この世界すべてが一つの舞台、人はみな男も女も役者にすぎない

October 29 [Wed], 2014, 22:52
朴璐美さん企画シーラカンスプロデュースVol.2 W・シェイクスピア HUMAN、無事全公演が終了致しました〜。
朴さんからリーディング公演のオファーを頂きすぐにOKをしたものの、まさかまさか、その時にはこのような舞台になるとは夢にも思っていませんでした。

私が朴さんから任された役はマクベス夫人。
井上にとっては初シェイクスピア。有名な作品のふわっとした内容は分かっていても、しっかりと勉強をしたり舞台を見たりした事はありませんでした。
なので今回関わるに当たって色んな資料を見たり本を読んでみたのですが、思っていた以上に読みやすく面白い!
まさに中二病の原点ともいうべき美しい言葉の数々。
その完成度に物凄く驚かされました。
でも音で表現するのはとても難しく、お稽古では何度も壁にぶつかり、何度も自己嫌悪に陥りました。

今回の公演はシェイクスピアの有名な作品が合わさってリーディングとコンテンポラリーダンスで表現されていくものでした。
始まった時はどういうものになるのか全く想像がつかず、試行錯誤の連続でした。
お稽古ではマクベス役の東地さんと色々なチャレンジをしていきました。
正直、朗読劇と聞いていたので、稽古が始まって「え???こんなに動くの??全然朗読じゃないジャン!!」と衝撃を受けました(笑)


今回、リーディングキャストはほとんどが日替わり出演ということで、私は3人のマクベス様と掛け合いをさせて頂きました。
東地宏樹さん、土屋裕一さん、宮野真守さんと夫婦役を演じさせて頂きました。
朴さんからマクベス夫婦に与えられたテーマは純愛。
常に相手の事だけを思い、相手の為に手を汚し、そして次第に二人きりの世界になっていく…
なんて…なんて難しいテーマ!
そして朴さんからはマクベス夫人を決してただの悪女にはしたくない、というオーダーを頂きました。
マクベス夫人のセリフはとても残忍で非情な言葉が多いのです。
でもそれらの言葉は彼女自身が女を捨て、夫の為に必死に自分を奮い立たせるためのものであり、その結果彼女は次第に心が病んでいき自ら死を選んでいく…。とても難しく演じ甲斐のある役どころでした。


私は全公演に出演させて頂くことができました。
舞台に出演するのは本当に久しぶりのこと。
作品以外の朗読劇というのは初めてでした。


いざ、本番!
いつも舞台の本番というのは緊張しすぎておかしくなるものなのに、不思議ととても冷静な自分がいました。
やはり台本があるというのはものすごく大きな要因だったようです。
普段のアフレコでは必ず台本を持っているので、「台本があるから大丈夫」という安心感があったのでしょうね(笑)
初めての本多劇場!
下北沢演劇人の憧れの場所!そんな場所に立てるだなんて…!

今回の舞台でとても重要な役割を担っているコンテンポラリーダンスを踊るアンサンブルメンバー!
彼ら無しではこの芝居は出来ない!というくらい多くの負担を任されています。
アンサンブルの子たちはこの日まで毎日毎日物凄く過酷な稽古に取り組んできました。
皆本当に一生懸命でいい子で、彼らの努力をずっと見てきたので舞台に立つ皆を見ると胸が熱くなりました。

マクベス夫妻のシーンでは赤いソファを使い会話を行うのですが、その演出としてソファをアンサンブルキャストの二人が回すという場面がありました。
ソファに二人が乗り、しかも舞台が傾いている状態でソファを回すというのは物凄く大変な事!
これをずっとアンサンブルキャストの二人が毎回物凄い汗をかきながら必死に回してくれるのです。
足腰にすごく負担がかかり、膝を痛めながらも「回せるの嬉しいです!」と言ってくれる二人に心から感謝!

初日、二日目は東地さんマクベス。
東地さんとは焼き立て!ジャぱんからのお付き合い。
憧れの大先輩と夫婦役で共演させて頂くことになるなんて夢にも思っていませんでした。
男らしくダンディで落ち着きのある雰囲気はマクベスそのもの!
そんなマクベスを支えなければならないプレッシャーは半端なかったです。

三日目は土屋さんマクベス。
土屋さんとは今回初めてお会いしました。
初めてお会いした時はとても物静かで大人な方という印象でした。
どのようなお芝居をされるかも分からなかったので探り探り、読み合わせをした記憶があります。
そしてどのようにマクベス夫婦の信頼性を築いていけばいいのだろうと不安になった時もありました。
ですが稽古をしていって、とても親しみやすくチャーミングな方なのだと分かってホッとしました。
一度きりの舞台でしたが、とても雄々しく誇り高い素敵なマクベス様でした。
チャーミングなツチベス様!
でも実はとっても男らしい!

土曜日は二回公演!
宮野マモちゃんことマモべス回!
マモとは共演も多かったのでお互い芝居の呼吸を読みあうのがとても楽でした。
年齢も一番近いので、お互い支えあっている姿が自然に見えたのではないでしょうか。
朝からマモは舞台上で物凄いテンションで発声練習をしていて(しかもラップで)、それがアンサンブルキャストの皆にも伝わって和やかな雰囲気になっていました。そんな様子を見て、やっぱりマモは天性のスターだなぁと感じていました(笑)
マモべスはとても繊細で情熱的で弱い部分も沢山あって、でもそんなところが愛しいマクベス様でした。

そして遂に楽日!!
実は土曜日、二回公演のあと別のイベントにも参加していた井上。
疲れが全く取れておらず朝から声が出ない状態でした。
そんな自分が情けなくて、悔して悔しくて仕方がなかったけれど、先輩たちからあらゆる薬を頂き、喉と体を温め、心だけは負けないよう、舞台の上ではしっかりマクベス夫人になれるよう、沢山の方に支えて頂きました。
東地さんにもずっと声をかけて頂き、初日二日目よりもずっとずっと信頼関係が深くなり、ずっと夫婦の距離が近づいた気がしました。
不思議と初日、二日目の時のマクベス夫婦とは全く違う新たなマクベス夫婦になっていました。
マクベス夫人最期のシーンでは何故か自然と涙が溢れてきて、とてもとても不思議な感覚でした。


千秋楽のあの舞台全体の熱量、物凄かったです。
あれこそ生の舞台でしか生まれない特別なもの。
私は不器用なので舞台を本気で始めると他の事に影響が出るのが分かっているのでなかなか出来ないでいたのですが、やっぱり舞台でのお芝居が大好き。
今回リーディングという形ではありましたが、ご覧になった方はお分かりのようにほぼ舞台!
すごくすごく楽しかったです。
改めてストレートプレイをやってみたいと思いました。
そして自分の弱さも沢山学んだので、身体作りもしていかなければと新たな目標も出来ました。


今回、声をかけて下さった朴さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
マクベス夫人という非常に難しい役柄に挑戦させて頂けて嬉しかった。
シェイクスピア作品の難しさを痛感し、人間の醜さ、美しさ、強さ、弱さ、いろいろな物を学びました。
これからの自分の糧にして、この経験をもっともっと芝居に生かしていきたいです。


劇場に足を運んで下さった皆様、改めて有難うございました!
またいつか、舞台の上の井上を観て頂けるよう精進致します!!









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□井上麻里奈

□声優
□1月20日生まれ
□AB型
□シグマセブン所属

□Twitterアカウント□

Mari_navi
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『井上麻里奈・下田麻美のIT革命』
『神戸前向女学院。』
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『アニカンコラム』
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声優アニメディア「Mariilo」
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