逆算可能性の少ない収束形

March 31 [Sat], 2018, 0:36

岡田敏氏は、北原義治・小川悦男作の「ピンポン球」を「異なる逆算手順が他に少ない形」だと言っている。
あぶり出し曲詰の収束形では、似たコメントや解説をしばしば見かける。

一般の短編作でも簡素形では、類似作や類似手順が発生しやすいが、盤面中央のあぶり出し曲詰でも同じ事情はあるのだろう。
一般作では、中編とか駒数が多い短編作とかでは、短編簡素形よりも類似衝突は少ない。

同様に盤面中央のあぶり出し曲詰でも、簡素形の短編では類似しやすく、中編や駒数が多い時は自然に異なる手順に逆算されるのだろうと思う。

詰め上がり形でほぼ全ての駒に意味がある場合は、短手数でも詰将棋としてまとまる事があるが、形も手順も類似する可能性は高い筈だ。
詰め上がり形で働いていない駒が多数ある形は、長い手順を逆算する事で全ての駒に意味を持たす。
その結果は中編になる可能性は高いし、異なる逆算手順にもなるのだろう。
曲詰製作者に中編作家が多い事は、類似性を避ける感覚もあるのかなと思える。

逆算可能性の少ない収束形又は、類似性が起きやすい詰め上がりとしては、中央3X3付近に駒が集中している形が1つの例だろう。

第816番11手詰


作意は、 2018/04/24 へ(スクロール)
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2018/03/07  の作意(スクロール)


第810番:
26桂・同銀・16香・同と・24金打・同桂・13金・同玉・25桂・14玉・23銀打・同金・13桂成・同桂・25金・同桂・23銀不成・15玉・14金 まで19手詰

「ピンポン球」あるいは「ゼロ」

March 25 [Sun], 2018, 0:50

岡田敏著「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」の、第112−113問は北原義治・小川悦男作の「卓球詰」であり、第113問は「ピンポン球」だ。

北原・小川作「ピンポン球」


35手詰・詰め上がり図



この特徴的な作品は
中編作家には他の収束と逆算が可能なのかどうか?
長編作家には、さらに都煙の可能性はあるか?
そして短編作家でも、
1:「パ」行の半濁音の記号が同じ4駒になる事
2:複数文字の数字詰での「ゼロ=0」の最小形にもなる(好ましいかどうかは別だが)、となり考えて見たいパーツだと思う。


第814番「カナ詰」−39


第815番「カナ詰」−40


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2018/03/01  の作意(スクロール)

第808番:「カナ詰」−35:「モ」
47桂・同と・56歩・同玉・54竜・同香・48桂・同と・57歩・同桂不成・45銀・55玉・44銀不成・同桂・56歩・同桂・44銀 まで17手

第809番:「カナ詰」−36:「ヤ」
54銀不成・同玉・64金・45玉・34銀引不成・同竜・56銀・同と・63馬・55玉・54馬 まで11手

複数カナ文字の曲詰

March 19 [Mon], 2018, 0:45

岡田敏著「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」は、複数文字のあぶりだし曲詰が多数あるのが大きな特徴だ。
それは岡田敏氏の曲詰全体での特徴でもあると思う。
他の作者があまり取り組んでいない分野だとも思う。

大型曲詰と呼ばれる、盤面一杯を使う曲詰がある。
3大大型曲詰と呼ばれる「市松」「大菱」「引違い」や「大十字」が代表だし、門脇作の宇宙3題も大型曲詰だ。

盤面一杯の詰め上がりを特徴と見れば、複数文字のあぶりだし曲詰も大型曲詰に似ている。

例えば1文字の「カナ文字」デザインとしては選びにくい簡略形も、複数文字で採用している。
大型曲詰は中編・長編であり短編作家では遠く見えるが、簡略形2文字曲詰としては短編の曲詰でも可能性もあると思える。

岡田敏著「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」第101問:
俳句詰「古」「イケ」「ヤ」「カワ」「ズ」「トビ」「コ」「ム」「水」「ノオト」の最後の局「ノオト」が下図だ。


詰め上がり図


3文字のどれも簡略形であり単独文字では作り難いデザインだ。
2文字でも通常の1文字の駒数に近い、それは短編でも使える可能性がある。


第813番17手詰


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2018/02/23  の作意(スクロール)

第807番:
22と・同玉・32歩成・12玉・22と・同玉・32飛不成・同玉(あ)・41馬・22玉・23馬引・11玉・33馬行・同桂・12歩・21玉・31桂成・同玉・42桂成・同玉・41馬 まで21手詰

(あ):11玉は33馬・同桂・12歩以下

「連作あぶりだし」曲詰のアイデアとデザイン

March 13 [Tue], 2018, 0:58

岡田敏著「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」は2章に別れ、第2章は「連作あぶりだし」だ。
そこでは珍しい連作が並べられている。
棋士名前・詰では12名で、以下はカタカナを並べていない
「大山」
「中」「ハ」「ラ」
「谷」「川」
「ハブ」
「二」「上」

算数詰では、数学記号が特徴だ。

次に以下が並ぶ
「大」「文」「ジ」「五」「山」「火」
「ハツ」「ハル」「1/1」「(盃図形)」「(日の出)」
・・・・以下省略
これを経て有名な「太陽詰」「俳句詰」に至る。

カナ1文字から「漢字1文字」と「(図形)」を経て、多様な複数文字詰と複雑な図形詰めに至ったアイデアとデザイン力と、作図技術力が読み取れる。
カナ1文字連作は予想が可能だが、それを越えた連作は詰めて判るあぶり出し詰将棋の特性が最大に生かされると感じる。


第811番「カナ詰」−37


第812番「カナ詰」−38


作意は、 2018/04/06 へ
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2018/02/17  の作意(スクロール)


第805番:「カナ詰」−33:「ム」
63竜・同香・43角・55玉・45金・同玉・46香・55玉・54角成・同玉・36馬・55玉・45馬 まで13手


第806番:「カナ詰」−34:「メ」
25金・同玉・35角成・同玉・45角成・同玉・44飛・55玉・64銀・同と・46銀・同と・66金 まで13手

岡田敏著「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」

March 07 [Wed], 2018, 0:49

岡田敏著「詰の花束」は集大成的な作品集だが詰め込み過ぎでやや読みづらい。
時間を掛けてゆっくり、読むべきだろう。
同じ集大成的な作品集の「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」は全く逆で、図面と解説が丁寧な読む為に書かれた本だ。

この本は目次からは収録作数が不明だ。
内容を読むと、通し番号が第1問から第113問までふられ、これにコラムの作品の2題が加わる(あぶり出しではない1題と、他の作者の1題)。
ただし第112・113問は北原義治・小川悦勇作の卓球詰であり、岡田作はあぶり出しの第111問と、あぶり出しではないコラム1問となるようだ。
これはやや紛らわしく感じる。

収録作は通常の文字のあぶり出しは少なく、図形や複数文字やあぶり出し連作を表に出して多様なあぶり出しがあると示している。
このような事が出来るのは岡田氏だけだろう。
そもそも、連作・組曲を作る作者は少なく、複数文字詰を作る作者も少ない。
この分野では岡田作品を知る事は必須だ。


第810番続小駒の舞


作意は、 2018/03/31 へ(スクロール)
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2018/02/11 の作意(スクロール)


第804番:
26桂・同香・23銀・同竜・12竜・13馬・23竜・同馬・12飛・同馬・24金・15玉・25馬 まで13手

岡田敏氏の著書と「詰の花束」

March 01 [Thu], 2018, 0:56

3月最初には、「駒の舞」本館の定期更新の予定です。

岡田敏氏の著書は多数あり、私も全ては見られる状態ではない。
作品集「蝸牛」によれば(1冊不明あり)
「薫紅」:昭和38年
「百合の露」:昭和54年
「清涼図式」:昭和56年
「群流」:昭和57年
「万華鏡」:昭和61年
「望郷」:平成0年
「さわやかな詰将棋105」:平成6年
「詰の花束」:平成7年
「どこでも詰ませる5・7・9手」:平成11年
「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」:平成12年
「蝸牛」:平成13年

作品には重複掲載もある。

「詰の花束」は集大成的な作品集であり
実戦型百番・清涼詰百番・不成百番・合駒百番・あぶり出し百番・カオス百番・付局12局
この「あぶり出し百番」は解説によれば
「あぶり出しは300作に達する。「詰の花束」へは合計で約200局収録。」
「詰の花束」は内容を圧縮した作品集であり、読むだけでは具体的な内容の理解は難しく、他の作品集との重複チェックも同様に思う。

第808番「カナ詰」−35


第809番「カナ詰」−36


作意は、 2018/03/25 へ(スクロール)
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2018/02/05  の作意(スクロール)


第802番:「カナ詰」−31:「マ」
59桂・56玉・46竜・同香・68桂・同香成・45銀・同と・83馬・55玉・65馬 まで11手


第803番:「カナ詰」−32:「ミ」
55桂・54玉・65金・同香・63銀不成・55玉・33馬・44歩合・同馬・同桂・56歩・同桂・同金左・同馬・47桂・同馬・45金 まで17手


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