侵された夜

November 16 [Tue], 2004, 17:00
どうしてこうなるかがわからない。
スーツ姿のあの人はまるでいつものそれとは違う生き物のようで、
不思議と人間味を帯びていた。これがあの人の真実だったら、いいのに。
返事がないと思っていつしかうとうと眠っていて、夜に目が覚めた。
ぽいと投げ捨てた携帯電話の行方がわからないでいると、着信があった。
どうした?学校、雨だからって休むんじゃないよ。
木漏れ日のようなトーンの声は優しく私に響く。
会いたくて、会いたくて、でもそれは言えなかった。
あの人はそんな私のきもちがわかったのか、私を深夜のかすむ夜へと誘った。
遠くから聞こえるエンジン音が心地良い。
泡を溶かしたやわらかな髪は濡れていた。
そっとシートに座ると、あの人は濡れた髪を掻き揚げて、口内へ侵入してきた。
このまままた夢の世界へいけるなら、それでいい。
2004年11月
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