実質勝訴でも訴えの取り下げなら弁護士報酬は支払わなくともOK!?

2005年04月30日(土) 14時35分
 住民訴訟で原告住民が勝訴した場合、当該地方公共団体は、原告住民の弁護士報酬として相当額を支給しなければなりません(地方自治法242条の2第7項)。これは、住民訴訟が私的な権利の実現ではなく、地方公共団体に生じた損害を回復し、違法な支出を回避するという公益目的で行われるものであることから、その公益目的を実現させた費用は、原告である住民ではなく、当該地方公共団体が負担すべきであるという考え方に基づくものです。
 訴えの途中で、被告が地方公共団体に損害を回復したことを受けて、訴えを取り下げた場合、実質的には勝訴したのと同じ結果となり、住民訴訟が企図した公益目的を達成したことになりますが、この場合、当該地方公共団体は、原告住民の弁護士報酬を支給すべきではないでしょうか。実質的に考えて、下級審では、支払を命じる判決が言い渡されていましたが、最高裁第三小法廷は、4月26日、原判決を破棄し、支払う必要がないと判断しました。

夜間の作業強行は計画違反!

2005年04月30日(土) 14時12分
 沖縄タイムスが那覇防衛施設局による辺野古沖でのボーリング調査の夜間強行について、作業計画環境配慮事項に違反すると報じています。施設局は、作業は掘削のみを指すとしていますが、粕谷教授が以下に指摘するとおり、ジュゴン保護のために配慮されているのですから、詭弁というほかありません。
 夜間作業について、粕谷俊雄帝京科学大学教授(水生哺乳類学)は「間違いなくジュゴンに悪影響を与える」と危惧する。
 「ジュゴンがボートの音に反応することは研究結果でも確認されている。エンジンや照明のストレスが育児、成長に悪影響を与える」と話した上で、「『ジュゴンへの配慮』という項目を読めば、『作業』にエンジン音や照明の影響を考慮するのが常識。影響を与えないと解釈するなら、こじつけでしかない」と施設局の保護姿勢に疑問を呈した。

金融庁事務ガイドラインが改正されます

2005年04月29日(金) 19時15分
 金融庁の事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)が一部改正され、5月1日から実施されます。保証人や公正証書作成に対する説明責任の「強化」が改正の中心です。改正に当たってのパブコメの概要と金融庁の考え方も公表されています。
 なお、これにともない、取引履歴の開示請求の根拠条文が3−2−(1)に変わります。ご注意を。

産廃焼却炉操業差し止め 東京高裁

2005年04月29日(金) 17時50分
 駒ヶ根市の産業廃棄物処理施設の操業差し止めを住民らが求めていた裁判で、東京高裁(西田美昭裁判長)は、健康被害発生のおそれがあるとして、差止を認めた1審判決を支持し、業者側の控訴を棄却しました。日経新聞
 朝日新聞によれば、判決では、行政の立ち入り検査の際だけ焼却量を減らすなどの姑息な対応が批判されたとのことです。この手の事件では、ままあることです。住民らのねばり強い監視が業者の不正を暴いたといえるでしょう。

被告人の座る場所

2005年04月29日(金) 17時44分
 ちょっと一風変わった記事が朝日新聞に掲載されていました。
 記事にあるように、大阪地裁では、「お白州型」と呼ばれるように、裁判官と向き合うように、証言台の後方(傍聴席との仕切りの前)のベンチに被告人は座ります。これだと、例えば、検察側証人の主尋問中に被告人に確認したいことがあれば、いちいち弁護人席を立って移動しなければならず、面倒です。また、当事者主義的訴訟構造に反し糾問的との批判もあります。

入学金返還命じる 横浜地裁

2005年04月29日(金) 17時37分
 合格後入学を辞退した学生らによる入学前納金返還請求訴訟で、横浜地裁(河辺義典裁判長)は、消費者契約法施行後の一般入試合格者については、同法違反により不返還特約は無効であるとして、前納授業料に加え、入学金の返還も命じました。毎日新聞
 教育と直接関係ない「保険的な対価」を得る合理的理由はない、というのは明快ですね。入試費用と入学しない合格者からの前納金をあてにして経営してきた私学にとっては、方針の見直しが必至でしょう。
 ところで、03年7月京都地裁判決のように9条違反なのか、04年3月京都地裁判決のように10条違反なのか、気になります。

生活保護訴訟:廃止は違法と慰謝料支払い命令 京都地裁

2005年04月29日(金) 17時27分
 毎日新聞から。機械的で冷淡な生活保護行政からの脱却を願います。

ホワイトカラー・エグゼンプションの導入許すな

2005年04月28日(木) 23時12分
 ホワイトカラー・エグゼンプション(イグゼンプション)というと耳慣れぬ言葉ですが、一定の類型の業務に従事している従業員に対し、役職手当などを付与することによって、労働時間の規制を免脱(exemption)することができる制度です。米国で導入されていますが、米国のホワイトカラー労働者の過労ぶりについては、『働き過ぎのアメリカ人』(J・ショアー)でも指摘されていますが、輪をかけて「社畜」ぶりが激しい日本では、まさに「過労死を選択する自由」をもたらすものでしかありません。
 28日、厚生労働省の研究会で、このホワイトカラー・エグゼンプションについての検討がされたと報じられています。共同通信。一方、日経があたかも規定方針かのような先行報道をしていますが、無批判ぶりは不見識というほかありません。

アイフル「おまとめローン」被害で提訴

2005年04月28日(木) 22時19分
 多重債務一本化をうたったアイフルの「おまとめローン」によって、本来返済しなくてよい債務の返済のために不当に高額の融資をうけさせられ、被害を受けたとして、大分市内に住む夫婦がアイフルに損害賠償を求める訴えを大分地裁に提起しました。大分合同新聞 京都新聞
 記事でも指摘されていますが、同様の商品は他社にもあり、このような欺瞞的な貸金商品・広告を規制すべきように思います。

「君が代」斉唱職務命令は合憲だが減給処分は不当

2005年04月28日(木) 22時00分
 北九州市の学校教師らが、君が代斉唱・起立命令に従わなかったことを理由に戒告・言及された処分の取消を求めた訴訟で、福岡地裁(亀川清長裁判長)は、戒告処分については適法であるとしたものの、減給処分については重きに失するとして取消を命じる判決を言い渡しました。サンケイスポーツ