あぶり出し曲詰の指標

December 31 [Sun], 2017, 0:35

駒数・手数も数値だが、服部彰夫作「砂丘」第31番の解説で平井孝雄氏があぶり出し曲詰の指標を上げている。

「・不動駒数:枚数
・動駒率:動く駒数/配置駒数
・収束率:(詰め上がり(列*行))/(初形(列*行))」


不動駒数はあぶり出し曲詰作者は気にするようで、解説・感想に多く出て来る。
短編作では余程に少ない駒数の詰め上がり以外では該当しない事が多いと思う。


あぶりだし曲詰では文字・図形を隠す事が良いともされる。
不動駒・動駒率・収束率もそれに沿った考え方(アイデア)だ。

勿論単純ではない、例えば「周辺から玉を中央に呼び込む手法」と「全て中央でやりくりする手法」の曲詰めの比較ではどうか。
後者では「駒を捌く・消すだけでない手法」を含むようだが、それは動駒率と収束率とは微妙な関係と思う。

ただし複数の指標は、目標とか作図方法に参考に出来そうに思う。

第793番「カナ詰」−25


第794番:「カナ詰」−26


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第786番:「カナ詰」−21:「ナ」
45金・同香・56馬・同と・67桂・同と・56歩・同玉・68桂・同と・57金・55玉・45竜・同香・56香 まで 15手


第787番:「カナ詰」−22:「二」
45飛・56玉・67金左・同銀成(非限定)・47金・同銀成(非限定)・55飛・同玉・45馬 まで 9手


あぶりだし曲詰と風船図式

December 25 [Mon], 2017, 0:50

個人的には風船図式を意識した事は、過去にはほとんど無かった。

最近に、あぶりだし曲詰を作図面から見ると、中央の文字の詰め上がりでも意外な程に初形の風船図式は少ないと思った。

かなり過去には、周辺玉を中央に呼び込むタイプのあぶりだし曲詰が多かった。
それが次第に中央の駒繰りで作図する手法に変わってきたと言われるし、実際にその傾向はある。

それでも周辺玉ではなくとも、他の配置駒が周辺に接触する事は多い。
それは桂と香の配置があるし、それ以上に圧倒的に飛と角の周辺の配置が多い。

中央の字の構図の外側に飛と角を配置する場合には、端に接する配置を作図家が選ぶ事が多いと感じる。
それは風船図式を避けているのでは無くて、構図のバランスから配置を決めている結果だと思う。

手数が短いあぶりだし曲詰では、風船図式は増えそうだ。

第791番5手詰−57



第792番5手詰−58


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第785番:
24と右・同と・36と左・14玉・15歩・同玉・26と右・14玉・25と左・同と・13と・同玉・23と寄・14玉・15歩・同と・24と まで 17手


風船図式

December 19 [Tue], 2017, 0:49

盤の周囲に駒が配置されない作品を、風船図式と呼ぶ。

昔は呼び名がなかったかあるいは別の名で呼ぶ人がいたようだが、条件作として意識した事はなかった。

あぶり出し曲詰を作り始めるとこの条件にあう形にあいやすくなる。

中央で作る短編作では、意識しなくとも自然にこの条件になる事は多い。

ただし、丸山正為作「イロハ字図」はあぶり出しの風船図式は無いか希だ、逆に初形の文字は多くが風船図式だ。

田中至作「過雁組曲」や服部彰夫作「砂丘」は、あぶり出しの風船図式が混ざる。
ただし意識なしで、20手以上の風船図式がたまたま出来る事は少ないと思う。

初形文字詰めは初形風船図式で、あぶり出し文字詰は詰め上がり風船図式が一般的だ。
そして、中央の立体曲詰は双方が風船図式となる、柏川悦夫作「二上詰」は有名だ。

第789番「カナ詰」−23



第790番「カナ詰」−24



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第783番:「カナ詰」−17:「テ」
32角(非限定)・43銀合(あ)・同角成(非限定)・同香・53金・55玉・67桂・同と・56歩・同玉・68桂・同と・57金・55玉・56銀 まで 15手

あ:43桂合は44金・55玉・67桂・同と・47桂・同香成・56歩・同玉・23角成・55玉・45馬まで13手


第784番:「カナ詰」−16:「ト」
63桂成・同玉・54角・64玉・53銀不成・55玉・56飛・同玉・57金・55玉・45竜・同香・56香 まで 13手


「将棋イロハ字図」の駒数

December 13 [Wed], 2017, 0:44

服部彰夫著「砂丘」に、森田正司作成の「イロハ字詰48局比較表」が掲載されている、他でも引用されていると思うが初出は未見だ。

詰手数・盤駒数・詰上駒・不動駒が比較されている。
丸山正為作「将棋イロハ字図」を含む5作者と服部氏自身のデータが載っている。

文字のデザインの差だけで決まる「詰上駒」は3.5から4.7枚だ。
「盤駒数」は14.4から18.0と差が広がる、傾向は「詰手数」と緩い相関がありそうだ。

丸山正為作「将棋イロハ字図」は「盤駒数」=18.0で、「詰上駒」=10.4だ。
丸山氏はイロハ字図を、「あぶり出し曲詰」「盤面曲詰」を同じ字形で作った事で有名だ。
イロハ以外も含めて、いわゆる表と裏の曲詰双方を作った人は少ないと言われている。

そしてその比較から「盤面曲詰の方があぶり出し曲詰より作図は難しい」と聞いた事がある。

丸山正為作「将棋イロハ字図」を観ると、盤面曲詰は盤面中央でかつ駒数が少ない事自体が作図を難しくしていると思った。
盤面中央であぶり出し曲詰の「詰上駒」=10.4枚では作図自体が易しくなく、盤面曲詰ともなるとより難しい。
駒数の少ない盤面中央の作品は手順が大駒の追い回しになりやすく、盤面中央の盤面曲詰自体が難しい筈だ。


第788番15手詰


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第782番:

44銀・同と・27桂・同竜・17角・同竜・36金 まで 7手

「将棋イロハ字図」の半濁音

December 07 [Thu], 2017, 0:55

丸山正為作「将棋イロハ字図」の半濁音のデザインは、半濁音の記号を「4駒の丸印」で表している。

半濁音の作品を見た事は少なく、他のデザインの有無は定かでない。
例えば、岡田敏作の「パ」も同じ記号デザインだった、ただし全体の構図は「将棋イロハ字図」とは異なる。
(岡田敏作「万華鏡」169番」

詰上り図


「将棋イロハ字図」では、濁音が「横並びの2駒」のデザインなので、半濁音の記号を「4駒の丸印」で表すのは自然な成り行きなのだろう。
どう考えても「1駒の点で、丸」とするのは、上記の濁音とくらべると無理がある。
(丸山正為作「将棋イロハ字図」初形「ポ」)


そして、これも手数からも予想される事だが、「将棋イロハ字図」の濁音と半濁音の作品は、頭でっかちのデザイン故に1−3段目の比重が高くなり、下段で展開する作品が主体となっている。
「ポ」も6手目以降は下段になる。


第786番「カナ詰」−21



第787番「カナ詰」−22


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第780番:「カナ詰」−17:「チ」
56銀・同玉・65銀・55玉・45飛・同香・54龍・同桂・67桂・同と・56香 まで 11手


第781番:「カナ詰」−16:「ツ」
45金・同玉・34飛成・同桂・35金・55玉・56銀左・同馬・47桂・同馬・67桂 まで11手



3重立体曲詰

December 01 [Fri], 2017, 0:57

12月はじめには、本館の定期更新予定です。
久し振りに小駒無仕掛図(無掛の舞)・・・・。


手順途中の条件は幾つかあるが、ほとんどはジャンルにはなっていないと思う。

初形曲詰+あぶり出し曲詰=立体曲詰 となるが、

そこに手順途中の曲詰が加わり、3重立体曲詰となる、それはかなり有名だ。

3重以上も含めて複数の作品があるが、

・理解してください的な形がある>説明があって理解する
・盤の中央の作品は少ない
・手順途中が、詰方番なのか、玉方番なのかがあいまい>初形は詰方番であぶり出しは玉方なので、どちらもあるのだが。

3重立体曲詰の知名度は充分にあると思うが、これが1局面だけの手順途中の曲詰となると市民権はあると思えない。
初形曲詰を逆算で、形を崩す人はいないし、望まれていないようだ。

最初に大駒4枚を捨てる駒場和男作「驟雨」は途中小駒煙なのか。
4手目に桂香歩全駒使用無防備になる服部彰夫作「砂丘」は「桂香歩全駒使用無防備」と呼ばれていると思う。
長編の序盤も一応は、手順途中の筈だ。



第785番と歩の舞



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第779番
31飛・21桂合・12歩・同玉・32飛成(非限定)・11玉・22竜・同玉・32歩成・12玉・22と・同玉・23歩・11玉・12歩・同玉・32竜・11玉・22竜 まで 19手詰


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