氷菓 9話 を語る
2012.06.19 [Tue] 23:17



始まり方が異色で引っかかる回でしたね。
普通はOPが無い代わりに本編にクレジット差し込みますけど、
今話だとクレジットもCMで切って流すという、
正にアニメの放送形態におけるお約束事をぶった切ってて衝撃を受けました。

今回は腕を画面に突き出すような画が結構あったように思ったけど、
やっぱ山田さんが狙ってるのかな。



伊原さんはリアクション王だなぁ。
こういう呆れ返ったリアクションをそのまんましてしまうところがグッと来るなと。



このリアル感が京アニ作画だよなという気がする。
手の甲に描かれる途切れ途切れの線による指の表現とか、
こうしたはっきりとはせず、しかしそこにある意識を強調するこのリアル感。
個人的にはアニメとしては少し苦手。



今回はイメージ映像も結構あったけど、
やっぱ京アニも今の画面に飽きてきてる部分っていうのがあるのかなぁとちょっと思う。
CMという形でそれが出てきてるならちょっと面白い。
まあ飽きる、という発想は受け売りなんであしからず。
むしろなんじゃこりゃ、と驚かしてくれるのが京アニだったはずだし。



迫りくる背景の圧迫感。
背景は映画製作の小道具などからその軌跡を読み取れるけど、
あくまで背景であって、目の前のキャラクターたちがその中の住人として描かれているかというと、
そうとも言い切れない雰囲気があって気になる感じ。



また豚か。
山田さん豚好きですね。
しかしセーラー服でスカーフつけないとか邪道もいいところだなと思うけど、
自分の経験だとむしろしない方が正解っぽい感じだったので、
清潔感っていうのはやっぱアニメやアイドルなどしか味わえないものなのかなという思いも。
今更そんな話ししてもアレなのでまあどうでもいい話か。



ここぞっていうところで窓からの横顔になる探偵たち。
あさっての方向へ向かっていくミステリー。



眠る千反田えるが可愛い。
この辺は植野さんの味が出てるのかな。
けいおん!でも作監回の髪の描写とか好みでしたし。
今回は多弁な伊原の表情や手の描写とか、
手が入ってそうなところは結構印象的だったかも。



そして千反田を置いて背景に溶け込む3人と。
3人の探偵があさっての方向を向いていたのに対し、
古典部は確実に映画製作の場へと足を進めていたということなのかな。
くつろぐ3人が見事にハマってて、
あの異質さを払拭させてるのにどこかさわやかなイメージすら感じる。



それぞれのキャラクターが顔を付け合せるところに、
表情を共有し合うところにまとまった雰囲気が生まれていたので、
こうして里志の表情を読ませないとそれだけで断絶のイメージが出てくる。
そして映画の続きを提示することなく、
折木は里志の代わりに却下して帰路につく。



この話数の奇妙なところは氷菓 第1話と被るようなネタを仕入れているという点と、
冒頭のようにクレジットをぶった切る、言わばアバンタイトルという様式を無視した作り方。
第1話と被る、というのは1話も始めは密室の秘密を暴くというところにある。
そこで始まったのは千反田えるを中心にした、
言わば千反田に振り回される物語として始まったわけだけど、
今回は千反田ではなくエバ先輩と脚本家の問題であり、
それを印象付けるように帰り道で待ち構える先輩で〆と、
1話との繋がりを意識させられる展開を用意していたように思う。

またアバンの思いっきった編集の仕方は作品の様式を壊す、
一種の破壊活動でもあるわけで、そういうのを山田さんがやっているところが興味深い。
あと1話で山田さんだったらこうするんじゃないかな、という適当な話ししたので、
まさかそれと対比させるような部分を持つ話数にくるとはなと少し驚いてる部分も。

さらに付け加えるなら今回の話数が脚本家、
言わば原作者の意図とは違った絵作りをしたことが仄めかされますが、
これは完結していない原作をアニメ化する制作会社としては、
自己言及を余儀なくされる回でもあったように思う。
脚本家が意図した血の量とは明らかに違う量の血が流れる本編。
よく原作愛を感じる描写として取り上げられるシーンがアニメだとありますが、
果たしてそれは原作の綻びを埋めるものなのかどうか、
っというのは終わってみないとわからない。
言わば極度の愛が作品にいらぬ枷をはめ込んでしまう場合もあるだろうし。

今回は助監督の暴走のようにしてカタがつくように思えるけど、
この指摘は原作ありきのアニメ化をする京アニにとって最大のジレンマでもあるように思う。
例えば「けいおん!」という作品は本当にあのような絵作りや、
1期の成長、2期の卒業のように忍び寄る背景によって描かれていく作品だったのだろうか、
という思いもあるわけで。
原作通りという名の原作クラッシュ、
言わばイメージの差異による事故が原作と映像作品の対立を呼ぶわけで、
そういうのを改めて意識させる回を、まあやっぱ山田さんがやっている、
というところが個人的には面白いところだなぁと。

脚本:賀東招二
絵コンテ・演出:山田尚子
作画監督:植野千世子

というわけで山田回。
今回は三好回でも下敷きにしてるのか細かい反応を早いカット割でやったりしてて、
じっくりやりたいところもとりあえず見せたい絵を見せていこうとしてるような印象がしたかな。
アバンも尺の関係でこういう形になったも思えるし、そういうことなのかなー、とか。
今回は奇天烈な推理とかことの真相とかにますます興味が湧いてきたので、
解決編が楽しみです。
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ウイスキーボンボン絡みは次回で何かやってくれるっぽいというのを見かけたので、
ちょっと期待してます。
2012.06.20 [Wed]
shin
 先輩3人を含め、少し大げさな演技でしたね。
 平穏に過ごしたい奉太郎は、既に引き返せないところまで平穏を乱されているとか?

 えるのウイスキーボンボン食べすぎは意外でした。次回は、えるが自己嫌悪に陥るところでもやるのでしょうね。
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