「ホームタウン」小路幸也

2005年11月18日(金) 21時05分
ホームタウン
小路 幸也
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北海道のデパート三国屋で内部調査をする行島柾人。中学時代の両親が起こした事件により、家族も故郷も失ってしまった。ある日、ずっと離れて暮している妹から「結婚する」という手紙をもらった。そして妹と妹の婚約者の青山さんが失踪する。

なんだか先が気になってどんどん読み進めました。最初のほうは中学生の時に両親に起こった悲しい出来事から逃げようとする柾人と妹の木実。その悲しい出来事とは何か?後半は消えた木実と木実の婚約者の青山君はどこに?章の最後に必ずそんな謎が書いてあるのです。で、次が気になる。巧いです。

主人公の柾人。デパートの顧客管理部<特別室>で働いています。内部調査が仕事で、育ての親であり、表社会から裏社会まで名前が知れ渡ってるカクさんに仕込まれた。調べるのは社員の素行だったり、仕入先の事だったり。そんな部署って本当にあるのだろうか?柾人が語る言葉が淡々としていて、理路整然と物事をかんがえ、冷静沈着に行動する。私に全くない要素をもった柾人に憧れました。

周りの登場人物、育ててくれたカクさんや柾人が下宿している家のおばあさん、そして元ヤクザの草野さんも優しい。

優しいので読んでいてすごく気分はいいのです。ただ、ラストあれよあれよという間にすべてが丸く収まって、みんなで「あぁ幸せ」。出来すぎ。せっかくいい調子で流れていた物語を、ページの関係上さらりとまとめましたって感じだったのです。だからといって、悲しいラストがよかったのか?って言われると悩みますが。
柾人と木実、二人が抱える両親の問題。自分達には人殺しの血が流れていると恐れる二人。それがなかったら物語が始まらないんだけど、両親が殺しあうっていう設定はありえないって思いました。子供がいる前で、そんな風に憎悪をむき出しにしあう夫婦っているのでしょうか?たかが賭博と浮気です。

なんだかんだと書いてますが、面白い本だったのです。えぇ、とても。
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