まねきねこプロジェクトというプロジェクトをやっている中の人です。ネットで、ちょっと他とは違った心地よいコンテンツを技術的な立場を含め、いろいろ検証していますが・・・ここではぬるくやってます。

«ドラゴンクエスト5 | Main | 写真»
ナナシノゲエム〜サイドストーリー? / 2008年07月07日(月)
サイドストーリーというか、この話は、なかのひとが勝手に想像してノベライズしたものです。
DS版ナナシノゲエムのシナリオとリンクしていますが、本編とは別のものです。
まだ、下書き状態なので、文脈的や表現的におかしい箇所があったら、ご指摘お願いします。

本編については、まとめ記事をごらんください。



ナナシノキオク

≪イチニチメ≫
尾高先輩が死んだ。
目立たないけど優しい先輩だった。
リコ先輩がいたから、諦めてたけど、入学して間もない私に、優しく声かけてくれた尾高先輩。
ずっと女の子ばっかりの学校にいて、数年前父を亡くした私にとって、尾高先輩は先生以外で、身近と感じる数少ない男性だった。
父親みたい・・・というには、若すぎたけど、こんなお兄ちゃんがいたらな、とよく思っていた。
単位の取り方や、サークルの選び方、美味しい食堂やら、学校生活のことから、いろんな事を話して・・・
ホントにそれだけで幸せだった。

「ねぇね、尾高先輩が死んだのって、いわゆる変死ってヤツみたいよ。死因がわからないんだって。」

さっきから、噂好きの女友達から電話があった。彼女はずっと、そんなことを話している。
彼女にとっては、尾高先輩が死んだのも1つのイベントにしかすぎないのかもしれない。
もう目の前が真っ暗で何も考えれない・・・尾高先輩、どうして死ななければならなかったの?
そんなに何かに絶望してたのかしら?
もし、誰かが先輩を殺したのなら、私は絶対許せない。

そして、後になって思う。
人を思う気持ち、は、複雑にからみあって、そして、また誰かを不幸にしかねない、ということに。


≪フツカメ≫

私は、尾高先輩の交友関係を洗った。といっても、友達が次々に私にいろいろ教えてくれただけなんだけど。
リコ先輩の同級生の男の人。この人が事件発見者らしい。
そして、今は警察で事情徴収を受けている・・・と。
まったく、私の友達って、どうして噂好きなんだろう。
おかげで、勝手に情報が入ってくるけど、その真偽は疑わしいし。
先輩は、呪いのゲームのせいで死んだ、とか、そんなの常識的に考えてありえないし。
高校の頃は、くだらない噂話で盛り上がることもあったけど、大学に入ってまで、そんな事を言い続けるなんて。

あ、そういえば、あの子がいる。
湯谷ユウ。コンピュータ部に所属する彼女は、情報処理の時間に仲良くなった。
あの子の考え方は、ちょっと慣れるまで時間がかかるけど、私が悩んでいる時に、いつも理論的で的確な助言をしてくれる。
さっそく彼女に連絡してみた。
「そうね、とりあえずリコ先輩に聞いてみたら?その同級生の男の人って話も聞いておいて損はないと思うんだ」
「え・・・でも、私、リコ先輩とそんな仲良くないし。」
「いいよ、いいよ。私もついてくから。」
そういって、ユウは、リコ先輩に会いに行くのに付き合ってくれた。

「たしか、リコ先輩、大山先生のゼミだったから・・・あ、すいませーん。リコ先輩どこかで見かけませんでしたか?あ、ありがとうございますー」
私には出来ない行動力だ。
「リコ先輩、図書室にいるってさ」

図書室に向かうと丁度リコ先輩が図書室を後にするところだった。
「リコ先輩すいません、尾高先輩なくなったって聞いて・・・」
リコ先輩はもうウンザリした、という顔で
「またその話?会う人会う人にその話きかれて、迷惑してるんだよね。興味本位ならどっか行ってよ」
その言い方が凄く不快だった。
「興味本位じゃないです!私、尾高先輩にはホントに世話になってたし。リコ先輩、恋人が亡くなったってのにおかしいですよ!」
そう言われて、カチンときたのか
「アンタみたいな小娘に何がわかるっての?ホントね、死ぬにしても、あんな死に方って無いわよ。一週間ずっとゲームしてて、で、心筋梗塞ですって。わけがわからないわよ」

取っ組み合いの喧嘩になってもおかしくない状態だった私たちの間に割ってはいったのは、ユウだった。
「あの・・・一週間ずっとゲームやってたって、どういうことですか?」
ユウの冷静な声に少し頭を冷やしたのか、
「ったく・・・私も何ムキになってたんだか。えぇ、そうよ、ずっとゲームやってたって。信じられないでしょ。知ってる?ノロイノゲームってヤツ。あんなのずっとやってたんだから、バカみたい。」
「そんなゲームなんてあるんですか?都市伝説だとばっかり思ってました」
「ゲームなんかで人が死ぬわけないじゃない。見たい?このゲームよ」
そういって、リコ先輩は、私たちにゲームを見せてくれた
「これ、尾高にもらったの。気味悪いゲームよね。バグだらけだし。いる?」
なんか、怖かった。
それは、あのユウも同じだったみたいで、
「いえ、結構です。お時間とらせてすいませんでした」
と言って、その場をあとにした。

「ゲームなんかでヒトが死ぬわけないじゃない?ねぇ?」
私の言葉に、ユウは、ここにあらず、といった感で
「あ、うん、そうよね。そんなゲームあるはずないわ。そうだ、私、調べてみたいことがあるから、また。明日連絡いれるね」
そういって、ユウは駅の方に駆けていった。
・・・ユウ?


≪ミッカメ≫

朝、ユウから電話があった。電話で話すと長くなるから、と昼に学食で会う約束をし、学校に向かった。
学食では、ユウはいつも以上に、真剣なまなざしで何かを読みながらブツブツ言っていた。
机の上には、メモが大量に散乱していて、混雑している食堂の中で彼女の席だけが異質だった。
「ごめん、ユウ、またせた?」
ちょっと授業が長引いてしまったのだ。

「いいよ、こっちも考え事してたし。あのね、私なりに調べてみたんだけど、呪いのゲームって実際、いろんな人のところで出回ってるみたいなんだ。で・・・、リコ先輩に見せられたゲームが、私の父が昔作ってたゲームに似てたのよね。」

そんなゲームがあるはずない。ゲームなんかで人が死ぬなんて・・・

「いや、そんな呪いはないの。父の作ってたのは普通のゲームよ。でもね・・・こういうのって知ってる?いつも怒ってる人のそばにある植物は枯れやすいって。うちの叔父がそういう研究をしてたんだ。感情を伝播させる方法っていうのをね。」

あまりにも突拍子も無い話で、私は彼女の言ってることを飲み込めなかった
「ごめんごめん、わからないよね。えっとね、さっきの例だと植物だったけど、私の叔父が見つけたのは特定の鉱物の化合物。その特定の鉱物の化合物が、穏やかな気持ちの時の伝導率と激しい気持ちの時の伝導率の違いが出るってことに着眼して、その研究をしてたの。叔父は、変人って言われてるような人だったから、自分のことなんて全然できない人だったから、私が小さい頃、うちで下宿してたのよ。それで、叔父さんの本をいろいろ読んでたんだけど・・・」
「ねぇ、その話と、のろいのゲームがどうつながるの?」
私はまだ話が読めなかったので、ユウに聞いてみた。

「まだ、話が繋がらないかもしれないけど、最後まで聞いて。私も話がまとまってなくて、うまくいえないんだけどね」
そう前置きをして、彼女は話を続けた。
「本当は叔父さんに聞けば一番早いんだけど、叔父さん、その鉱物を調べにいったまま帰ってこないのよね。
で・・・まず、簡単な基礎知識。金属は電気を通す。これが導体。んで、陶器や紙は電気を通さないこれが絶縁体。
そして、その両方の性質をもつのが半導体。両方の性質があるってのは、特定の条件によって電気を通すこともあれば、通さないこともあるってこと。
特定の条件ってのは、特定の電気や光といったある一定の刺激を加えると、電気を流したり流さなかったりするの。
ソーラー電池なんてのは、光って刺激を受けて電気を取り出すし、光の刺激を受けてデジタルカメラは光の位置を記録して映像データに残すし。
つまりり半導体ってのはいろんな一定の刺激に応じて何かしらの性質をもつ物質なの。ここまではいい?」

ちょっと難しかったけど、とりあえず私はうなづいた。

「ゲームの場合で考えてみるね。その半導体にとっても細い配線を何本も通して、たとえば上のボタンが押されたら、どういう処理をして映像を表示するための信号(電流)を特定の箇所に流して…、で、下のボタンを押されたらどういう処理をして…ということをやるのね。
半導体は、普通、珪素っていう物質の化合物が使われているんだけど、叔父のみつけた物質でも、半導体と同じような性質をもつことができるのね。ただ、電気を流す流さないは、そばにいる人の感情で決まる。
つまり、叔父のみつけた物質で、ゲームを作った場合、人の感情を感知するゲームが出来上がる可能性があるのよ。」

そんなことが本当にあるのだろうか。植物の話も聞いた事がある。半導体って言葉もニュースでよく耳にする。
けど、それが繋がるのがよくわからない。
「コンピュータのことは良く分からない。けど、コンピュータは1と0の羅列って聞いたことがある。人間の感情は1と0だけで表せるものだと思えないけど・・・」
そうユウに言うと、
「そうね、その気持ちは分かる。怒りはAというエネルギー、喜びはBというエネルギーなんて、綺麗に取り出すことはできないと思う。だけど、この表を見て。いろんな感情の成分の中で、比較的怒りを多く含む波長、とか、そういうのは分かるみたい。こっちの表が常に不快な音を聞かせた人のそばにおいてあったこの鉱物の示す伝導率。で、こっちは心地良い音楽を聞かせた人のデータ。明らかに違うのよ。」

そんな研究が本当にできるものなのだろうか。

「で、本題。どうやらその鉱物をつかって、うちの父の会社でゲームを作ろうとしてたようなのよね。というのも、父までが失踪してしまったので、わからないのだけど…。え?あ、うん。そのゲームは結局売られることはなかった。半導体って普通は大手のメーカーが沢山作ってて、ゲームメーカはその半導体を購入するの。だから大きなゲームが発売されたら半導体の数が激減して、その結果ゲームの発売日が遅れる、って事もあるのね。
で、叔父のみつけた鉱物を使って半導体を作る企画はあったものの、半導体を作るってのは生産する工場や流通や買い手・・・そういうことまで考えなきゃいけないから、莫大なお金がかかるんだけど・・・やっぱり小さなゲームメーカーには手があまったみたい。」

じゃ、そういう半導体は作られなかったの?と、私が聞くと、ユウはかぶりをふった。

「ううん、どうやら試作品は作ったみたいなのよね・・・」
そう言うと、一冊のノートを取り出した。

「このノートは叔父さんの書いた、研究記録みたいな日記というか。で、それによると、叔父の半導体の話を聞かされた父は、『これで業界トップメーカーになれる!』と、信じて疑わなかったみたい。それで結構無茶しちゃったみたいで・・・多額の借り入れがあったみたい。あの人、家庭なんかより仕事!仕事!!で、家庭を顧みない人でね。あの頃は家に帰ってきてもいつも苛々してた。この日記を見る限り、叔父の目からは、父が金銭的な問題で頭を悩ましてたことがわかるわ。
ここから先は憶測なんだけど、その試作品の半導体が、父の負の感情を受けてそれがゲームにノイズを与えて、さらに負の感情を増幅したとしたら・・・それで、この呪いのゲームが出来た、と考えられるかもしれない。そう思うと、幾らキライな父とはいえ・・・」

彼女は一気に話し切ると、そのまま黙ってしまった。
感情を刺激とする半導体。
あるのかもしれない。あったのかもしれない。
ユウの叔父さんの記録だとプロトタイプが作られた、と。
それで作られたゲーム。
もし、それが本当の話だとしたら、そのゲームはどんなゲームだったのだろう。
そのゲームはいまどこにあるのだろう?

そうユウに告げると、ユウの目に光が戻った。
「そうよね、そのゲームについて調べてみるわ。配信される前の元のゲーム。それなら、何か分かるかもしれない。また、明日同じ時間、ここで待ち合わせ、でいいかしら?あんまり帰りたくないけど、実家に帰って調べてみるわ」
やっぱり、ユウは塞ぎこんでるより、生き生きしてる方が何倍も魅力的だ。
私も同行する、と言うと、彼女は寂しそうな顔をして、実家は人を呼びたくないの、と答えて悲しそうに笑った。


≪ヨッカメ≫

「昨晩は先輩のお葬式だったんだけどね。最後に先輩の遺影を目に焼き付けておきたかったのに棺おけは硬く閉ざされていたのよね」
食堂は相変わらず騒々しい。
「それにね、お葬式にはリコ先輩きてなかったみたい。なんかあの先輩、薄情すぎないかしら?」
私の問いかけに軽くうなづいた後、ユウは自分の調査結果を教えてくれた。

「私は、実家に帰って、父の書斎をみてきたわ。父が失踪した後、警察の人が来たぐらいで、誰も入ってなかった部屋。私もそう。あの人のことはあんまり好きになれなかったし。で、父の書斎にあったパソコンをハッキングしてきた。隠れてやる作業じゃなかったから、話は簡単だった。」
そう前置きして、彼女はこう続けた。
「父の会社が最後に作ろうとしてたゲーム『プロジェクトSUN』てヤツだったんだけど、これはうちの父とディテクターの間で意識の相違が激しかったみたい。ディレクターは叔父の半導体を使って家族愛の温かい気持ちを増幅して体感できるゲームを…と考えていたようだし、父は、そんなんじゃ売れない!と強く反対していたみたい。で、もう会社はなくなってるんだけど、スタッフ名簿を見て連絡とってみたんだけど・・・皆、失踪してるようなのよね。」

1つの会社のスタッフが全員失踪するなんて事があるのだろうか。
あるとしたら、どんな理由なんだろう。

「父の記録によると、プロトタイプに作られたゲームは2本。
内容は同じみたいなんだけど、1本が、父の手元に、もう1本がディレクターの人の手元にあるみたい。
同じゲームなんだけど、違う感情を与えられたゲームがどう変化するか、は、未知の世界だから、どういう展開を遂げてるかわからない。
ひょっとしたら・・・もう父は生きてないのかもしれない。
いいんだ、別に私はあの人に温かい気持ちなんてもらったことないし。どこにも出掛けた事もないしさ。」

健気に笑っているユウが不憫だった。

「平気なのよ。私、その分、好き勝手にやらしてもらったしね。で、実家に帰って、父の書斎を調べてたんだけど、そんなときに、大山先生から電話があってね。どうも、大山先生も独自のルートで父の会社にたどり着いたみたいなの。で、先生言ってた。『僕もそのゲームを手に入れたんだよ。あと2日なんだけど』って。冗談とは思えなかったわ。でも、あの人は、なんか野心っていうか、この情報を悪用しような気がしてならなかったの。でも、情報は欲しかったから、『何もしらないです。けど、そんなゲームがあるなら、見せてください』て言ったの。これから、先生のトコに行くけど、一緒にいく?」
ずっとユウにばかり調べてもらって申し訳なかったし、一緒に行きたかったのだけど、今日は『外せない用事』があったので、ユウには先生のところに1人で行ってもらうことにした。


≪イツカメ≫

食堂にユウは現れなかった。
ユウを待っていると、いろんな人の噂話が聞こえてきた。
「尾高先輩の遺体が消えちゃったんだって」
とか
「リコ先輩の友達も呪いのゲームやってるって。大山先生の研究室に行った子がそんな話を聞いちゃったんだって」
とかとか。一番気になったのが、
「リコ先輩、3日、姿が見えないんだって。ひょっとして、リコ先輩が・・・」
という噂。
ううん、そんなことない。リコ先輩、きっつい人だったけど、それでも人を殺すようなことをするひとじゃない。
もし、ユウの言うように、ホントに呪いのゲームなのだとしたら・・・リコ先輩も巻き込まれた可能性の方が高いと思う。
その日はユウを待ってたけど、全然彼女はつかまらなかった。
私1人で何ができるんだろう。明日はユウに会えるかな?


≪ムイカメ≫

今日もユウは現れなかった。そういえば、大山先生のトコに行ってから、連絡がつかなくなっている。
私は意を決して、大山先生のところに向かった。
「キミは?」
大山先生の授業はとってなかったから知らないのもムリはない。私は、尾高先輩の後輩であり、ユウの友達だ、と告げた。

「そう、湯谷君の、お友達か。実は今からちょっと七支ホテルってトコまで出掛けなければいけないんだが…少しなら時間がとれるよ。湯谷君が、どうしたんだい?」
私は、ユウが先生に会った後、連絡がとれなくなったことを告げた。
「呪いのゲームって知ってるかな?僕の独自の調査によるとね。そのゲームの製作者は湯谷君のお父さんの会社なんだ。これは間違いがない。で、今はもう倒産されて、お父さんも行方不明らしいんだが…。僕は、自らの調査の結果、湯谷君の実家にたどり着いた。そして電話をしたら、湯谷君が出て・・・その後、彼女は僕の研究室にやってきて、その呪いのゲームについていろいろ情報交換をした。情報交換っていっても、彼女は何も知らなかったんだけどね」
そう言って先生は笑った(笑うような話か!)
「ユウが帰った後、どこに行くか見当つきませんか?」
そう私は言うと先生は、
「そうだな、僕はこのゲームの配信元を突き止めているんだ。慈急病院。もう廃院になってるけどね。ゲームはここから配信されている。何故だかわからんがね。その話を伝えたからひょっとすると…」
「わかりました。ありがとうございます!」
私は、挨拶もそこそこにその病院に向かうことにした。
今思えば、病院にいかなければよかったのかもしれない。
でも、私は、あの時、今までいっぱい良くしてくれたユウのことが気が気じゃなかったんだ。

慈急総合病院跡

病院の中は薄暗くひんやりしていた。外の暑さがウソのようだった。
「ユウ・・・いるの?」
病院の中は、誰かが書いたいたずら書きや、誰かが捨てたゴミが散乱していたものの、ホラーゲームにありがちな鮮血の跡とか、そういうのは無かった。
それでも怖かったのだけど・・・

あちこち彷徨って、院長室みたいな部屋にたどり着いたとき、突然、ケータイのメールが鳴った。
こういうところの電子音はビクッとする。
メールは、ユウからだった

私、病院から出られなくなっちゃった。
死人が歩いてて、ヤツらから隠れながら配信元を調べてる。
どうやら、私の父はこの病院で変死したみたい。
家族の元に連絡がこなかった理由はわからない。
それは知ってはならないことだったのかしら。

電話は繋がらない。
このゲームに深く携わった人間は、同じ病院でも違う次元にやってきてるのかしら?
そんな非現実的な…て思う。
けど、もう2日経つのに病院から出られないの。
絶対、ゲームの配信の謎を調べてみせる。
じゃないと、私、ここから出られない気がする。
このメールも届くのかな?

生きて帰れるのかな?

え?ユウ、冗談でしょ?でも、彼女はそういう冗談を言う子じゃない。
私は急いでメールをした。
『ユウ、どこにいるの!私も病院にきてる。どこなの?』
すぐに返事がきた。

来てくれたの?凄く心強いわ。
同じ病院だからメールが届いたのかしら?
でも、来ちゃダメだったかも。

ごめんね。ずっと連絡つかなくて。
今、2階の奥の院長室みたいなトコにいる。
そして、そのコンピュータをハッキングが終わったところ。
どうやら、この病院に、叔父の半導体を使って精神病対策を行ってたみたい。
うつ病患者の負の感情を抜き出すことで、新たな治療法を確立しようとしたみたいだけど、それは失敗に終わった。
抜き出しても、感情って際限が無くって、んで、プログラムの閾値を越えてしまったみたい。
そして、他の悪意が重なって、現実を歪めた。
記録されてるデータを掻い摘んでまとめると、どうやらそういうことみたい。

まぁ、このユウ様は、偏屈だけど技術者の父をもつ娘よ。
このプログラムを修正してみせる。他にこのゲームの被害者を増やさない為にもネ

ユウは、院長室みたいなトコにいるっていってた。
デスクの上には一台の壊れたコンピュータがおいてあった。
ひょっとして私がいる場所と同じところじゃないかしら?
私はユウにメールした。

「ユウ、私も、2階の奥の院長室みたいなトコにいるの。でも、ユウの姿が見えない。2階の奥だよね?どこ?」

ユウが心配だった。ユウ、私のために。私が巻き込んじゃった。
ごめんなさい。ユウ、無事に戻ってきて!
こんなに強く祈ったのは初めてのことかもしれない。

突然、電話が鳴った。今度は、メールじゃなくて、電話。
「ユウ?ユウなの?!」
「うん、やっと繋がった。近いトコにいるからかな?見えないけど」
そういって、ユウは軽く笑った。
「ユウ!冗談言ってる場合じゃないよ!」
「うん、冗談言ってる余裕は無いみたい。この場にあなたが見えないってことは、やっぱり私は違う次元にきてるみたい。感情が次元を歪めるなんて、SFの世界よ、まったく。珍しい経験だわ。生きて帰ったらこれを元に本でも書こうかしら?なんて、ね。で、つお願いがあるの。さっきから、プログラムの破棄も何度も試してるんだけどそれすら出来なくて・・・で、今、プログラムを解析してるんだけど、どうしても、パスワードが外せない箇所があるの。物理的にキーになるメモリスティックを差し込まないと最後のプロテクトが外れないみたい。父の資料を調べてる時にはそんなものは見当たらなかった。多分、生田さんて人もそのメモリスティックをもってるはず。それを、何とか手にいれてきて。今から住所言うね・・・」
彼女は、そう言って生田さんの住所を私に告げた。

私がやらなきゃ。
自分がやらなきゃいけないのに、ずっと、ユウに頼ってばっかりいた報いだ。
私が、ユウを連れ戻さなきゃ!


≪サイゴノヒ≫

病院を飛び出し、まっすぐにユウに言われた住所に行ってみた。もう日はくれて、日付が変わっていた。
その家は、競売にかけられていて、誰も住んでいないようだった。
ドアは開かない。仕方なく窓から入った。
「ヒッ」
ライトの先には畳に染み付いた血痕。
・・・ここで何かがあったんだ。

「ガタッ」
誰かいるみたい。心臓が何かに鷲づかみにされたような圧迫感を覚える。
「誰かいるの・・・?」
私は闇の中に問いかけた。

「あ・・・あさひ?」
人の声だ。かすれて疲れた感じはするけど、温かい声。
「すいません!人がいるって知らなくて!私の友達が大変なことになってるんです。ここ、生田さんの家ですか?」
ライトの先にやつれた男の人が浮かび上がった。
意識も朦朧とした感じの弱った男の人
「あさひじゃないのか・・・」
そういって、彼は崩れるように座り込んだ。
「あさひ・・・ちゃん、て?」
私の問いかけに彼は答えた。
「私の娘だ。もう、何年も帰って来ていない。あさひが帰ってくるまでに仕上げなきゃ・・・」
彼は、そう言って闇の中に戻ろうとした。

「待ってください!あなたは生田さんですよね?違ったらごめんなさい。あの、ゲームの開発用のメモリスティックってお持ちですか?」
彼は足をとめた。
「どうして、それを・・・?」
「私の友達が、多分ゲームのせいで、戻ってこれなくなったんです。で、ゲームを直さなきゃ!て、解析してるんです」
「ばかな・・・素人にそんなことができるはずがない」
「彼女のお父さんもそのゲームの開発に携わってたみたいなんです。で、自分がこのゲームを直す!って」
生田氏は、悩んでいるようだった。
「・・・詳しく教えてくれないかな?」

私は、生田氏に知ってる限りのことを話した。尾高先輩のこと。リコ先輩のこと。大山先生のこと。ユウのこと。
ユウのことを話したとき、生田氏は急に声を荒あげた。
「そのユウって子は、湯谷のヤツの娘なのか。アイツに娘がいたのか!」
生田氏の目に精気が戻ったようにみえた。それは、怒りという色を描いていた。
「まってください!ユウのパパと何があったのか、わかりません。けど、ユウは悪くない。ユウはいい子なんです。私のために・・・」
あまりに生田氏の怒気をはらんだ声に圧倒されて、私は涙声になっていた。
「湯谷は、私の妻を殺したんだ!そして娘はいなくなった。なのに、湯谷の娘はのうのうと生きているっていうのか?!」
知らなかった。知りたくなかった。
ユウのパパが・・・
「ごめんなさい。私、何もしらなくて。でも、ユウは許してあげて。彼女は、何も知らないの。お願い、許して」
私は、泣くしかできなかった。
生田氏は身体を震わせて立っていた。

ユルサナイ・・・
小さな女の子の声。
「あさひ?!」
生田氏がその声に反応した。
ユルサナイ、パパ帰ッテコナカッタモン、ユルサナイ、ゼッタイユルサナイ。ママ、カワイソウ。サミシソウ・・・
「ごめんよ、パパが悪かった!あさひ!あさひっ!」
そういって、生田氏は声をあげて泣いていた。

いつの間にか、太陽が昇っていた。
朝だ。朝日がまぶしかった。
「行かなきゃ、あさひが呼んでる・・・」
と言って、外に出て行こうとした。
「まって!ユウを許して!生田さん!」
生田氏は、朝日を背に振り返り、優しい顔でこういった。

「そう、許さなきゃね。どんなに辛いことでも、済んだ事は何をやっても取り返せない。
後は、その報いを修正するための勇気が必要なんだ。僕は行かなきゃ。
もう、これは不要なものだから・・・」

そう言って、私にメモリスティックを渡してくれた。

私はそれを受け取って、病院に向かった。

病院についた頃には、もう夕方を過ぎていた。
病院にまた足を踏み入れるのは怖かった。
けど、ユウを助けなきゃいけなかった。
また、院長室みたいなところまで向かう。
電話が繋がらない。
ユウ、大丈夫?ユウ!!
私は強く願った。ユウの無事を。

ケータイの着信音が鳴った。
「あぁ、ユウ。メモリスティックもってきたよ」
「よかった、じゃ、そこのコンピュータに挿して」
私は、言われてとおり、コンピュータにメモリスティックを差し込んだ。
「電源つかないけど」
「ううん、大丈夫。こっちにはキーが確認できたわ。最後のプロテクトがこれで外れる・・・えっ!?」
「ユウ、どうしたの?!」
しばらく返事がなかった。何があったんだろう。
私は、何度もユウの名を呼んだ。しばらくして、ユウのかすれた声が私の耳に届いた。
「パパが・・・人を殺したの?」
最後のプロテクトの先は、一連の事件の記録にかかっていたプロテクトすらも解除してしまったみたいだった。
「ウソ。あんな人でも、そんなことは・・・」
「ゆう、落ち着いて!あなたのパパのしたことと、あなたは全然関係ないのよ」
「じゃ、これは本当にあったことなの?!」

しまった。言葉を間違えた。
私の言葉は、湯谷氏の事件を肯定することだったのだ。

「無理・・・もう、私、何をしていいかわからない。ごめん・・・」
ユウ・・・
私は、ユウにかける言葉がなかった。
ごめん、私が巻き込んじゃった。
ユウは、知らなくていいことを知ってしまった。私のせいで。
暗い気持ちが辺りを覆う。
そんな時、メモリスティックに光がともった、そんな気がした。
そして、私は思い出した。妻を殺された生田氏が、私にメモリスティックを渡す時、最後に言った言葉を。

「あのゲームは、温かい気持ちを増幅させて人が幸せな気持ちを大切にできれば・・・
と、思って作ったゲームなんだ。
人を呪うなんて、そんな気持ちはまったく組み込まれていなかった。
ただ、あのシステムは我々の手には余った。
湯谷は、あのゲームで、今までの巻き返しをはかろうと必死だった。
『そんなゲームを作っても売れない!』と、僕らはいつも対立した。
彼は、会社を守ろうとしたんだろうな。そして、彼の悪意があのゲームで増幅されて、彼は自分を見失ったんだろう。
妻が殺され、私はこのゲームを完成させて娘に見せたかった・・・
いや、逃げたかったのかもしれない。現実を受け入れたくなかったのかもしれない。
そんな私に、あさひは愛想を尽かした。
彼女の憎しみが、さらにこのゲームのバグを増幅させ、そのゲームがインターネットを通じて配信されているようだ。
私はあさひを止めにいかなきゃいけない。
僕らは、これ以上過ちを繰り返してはいけない。
ゲームのデバッグは湯谷の娘に託す。よろしく伝えてくれ」


私は、生田氏の最後の言葉をユウに伝えた。
「ねぇ、メモリスティックを取りに生田さんて被害者のご主人に会ったんだよ。最初は、『湯谷に娘がいるなんて!』て激昂してた。けど、許す…って言ってたよ。湯谷の娘に罪はないって」
「うそよ!許せるはずがないじゃない!」
「聞いて!あの時ね、生田さんの娘さんの声がしたの。『仕事ばっかりで約束を守らないパパは嫌い。許さない』って。それを聞いて、生田さん、泣いてたのよ」
「・・・仕事ばっかりで約束を守らないパパ・・・私のパパと一緒・・・」
ユウは泣きそうだった。いや、泣いていたかもしれない。
「でね、生田さん。これ以上過ちを繰り返しちゃいけない。『私は許されないかもしれない。けど、私が許す事はできる』って。そして、『ゲームのデバッグは湯谷の娘に託す。宜しく伝えて欲しい』って・・・」

ユウは黙って私の言葉を聴いていた。
空が白み始めてきた。

「ユウ?」
「・・・私、なんだかんだパパの娘なんだわ。いろんな人の思いがつまったこのゲーム。消すのはしのびないけど、娘の私が消さないとね。あ、でも、これ消したら、この世界も消えるのかな?どうも、ここって、ゲームの中みたいなんだよね。さっきからドアをこじあけようと、ゾンビみたいなのが体当たりしてるし。」
「え?ユウ?!」
「ま、いっか。このままじゃ、ドア破られるのも時間の問題だし、それに、このまま、このゲーム野放しにしておくわけにもいかないもの。あー、彼氏ぐらい作りたかったな。ま、私の人生の最後が、ちょっとした冒険、なんてのもいいかもね。」
「アリガトネ・・・」
ユウの最後の声は、私の泣き声にかき消された。
朝日がまぶしい。
その日以来、ユウの姿をみかけることはなかった。


後日、私は、ユウの実家に連絡して、彼女の最後を伝えた。
「はい、湯谷です。」
「あの、お宅にユウさんて娘さんがいますよね?彼女のことなんですけど」
電話に出たのはユウのお母さんらしき人だった
「ユウ?うちにはそんな子はいませんよ。人違いじゃないですか?」
そう言って電話が切れた。
そんなことあるはずがない。ユウのバイト先に電話しても、ユウという人間を知った人はいなかった。学生課に問い合わせても…
ユウは、ゲームと共に、自分の存在すら、消してしまったのかもしれない。それが意図的なのかは、わからないけど。

その後、大山先生がナナシミサキ(どういう字を書くか知らない)で、死んだという噂をきいた。
けど、その後、呪いのゲームという噂は聞かなくなった。

ただ、私は1つ気になっていることがある。
ゲームのプロトタイプは2本作られた。
今回破棄されたのは、病院にあったことを考えると、ユウの父親がもっていた分だったのだろう
生田氏のもっていた方は?
ただ、あの生田氏のことだ。きっと、温かい気持ちだけが増幅されるゲームに作り直してたに違いない。
私は、そう思うことにした。
キット、ダイジョウブ・・・



長いですね。ブログに書く量じゃないですね。すいません。
一つの記事に収めようとして、かなり端折ってしまったので、かなり無理がありますが、まぁ、頑張ってみました。
実際、これをちゃんとしたノベライズ、としたら、多分、400字詰原稿用紙で最低でも40枚ぐらいはかかりそうです。
現在でも、28KBのテキストデータ。これを文字数に換算すると、28KB×1024文字÷2≒14000文字≒36枚ですからね。
正直、こんな量を読んでくれる人がいるのか、不安ですが、まぁ、最初に宣言したとおり、ノベライズする!ということは達成できた?ので、まぁ、良いかと。
無理矢理、世界観を成立させる根拠をこじつけてみたり、1週間という決められた日時で抑えるために、ベタな展開になってしまった、など、自分でも悔やまれる点は幾つかありますが、まぁ、ちゃんとしたものを書く機会があれば、書いてみたいって気がしないでもないです。

長々お付き合いくださいまして、ありがとうございました。

P.S.書いてる間、同居人のケータイが鳴ったりして、滅茶苦茶怖かったです^^

 
Posted at 05:04 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(1)
ナナシノゲエム〜まとめ / 2008年07月06日(日)
とりあえず、攻略てヤツではない(つもり)なのですが、今日まで各シーンをちと小説仕立て?で書いてきました。
で、中には若干ヒントじみたものも書いてます。
エンディングは・・・さすがに、ネタバレさせちゃうとまずいので、勝手にこっちで話を変えておきました。

上記ページの何箇所かに、恐怖画像が画面上を点滅する、という仕掛けを入れてたのですが、
「面白いね!」
と言ってくれた友人も少なくないのですが、好ましくない、とのご意見をいただきましたので、削除してます。
どんな仕掛けがあったのか見たかったな〜という方は下記ボタンを押下してください。



また、こちらに、アナザーサイドストーリーを書いてみました。勝手なオリジナル作品ですが、本編とあちこちでリンクしてます。
さて、ナナシノゲエム、クリア後の雑感。

いろんな箇所で皆さんが仰るように、操作性が悪い。
とにかく焦る。
音響は最高レベル。映像も悪くないけど、データ量増えすぎたせいかシナリオが分岐無くて単調。
映像がいいのに調べられない、そういうトコが残念。
設定背景も、のろいのゲームの根拠が弱い。
のろいのゲーム部分も、ゲームとは名ばかりで、見せ方を変えただけに思う。
本編が一本道であったとしても、のろいのゲームはもうちょっと深みをもたせることができたんじゃないだろうか。

そう欠点があったとしても、あまりある怖さがあると思う。

それだけで、買い!と思う人はそう思うだろうし、そうでない人はそうでないと思う。
なかのひとの場合、買って損したとは思わないけど
ちょっと期待しすぎちゃったかも・・・て感がある。

ぶっちゃけ、食傷気味な従来までのベタなサウンドノベルでも良かったかも…と思うんだけど、気のせいかしらね?


あ〜、でも、やっぱ、ホラーゲームって好きだな、て思います
さっきのシカケじゃないけど、ホラーゲームってやっぱり作ってみたい。

でも、
絵を描いたり、シナリオ書いたり、やらなきゃいけないことが沢山あるから、なかなか難しいですねぇ。
とりあえず、今はクイズマジカルアカデミィアの携帯電話対応版を作るとしますよ。ほとんど完成してるんで、近日中には公開できると思います。ケータイ版は、シナリオモードっすv

 
Posted at 21:23 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(0)
ナナシノゲエム〜アトフツカ後半〜サイゴノヒ / 2008年07月06日(日)
クリアしました。
ただ、これを書いちゃうとネタバレになるので、エンディングはいぢっちゃいます。
これは、僕の考えたエンディングです。
本編のエンディングを知りたい方はちゃんとプレイしてください。
じゃないと、ゲーム作ってくれたメーカさんに申し訳ないですから
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー




≪アトフツカ〜後半≫

いきなりフロントにリグルがいるとしても躊躇していても始まらない。
意を決してホテルの中に足を進めた。
今まで以上に大量にいるリグルを、時には通り過ぎるのを待ち、時には、他の部屋に隠れて逃げて、を繰り返して、何とか先に進む。
本当に生きた心地がしない。
というか、僕はまだ生きていられているのだろうか。

ホテルの中の、風呂、宴会室を抜け、また途中でのろいのゲームが配信されてきた。
今度は、大きな宿の中。
いろんな人が泊まってて、話を聞いてみても、
「もう、ここを生きて出る事はできないんだ」
とか、そういう悲観的な話ばかり。
そして、灰色の人に話を聞こうとすると、ゲームは最初に戻される。
どうやら、灰色の人がリグルで、そのリグルにつかまらないように先に進めば良いようだ。
そして、一番先の部屋にいたのは、1人の女の子。
僕はそこまでたどり着いた。

が、それはゲームの話で、現実の僕は、まだホテルの途中で。
リグルどもをかわして最後の部屋までたどり着かなければならない。
この間の記憶はほとんど覚えていない。ようやく最後のトビラを開け、そこのテーブルに座ってた女の子に声をかけた。
「あさひ・・・ちゃん?」
あさひちゃんは、すでに死んでいた。
そして、配信されるゲームの続き。

ゲームの中の女の子は僕にこう告げた。
「ネェ、キテクレタノ?ドウシテ?」
「ミズシラズノワタシノタメニ?」
「パパハキテクレナカッタ」
「ドウシテ?」
「ドウシテパパはキテクレナイノ?」
「ズット、ズットマッテタノニ・・・」
「ズット・・・ズット・・・」
「ズット・・・ズット・・・」
「ズット・・・ズット・・・」
そして、ゲームは動かなくなった。
机に座ってた女の子は消え、残されていたのは、日記の最後のページ。
それには・・・

「もういっかい、パパとママとわたしであさひをみたいです」

と。
机の上には、クレヨンでかかれた真っ赤な朝日。
どれだけ、ずっと待ってたんだろう、と思うと僕は涙が止まらなかった。
彼女はゲームを恨んでいた。
ゲームを作る人、やる人、全てを。
そして、ことごとく裏切られてきた幼い魂は、死しても、癒されることがなかった。
僕は無性に悲しくなった。

ホテルを出て、トンネルを通ると、先生からメールが届いた。
相変わらず、あの先生は間が抜けているというか・・・
「これを読んでいるということは無事のようだね。遅くなってすまん。じき旧道だ。気をつけて帰って来たまえ」
どこまでも偉そうな口調だ。
にしても、これで謎が解けたのだろうか。先ほどから、リグルの姿は見かけない。

先を急ぐ。
また、先生からメールだ。トンネルの入り口についたから、ここで待ってる、とのことだ。
先をいそぐ。
また、先生からメールだ。
『真夏といってもさすがに夜は冷えるね。海が近いせいか、指がうまくうごかないいいいいいいいい』
確かに寒い。
トンネルの中はひんやりとしている。でも、あの先生が、こんなメールを送ってくるだろうか。
と思った時には、トンネルの入り口についていた。
「先生?」
ライトの光にあたった、先生の顔は青ざめて、目には精気がなくなっていた。
「ッ?!」
僕は踵を返した。もはやリグルと化した先生は恐るべき速さで追いかけてくる。
間一髪、横道のドアに飛び込んだ僕。そして、メールが届く。
発信元は、大山先生だった。

『研究室のコンピュータから自動でメールを送信するようにしておいた。このメールを見てるってことは無事にホテルから帰って来ているんだろう。僕の心配が杞憂におわればいいが、ちょっと気になることがあるので、自動送信にした。未だにひとつ気になっていることがある。尾高君の部屋の落書き、あれは何を意味しているんだろう?」

落書き?!

あさひちゃんの最後の日記にも書かれていた灯台のことだろう。
このそばに、七支灯台というところがある。そこのことだろう。
尾高の部屋や病院、ホテルに書かれていた、子供の落書き。
パパを待つ間、命をなくした後も書き続けていた落書きにこめられた思い。

先生がリグルと化した以上、まだ呪いは解かれていない。
僕は、灯台に向かうことにした。


≪サイゴノヒ≫

そうして僕は灯台にやってきた。

灯台の入り口で誰かを待つかのように座っている女の子。
僕が近づくと、遊んで、と誘うかのように、灯台の中に消えていく。
僕は灯台の中に入り、彼女を追いかける。そして、屋上から、彼女は下に落ちていく。慌てて追いかける僕。
リグルになったとはいえ、子供なんだな・・・と思うと切ない。
そうこうしてるうち、日の入りの時間が近づいてきた。
あさひちゃんを見失った僕は、海辺への道を歩いていた。

あさひちゃんの恨みは、ゲームに対する憎しみは、パパに対する憎しみは、
癒えたんだろうか。
どうして、湯谷氏は彼を殺そうとしたのだろう。

道の途中には、動かないリグルが立っていた。
先生、リコ、尾高先輩、ユタソフトのスタッフの方、湯谷氏・・・
僕は、もう動かない彼らに
僕は、彼らに手を触れてみた。
すると、ゲームを通じて、彼らがリグルになって分かった事を僕に話してくれた。

そうか・・・生田氏はそういう思いで
彼らの気持ちを僕は、あさひちゃんに伝えなければならない。

僕は日が昇る前に、あさひちゃんに伝えようと海に続く道を走った。
そして、何度もゲームの中でみたベンチには、朝日をまつ、あさひちゃんが座っていた。

あさひちゃん・・・
僕は彼女にちかづいた。

「パパはね、あさひちゃんのことが大好きだったんだよ。仕事は本当に大変で・・・でも、それはママとあさひちゃんを大切にしようって、パパが一生懸命働いてたのは、あさひちゃんの笑顔が大切だったからなんだよ。」
「ウソヨ!ダッテ、パパカエッテコナカッタモン!約束ゼンゼンマモッテクレナイモン!ママモズットカナシカッタンダヨ!ユルサナイ、ゲームナンカガアルカラ、パパハ帰ッテコナクテ、ママは殺サレテ・・・。ダカラ、絶対ユルサナインダ!ゲームナンテ大嫌イ!ミンナ死ンジャエバイインダ!」

そして、どこからともなくナイフが飛んできた。
そのナイフは一直線に僕の身体を目掛けていた。

「あぶないっ!」

そこに、飛び込んできたのは、生田氏だった。

「パパ・・・!!」
「あさひ、か・・・やっぱりあさひなのか・・・。ごめんよ、パパ約束守れなくて・・・ホントに、パパはママもあさひも大好きだよ、今でも・・・」
「パパ・・・ウソヨ、ナンデ帰ッテコナカッタノヨ!」
「ごめんな・・・でも、これで、あさひのもとにいける。ママとあさひと一緒に、3人だけで・・・」
「パパ・・・コレデ、イツマデモ一緒ネ。イツマデモ・・・イツマデモ・・・」

朝日がうっすらと差してきた。
のろいのゲームで定められていた7日間が過ぎた。僕はまだ生きている。
あさひちゃんの願いを叶えることができた僕は生きている、それだけの話なのかもしれない。
朝日をあびながら、僕は1人で海を眺めていた。

 
Posted at 00:42 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(5)
ナナシノゲエム〜アトミッカ後半〜アトフツカ前半 / 2008年07月05日(土)
残り2日です。あとちょっとです。
ノベライズと言うのはおこがましいようなノベライズですが、頑張ります。
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー

(まえの記事はこちら)


生田の家の中で、配信されたばかりの呪いのゲームをやり終えた後、僕は、僕は夢をみた。

僕が、生田氏の子、『あさひ』ちゃんになって、家に戻ってくる夢だった。
「ママ、ゴメンナサイ」
ママを困らせるつもりは無かった。パパが帰って来なくて悲しかったのだ。
ママ、ごめんね…
二階への階段をあがる。ママ?
襖は真っ赤に染まってる。ママ?
襖をあけると見た事の無い、真っ赤に染まった男がたっていた。
ママは?
「ママはね、疲れたから寝てるんだよ。キミも、ママみたいに、綺麗にお化粧しようね。ほら、真っ赤な口紅をぬってあげよう」
そういって、そのオジサンは近づいてきた。
「いやっ!」
私は逃げ出した。
大人の男の人は、足が速い。私の前を先回りして、まるで狩りをするかのように、ニヤリと笑っている。私は、窓に向かった。男は、私が窓から逃げ出すとは思わなかったみたいで、私は・・・
そして、そこでホワイトアウトした。

・・・これは、夢?
あさひちゃんの記憶?


翌日。

≪アトフツカ≫

生田氏の様子も気になり、研究室に向かう。
先生は、独自のコネクションで、いろいろ調べ上げていた。
確かに、あの家で殺人事件があったこと。
生田氏の妻、朋花(トモカ)が殺されたこと(そういえば、ゲームの中の花嫁が朋花だった?)
一人娘『あさひ』は現場にいなくて助かったこと。
犯人はまだつかまっていないこと。

それらを、相変わらず興味深げに話す先生。

「そうそう、キミがもってきた、生田氏がもっていたという絵日記。
これは、凄いね。僕の考える領域横断情報学ではアナログ情報よろもデジタル情報の方が伝達や様々な面において優位性が確保されている、と暗黙の了解みたいなものがあるんだが・・・この日記をみてごらん」
そういって、先生は僕にその絵日記を手渡した。

パパとママと一緒に海水浴に行った事を嬉しそうに書いてる日記。
その次は真っ白、次も真っ白・・・
おそらくこのあたりは、ずっと生田氏が忙しくて『約束』を果たせなかったのだろう。

そして、何枚かめくっていると
『ママが死にました。パパがおうちにいたらママは死ななかったとおもいます。』
という日記。
あさひちゃんは、そんなパパが嫌い、そんなパパの作るゲームはもっと嫌い、という。

先生は相変わらず「興味深い、興味深い」を繰り返しながら
「こうやって情報が伝達していく場を目の当たりにできるなんて」
とブツブツ言ってる。

「あぁ、すまなかった。で、この後なんだが、生田氏は妻が死んでも、ゲームが開発中止になっても、ゲームを作り続けようとしたらしい。そして、ある日を境に少女は消えた。絵日記に書いてるのが彼女の心情なんだろう。父親と過ごすことを拒んだ、ということだ。生田氏の中で何かがキレてしまったんだろう。少女の捜査依頼は出てなかったらしいよ。そして、その残されたゲームに、殺された生田朋花の怨念が重なり、のろいのゲームを生み出した。これこそが、異なる領域を横断する、僕の研究テーマにつながる、というわけなんだ。あと1日で、娘を探し保護すれば、母親の無念は晴らされるように思う。日記に書いてあった、『シチシミサキ』はおそらく七支岬のことだと思う。そこのホテルに行こう。僕はちょっと尾高君の部屋に気になるところがあるので調べてから、おってそのホテルに向かうとするよ」

先生は、興奮して、一気に喋りたてた。

僕は、そのホテルが、『ちゃんと営業されているか』が心配になっていた。
また、アイツらがやってくるんじゃないか…と思うと、気が気でない。

「それにしても、絵日記の最後のページがやぶられているんだが・・・あれは一体どうしてなんだろう」
先生の言葉も気になった。


ミサキホテルに向かう旧道で先生からメールが届く。
生田氏の保護を警察に任せた、との事。
あれだけ凄惨な事件が起きれば、彼が精神を病んでしまったのも仕方ない事だったかもしれない。彼の意識がしっかりしていればいろいろ話も聞けただろうに・・・。
彼は、妻を殺した相手が、自分の勤めていた会社の社長ということを知っていたのだろうか。
そもそも、何故、朋花さんは殺されなければいけなかったのだろうか。

トンネルを抜け、しばし行くと、道は立ち入り禁止になっていた。その箇所を右折し、少し進むとメールが届いた。大山先生も今移動しているらしいが着くまでもう少し時間がかかるからしばらくは1人で行動してほしいとの事。

正直、あの先生は、アテにならない気がするが、でも、確かに、謎は少しずつ紐どかれている。
僕は、地蔵が立ち並ぶ砂利道をホテルの方に向かっていた。
途中ですれ違うリグル。この場所にもやはりコイツらが徘徊しているというのか。

ホテルまでが遠い。
なんで、僕は、徒歩で行くはめになったのだろう・・・
闇から闇から、リグルが出てくる。
僕も生田氏のように、精神的におかしくなってしまうのも時間の問題かもしれない…

そして、息も絶え絶えにホテルについた。
思ってたとおり、すっかり廃墟だ。懐中電灯で照らしながら進むしかない。
そして、フロントにはすでに、リグルが徘徊していた・・・

七日間の『のろいの期限』の前に僕の理性が先に音をあげそうな気がしてきた。




あと2日です。
もうすぐ!と思い頑張ってますが、どんどん増えてくるリグルにげんなりしてます。
謎解き!という要素はほとんどないです。
ひたすらリグルから逃げてます。

にしても、あと二日にもなると、だいぶ慣れてきたもんで、怖さが半減してます。
登場の仕方もいろいろバリエーションが出てきてますが、それでも、単調化してる感がありますね。

にちゃんねる系の掲示板では、はやくも
「駄作か?!」
との声もあがってるようです。
のろいのゲームという着眼はよかったけど、RPGぽいだけで2種類のゲームを楽しむ、というほど、自由度高くないし、せっかくのモチーフが生かしきれてないような・・・まぁ、画像処理で容量を消費しまくったんだろうな。

あぁ、オレがゲームプロデューサーな立場だったらなぁ

・・・まねきねこプロジェクトでホラーゲーム作ろうかしらん?(笑)。
でも、他の人に反対されるだろうなぁ^^(その前に作らなきゃ、な、企画がいろいろあるのですよ)
【メモ】
アイテムの場所



 
Posted at 16:19 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(5)
ナナシノゲエム〜アトミッカ前半 / 2008年07月05日(土)
残り3日になりましたが・・・

あぁ、ノベライズしようとするんじゃなかった、と今頃になって後悔。

ネタバレにはしたくないけど、同じように悩んで止まってる人もいるだろうし、と思うと、ついついネタバレっぽくなっちゃうし。
でも、書きかけで終えるわけにはいかないので、頑張って書いていこうと思います。
ただ、単純なネタバレにはならないように…とは思っているのですが。
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー

(前の記事はこちら)



のこり3日。
あと3日過ぎても・・・僕はなにをしているのだろう。
ただ、普通に生きているということが、どんなに凄いことか、と思い知らされる。
街中ですれ違う人の楽しそうな笑顔。
いつまでも続くかと思われるその日常。
僕に許された時間は、本当にあと3日しかないのだろうか。


大山先生から電話があった。
先日渡した、ユタソフトの従業員名簿を調べた結果を報告してくれるとのこと。
これは行かないわけにはいかない。
研究室に顔を出すと、先生は嬉しそうに僕に話し始めた。
まるで、授業で解説をするかのように。

社長の湯谷氏は死亡
ルイーズ野間(音楽担当)、沢村久志(デザイナ)、柳楽典光(プログラマ)、この3氏は在職中に失踪。行方不明。

社内不和も倒産の原因になると思うが、社員の失踪が倒産の直接の原因かもしれない。
しかし、その中で、くだんのディレクター生田潮氏だけは、先の3人の社員よりも先に解雇されているらしく生存の可能性が高い。
生田氏に会えれば、謎の解明に大きな進展がみれるはずだ。
僕が考えてるよりも、この呪い、早く解明できるかもしれないよ。
にしても、どうしてこのゲームがのろいのゲームになったのか。
そもそも、何のゲームを作っていたんだろう。気になるな・・・

社員名簿には生田氏の住所があった。
まだ住んでるかわからないが、調べる価値はあると思うんだ。
僕は、明日尾高君のTSを警視庁に返さなければいけないので、もう一度調べてみるつもりだ。
悪いが、生田氏への自宅にはキミ1人で行ってくれないか?

と。

僕は悪い予感がした。
生田氏が生きてるはずはない。
ゲームの・・・結婚式の中で、彼は殺されている。
あれがのろいのゲームなら、彼はもうこの世にいないはず。
だとしたら、生田氏の家も・・・

その心配が杞憂であることを祈り、僕は、その住所に書かれた生田氏の家に向かった。
ついた頃にはすっかり夕方になっていた。
できることならもっと早く来たかったのだが、意外と距離があった。
一戸建てなら、病院やショッピングモールを走り回ったりするのに比べて楽だと思うが・・・一戸建ての中でリグルと遭遇したら、どう対処すればいいんだろう。
悪い方へ、悪い方へとしか考えられない自分。
それは、杞憂でないと、確信していた。しかし、この先には謎をとく何かがあるはずなんだ。
それを見つけ出さないと、僕は・・・

先生からメールだ。生田氏の家は競売にかけられていて誰も住んでいないとのこと。

意を決して、生田氏の家のドアを開けようとした。
開かない・・・
建物をまわりこむ。窓が開いてる。ここから入るしかないのか・・・

部屋に入る。和室の隅にTVが。そして、あたりに血の痕が。
そして、ゲームの配信を知らせる電子音が
嫌だ。また・・・

それでも、もう逃げられないことを知っている。
逃げる代償は自分の命だから。

今度は家の中の風景。
「行って来るよ」
「いってらっしゃい。でも、あんまりムリをしないでくださいね」
どこの家庭でも見られるような普通の温かい会話。
そして・・・僕は知っている。
この家庭は、生前の生田氏の家の光景だったはず。
「パパ、キョウモオソイノ?」
と子供の言葉。
「あぁ、ごめんな。」
と、生田氏のすまなそうな言葉に、駄々をこねる子供。
あやすように
「パパはお仕事なのよ。それまでママと一緒に待ってましょうね」
と優しく告げる母親。
それをあたたかく見守る生田氏
「ちゃんといい子にして待ってたら、もう少ししたら仕事が落ち着くから、そしたら、また海のホテルに行こうな」
と約束する生田氏。喜ぶ子供。
どこにでもあるような当たり前で優しい風景。
「ヤクソクヤブッタラ、パパノコトユルサナイカラネ!」
「わかったわかった、そうならないように頑張ってくるよ。じゃ、いってきます」

夜、母親と一緒に待つ子供。
子供は、僕?
「パパ・・・遅いわね。今日は会社に泊まりになるかもしれないわね。」
と、ママ。
子供は、僕は、あちこち走り回る。
「さ、遅いから、今日ももう先に寝てなさい」
とママにうながされて、僕は眠りにつく。
翌日も、パパは帰って来なかった。
子供は、僕は、とても寂しく思った。そして、ママも寂しそう・・・
「でもね、パパはわたしたちのために一生懸命働いてくれてるのよ。さ、もうおやすみなさい」
と、ママに促されて僕は眠りにつく。
「パパトアソビタイナ…」
翌日も、パパは帰ってこない。
「パパ、約束シタノニ・・・」
ゲームはそこで止まっていた。

1階は何もなかった。2階?階段がキシむ。
一歩一歩進んでいく。
2階。仏間には線香に火がついていた。
やっぱり、誰かいる。

2階の子供部屋。床には…幸せそうな、生田氏の家族。
ゲームのシーンが頭をよぎった。幸せな家庭だったんだろうな。
そして、その先の襖をあけると・・・

なかには、生田さ・・・ん?
その時、ゲームが配信されてきた。
「ママノウソツキ!今日ハ、パパカエッテクルッテイッタノニ!」
謝る母親に、子供は
「パパモ、ママモ、ウソツキ!パパモママモキライ!」
と、外に飛び出していく。
母親が1人残され、そして、見知らぬ男がやってきて・・・
暗転。母親の悲鳴が残された。




リグルがいなくても、怖いです。
ていうか、ネタバレ系を見てると、この後、また・・・ぽいんですよね。
はぁ。
にしても、写真に写ってる娘さんは大変可愛らしい感じでした。枠にヒビが入ってるのでよくわからなかったのですけど。

シナリオの分岐が無いのは、あちこちで言われてるけど、まぁ、とにかく怖いから良して思ってます。それより、ゲームでアイテム取り忘れたトコがあって、それが痛い。完クリは無理そう…

にしても、腹減った。
なんか、ご飯作る気力が出ないんだよなぁ。精気奪われてるというか何というか・・・
今日もいい天気ですが、ゲームがんばろうと思うのですが、今、娘さん視点なんですよね。
この後、どうなるかなんとなく見当つくし。怖いし。
どうしよ・・・怖いよぅ

 
Posted at 09:07 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(0)
ナナシノゲエム〜アトヨッカ後半 / 2008年07月05日(土)
相変わらず、攻略サイトとしては、読みづらい(苦笑)ブログですが、まぁ、元々ノベライズしようと思って書き始めたものなので勘弁してください。
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー

前の話はこちら

≪ナナシノゲエム〜アトヨッカ後半≫
ショッピングモールで、リグレから必死で逃げてる途中、何度か、先生からメールが届いた。
要約すると「湯谷氏がユタソフトの社長だったとのこと。会社は4年前に倒産したということ。」
あと、気になる事として、
「電話に出た声が子供のようだったが…」
と、書いてあった。今回の、のろいのゲームは子供の町。
子供の声・・・
嫌な予感がする。

なんとか、ユタソフトにたどり着いた。
「すいません…」
おそるおそる中に入る。
部屋の中には誰もいないようだ。それにしても何とも凄い荒れようだ。
床に散乱した紙の中から、こんなものをみつけた。
『辞職届:生田氏の不当解雇は納得できません』
生田・・・イクタ?!
ゲームの中で結婚式をあげたのは、イクタではなかったか?!
現実の話なのか、僕にはもう区別がつかない。
僕の見えてる現実が、現実であるのか・・・
ただ、こののろいのゲームの謎をとかない限り、僕の命も危ない、ということだ。
「すいません、誰かいませんか・・・?」
部屋の中を探し回る。そして、れいのゲームの音が響いてきた。
と同時に、のろいのゲームが配信された。
今度は、4ツの石像がある場所。
「まさか自分が描いたこの世界にくるとはね」
「悪いのは全部イクタのせいなんだ」
「なんだこのプログラムは?バグばかりじゃないか。あぁ、そうか、このプログラムを書いたのは僕なのか」
「幸せだわ。自分の作った曲をいつまでも聴いていられるなんて・・・」

どうやら、彼らは、このゲーム会社のスタッフだったようだ。そして、今までと同じだとすれば、この石像は、既に殺されてリグルになってしまった可能性が高い
突然、ゲーム上に「デバッグモード」と表示され、「エンディングをチェック」するか聞いてきた。

エンディング・・・
尾高先輩のエンディング
リコのエンディング・・・
そして、僕のエンディング?!

チェックして、修正されるなら願ってもない!これがこののろいのゲームを解く鍵なのか?!
あわてて「はい」を選んだ。

出てきたのはスタッフロール。
ところどころ、文字化けが激しい。
音楽も調子がズレている。
スタッフの名前に、イクタの文字が
そして、スクロールは停止した。
画面には
ユタニ シン
ルイーズ ノマ
サワダ ヒサシ
ナギラ ノリミツ
イクタ ウシオ

そして、彼らの頭文字が赤くそまる。

タニ シン
イーズ ノマ
ワダ ヒサシ
ギラ ノリミツ
クタ ウシオ

背筋に悪寒が走る。僕のエンディングは変わらないのか?

そして、メールが届いた。先生からだ
「倒産の理由のひとつに、人間関係の不和があったらしい。特に、社長兼プロデューサの湯谷氏とディレクターの生田氏の間は修復不可能な状態だったようだ。新作ゲームの監督は生田氏、このあたりに謎を解く鍵があるかもしれない」

それと同時に、リグレが近づいてくる感覚が・・・
僕は慌ててTSの画面を閉じ、部屋の中を駆け回った。
何かないか?
こののろいのゲームを解き明かすための鍵が。
それを見つけない限り、僕は・・・

『取得アイテム6愛の????詳細未定につき製作保留中』
違う、こんなんじゃない
『取得アイテム1:水のドール。女の子の好きな人形を選定』
・・・ん?ゲームの中に出てきたアイテムだ。
これらを全部とるのか?

『取得アイテム4:水晶のペンダント。大きな水晶を中央に配置する』
『取得アイテム2:森のイヤリング。若葉の柔らかさを表現したい』
『取得アイテム3:花のリング。派手過ぎない指輪のイメージ』
『プロジェクトSUN:アイテム仕様について要検討、各ステージに1個で、全6個?』
『現状、プロジェクトSUNのメインテーマは家族愛だが、社長から異論が出ています。
こんなメモじゃない。
リグレを避け、一番奥の机の長い引き出しをあけると、そこに従業員名簿が。
これをもって帰れば・・・他の従業員の行方もわかるかも!?
僕は従業員名簿を手にとり、ユタソフトを後にした。
先ほどまで、地下で止まっていたエレベータが4階まできていたので、それに飛び乗る。
各フロアは、もう営業が閉まってるせいかボタンが押せない。
エレベータ使えないかな、と外を見ると、そこにはリグレの姿が。唯一押せたB2のボタンを、導かれるかのように押す。

B2。
まさかと、思ったが、トビラが開いて目の前には・・・リグレがいた。
もうどうにもならない。破れかぶれだ!とぶちあたる。と、リグレはかき消すように消えた。
ひょっとして今までのリグレも幻想?いや、そんなことは無い。あの荒い呼吸音、存在感、腐臭・・・確実に存在していた。いや、今はそんなことを考えている場合じゃない。
僕はB2をひた走った。B2は建物の裏側で、水道配管やら電気配線などが敷設されていた。途中、配管から蒸気が噴出したり、リグレの横をすり抜けたりして、なんとか階段をあがり、息絶え絶えで、中野を後にした。

≪アトミッカへ≫



中野のショッピングモールでゾンビ…つうか、リグレが大量に出てきた時には、もう泣きそうでした。
今後ももっと増えると思うと憂鬱です。
建物に、MANDARAKE(まんだらけ)があったり、そういうトコは笑えたのですが、MANDARAKEでリグレと対峙した時も死にそうでした。
4階の…必ずゾンビがいて、次々とリグレの横を駆け抜けなきゃいけないところなんか、ションベンちびりそうでs(以下自主規制)
でも、一番怖かったのが、ユタソフトの内部。
普通の会社なんですがね。
病院が怖いのは、当たり前。
夜中のショッピングモールも怖い。
けど、普通の会社も・・・やっぱり怖い。
夜やるゲームじゃないですね、このゲーム。

途中途中で入る、大山先生のメールを見ながら、途中でリグレが現れるんじゃないか?
と、気が気じゃなかったです(メールを読んでる間は出ないの分かってるんですけどね)。
ユタソフトの中は、マジ歩きにくいです。片付けは大切です。
エレベータのボタン押せずにリグレにつかまりました。『閉』はドコ?!て騒いでました。もう嫌です。こんなの嫌いです。早く帰りたいです。はやく先生のところに帰りたいです(泣)

にしても、一度、リグレにつかまると、放心状態になってしまいなかなか先に進めません。
滅茶苦茶疲弊するんですよ、このゲーム。
本当にクリアできるんだろうか・・・更新が止まったら、のろいのゲームのせいだと思ってください。


http://www40.atwiki.jp/nintendods-adventure/tb/97.html
http://handygamematome.blog70.fc2.com/blog-entry-1358.html
http://handygamematome.blog70.fc2.com/blog-entry-1369.html

 
Posted at 06:34 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(5)
ナナシノゲエム〜アトヨッカ前半 / 2008年07月04日(金)
ナナシノゲエムに対する本記事は、攻略、ではなく、ノベライズ、という形をとっています(まぁ、読んでいれば攻略、という点からも意味あると思いますが)。
それゆえ、ネタバレに繋がる箇所も多くあると思います。まだクリアしてない方は、先の内容を読まないことをオススメします。
とはいえ、ノベライズ側の文才の乏しさゆえ、あまりしっかりしたものにはなっていませんが、ナナシノゲエムの雰囲気が伝わってくれればな、と思います。
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー

(一つ前の話はこちら)



≪アトヨッカ≫

ハァハァ・・・はぁはぁはぁ・・・
ドアを次々に開き、なんとか逃げ切った僕(ゲームでは出口まで逃げる必要はありません。途中まで逃げると画面がホワイトアウトし、逃げ切れたことになります)。
病院を出た時には、もう一歩も動けない状態で、道に倒れこんだ。
ここまで、リコが追いかけてきたら、と思う余力は無かった。
もう一歩も動けなかったのだ。
ゲームと同じように、出口までたどり着いた僕はそれ以上の追跡を受けることは無かったのだけど。

翌日、
病院で、リコ…の死体、というか、亡者の追跡を振り切った僕は、重い体をひきずって、また大山先生の研究室に向かった。
あの先生の言ってる事ははっきし言って意味不明だが、他に頼れる人間に思い当たらない(とすると、僕の人脈って凄く貧困な気がする)
僕は先生に病院で手にいれてきたカルテを手渡し、事情を話した。

「そう、長山君(リコ)までが、あのゲームで・・・ゲームの言うとおりなら、おそらく死んでしまったんだろう。そして、警察から連絡が入ったんだが、尾高君の死体も消えているらしい。どういう原理かわからないが、これが現実に起こってることなら、その『呪いのゲーム』というものを受け入れなくては、この死の呪いから逃れる術はないようだ。どんなコッケイムトウな話であれ、それが解決に至る道なら、それを選択しなくてはいけないときがあると思うんだよ」

相変わらずな理論展開だが、あの恐怖・・・何体もの死体と遭遇し、そして追いかけられる恐怖を味わった僕には、藁にでも何にでもすがる必要があった。

そんなとき、またあのゲームが配信されてきた。
このゲームのせいで!!床にたたきつけたい気もしたが、それが意味のないことを知っていた。

「あぁ、ちょっと私の前でやってくれるかい?」
と、先生。
他人事だから、そんな暢気な顔をしてられるんだ。
僕は、理不尽な怒りを必死でこらえ、ゲームの電源をつけた。

タイトルの文字化けがどんどんひどくなっている。

今度の町は、子供の町。
大人になりたくない子供の町。
ゲームの中なら子供でいられる。
ここでは、大人は石像に変えられる…

「なるほど、それが呪いのゲームなんだね」
と、大山先生。

「どういったシステムでゲームが配信されているか分からないが・・・。キミが病院からもってきてくれたカルテに書かれていた人物は、ユタソフトというゲーム会社の社員だったようだ。この会社はどうやら、中野にあるらしい。この呪いのゲームを作っているのが、この会社なのかはわからないけど、キミはここに謎を解き明かしにいかなければいけないと思う。呪いのゲームにとって、キミという存在は、呪いを打ち破ろうとする抗体で、それに対抗してゲームは呪い殺された人間を使ってキミを排除しようとしているんだろう。病院で見かけた、長沢君のようにね。便宜上、彼らのことをリグレと呼ぶ事にしよう。リグレット・・・後悔を意味する言葉だ。リグレには十分気をつけてくれ。キミが謎の真理に近づけば近づくほど、リグレと向き合うことは増えてくると思うが・・・無事に戻ってくることを祈ってるよ」

なんて、身勝手な言い分なんだ。
でも、自分に降りかかった災いなんだ。自分で切り抜けるしかない。
ゲームの中の子供たちのように、現実から遠ざかってゲームの中に逃げるような事はしたくない。

僕は中野にあるユタハウスというゲーム会社に向かった…
ショッピングモールとはいえ、夜は薄暗く気味が悪い。
いや、立て続けに恐ろしい体験をしてしまった為だろう。
闇をみると、自然に怯えがやってくる。
この文明社会で、法律も、論理もルールも何もかもぶち破るパワーをもった呪い。
理不尽だが、この恐怖に打ち勝たなければ、先は見えないのだ。

突然割れるガラスや、勝手に閉まるシャッター。
そして、リグレ。
もう、これが現実として受け入れるしかないのか。

そんなとき、メールの着信音。大山先生からだ。
ユタソフトの場所(4階、階段と逆側)と、「先方にはこれから電話するので悪しからず」との言葉が。
ナノカ過ぎて、無事生き残れたら、あの先生にはたっぷりお礼してやらないと気がすまない!

あきらかに、病院の時よりリグレの数が増えている。
無事に進むことができるのか・・・、心臓が握りつぶされるような圧迫感を覚える。
僕はリグレの徘徊をかわしながら、先を急いだ。




なかのひとは、なかのひとだけに、中野に住んでいます。
地元なんですよねぇ。このゲームも、中野のショッピングモールで購入しましたし。
やけにリアルでした。
もう、今後、あのショッピングモールは怖くて行けそうにないです(笑)

昨晩は、夢の中に、ナナシノゲエムの各シーンがノイズのように入ってきました。
無線LANでの配信、ていうのは、非現実的ですが、
視覚や聴覚の記憶が人間の深層心理に影響することはありうるかもしれない、とかとか考えていました。
サブリミナルだったり、可聴領域外の音による刷り込み、とか。
たとえば、そういうフラッシュがあって、フラッシュを保存して、誰かに渡す・・・そうやって伝播したゲームが
ユーザの深層心理に働きかけ、感受性の強い何割かのユーザーが寝ぼけて意識や判断基準が弱くなっている間に、
幻覚や幻聴を引き起こさせて、あるものは窓から飛び降り、またある者はナイフで他人を刺してしまったり・・・
と、まぁ、漫画やSFでは時々出てくる題材ですけどね。
そういう手法で呪いが起きるなら、まだ説得力あるんだけど、人間の精神もメディアと考え…ま、そこまではいいとしても
それで、他のメディアとの相互互換ができる、とかなると、ちょっと突拍子もないですねぇ。
まぁ、このゲームの醍醐味は、とにかく怖い!ということだから、シナリオや世界背景については触れちゃいけないのかもしれませんが・・・
某所では、クソゲーか?!て声も多いですが、この怖さはたまらないです。

サイレントヒルや、かまいたち、バイオハザードともまた異なった恐怖感ですね。
とにかく戦えないし。とにかく逃げるだけだし。
とにかく怖いです。はい。

ただ、気になるのが、今後のストーリーも同じように、おどろおどろしい画面の中で、リグレから逃げるゲーム、という単調な流れになってしまいそうなのが、一番怖いです


【告知】今回のドラクエ風メールのバージョンアップ(こちら)では、入力したセリフに応じた画像だけでなく、応じたアドレスを表示することもできます。画像が保存できないケースでは、そのセリフに応じたアドレスを添付して送付してください。



 
Posted at 18:12 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(0)
ナナシノゲエム〜アトイツカ後半 / 2008年07月04日(金)
まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー

1つ前の話はこちら


ゲームの中で花嫁から逃げ切って、現実社会で、またドアのところに戻る。
現実の僕は、死のゲームの謎を解くために廃院になった病院の中で、死体に追いかけられていたところだ。
死体が動くなんて聞いた事がない。
でも、これが、『僕の現実』なんだ。

ドアの向こうにはまだアイツの足音がする。TSを覗いてみると、画面にノイズが…。
そうか、アイツらがいるときに、ノイズが走るんだ。
ということはノイズがない時に先に進めば…
そして、ノイズがやむのを待ち、僕はおそるおそる先に進むことにした。

先の部屋は手術室だった。そして、メールの配信音が。
メールの配信元は大山先生。
そのメールには、この病院の閉鎖直前に、尾高先輩と同じような変死をした人物がいた、ということが書かれていた。
そのメールを読み先に進む。しばらく進むとまた次のメールが。
その変死した人物は、(湯谷紳)ユタニシン。その変死した人物のカルテを入手すれば、今後の助けになるのでは?
と、いったものだった。

そのメールを見て、先に進む。
勝手に動き始めるストレッチャー。血で汚れた壁、汚らしい手術室。
ドアを開くたび、角をまがるたび、次の部屋のことを思うと眩暈がする。
息が詰まる。体毛が逆立つ。
でも、立ち止まることも、引き戻ることもできない。
自分の足音が響く。
嫌だ、嫌だ、イヤだ!イヤダイヤダイヤダ
もうおかしくなりそうだ。
いや、僕はすでにおかしくなってるのかもしれない。
死体が歩き回ることに違和感を覚えなくなっていた。いや、違和感じゃない。
とにかく生きてこの病院から逃げ出すことしか考えていなかった。

何部屋か進み・・・、たどり着いたのが、死体安置室のようなところ。
そして、安置室のベッドの上には、先ほどから動き回ってた死体が横たわっていた。
恐る恐る近づくと、思った通り死体が動き出した。
僕は、慌てて走り逃げた。2部屋分ほど逃げてから、おそるおそる安置室に戻ると、もう死体はいなくなっていた。

奥に進み湯谷のカルテを手に入れる。その瞬間、またゲームが配信されてきた。
そこには、8体の石像。その石像が悲痛な叫びをあげている
「あんなゲームやるんじゃなかった」
「どうしてオレが死ななければならなかったんだ!」
ひょっとして・・・このゲームで死んだ人たち?!
僕の頭がオカシクナッテイルノカ?!
現実とゲームがシンクロするなんて、ありえない。

熱病にうなされたように、ゲームを見続ける。
そして、その石像の中には、尾高先輩?!
「おう、ちふみ。リコがきてくれたんだ。お前にはリコは渡さない。はっ、もしかして、リコを取り戻しにきたのか?!」
…尾高先輩、何言ってんですか?リコがなんですって?!
リコ、も、このゲームで、死んだ・・・?

隣を見ると、リコの石像が
「きてくれたの…。わかる?あたしよ。気づいてたでしょ?私が好きだったのは貴方だったってこと。あたしは尾高より貴方が好きだったってこと。でも、あなたのせいで私は死んだ。あなたのせいで!」
画面に激しいノイズが入る
「あんたのせいで!あんんたのせいで!!」
リ、リコ・・・。
「あ、そうか。あたしに会いにきたのね。あたしに会いにきたのね。アタシニアタシニアタシニ・・・」
画面には、今までにないほど、激しいノイズ。
リコ?!


ゲームから目を離すと目前に死体が。リコ!?

僕は、花嫁から逃げるゲームのキャラクターさながら、死体から逃げ出した。
この広い病院の中を…わき目もふらずに駆け出していた。
胃の中が、内臓が裏返りそうな不快感の中を、ただ逃げるしかなかった・・・




障害物にぶつかったり、似た様なドアを開けるのに手間取ってると、何度も死体につかまってしまいます。
正直しんどいです。
彼是3度ほど、つかまってしまいました。
今日は諦めて、また夜にでも頑張ります^^

 
Posted at 08:59 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(1)
ナナシノゲエム〜アトムイカ〜アトイツカ前半 / 2008年07月04日(金)
調子にのって、
ドラクエ風ジェネレータ2
携帯版
を作成してみました。よかったら、遊んでみてください

まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー
ナシノゲエム
(一つ前の話はこちら)



〜アトムイカ〜

(ゲームでは、ここで、リコの話が入るのだが、ノベライズなので省く。森が続くシーンは、四差路の端に花のある方向に進む。現実世界でも、同じく花のある方に進めば良い)



〜アトイツカ〜

気を失った後、僕は、リコに呼び起こされた。そして、第一発見者として警察に呼ばれた。
昨日はそれで一日が過ぎた。クタクタだった。

翌日、僕は大山研究室の大山准教授に呼ばれた。明日から夏季休暇だってのに。

先生は、うち南都大学現代社会学科の先生だ。
で、警視庁にも古いツテがあるらしい。それで、尾高…先輩の、あの件について、連絡があったらしい。
先生いわく、
ITとか先端科学とかいろいろ言われている現代だけど、今の時代でも科学で解明できない事もいっぱいあって。
その1つに、近代フォークロア『都市伝説』という存在がある。
旧来までのそれと異なり、今はテレビやインターネトを通じて短時間で広範囲に広がる。
人から人、口から口へ伝播するという一点においては旧来のそれと変わりはないが、伝達手段が近代化した。
そこに、僕の持論、領域横断情報学というものがでてくる。

そこで、先生は、一息いれて、僕の体験を話すよう促した。
僕は、何ともいえない異様な話を、警察の事情徴収の時はなしたように、再度繰り返した。
警察での話と違い、警察官がハナから話を聞こうとしないのに対して、先生は非常に興味深そうに聞いてくれた。

「なるほど・・・」
先生は非常に感慨深い顔をしてこう続けた。

キミがゲームをした時、ゲームの中で、尾高君らしき人物が生贄にされ、そして、本当の尾高君も生贄と同じように死んでしまった、と。要約するとこうなるわけだね。

僕は素直にうなづいた。
そして先生に聞いた。

「ゲームなんかで人が死ぬなんてことはあるんですか?」

「そうだな…その答えに、YesかNoか、で答えれば、僕はYesというね。僕の提唱しているマルチメディア論では人間の精神もメディアの1つと考えている。映像や文字、音声データが、電気信号の羅列として成立するように、人間の神経細胞の発する活動電位の間は等価なものであり…物理的に接して無くても、たとえば無線LANのような形で情報が行き来することも理論上は考えうる、と思っているんだ。そう考えれば、日常にあふれる様々なメディアと関連があるであろう変死事件は、幾らでも例を挙げることができる。」
そこまで言って、先生は僕の目を見た
「言ってることが分からないかな。この場合に話を照らし合わせると、携帯ゲーム機を媒介として、呪いや祟りといったものが伝播し、何かのきっかけで『死』に結びつく…というのは考えられない話ではないんだ」

先生の言ってることはよくわからなかったが…尾高先輩が死んだってのは事実で…、だからこそ、僕は何かにすがりたかったんだと思う。
「人が1人死んでるんだ。軽く扱える話ではないが…研究者として非常に興味深いんだ。そのゲームの謎を解き明かしたいと思ってるんだ」

そこで、先生の机の上においてあったTSが電子音を発した。

「あぁ、メールか。丁度良い。ここに、尾高君の使ってたTSともう一台のTS、そしてキミのTSがある。尾高君のTSは警視庁から借りたんだけどね。この3台のTSに同じメールアドレスが配信されてるんだが、キミはそれが分かるかい?」

先生はそういって、僕に3台のTSを差し出した。

「あ、この…xxxx@xxxx.jp(話の都合上伏せる)ってアドレスがそうですね」
「そうだ。そして、このメールが、このゲームを配信しているようなんだ。このアドレスが示す場所は…慈急総合病院。ここに謎を解く鍵があるはずなんだ。」
そこまで言って、先生はこう付け加えた。
「この病院からメールが配信されるとは考えにくいんだ。なぜなら、もうこの病院はすでに廃院になっているんだから。今から4年前…とんでもない違法行為が発覚して閉鎖され、今は廃墟になっているんだ。この病院からメールが届く、ということは何らかの因果関係があるに違いないと思う。キミはこの病院にいくべきなんだ。そこには、このゲームを配信した何らかの痕跡が残っているはずなのだからね。」

そういわれて、僕は、慈急総合病院にいくことになった。
ゲームは、海辺のベンチが表示されたまま入力を受け付けない。次のシナリオが配信されるまでそのままの画面のようだ。
そして僕は導かれるように、病院を進む。
導かれている…そう感じたのは、開くドアが1つしかないこと。
まるでここに道が用意されてるかのように、ドアを次々に開けて進んでいった。
院内は、薄暗く、異様な空気が漂っていた。
それは、尾高先輩の部屋に漂っていたそれに近い感じのものだった。

電子音が鳴り響く。

ゲームが配信されてきた。
ゲームを開いてみたが、先ほどのシーンにノイズが追加されただけだった。
なんだ?

カタン

後ろで音がした。振り返ると、ナースステーションの受付台から本が落ちた音だった。
そして、中から、この世のものと思えないようなヒト…いや、あの青ざめた顔、窪んで光を失った瞳…映画の中でしか見た事の無いような…そう死人だ。死人が、自由にならない体を必死に動かしてこっちに近づいてくるではないか。

慌てて走り出し、次のトビラに飛び込んだ。
そして、次々に導かれるように進んでいく。そして、その通路の先に…女性の死人がいた。
慌てて踵を返す僕。一目散に逃げ出した。そして、部屋の中に入った時に、TSからゲームの配信が、それを僕は床にたたき付けた。
クソッ!コイツのせいで!!
叩きつけて壊したはずなのに、配信音は響いてた。周りを見渡すと、新生児用の古びた保育器の上に、TSが。
そして、僕はそれを手にとった。

たどり着いた町は美しい花が咲き乱れるフレイヤ
ここで、永遠の誓いをあげたカップルは幸せになれるという。
その町では、イクタという若者と、トモカという花嫁が結婚式をあげるところだった。
両親に結婚を反対された二人。それでも、二人は強く結ばれることを選んだ。
そこに、白黒の女の子が…
「アイツを選ばなきゃ…。」
そして、僕は女の子が走り去った先を追いかけた。その先には1つの墓があった(そこで僕は「花のリング」を手にいれた)

「ギャー!!」

慌てて戻るとそこには息絶えたイクタの姿が。泣き叫ぶ新婦。周囲の人々もただオロオロするばかりだった。
その夜。宿屋にとまった僕の部屋に新婦がやってきた。
「よかった、イクタ…こんなところで寝てたのね。さぁ、結婚式をやりなおしましょう。そして二人は永遠に」
その顔は、昼間の美しい花嫁の顔でなかった。僕は、慌てて花嫁の前から逃げ出した。
「アナタ、どこへいくの?、イクタ!」
花嫁が追っかけてくる。ただならぬ狂気を感じて、僕はひたすら逃げ回った。
まるで、病院の中で、あの死体どもから逃げるように。
「わたしのことが嫌になったの?逃がさない!逃がさないわ!」
花嫁から逃れて、町の入り口にたどり着いた僕に
「絶対に逃がさない、逃がすものか!」
と、花嫁の声が後をおいかけてきた。

ゲームはそこで止まっていた。



ちょっと今回長いので、ここで中断。その分ちょっとレビュー。
正直、キーのレスポンスが悪い。
ので、死体に追いかけられるところは、マジ焦る。
で、病院の中の、ドアを開けて先に進むところが怖すぎる。

マイナス要素。
准教授の話しかり、ちょっとストーリーにムリがある感もある。
建物の中とかいろいろ調べたいのに、調べられない(メッセージが少ない)
分岐がほとんどない。一本道を辿らされてる感が強すぎる。
そういうマイナス要素はあるけど、純粋に怖い。
特に音楽。ホント、この音はやばい。
でも、音楽消すわけにいかない(メールの着信に気づかない等があるので)
もう、神経衰弱しまくり。なのに、なんで、こういうホラーに手を出しちゃうかなぁ。
なんで、こういうホラーが好きなんだろうなぁ…

にしても、ノベライズ、といいながら、なんか説明的な文章になってしまってるなぁ。
まだ序盤だから、仕方ないかしらん?

 
Posted at 04:05 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(0)
ナナシノゲエム〜アトナノカ / 2008年07月03日(木)
ドラクエ風ジェネレータGIGAZINEさんで紹介してもらった関係で、アクセスが凄いことになってしまいました。ありがたいことです。
で、調子にのって、
ドラクエ風ジェネレータ2
を作ってみました。よかったら、遊んでみてください。
クイズマジカルアカデミアも、問題をいろいろ追加しています。楽しんでいただければ幸いです。


さて、と。
ナシノゲエムの話

日付変わって速攻で買いました。
攻略サイトは、多分、沢山できると思うので、ここでは、ノベライズしてみようと思います。ノベライズですので、本編をそのまま流用してません。ゲームとの違いがありますが、その点ご了承ください。
ですが、随所随所に攻略のヒントがあると思います。

まとめ(目次)
ナナシノキオク〜オリジナルストーリー



≪アトナノカ≫

いわゆる都市伝説てヤツだ。
携帯ゲーム機TS(Twin Screen)用に配信されてくる意味不明のゲーム。

このゲームをやった人は、七日のうちに死んでしまう、という荒唐無稽な話。
そういう話には無頓着なオレ。
だって、非科学的じゃん?

「でも、そういうのって、平々凡々な日常にちょっとした香辛料みたいな感じがするのよ」
と、大学の女友達リコ。

ここは、大学の授業中。
まぁ、平凡な日本のイチ大学生は、授業よりも友達との雑談が楽しかったりする。
「まぁ、わからんでもないけどさ。うさんくさいよな」
と笑う俺に、リコは、声の響きを抑えてこう行った。
「貴方のTSにこのゲーム配信されてない?。」
「え?ホントにそのゲーム存在するの?」
「そうなの。私、彼からもらったんだけどね。」

彼…リコの恋人尾高先輩のことだ。
僕は、密かにリコに憧れていて、でも、尾高先輩にもお世話になっている…という複雑な立場だったりする。
「へぇ、尾高先輩クリアしたんですか?」
平静を装って、僕はリコに聞いてみた
「わからないのよ…かれこれ一週間ぐらい見かけてないのよね。電話もメールも連絡つかないし」
気丈に振舞っていても、どこか不安げな声のリコ
「大丈夫なのかなぁ?」
僕の何気ないつぶやきに、わが意を得たり、と彼女は
「でしょ?あのさ、彼の家、見に行ってくれないかしら?」
と言いだした。
「リコが行けばいいじゃん?」
「学校来なさいよ!て言っても、ゲームに夢中で、なんかケンカになっちゃって、気まずいのよね。このゲームをクリアしないと大変な事になるとか何とかいってさ。ちゃんと代返しておくから、様子…見に行ってくれないかしら?」
「えー」
「ほら、私、貴方のこと大好きだし♪」
冗談だろうけど、こういう風に言われると心が揺れる。
ましてや、リコの笑顔にかなうものなど滅多にあるもんじゃない。
「はいはい、わかりましたよー。このマジメな大学生をサボらせるなんてさ…」
リコから鍵を受け取り、と、ブツクサ文句を言いながら、僕は、尾高先輩の家に向かった。

移動中、ゲームが配信されてきた。
尾高先輩からだ。
タイトルのところが微妙に文字が崩れているが、
『ナナシノゲエム』
と読めないこともない。

名前と性別をいれ、ゲームを開始する。
ゲーム機が携帯できるようになる前のテレビゲーム時代に一世を風靡したかのようなロールプレイングゲームぽい画面。
どうやら、はじまりの街ってヤツのようだ。
移動すると、画面にちらつきが見れる。
ゲームとしての完成度はイマイチのようだ。

街中の人に声をかけてみる。
まぁ、普通の反応だ。
町の人の話を整理すると、
・・・今晩、この街で、呪いをかわす儀式が行われる。それは、町にふりかかる呪いを人形が肩代わりする、という儀式のようだ。
まぁ、ゲームの中ではよくありそうな話だ。


街には、中央に井戸があって、そして、街の北側にはトビラが硬く占められている。その両サイドには門番が。
門番がいうには、「夜にならないと開かない」ということだ。

そうこうしてるうちに、尾高先輩の家についた。
立派な家だ。僕の家の家賃の倍はくだらないだろう。

ピンポン
・・・返事が無い
「尾高せんぱーい、いるんすか?」
勝手にドアノブに手をかけてみる。
ガチャガチャ。
鍵かかってるな…いないのかな?
諦めかけて帰ろうとした瞬間、カチッと、電子錠が開く音がした。
「お邪魔します…と」

部屋の中は真っ暗だった。窓という窓がダンボールを貼り付けられていた。
うわ…広い部屋。
僕はとりあえずリビングを目指した。リビングが何か光っていたので気になったのだ。
ドアにはうっすらと人の影がみえた。
先輩?
リビングに入っても誰もいない。
おかしいな…
部屋を物色していると、寝室の方のドアが閉まる音が。
先輩、いるなら返事してくださいよ
寝室に入り、ベッドの布団をあける。
誰もいない。その代わり1枚のメモが
『今日で5日目だ。今日も大学には行けそうにない。リコたちはどうしているだろう。ゲームは相変わらず進まない。ひとつめの町の外に出る事もできない。思いつく事は全て試したが何が足りないのか分からない。リコに送るんじゃなかった…』
リコを放っておいて、ずっとゲームしっぱなしだったというのか。
先輩を探し続ける。部屋が広いというのも大変だ。
冷蔵庫には、1枚のメモ
『魔よけの聖水2リットル1ダースで10万円。5ダース注文。8月1日配達』
他の部屋を見る。オーディオ製品が並ぶ…書斎みたいな部屋。大きなディスプレイはノイズを流した状態で。そこにまた一枚のメモ
『今日で6日目。もう今日しかのこされていない一週間の噂が本当なら…オレは…だがゲームに変化があった。今日アイテムを入手した。これがクリアの条件の一つならオレは助かるのかもしれない』
にしても、風呂もトイレもとんでもないことになっている。リビングもゴミだらけだった。先輩はどうしてしまったのだろう。
と、洗面所を出たとき、ゲームの音がした。音に導かれるように、さっきまで鍵のかかっていたドアの前にやってくる。
さっきまで鍵がかかっていたが、…あっさりと開いた。
ここの部屋は、他の部屋以上に真っ暗だった。
「先輩?」

そんなとき、ゲームの配信が行われた。
同じ町。ただ、時間は夜になっているようだ。
さっきまで鍵のかかっていた北口の門があいている。
そのまま進むと、町の人がタイマツをもって歩いている。
話かけると
「今年の人形はいい出来だ。まるで生きているみたいだ。人形の名前は…オ…ダ…」
と答えが返ってくる。
タイマツをもっていないものは儀式に参加できないらしい。
道具屋に向かうが売り切れといわれる。
町をさまよっていると、町の中央の井戸のところにいた女の子に「これあげる」と何かを渡される。

タイマツ?

ふと自分の手元をみてみると、僕は何故か懐中電灯をもっていた。
壁には、また一枚のメモが
『今日が最終日だ。ダンボールの隙間から光が漏れる。朝日が怖い。俺は寝る間も惜しんでゲームをやってきた。せめてヒントだけでも残せれば…。ゲームで人が死んでたまるか。人が殺されてたまるか。おやじ、おふくろ、死にたくない。』
先輩、冗談がきつすぎるよ。なんか、のめりこみすぎてるようだ。
上をみあげると、どうやら、この部屋はロフトになっているようだ。ロフトの上の方からゲームの音がする。
そして、僕は階段を上った

ロフトの隅には、毛布をかぶって座り込んでる人の姿が。
薄暗い中に、ゲームの光が青く辺りを照らしていた。

「尾高先輩、いたんですか」

僕は声をかけて、先輩の肩に触れた。
その弾みで先輩は倒れてきた。
先輩の顔色は青白く、目は恐怖のためか見開いたまま、まったく動きもしなかった。

そして、僕はそのまま気を失った。




 
Posted at 16:02 / ナナシノゲエム / この記事のURL
コメント(3)

 
 Powered by yaplog!