地方政治は、どう動いている?(97)  

July 16 [Tue], 2013, 16:15
毎日の社説から・・・
市町村のあり方を大きく変える可能性がある内容だ。
政府の第30次地方制度調査会(西尾勝会長)が安倍晋三首相に答申を提出した。人口規模の大きい中心的な都市に機能を集約させ周辺自治体との広域連携を進めると同時に、都道府県が町村の行政サービスを代行できる仕組みの制度化を促した。
人口減少社会の到来が確実な中、自治体同士が機能を補完する制度の検討は避けられない。地方側には広域連携で行政の質を本当に維持できるかという不安もあろう。ていねいに議論を進めてほしい。
答申の第一の柱は「大阪都」構想などで注目される大都市制度の見直しだ。都道府県との二重行政解消に向け、都道府県から政令市に35事務の移譲を勧告するなど政令市の権限強化の方向を打ち出した。
特に規模の大きい政令市については住民と行政の距離が開かぬよう「区」に独立した事務権限を認めたり、区長を副市長なみの特別職にしたりするなど区の権限拡充を求めた。巨大都市が身近な行政にきめ細かく対応できるかは大きな課題だ。区長を住民が投票で選ぶ公選制の導入も含め、政府は検討してほしい。
もうひとつの柱は市町村の連携による機能補完の方向を示した点だ。
答申は首都圏など3大都市圏を除く地方について、人口20万人以上の都市を地方中枢拠点都市として機能を集め、周辺市町村と連携させる仕組みが必要とした。人口5万人程度の都市と周辺町村ですでに実施されている「定住自立圏」の活用と合わせ、高度医療、福祉、人材育成などで広域連携を促している。
一方でこうした区域から離れた町村については、希望すれば都道府県が行政サービスを代行する制度も提案した。こうした自治体間連携を後押しするため、自治体同士が「条約」のような拘束力の強い協定を結ぶ制度の新設を政府は検討している。
市町村合併による基盤の強化には限界があると認め、市町村の横の連携や都道府県による補完で人口減少や地方の財政難を乗り切ろうとする発想だろう。市町村がそれぞれフルセットの機能で住民自治を担うという原則の見直しではないか
それだけに、制度化にあたっては地方との綿密な協議と合意形成が欠かせない。都道府県を町村の事務を代行する受け皿と位置づけるのであれば「道州制」構想との整合性をどう説明するかも問われよう。
市町村が人口減少に対応するためには自治体の連携強化だけでなく、高齢者が暮らしていける都市機能などの議論も欠かせない。政府全体で市町村の将来像のより踏み込んだ検討を急ぐべきだ。

(第3070回)(写真はクリックしてご覧ください)
首相官邸前デモ。

  • URL:https://yaplog.jp/matsudo/archive/3317
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