沖縄を終えて

2012年03月27日(火) 22時56分
今、那覇から鹿児島へのフェリーの中。五ヶ月に渡る沖縄の旅が終わった。

沖縄最終日には、新作「宝の島」を初演。満員御礼で増席。今度の芝居は場合により半ばにゲストタイムがあるが、沖縄のミュージシャン知花竜海さんが唄ってくれた。この梁山泊山の会も知花さんの紹介。お客も沖縄でのリピーターが何人も駆け付けてくれ、たくさん笑ってくれ、頷く人も多く、最後はカチャーシーとなって、投げ銭も最高額に。評判は上々と思う。ここは、佐敷のおじさん達が自分達が遊ぶために自分達で作った場所で、毎晩酒盛りになった。まるで山賊達のアジトだ。

この芝居は、沖縄からたくさんのインスピレーションをもらって作った芝居なので、なんとか沖縄での初演にしたかった。間に合ってよかった。これから、この芝居で全国を回るのだ。このひどい国を。はたしてどこまで通じるか。行く先々に黒い旗をおっ立てる。

1月にはお正月芝居もやったし、途中一週ずつ三回休んだが、芝居をしながら新作を作る自信もついた。沖縄では雨、強風、寒さに悩まされ、途中で経済的に行きづまりそうにもなったが、なんとか助けられた。何度かの休みに部屋を貸してくれる人もいたし、何度も何度も見に来てくれる人、場所を紹介してくれた人、大勢の方々と知り合い、助けてもらった。ありがとうございます。

五ヶ月いた沖縄では、いろいろ作業もした。ワゴン車に床下を作った。舞台を一回り小さくし、盆下を変更。強風で壊れた楽団テントを再購入し、アンプなどを並べかえてよりシンプルに。客席雨対策としてテント購入。強風で何度か崩れた楽屋テントの床下を改良。キリコは新作チラシを作り、今年の内地の場所交渉を全てし、私の衣装を縫った。萌は料理ができるようになり、インパクトで作業もする。高江と佐敷では毎晩のように酒盛りだった。あちこちでたくさんご馳走になった。

ただし、まだまだ補修しなくてはならない。キノコが生えアリが巣を作るのだ。それと、宣伝も口コミだけが頼り。まだ打開策が見つかっていない。

何はともあれ、三年目に突入する。ギリギリだが、なんとか投げ銭だけでやっている。喉以外医者にもかかってない。猫のソラも元気。今年は再び北海道まで行く。まずは鹿児島、三年目の天文館公園。金土日月、金のみツバメ恋唄、あとは宝の島。

脱国家ファンタジー

2012年03月10日(土) 2時51分
新作「宝の島」の台本にかかりきりで、ブログの更新をしていなかった。じつは、まだ台本はできあがっていない。前半部分がやっとできあがったところだ。新作の初演は、もともと鹿児島からだったのだが、前倒しして沖縄ラスト、3月25日の佐敷にしてしまった。そのため、あと15日しかない。日程はますますギリギリになってくるが、渾身の力をこめて芝居を書いている。このところの公演、名護の公設市場と那覇新都心公園の報告は省く。キリコのブログを読んでもらいたい。

毎日が、まるで悪夢の中を生きているかのようだ。この「宝の島」は、この悪夢をはね返す力にしたいと思って書いているのだが、すぐに押しつぶされそうになる。今日は福島の4号機が崩壊すれば日本が終わるという言葉に押しつぶされそうになった。4号機には、チェルノブイリの10倍以上、1331本の燃料棒がプールにある。そして、その建屋はボロボロだ。その燃料棒の安全を確保するためには数年かかるという。その間に地震などでプールから水がなくなったりすれば7時間でメルトダウンがはじまる。半径250キロ範囲は、まったく人が住めない環境になるかもしれない。ようだとしか書けないのは、「日本が終わる」の意味が私にもはっきりわからないからだ。そして、この半径250キロというのは、政府が隠蔽した、事故当初の「最悪のシナリオ」だ。

汚染されたガレキを全国で処分するという。東京都は引き受けたが、その産廃業者は東電の子会社だ。ガレキ処理はその地域に処分場を作った方が雇用も創出できるのに、国はその要望を岩手で却下している。現地ではガレキに困ってはいないのだ。応援でもなんでもない。その費用があれば、危険地域からの避難や移住、様々な保障が可能なはずなのに。これは利権のための決定で、そのためにまた莫大な広告費がマスコミに流れている。そうやって全国にバラまいて危険性を拡散させ、東電や国の責任も拡散させようというんだろう。全てがこの調子なのだ。
たとえば、世界のどこかで旱魃による食糧不足が起きる。すると、食糧価格の値上がりを見込んでどっと金が流れ込み、買占めがはじまる。そんなことが、世界中の飢餓を作り出している。今やグローバルな食糧買占めで、世界の7人に一人が飢えているのだ。日本の原発事故処理も、まったく同じ構図が見える。このような強欲資本主義は、国家とマスコミもそのための道具でしかない。

ある意味では、すでに日本は終わっているのかもしれないし、同時に世界もまた終わっているのかもしれない。いや、やっぱりまだ終わってはいない。終わらせてはならない。そういう思いで、この芝居を作る。「宝の島」は、言うなれば「脱国家ファンタジー」だ。この言葉は、<脱国家>のファンタジーでもあると同時に、脱<国家ファンタジー>の芝居でもあるということだ。どう考えても、一度国家というものをなくすことを考えた方がいい。たとえそれがムチャな仮説で終わったとしても。もちろん、芝居とてしてもかなり面白いはずだ。子供も楽しめるように頑張っている。笑いも重要な要素だ。海賊の、しかも宝探しの話とくれば、近頃はワンピースが流行りだが、この芝居もまたそうなのだ。もちろん、中身はぜんぜん違うが。

落ちぶれて目が見えなくなっている海賊、ゴキブリのゴキ。こいつは肩にオウムのフリントをのせている。アリの世界から一人で逃げてきたクロアリのクロ。まだ少女だが、ピストルを持っている。圧倒的な強さを誇るカマキリのカマコは最近ノシてきた海賊で、カマを振り回して関西弁。まずは宝の地図をめぐってのこの3匹の三つ巴からはじまる。今回は、完全に虫ケラたちの物語だが、今のこの日本や世界の具体的状況と意識的に強くリンクさせて書いている。皮肉、嘲笑はもちろん、マスゴミには報道されないためにまだまだ一般にはあまり知られていない事実もバンバン入れている。そういう事実をお客さんに明確に突きつけながら、芝居はドラマとして激しく、バカバカしく、展開するという方法だ。こんな芝居の書き方は、私にとってはまったくはじめて。

ああ、こんな文章ならいくらでも書けるんだが、そうもしていられない。さっさと書き上げねば!
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