きみと、波にのれたら を語る
2019.06.30 [Sun] 22:00

イオンシネマ天童で見てきました。
田舎におけるイオンの偉大さを感じました。
もう最終の時間帯での鑑賞だったためか客は自分1人だけで、
なんだか落ち着かない感じもしましたが新鮮な体験ができたかなという感じでした。

以下ネタバレ感想。


見る前の予告から死んでしまう恋人がドライブ中に余所見をしているのが気になっていて、
安全意識低すぎて死んじゃうのかなぁとか色々想像していたんですが、
彼にとって真っ直ぐな道は脅威ではないっていうことの現れなのかなと思った、かなぁ。
波という複雑な動きをするものが、彼にとっては不吉なものだったんだろうな、みたいな。

波に乗っているヒーローを見つつも、自分は最初はその道には進まない。
以前からの夢はあっても、ヒーローへの憧れから人を助ける職業に。
物語で感じる歪さは、彼の真っ直ぐさに繋がる描写だったのかなと。

最初に絵作り的に感じたのが予告のドライブと火事での出会いのシーンかな。
主人公は階段を駆け上がる、後輩も階段をのぼる、
でも彼ははしごを伸ばして一気にくる。
2人のように過程を踏むのではなくすっ飛ばしてくるのが後輩との対比にもなっていて気になった。

恋人が最後に主人公たちを助けるところも直線的に天に向かうだけで、
波に乗る主人公が自分の力で助かる側面もあったので、
人を助けるというのもこうした直線的な形だけで、あとは他の人がカバーしていたのかなとも思えたり。
後輩との別れのとこはマスクの光の反射で後輩泣いているのかな、
という風に見れたのが印象的だったかな。

主人公が凄く可愛いかったので、
ケモノヅメ的なイメージでセックス祭りをやるのかと覚悟をしてましたがそんなことはなかったですね。
行為の絵は完全な対面ではない絵でもあったので、そのズレも気になったかな。
あと主人公が左手で食事をしだしたりとか、そういう複雑なことをやってしまうのとか、
あれも一種の対比でもあったのかな。

主人公の服のはだけ方だったり光で服が透けて体のラインが見える感じだったり、
エロスは意識させてくれるけど爽やかな絵で見ていて見ていて気持ちが良かったな。

しかし主人公、冒頭の大量のダンボールに始まりイルカのアレを街中で連れまわしたり、
やっている絵面が抱き枕を抱えて街を歩くオタクみたいな印象と変わらなくて、
そこが見ていて途中ちょっとつらくも感じた。
倒錯はしていない健全さがあるのに、はたから見たらそう見える辛さ、みたいな。

徐々に恋人の死から立ち直ろうとしてライフセイバーになろうとする一連で、
人工呼吸の練習が描かれていて、プロメアと繋がったなと勝手に思いつつ、
口を合わせることへの抵抗感に触れるのかなと思っていたら、
恋人の死に様を思い出して逃げ出してしまうというのが、
正に今色々なことから逃げることを再認識させられている印象でした。
恋人の死というトラウマが人工呼吸にまつわる全ての問題を、
主人公の中で克服することができないというのを明確な死のイメージで描かれていて、
こういう触れ方もあるのかと驚かされたというか。

恋人妹が可愛くて、これは妹可愛いで盛り上がる作品だと思ったら正にそういう反応ありありで。
その妹を助ける形、そして助けられる形で主人公がトラウマを克服して恋人が離れていくのを見て、
彼が自分の役目を終えたと感じたっぽいのも印象的かな。
自分じゃない誰か、しかしその相手は自分の血を分けた兄妹で主人公と同性、
というのは気になる形でもあったけど、物語中は主人公と恋人の関係で結んでいて、
他者を入れない感じだったのは逆にもやもやするけども綺麗だったかな。

最後に一緒に波に乗るのかなと思ったんですが、
主人公の軽快な動きで締めくくられていて、
これが一番求められていたもの、彼女の生きていく姿なんだと思ってそこでグッと来たな。

あとスマホを合わせてイルカの絵を作るとか、
本人たちには見えないものをこちらに見せるなど、
ああいう繋がり感を意識した絵を躊躇なくやれるところも湯浅演出だと感じるかな。
喫茶店での描写や歌についてはあまり見ることができなかった感。
その辺旧作を踏まえつつ見たいところでもあるかな。

湯浅監督も最近は多作ですが、
今作はかなり楽しみにしていた1作だったので、
見ることができて良かったです。

海獣の子供 を語る
2019.06.24 [Mon] 00:00

以下ネタバレ感想。



わかりづらい作品だと聞いていたけれど、
導入はまだ全然わかる話で全編わけわからないものを見せられるかも、
と身構えている人はも気楽に考えていいと思ったかな。
原作からかなりそぎ落とした話らしいですが、
分かる人は分かる作品として物語でも触れられている気がしたな。

特に琉花が空と出会うところなんかは示唆的。
波打ち際が教えてくれると言ってるけど、
互いの存在を海を通して2人は知っているわけで、
海の存在に近そうな人間を互いにそうだと認識するのはそう難しくないわけで。
自然が教えてくれたんじゃなくて、事前に知っていた。
そこには神秘性も何もなくて、単に事前情報に当たっているかそうでないかの違いしかない。
波の音に仮託されているのはそうした前提情報であり、
この物語の原作の位置づけもそのようなものだと言われている感があり。
単に知っているか知らないだけかの違い。
波の音だって何を言っているかわからなければ、音を聞いたって何も分からない。
何も分からないことはこの作品においてその程度の話でしかない。
宇宙がどんなものなのかなんて、誰にも分からないし。

今作は波打ち際に代表されるような境界にちょっと意識が向くかな。
琉花の学校のトーテムポールとか、水族館のバックヤード、
水族館のガラスやキャラクター同士の境界などなど、
神秘と日常の境目なんかを結構意識されているのかなという気がしたな。
最後に傷つけた少女と再会するのも、
琉花が学校という場から逃げてきて、その道を戻ろうとした時という形だったので、
神秘的な海と空の体験から日常に何を持っていくか。
そういうのが問われるラストだったように思えた。
世界の真実に触れたとき、それは日常にどのように作用するのか。

水中の描写は凄まじかったですね。
生々しく描かれていて、ジンベイザメの群れでもちょっとした恐怖心が見ていてあったな。
ジョーズに代表されるような、海洋生物への恐怖心を煽られるような印象。
クジラの歌に代表されるような神秘性などを含め、
人が踏み入れられない場所にいる人智を超えた存在としての自然の代表として、
そういった生命を印象付けられている感があったなと。
海の生物もまた君を見ているという目の見せ方もなかなか。
水族館でああいうのやられたら二度と足を向けられないなと思ったり。

隕石のかけらを体内に入れ、さらにクジラの体内へとマトリョーシカ的に入って、
クジラの歌により祭りが始まるという一連の流れがまた神秘的。
歌により隕石が反応して子宮から宇宙が生まれる、
宇宙が書き換わっていくような体験はちょっとまどマギを思い出す感じ。
隕石のかけらが海にとっては人魂というのが示唆的で、
宇宙が広がりを見せる中で人魂を琉花から取り上げようとする海は、
その人魂が必要な誰か、すなわち己だったのかなと思えたり。
神秘的な隕石のかけらは自身の中に帰ったことで神秘性を失って自壊した、みたいな。
子宮を持たない男子に移ったことで宇宙創生とはならなかったとか、
そういう風に見てもいいのかもしれないけど、
個人的に子宮信仰って自然すぎて不自然に思えるのよな。

新しい宇宙へと旅立つ感じなんかでイデオンやエヴァを連想する人もいるかもしれないけど、
そこはやはり絵の素晴らしさでもって他の追随を許していない作品だったと思います。
そういう意味でやはり劇場で体験したい作品という印象でした。

最後のへその緒切りが自分の中で定まらない感じだったけど、
ひとつであったものが分けられること、決してひとつに戻らないことへことだったのかな。
宇宙もまた孤独であるような。

リュウグウノツカイと一緒に打ち上げられていた海はつまり、とか、
色々と連想される箇所がいくつもあったような印象。
他にもいろいろ思うところも畏怖するところもあったように思いましたがちょっと思い出せず。
まだ上映しているうちにまた見たい一作なんですが、
現在長期出張中で上映してる映画館が遠いのが辛い。

海洋アニメって言うと自分の中では七つの海のティコが残ってる感じでしたが、
またひとつ作品が増えたかなという感じ。

そういえば、最近上映された映画を見ると
原、渡辺、湯浅とシンエイ系の方の作品がずらっと並ぶ格好でしたね。
久々にマインドゲームや緑の巨人伝あたりを見返してみたいところです。

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない を語る
2019.06.20 [Thu] 00:00

以下ネタバレ感想。


TVシリーズは思春期症候群が涼宮ハルヒシリーズ対する揶揄なのかな、
みたいに思えてあまりいいイメージを持ってなかったのでそんなにのめりこんでみる感じでもなく。
ただ今作はあくまでシリーズの続き物という形でそことは切り離して鑑賞できたかなという感。

結局少女が自分の力で助かってしまう話なんだなという印象で、
その因果をどのように見るかが重要なのだと思うのですが、
個人的に提示されていると思えたのは過去に飛んだ際に主人公を見つけた後輩とのやり取り。

絶対的な窮地の中であの瞬間、主人公は確かに救われたはずなんですが、
後輩への感謝の念はあるにせよ、
そこにそれ以上のものが芽生えないのが個人的な引っかかりで。
なぜ見えたのか、という問いへの答えは自明だとも思いますが、
それは思いの一方通行が印象付けられているようで。
そしてそことの対比がラスト、またはヒロインとの出会いになるのかなという印象。

少女が自分の力で助かってるように見えますが、
そこには誰かの力添えが不可欠で、その相手に気づかれる、
過去の因果がきちんと活きることが描かれている。
気づくこと、相手の存在を認識することが大事で、
主人公にとっては切り捨てた少女が生きていること、
少女から見れば切り離した過去から因果が巡り、相手もその因果を共有していること、
そういう双方向性により、物語に意味を見出している。

ただその中で双方向でない関係、後輩やヒロインの妹が決め手になるのは、
どう見ればいいんだろうか、というのが個人的な引っかかり。
主人公やヒロイン助力だけでなく少女からは見えていない相手に助けられる格好なので、
後輩たちには何らかの描写がほしかったように思えたなというか。
パーツ的な扱いがやや気にかかる感じ。

アニメ雑記 2019/6/19 を語る
2019.06.19 [Wed] 00:00

日曜にT・ジョイ 新潟万代でアニメ映画を見てきました。
行ったら既にあおぶたの特典やパンフレットの販売が終わっていて、
新潟県人あおぶた好きなんだなーと思いました。
一番大きいスクリーン1で朝からイリヤ、ガルパンを見て、
その流れで別箱であおぶたが見れたので、始まった映画を一気に見れるような時間調整がされていて、
とにかく1日で全部見ないと勢に優しい映画館だなと思ったり。
時間を置いて海獣の子供も鑑賞し、かなり疲れましたが劇場で見れて良かったです。

以下ネタバレ感想。


●Fate/Kaleid liner Prisma☆Illya プリズマ☆ファンタズム
まあ普通にカーニバルファンタズムのプリズマイリヤ版という感じですが、
型月作品大集合のカニファン対して作品内で完結しているためクロスオーバーに乏しかったかな。
ギャグも慎二と言峰押しがややきつく、キャラをダラダラ見るだけ、
次回への繋ぎ感が強いのがちょっと残念でした。

徹子の部屋のパロディの桜のやつ、背景の窓が全てステンドグラスで、
そこは大沼さんっぽくてちょっと面白かったかな。
あとZEROの時臣のアレを言峰でやるところも意外でちょっと笑えました。

最後にまだ続ける格好が出てきていたので楽しみ。
どこまでやるかはわかりませんが、エフェクト祭りにもってこいな原作なので、
1期や2期くらいの熱量のある画面を期待したいですがどうなるのかな。


●ガールズ&パンツァー最終章 2話
期待値はそんなに高くなかったんですが、まだまだやれるということを見せられた印象だったな。
劇場版を彷彿とさせられるBGMの使い方でお馴染みの学校を印象的に扱いつつ、
BC自由学園など新規の学校の掘り下げもされていて面白かったです。
一回り成長して大洗に挑む知波単学園を含め、
劇場版からの流れをかなり意識した話数だったんじゃないかと思います。
個人的に主観ショットの多用と各校がよく歌うのが気になったかな。

あと戦車から身を乗り出してのアクションが目立つカットがちらほら。
BC隊長のマリーの前転や、知波単の戦車が沼地が抜け出そうするところでの回転とか、
回転を意識したアクションが気になる感じ。

あとやはり丁寧な作品だなという印象も強いですね。
キャラ作画も崩れないし動きに違和感もない。動画で溶けるみたいな印象がない。
戦車に乗ってる際の微振動とカメラぶれ、SEのマッチ感が作る臨場感など、
改めてよくできている作品だなぁと思わせられます。
特に微振動はどういう指定でこれカメラ揺らしてるんだろうなと改めて気になってくる感じ。

BC自由学園は隊長車両、つまりはフラッグ車のみで相手を討ち取ろうとするところ、
大洗を見てきた知波単と大洗の戦い方を相手に意識させるようにして、
なお大洗がその上を行くような構成だったのがまたグッと来る感。
BCの隊長さんが好印象なのも、そういうところからきてるのかなという感。

劇場版のあとの延長戦という意識が吹っ飛ぶ話数で、
これからに期待がさらに乗ってくる話数でした。
また次回を見るのが楽しみです。


あおぶたと海獣はまた次に。
P R


(06年/7/31設置)

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