「東京奇譚集」村上春樹

2005年10月26日(水) 21時41分
東京奇譚集
村上 春樹
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「偶然の旅人」「ハナレイ・ベイ」「どこであれそれが見つかりそうな場所で」「日々移動する腎臓のかたちをした石」「品川猿」の5つの短編。

村上春樹、作家の中には「村上チルドレン」なんていわれる人達がいるし、熱烈なファンがいるような気がします。「村上ワールド」に魅了される人沢山いらっしゃると思います。私は…読んだ事ある村上春樹は、読んだ順に「ノルウェーの森」「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」「アフターダーク」「カンガルー日和」「不思議な図書館」位。しかも「海辺のカフカ」までは内容全く覚えてない。村上さんの本と言えば、ねじれた空間に入り込んでしまったって印象です。この本の最初のほうで「僕は確かにフィクションの中では大胆な作り話をする(なにしろそれがフィクションの役目だから)」と書いてあって、なんだかそれだけでも腑に落ちたきがして満足です。

で、今回の短編集。すごく面白かった。帯に「奇譚【きたん】不思議な、あやしい、ありそうにない話。 しかしどこかあなたの近くで起こっているかも知れない物語。」とあります。最初の文章が「僕=村上はこの文章の筆者である」で始まり、自分の身に起こった不思議な出来事を語り、それから物語に入っていきます。なんだか全部、どこかで起こっていそうな気持ちになります。村上さんの手にすっかりはまってしまいました。

確かにこの世には不思議な事はたくさん起こるともいます。村上さんのサイトでも奇譚について色々書かれていました。そんな不思議話がすきな村上さんの周りに沢山の奇譚が集まってくるんだ。

一番印象に残っているのは「ハナレイ・ベイ」。ひとり息子がハワイの海で鮫に襲われて亡くなった。そんな主人公サチが毎年息子の命日のあたりの3週間を息子が亡くなった海で過ごす。自分の運命をキチンと受け入れて生きるサチがすがすがしい。
「偶然の旅人」ゲイの調律士。毎週火曜日に通う本屋のカフェで偶然同じ本を読んでいる女の人に話しかけられる。
「ハナレイ・ベイ」ハワイの海で息子を失った女。ピアノバーを経営し、息子の命日には息子がなくなった海で過ごす。
「どこであれそれが見つかりそうな場所で」ボランティアで失踪人を探す男。品川の高層マンション、24階から26階に帰るときにいなくなった男。
「日々移動する腎臓のかたちをした石」父親に言われた「一生出会ううち意味のある女は3人しかいない」という言葉が気になる作家の僕。
「品川猿」1年前から自分の名前が思い出せなくなった女。市が始めたカウンセリングに通ってみることにした。
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