクリエーター、5人で立ち上げたゲーム製作会社が手がける「女神都市」は百万本以上出荷する人気ゲーム。新作のWの原案を練るMGの目にとまったヨリ。背中に濃紺の翼のタトゥをもち、愛する男に降りかかる不幸を予言してしまう不思議な力を持っている、魅力的な女。

「この国ではあらゆる流行は、携帯電話でメールを打つ親指の速さで変化していく。」とか文章がきちっと石田さん。なんだけど、全然魅力のない話でした。読んだ後、気持ちが沈む。沈んで、夫が言い放つ些細な事に落ち込んでみたり…これってきっとこの本の影響だと思う。

主人公のMGは自分の感情を表に表さないゲームクリエーター。お金は沢山あって、高価なものもたくさん持つ、婚約もしている。だけどすべてが受身であり、人間関係も分析して距離をおいている。そこに現れたヨリ。新しいゲームのイメージが湧き、そしてMGの心も揺さぶられる。ヨリに溺れ、婚約者を傷つけない為に嘘をつく。

恋愛の話なのかゲーム社会の話なのか、中途半端なまま、恋愛も仕事も「えー?」って感じのラスト。どうして?連載の途中で終わらせないといけなくて、中途半端なままラストにしてしまったのか?それじゃぁなかったら途中で飽きてしまったのか?わからない…

「檸檬のころ」豊島ミホ

2005年08月29日(月) 9時17分
檸檬のころ
豊島 ミホ
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東京から北に電車で4時間半。まわりに何もない町にある共学の進学校・北高。そこを舞台にした連続短編集。
「タンポポのわたげみたいだね」授業を受けられなくなっ手しまった小嶋智との関係に悩む橘。
「金子商店の夏」東京で司法試験を受ける為に予備校に通う金子晋平、28歳。ある日祖父が倒れたと電話があり、北高横にある寂れた店に帰る。
「ルパンとレモン」野球部の西。親友の佐々木が好きな子が自分が中学の時につきあっていた秋元だった。
「ジュリエット・スター」下宿屋の娘。北高と南高の生徒を預かる。下宿内交際禁止なのに南高の珠紀と北高の林がつきあっているらしい。
「ラブソング」音楽があれば幸せ、将来は音楽ライターになりたい白井。ある日、クラスの辻本が同じ趣味とわかり、気になり始める。
「担任稼業」北高の先生。小嶋の担任。
「雪の降る町、春に散る花」秋元加代子。東京の私大を希望していて、彼である佐々木とは別れなければいけない。

著者があとがきに「私の高校生活は暗くて無様なものでした。…そういう「地味な人なりの青春」を、いつか書きたいと思っていました」と書いてます。その通り、クラスの中心から外れた子。人生に疲れちゃった人。学校生活が楽しくない子。そんな未来の希望もないような人たちばかりが登場します。だけどどの話もラストにはなにかキラキラひかるものがあります。読んだ後温かな気持ちになれる。

自分の高校時代を考えると、女子校だったし、自宅から大学に通ったし、クラスで注目を集める人じゃなかったけど、ここに出てくる子たちの気持ちに共感できる部分が全くなかった。だけど、登場人物がこの世の中のどこかに絶対にいる、こうやって悩んだりしながら日々を過ごしてる人がいるってすごくリアルに感じました。

豊島さんの本、もっと読んでみたくなりました。

「戒」小山歩

2005年08月28日(日) 8時39分

小山 歩
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2002年、伝説の奇人猿の真似をした舞舞いの「戒」の墓が見つかった。そんな序幕から始まる第14回ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品。

昔帯沙半島に再という国があった。母親が公子の乳母だった為に公明と一緒に育てられる。が、母の遺言により名家を継ぐことも、将軍として功を立てることも、政治家として国を司ることも、封じられ、舞舞い・道化として陰ながら再を守る戒。自分を能無しと見下し笑う周りの人々、彼の才能を惜しむ継母や異母兄弟、無能な公子、公子の正妻で昔の恋人湖妃、怒り狂う父、自由に生きたいと思うたびに浮かび上がる母の面影。

うーん。すごいです。「後宮小説」のように実際にない歴史、国をきっちりと作って読ませていく。物語の中に「戒より始めよ」という多くの人に知られている物語があって、現在色々な研究もされている「現在」と、戒が生き、思うことが書かれている「過去」があるので、戒は実在していたっていう気持ちになる。

才能がありながらも舞舞いとなって公子に仕えていなければいけない戒。悩んでどこか遠くに行きたいって思った途端、母の亡霊が出てくる。いつも「公子」が最優先だった母の愛に餓え、幼なじみで自分の強さも良く知っているの恋人をあきらめ、妻となった異国の女性は自分の知らない間に再の人たちに受け入れられ一人取り残された気持ち。

そんな自分を見失った戒が愛する湖妃からもらった護り布 よって母の呪縛からも逃れる事が出来、再を救う為無心で踊る。―戒、戒、家がないから、小屋に住む 戒、戒、家がないから、小屋に住む―そんな戒の姿がしばらく頭の中に残りました。

この本はすのさんに教えていただきました。面白い本をありがとうございました。

パイレーツ・オブ・カリビアン

2005年08月28日(日) 8時04分
パイレーツ・オブ・カリビアン / 呪われた海賊たち コレクターズ・エディション
ジョニー・デップ ゴア・ヴァービンスキー オーランド・ブルーム
B00069BLEO

久しぶりの映画。ディズニーランドのアトラクション・カリブの海賊がモチーフと聞いて、どんな映画なんだろうって興味がありました。私「バットマン」シリーズや古くは「アダムスファミリー」など、きっちりとした世界が出来上がってる映画、すきなんです。

ジョニー・デップ、最高!ちょっとすっとぼけたキャプテン・ジャック・スパロウ役は彼でなければ出来なかったのでは…やっぱりかっこいいです。髪にビーズ付けたり、アイライン縁取ったり、くねくね動いたり…それらの個性的な演出をジョニー・デップ自身が提案したとか。さすが!

オーランド・ブルームもかっこよかった。キーラ・ナイトレイは最初に見たときに「どこかの映画に出ていた!」って思って映画の間ずっと気になっていたのですが、今年見た3本の映画の中の「ラブ・アクチュアリー」だったようです。思い出せてスッキリした。

1週間借りたので、もう一度くらい見たいなぁ。

伊坂幸太郎マイベスト3

2005年08月27日(土) 14時07分
伊坂さんの投票締め切りが迫ってます。
8冊出ている本のうち、読んだのが5冊。
みんな好きでベスト1を決められません。
悩んだ末、好きな登場人物で決めることにしました。
1位死神の精度
4163239804
死神の千葉の淡々とした語りと下界の人との会話のずれが好き。

2位チルドレン
4062124424
陣内さんのいいかげんなんだけどかっこいい姿がいい。

3位アヒルと鴨のコインロッカー
4488017002
ドルジ…皆の気持ちを背負っていくドルジが切ない。

「小生物語」乙一

2005年08月27日(土) 9時24分
小生物語
乙一
4344006550

乙一さんがHPで公開していた日記をまとめたもの。

日記といっても、登場人物の「小生」と乙一さん本人ではなく、日記を書くにあたって「小生」というキャラクターを作ったと書いてあった。多分「渋谷に行った」とか「漫画喫茶に泊まった」とか「映画を見に行った」などは実際にした事で、それを「小生」から見ると…って事なんだと思う。

それにしても、すごいです。独特のユーモアにずっとニヤニヤしっぱなし。どれくらい可笑しいかっていうと
「2月14日 …とある編集者からチョコレートが送られてきた。箱が素敵だったので捨てずに宝石箱か何かにしようと思った。しかしぼくは宝石など持っていないので、コレクションしている「切ったつめ」を入れた」
「3月5日 今日もまた「こんなことしている場合じゃないのに」の練習をした。いつにもまして熱のこもった「こんなことしている場合じゃないのに」だった。それからひさしぶりに「少しだけの仮眠のはずだったのに」をやろうとしが。90分の仮眠をとろうとしたらうっかり8時間も眠った。自分もなかなか「少しだけの仮眠のはずだったのに」が上達したなと思った。」
ずっとこんな調子なのです。それなのにまえがきで「この本を読んでも良いことはひとつもな。この本に時間とお金を割くのはやめたほうがいい。」って書いてます。乙一さん遠慮深いわ。

力の抜けた文章。時々見せる本心(って勝手に解釈)。本になるときに付け加えた欄外の注釈でもいい味出してます。

「バリー・ユアグローの「ケータイ・ストーリーズ」を思い出しました。短い文章の中にある不思議な世界もそうなんだけど、挿絵が似てる。この本の挿絵は華鼓という方が書いているみたいです。 「ケータイ・ストーリー」の挿絵も素敵でした。調べてみないと。

今年の夏は乙一フェアー開催中

「暗黒童話」乙一

2005年08月26日(金) 13時55分
暗黒童話
乙一
4087020142

冬のある日、左目と一緒にそれまでの記憶も失ってしまった菜深。以前の菜深と全く違うわたしに戸惑う家族や学校の友人。眼球移植を受け、目が見えるようになった日から左目が勝手に見る映像。その映像だけが私の記憶。映像が実在する場所だとわかって、家出をして訪ねる私。

記憶ってなんだろう?ってすごく考えた。記憶がなくなったら、今まで生きてきて経験してきた事が無になってしまう。主人公の菜深のように自信をなくしてしまうのは当たり前の事なのかもしれない。夢って昔の場所が出てきたり、その日に読んだ本の内容だったり、そういう記憶がなくなるんだから夢も見ないのかもしれない。もし、自分の子供が記憶を無くしてしまったら、やっぱり菜深の母のように昔の面影を捜して、落胆してって事になるんだろうか?

すべてを無くしてしまった菜深。左目が見せる映像は突然やってくる。その記録をとり、自分の記憶として大切にする。視点は小さい子供だったり、成人した男の人だったり、高校入試の映像から名前が和弥だとわかる。ある日、見た映像から和弥が行方不明の女の子に関係する事件に巻き込まれたのではと考え、和弥の暮した町に行く。和弥の姉、砂織が働く喫茶店を中心に砂織に好意を持つ大学生の住田さん、常連の京子さんや不思議な雰囲気を持つ画家の潮崎さんなどに出会い、行方不明の女の子を捜す菜深。「アイのメモリー」という童話。その童話を書いた、不思議な能力を持つ作家の三木の語り。グロテスクな表現も沢山あるのに、どんどんはまっていきます。行方不明の少女、そして和弥を殺した犯人。すっかり騙されました。

台風

2005年08月25日(木) 23時43分
関東地方に台風が接近しています。
時々強い雨と突風が吹き荒れます。
それなのに夫は「飲み会」だそうです
ありえない…

驚きっぱなし

2005年08月25日(木) 14時55分
昨日は久しぶりに都会までお出かけ
去年からイギリスでホメオパシー勉強してる昔の同僚Mちゃんがイギリス人の彼と一緒に夏休みを利用して帰ってきた。

仲のよいお友達で食事会をするって言うので、彼見たさに私も参加させてもらいました。
場所は表参道にあるバルバッコアグリル
表参道に行くのなんて何年ぶりでしょうか?子供を産んでからは行ってないので確実に6年はたってます。

バルバッコアグリルはブラジル料理のお店のようです。
シュラスコという長い剣に刺さった肉やら野菜やらを、かっこいいお兄さん達が「いかがですか?」ってサーブしてくれます。そしてサラダバーがあり、サラダ食べ放題。お酒も飲み放題で6200円。男の人なら払う価値あり!私は少食な上に肉があまり好きじゃないので、一度でいいですが。

元同僚Mちゃんのお友達っていうのがすごかった。Mちゃんが私と一緒に働いていたのは10年前なのですが、その後職場を替えて、どうやら六本木のクラブで夜遊びしていたよう。その頃の友達がメインの会だったのです。

皆さん気さくで一人でつまらないなんて事は全然なかったのです。が六本木のクラブで遊ぶとなれば英語がしゃべれるのは当たり前らしく、最初の乾杯から「Everybody!!!」です。「みなさーん」じゃないんです

そして私ったらMちゃんの彼(名前忘れました…)の斜め前に座ってしまいまして、そのテーブルはフツーにフツーに英語で会話が進められます。一応、いちおう少し勉強しましたので聞き取る事は出来ます。が、ただただうなずくばかり。意見はいえないシャイな女です。

日本語で話していても「上司が…」とか「配置換えをおねがいしてるんだけど…」とか、大学卒業してすぐに調剤薬局に勤めた私、大きな会社を知らない。「へー」「へー」「へー」の連続です。

色々かわった表参道にも、みんながフツーに英語をしゃべってる事にも、大きな会社に勤める女の人にも、そして女性専用車両にも驚きっぱなしたまには都心に出ることも必要ですね。だけど体力が続かないのです。今日はボケボケさ。
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