59期修習生2回試験 合格留保97名 不合格10名

2006年09月29日(金) 20時14分
 59期修習生のいわゆる2回試験の合否発表が昨日ありましたが、合格留保97名、不合格10名と、大量の「落第者」を出したことが話題になっています。毎日新聞
 修習生の数が1500名に達したこととの関連を指摘する声が多いようですが、気になったのは、刑事弁護で46名の落第者が出たことです。
 聞くところによりますと、ケンカで双方がケガをしたのに、一方だけが起訴された傷害被告事件で、被告人は、暴行の態様が訴因と異なるという点と、正当防衛を主張したようです。ところが、否認の内容が「訴因では灰皿で殴ったとあるが、実際は素手だ」というものであり、これで暴行罪の認定落ちを前提に、情状弁護を中心にした答案が合否判定の対象になったとのことです。
 実務修習で、刑事弁護をきちんと経験していれば(あるいは、指導担当弁護士がきちんと経験させていれば)、いかに被告人の言い分に反する弁護活動をすることが「怖い」ことか(被告人との信頼関係をいっぺんに破壊しますし、何より懲戒処分の対象になりますからね。)が分かりますから、上記のような弁護方針は採り得ないと思います(主張するとしても、仮定的に、かつ付け足し程度でしょう。)。また、研修所での修習(座学)が、どうしても裁判所中心主義になり、どの科目でも証拠の評価を検討する訓練(2回試験も、弁論要旨作成が大半)ばかりとなるため、裁判所のような発想で、この主張はダメと即断しがちになるのではないでしょうか。
 さらには、研修所での刑事弁護教官の質や、実務修習での刑事弁護修習のあり方も問題になるでしょう。
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