華氏911

October 08 [Fri], 2004, 5:53
「それは自由が燃える温度」

ロードショーの終了ギリギリで行って来ましたよ。
あんまり期待はしてなかったんだけどね。
いちお、アメリカの次期大統領が決まる前に
見ておきたかったから。

期待感がなかった理由は
ムーアの前作「ボウリング・フォー・コロンバイン」。
この時はかなり楽しみに劇場に見に行ったんだけど、
変に期待し過ぎたのがいけなかったのかイマイチな気がした。
ムーアのやり方が汚いというかドギツいというか。
ある一部を押し広げてあたかもそれが全体かのような印象を与える理論も
何か稚拙に感じたし。
まぁ、これは(商業)ドキュメント"映画"で
純粋な"ドキュンメンタリー"ではないわけで。
観客を引きつけることができればそれでいいんだろうけど。

スチームボーイ

September 03 [Fri], 2004, 3:56
「僕は、未来を、あきらめない」

大友監督が製作に9年も費やしたというこの作品。
根底に流れるテーマは科学の限界と矛盾。
科学を使う側である人間の意志がそこになければ
科学は何の意味も持たなくなる。
「AKIRA」の頃から大友監督が関わった作品に一貫して表れるものだ。

製作期間が長期に渡ったせいか、全体的に間延びした印象を受ける。
主要登場人物のキャラクター設定が曖昧で
なぜこの役が、この台詞を言うのかという部分の説得力に欠ける。
主要人物のバックボーンがいまいち見えてこないせいで
物語の中でその人物たちが変化していく様子もいまいち納得できず、
どうしてこのような行動をとるにいたったかという理由が希薄だ。

2時間を超える大作であるが、その尺の長さが気にならないのは
さすが大友監督といったところか。
だが、全体的にアクションシーンが多いからというのも
時間を感じさせない理由の一つかもしれない。
逆に言えばアクションシーンがてんこ盛りのせいで、
流れるように話が展開していき勢いだけでストーリーが進行している。
「説明する」部分が少ないせいで、
何となく頭に「?」を抱えたままストーリーを追ってしまう。

画面の隅々にまで気を配っているのは確かに凄いと思う。
例えば、画面に映り込んでいる人物は小さいものでも動いているとか、
場面の背景となる机の上に散らかっている図面やガラクタなどの描写。
だけど、細かいディティールに気を配り過ぎて
肝心の"芯"の部分がうまく描かれていなかったように思う。

大友さんの久しぶりの"監督作品"ということで期待もあったので
やや残念だった。