下川裕治著「東南アジア全鉄道制覇の旅(インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編)」発売記念トークショー

October 19 [Fri], 2018, 20:51
10月18日木曜日に開催された紀行作家下川裕治先生の先月発売された「東南アジア全鉄道制覇の旅(インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編)」発売記念トークショーに参加してきました
下川先生のトークショーは前月9月に参加したばかり。

https://yaplog.jp/kiyop/archive/2869
前回の話はこちら

例のごとく会場は西荻窪の「旅の本屋のまど」で19時30分スタート。せめて19時スタートならば・・と思うのですが、都心近辺で働いている人が仕事帰りに来れる時間。ということなのでしょうかね。



東南アジア全制覇の旅シリーズは昨年秋の「タイ・ミャンマー編」に続き今回は「インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」の2冊。今回で完結だそうですが・・



今回は下川先生の他にインドネシア編の一部で同行した中田カメラマンも参加。
中田カメラマンも下川先生の本ではよく登場していますね。結構若い印象です。

19時20分ぐらいに下川さんが配布資料の各地の路線図を携えて登場。もしかして直前までコンビニでコピーしてたのでしょうか??さて予定通り19時30分に講演がスタート

東南アジア鉄道全制覇の前編、タイ・ミヤンマーは行かない方がいい旅。しかし今回はまぁ行ける。行けば何かには乗れる。ノウハウなども含めて紹介したい。自分は乗り方は分かるが車両にはあまり詳しくない・・

まずはインドネシアについて中田カメラマンが写真を紹介し下川さんが補足する形で進みます。
インドネシアは路線が多い。細かい支線も多くこの支線に乗るのが楽しい(中田さん)



ジャカルタ近郊。プルワカルタ駅附近の電車の墓場。こういった場所は何か所かある
大半は日本の中古車導入前の旧型車(日本で製造し輸出した車両)

インドネシアの駅舎は駅らしい駅で分かりやすい
酒類はかなり規制されていて手に入りづらい。車内販売ではノンアルコールビールなど。数年前はコンビニで酒類が買えたが今は売ってない



写真はスラバヤ市街の高架線区間。
線路両脇がバラックのスラム街になっており線路が生活道路になっている光景。
アジア圏ではよく線路の周りにスラムが発達する。線路を高架化するが線路際の建物(2〜3階建て)の屋上にバラックの家を建てる。バラックには線路から出入りするが水を運ぶために地上からの通路がある。独特の嗅覚?でそれを見つけて高架線に上がってみたところ
住んでいる人は親切。列車は1〜2時間に1本程度。列車が来たら脇によける。スコールがあるので傘を忘れずに

インドネシアでは国民的なカップラーメンのポップミー。車内でもお湯入りで販売されており老若男女が食べている

この辺りは中田カメラマンが撮影した写真や動画が紹介されますが、車内の乗客の表情などプロカメラマンが撮影した写真といった雰囲気の写真ですね。
途中からは主に下川さんが話を進めていきます

インドネシアのジャワ島とスマトラ島
ジャカルタのあるジャワ島。面白くないが、初めてアジアの列車に乗るならお勧め
スマトラ島。似た名前の地名が多く混乱するが、乗りごたえがある。中級者以上向け?

実は全線完乗はまだ出来ていない。人が多すぎて特に週末は混みあいなかなか乗れない(都市鉄道以外は普通列車・普通車含め完全指定制)。週末は観光して平日は列車に乗るがお勧め
駅窓口は当日券のみ。前売りはネット予約だがインドネシアの携帯電話番号が必要←駅員や他の人に代わりにやってもらうなど。駅にネット予約用の端末がある

朝早い列車(4〜5時台)が多いので駅近くのホテルに泊まりたい。往々に旧市街と駅が離れている(トゥクトゥク等で5〜10分程度)駅近いホテルはネット予約に出てこないことが多い。駅員に聞いて教えてもらう

車内での食事、車内販売があるが今一つ。駅では5分停車ぐらいなら買える。無許可の物売りと柵越しにとか
アジア圏は唐揚げブーム。タイでも茹で鶏よりも唐揚げが人気。日本のから揚げのように味が付いておらずソースで食べるのが主流。白飯と一緒に食べるのは苦手

ジャカルタは渋滞が酷い。市内から空港まで5時間かかって飛行機に乗り遅れた話もよく聞く。ジャカルタからの帰国はお勧めしない。最近空港鉄道が出来たのでまぁ安心?空港から出ず飛行機を乗り継ぐのがよい。

インドネシアは赤道近く季節の変化に乏しい。広大なプランテーションなど車窓は楽しい。圧倒的な緑の濃さは行かないと分からない。
スラバヤ〜ブリタールの環状区間は山岳路線などもありお勧め←下川さん
シアンタールがお勧め←中田さん



車両は座席コンセントは当たり前。冷房改造も進んでいてシャープ製の家庭用エアコンを6台程度設置(室外機は床下に設置)バスとの競合対策ではないか。
カンボジアはパナソニック製で4台程度
かなり安く買い叩いているのでは?日本メーカー製でも品質は微妙・・水漏れなど

写真の雰囲気などからにインドネシア鉄道の車内は快適な車両も多そう。日本の特急グリーン車をイメージする座席など・・。

次にカンボジア編
近々にバンコクから直通出来るようになる?バイクを列車に載せられる。ベトナムで買ってカンボジアを回り最終的に売るのもお勧め。年200ドルぐらいで労働ビザが買えるので長期滞在できる。アジア圏ではカンボジアぐらい(仕事はないよ)
鉄道はこれからに期待。

マレーシア編
半島部はあまり面白くない。かなりスムーズで初心者向けではある
サバ州の車両はかなり酷い。車両が古くかなり揺れる。この手の車両に乗るならサバ州かミャンマー
本国(半島)からの独立心が強い地域だが金がない



これがその酷いというサバ州の車両。
あくまで私の印象ですが、車体を作る技術が未熟で貨車の台枠の上に家(バラック)を作ったような雰囲気を感じますね。

ベトナム編
ホーチミン〜ハノイの南北鉄道は今後も進化するだろう。列車では15時間コースだが今はLCC飛行機で3000〜4000円なので、鉄道は快適性で勝負するしかない
一方でそれ以外のローカル線は風前の灯火。今後どうなるか分からないし来年持つかどうか。乗りたいなら早く・・
ホーチミン〜プノンペン、繋がればいいけど・・無理そう


以下はインドネシアの中心に旅行のノウハウの話など

乗りごたえがあるのは、インドネシアはスマトラ島・マレーシアはサバ州・ベトナムは支線
ジャワ島やマレー半島は初心者向け。

下級列車(車両)の運賃はかなり安い。上級はそれなりに高い

インドネシアなど自分は飛行機は使わずバスでつないだが、上手に飛行機を使うのがポイント。無茶な行程は立てないこと。
これからの列車旅は飛行機(LCC)の活用がポイント。そのためには旅行中現地でのネット予約も重要。英語サイトに慣れるなど海外で買う経験を付けた方がよい。それにはネット環境の確保も重要。
入国審査は厳しく帰路の航空券の提示が求められる。地方ほど厳しい。自分は帰国日が明確でない旅をしたので、知り合いの旅行会社通じダミーの航空券を用意した。

自分のように完乗を目指すなど無理して乗るのはよくない。座席夜行はきつい(インドネシアは寝台車がない)
支線は日本のように線内ローカル列車はなく大都市からの直通のみ。

よく聞かれる治安や車内での荷物管理。トイレや買い物など・・
車内はまず大丈夫。ただ部外者が入れる駅は要注意。ベトナムやインドネシアは景気がいいので、(スリ・置き引きなど)細かい犯罪は減っている。普通に働いた方がよほど稼げるから?

南スマトラの鉄道は石炭など貨物輸送の国策鉄道。撮影なども厳しい。
ミャンマーはノービザで行けるようになったのでよく誘われるが行きたいない・・

といったところで終了して簡単な質疑応答に。
今回初めて私も質問しまして・・
本ではインドネシアで満席で足止めを喰らうような話がよくあるが、満席でも立席承知でとりあえず乗っちゃう。のようなのは無理なのか。(過去の本からも下川さんは満席で諦めるような人ではない印象なので)

→インドネシアは(都市鉄道以外)全列車・全車完全指定で立席乗車は無理で改札も厳格。車内検札もある
実際にはなぜか席無しで乗っている人もいるけど自分はまだその技は身につけていない

他の質問では・・
インドネシア鉄道の予約で携帯電話番号を持っていない人はどうすれば・・
→その辺の人に頼む(笑)。駅員とか結構やってくれる。切符の買い方など他の人の聞くなら女子大生がお勧め。(嫌らしい意味ではなく)女子大生なら英語が通じて親切に教えてくれる。男は当てにならん。
予約システムとして携帯番号を持っていない人を想定してないのではないか??インドネシアは何かと詰めが甘い。
最近の日本人旅行者もLINEなどがあるので現地SIM等でもデータonlyで音声通話電話番号を用意しない人が多いのではないか

今後の企画。他の地域で全線制覇をする予定などは
もうやりたくない・・。一生終わらないような先が見えない旅。日本の鉄道を全線制覇したような人は達成感があると思うがこちらは全然ない。しかも新線が出来たり休止路線の運転再開、外国人の乗車がが可能になるなどの話もある。自分にはアジア各地に性格が悪い(笑)友人がいるので、そういう情報提供がどんどん来る・・みんな僕に苦労させようとしてくる

鉄道は斜陽産業だが国の威信やインフラ整備など。世界銀行からお金がでちゃったから鉄道整備とか(カンボジア)
こういう制覇をしたいならしっかりした国でやるべきでは・・
バングラディシュのような小さな国なら全線制覇の挑戦をするかも・・・

といったところで終了してサイン会に。



こちらが今回の本。双葉文庫(し-13-19)。税抜657円です
例のごとく著作にサインしてもらいましたが、やはり緊張してあたふたしてしまいますね
先生曰く「鉄道の旅は案外楽だよ。バスに較べたら全然大変じゃない」そうで・・・


今回の講演は前の「お勧めできない」「乗ってはいけない」の連発ではなく、ノウハウ的な話もあったりで雰囲気が違う感じだったかなと。特にインドネシアには行ってみたくなりますね
インドネシアの鉄道といえば、近年続々と日本から輸出された中古車が走り回るジャカルタの都市鉄道の話が話題ですが、今回はほぼその話はなし(下川さんの話では、そういうのが好きな人ならお勧めと)で、都市鉄道以外のインドネシア鉄道の話。こちらは日頃日本では殆ど話題にならないだけに実際の状況など興味深い話が多かったです。

私は南国が好きなのでインドネシアに俄然興味を持ってきましたね。モリゾーマニアなら深い緑も見たいですね
ちなみにインドネシアに行くならエアアジアでクアラルンプール乗換えでいけば行きやすい。という話でした。

ジャカルタの都市鉄道の話は以前の本で、日本中古車以外のローカル車両の方が車内の物売りとか楽しそうな雰囲気でしたね・・。今はもう無理かもだけど・・
日本の中古車は最近まで東京で走ってただけに今一つ触手が伸びないというか・・。今回の話の都市鉄道ではないインドネシア鉄道の方が興味深いです。

また座席コンセントやネット予約など思った以上(失礼な!?)に現代化して進化しているのも印象的でした。
ネット予約は「詰めが甘い」という評でしたが、まぁ日本のJRのネット予約の使いづらさも色々と既出で。JR側からすれば、使いづらくなる理由もあるのでしょうが、まぁ外国人から見たら(いや関係者でない日本人からもか)詰めが甘いと思われていそう・・。
日本の鉄道はガラパゴス化した島国で独特の進化をした。とよく言われる話を思い出しますね。


なおこの内容は分かりやすくするため、実際の講演とは順序を変えている部分があります。


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2018/10/19 20:51(JST)
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