キャメロン版ヘドウィグ

January 23 [Tue], 2007, 1:10
キャメロン・ミッチェルの「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」DVDが届いたので、早速観ました。

【「レプリーク」で衝撃・・・!】

その前に一つ・・・。本日帰宅途中で寄った本屋で演劇雑誌を立ち読みしたんです。ヘドウィグ情報でもないかと・・・。
そしたら「レプリーク」に中村中さんの写真とインタビューが1P載ってまして、「頭パッカーン!」やられました。

これまでこの方については、ブログ「恋愛中毒」と「Mステ」での印象から、「彼女」と呼んできました。心が女性であるということを尊重して。

しかしジーンズにロングブーツで床に座り、私を見つめるこの写真は男として普通以上ににカッコ良すぎる・・・・亀梨君と赤西君を足して二で割って生粋のロッカーにしたらこんな感じ?みたいな。心の中で「あたるくん・・・」と呼んでしまいました。

どうしよう・・・これまで一緒の更衣室で着替えても平気なくらいに「女」と思っていたのに、この写真とトークはこっちがパニックを起こすくらい「男」だったんですよ。
ついでにT.U嬢とか、R.A嬢とか、N嬢とか、もう紐で縛って資源ごみに出してしまってもいいくらいの気分になってしまいました。(いや、ゴメンなさい!彼女たちは何も悪くないよ。歌は上手だし、真面目で一生懸命だし・・・・しかし色気がなく、いっぱいいっぱいで、こちらのイマジネーションを走らせてくれない。新しい耕史君を引っ張り出してくれることが少ない)

記事の内容は、もちろん「ヘドウィグ」のこと。歌手デビュー前からこの作品へのオファーがあったとか、作品への意気込みもなかなかです。「山本耕史さんの足を引っ張らないように頑張ります」と大人発言も。
中君(今日はこれで行かせて)はヘドウィグの三度目の(現在の)恋人「イツァーク」役ですが、とにかく「ヘドウィグの夫となって」演じると言ってます。

・・・待て待て待て待ってください・・・・!
ちょ、ちょっと整理しないと・・・・!

ノンケの耕史君(しかし共演男性に恋に似た感情を持った事実あり)が演じるのは、元々ホモ気があったが性転換に失敗して男か女か良くわからない存在になってしまったが、心は女性であるロックシンガー・ヘドウィグ。

性同一性障害で男性を愛する女性の心を持っている中君が演じるのは、ドラッグクィーンになりたいと言う潜在欲求を持っているが身体的には男性というヘドウィグの夫(恋人)となるイツァーク。(映画版と初演では、この役をミリアム・ショアという女優が演じている・・・)


むむむ・・・私の稚拙な妄想では、咄嗟にイメージしきれない・・・!

ここに求め合うカタワレ同志とは、男と男(太陽の子)なのか、女と女(地球の子)なのか、男と女(月の子、フォークとスプーン)なのか。(「ヘドウィグ」挿入歌「愛の起源」参照)

そもそも男か女かということにどういう意味があるのか・・・というあたりまで認識を解体しかねない。

その上、ヘドウィグはイツァークだけを愛しているわけではなく、「週5日の夫」とし、自分を裏切って去っていったトミーに思いを残している。

これは・・・、何の予備知識もなく白紙で舞台を見るのもいいけれど、複数回見られないのなら多少予習して妄想も広げておいた方が良いかもしれない。

「愛の起源」映画版公式ページでも見られるし、私の以前の記事でも取り上げましたが、再掲しておきます。

まだ愛が生まれる
前のこと

人には3つの性があった
男と男が背中合わせ
その名は太陽の子

地球の子は女と女
そして月の子はフォーク、スプーン
地球と太陽、娘と息子の中間

神は力をつけた人をおそれ
地上に稲妻が放たれた

ナイフの刃のように体を引き裂いた。
人は寂しい二本足の生き物に

挿入歌「愛の起源」



【キャメロン・ミッチェル版を観た後で】
見たばかりで、いろんな思いが頭をよぎりますが、「ヘドウィグ」鑑賞予定の方のパーセンテージを思って、ネタバレは極力避けます。

一言で一番の思いを言えば・・・・これは大変。やり甲斐ありすぎですね耕史君!

ヘドウィグの現在(自分の半生を語り始める現在)は、かなり年をとって見えます。1961年生まれの設定(キャメロンは1963生まれ)で、2001年の映画ですから、せいぜい40歳くらいなんでしょうけど・・・・。映画のキャメロンは皴も深く、「老女ロッカー」と言ってもいいような雰囲気なんですよ。紅顔桃尻美少年の頃から、ここまでを演じねばならない。
TTBやリトルショップやL5Yが、ある程度自分の持っている資質に合致していた山本耕史ですが、これはどうか?

私は観た直感イメージだと、ヘドウィグは美輪明弘、もしくは「ヒミコ」の田中泯。
その恋人役イツルク(イツァーク)またはその前の恋人トミー・ノーチスが耕史君というほうがはるかにピンと来ます。舞台ですから耕史君が10代をやることには何の不自然もないし、愛されて成長し、裏切って去り、そして・・・というほうが、個人的にはずっとイメージ。

中君は、若いからイツァークかトミーでいいわけだけど、10年くらい経ったら是非ヘドウィグをやってみて欲しい。どう見てもヘドウィグ的だから。

しかし今そう言っても仕方がない。
耕史君が役にはいるとスッパリ変わるのを見るのも楽しみ。
凄まじい化粧にカツラ、パンクなファッションでエロティックに扇情的に歌い踊るヘドウィグ、それでいてキャメロンにはなかった「みずみずしさのある」ヘドウィグ、魅せていただこうじゃありませんか!!!
一箇所カツラをかなぐり捨てて、男性仕様の裸になるシーンがありますが、そこのキャメロンヘドウィグがとても素敵だったので、これにも期待です。

【そのほかに】

〇映画の中で、詩的にテーマを象徴しているイラストがとても好きです。どのくらい好きかといえば、「星の王子さま」の挿絵と同じくらい好き。以前も書いたように、シルヴァスタインの「ぼくを探して」も想起させます。二つのカケラが最後にどうなるかはお楽しみ。

〇音楽もいいですよ。やっぱりロックミュージカルなんだ・・・というあたりまえのことを再確認しました。「愛の起源」がやはり一番好きだけれど、冒頭の「打ち壊せ!」もすごくいいし「ウィッグ・イン・ザ・ボックス」なども楽しい。
どんな風に、どんな姿で舞台で耕史君が歌うのか、想像の範囲をはるかに超えてます・・・!

〇また、「ベルリンの壁」についての物語でもあると言うことで、歴史的バックボーンについても興味深いものがあります。
壁ができた1961年にヘドウィグは生まれ、1989年に壁は壊れたが、ヘドウィグは自分が「新ベルリンの壁」だと言う。

ベルリンの壁が打ち砕かれ 
俺たちは自分を見失った
ヘドウィグは立ちはだかる
東と西の間に 男と女の間に
打ち壊せ!壊すがいい!
(「打ち壊せ!」の一部)


こうして見ると、愛の起源で「もともと一つであったもの」を切り裂いた神は「ベルリンの壁」の寓意だと合点したりしたくなる・・・。そして、一つであった時には人は愛を知らなかった。引き裂かれてから、相手を求める気持ちが愛となった・・・。

思いがけないところにセリーヌ・ディオンの名曲が流れたり、イツァークが「RENT」のポスターを目にしてエンジェル役に応募したりするところにちょっとニヤリとした。こういう小ネタも使うのかな?
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Akiさんのようなフリーな感じ方人が多ければ、TG(トランスジェンダー)TS(トランスセクシャル)の人々にもどんなに生き易い世の中になるのかと思います!
これはAkiさん1人の力ではなく、そういう風に育ててくれたご家庭の影響が大きいのではと勝手に推察します。
子供の頃植えつけられた「親からもらった身体を損なうのは一番の親不孝」「女(男)として生まれた者には役割がある」みたいな見方はなかなか修正しにくい。
それでも「ヘドウィグ」を機に、ちょっと考えてみようと思っています。実はもう2冊ほど関連書を読みましたが、「少しわかってきた」どころかますます混乱。でもなるべく明るくフラットに考えたいと。

萩尾望都の名作「11人いる!」、華奢な男の子だと思っていたフロルが男女まだ性の決定しない両性体だと知った時のメンバーの「とまどい」が素直に描かれています。重いものを持ってあげて怒られたり、「今後フロルをどう扱うか」と真面目に話し合ったり。特に淡い恋心を抱いているタダのとまどいが初々しい。
しかし、同じくもう変化しない両性体であると告白したウロコのあるヌーには、誰も戸惑わないのがリアル・・・。
今後も少しずつ考えて行きたいので、よろしければまたお付き合いください。

by きのこ January 30 [Tue], 2007, 0:35

私もヘドウィグの概要だけ読んだ直感だと、
>「ヒミコ」の田中泯
だと思いました!(笑)
あの映画、良かったですよね〜♪(うっとり…)

>男女どちらでもない存在を想定することができない。
↑私にとっては新鮮でした。
というのも、ワタシ的には無理に片方に決めることもないんじゃん?という考え方だったので…。
ハーフ(混血)の人が、パパとママのお国や人種が異なっていても
実際に自分の中に2つの国が介在しているのと同じ感じ。
どちらも切り離すことはできないし、どっちも自分。
性同一性障害も2つの性を同時に持っていて、
きっとその両方ともが自分なんだと思うんです。
もちろん人により、どちらかを切り捨てたいと思う人もいると思いますが、
どちらかを選ぶというよりも、いっそ両方受け入れる方が
精神的に楽になるような気がするんですよね…例え受け入れるまでの過程で葛藤があったとしても。
…といっても、経験者ではないので(苦笑)結局は推測に過ぎませんけど。

by Aki_1031 January 28 [Sun], 2007, 1:42

む・むずかしい・・・三度読んでも良くわからないです。
お引越しや転校の多い人生でしたが、「だいたいどこでもきのこ」かはわかりません。演じるとかそういう気持ちはなくても、あ、ここでの自分は前と違う捉え方をされてる、楽だなぁ・・・とか、そんな体験を繰り返しているうちに「物語」を意識したかもしれません。別々のフィールドの人(微妙に違う自分の物語を持っている人)が出会うとき、妙な緊張を感じました。そういう話?

鉄は非生物で物語を持たないけれど、人間は鉄に関して物語を持つでしょう・・・。鉄の意思とか、鉄壁とか、鉄人とか、鉄の物語の産物だから・・・そういうこと?

そのうちハタとわかることもあるだろうと、後のレスは失礼。山岸涼子のそれ・・・なんだっけ。記憶が朧です。

by きのこ January 25 [Thu], 2007, 3:31

素材としての鉄は素直なモンらが、生物ではね。意識、言い換えれば物語ももちねぇし、外の影響が”逆さ”にもならん。まんまら。きのこさんはよおお引越しされたよですが、だいたいどこでもきのこなんだべ?

岸田氏。進化をいえば、本能が戻る的な概念自体、意味無し。生物はただ先へ行くのみ。ってのは承知なんでしょから、仮に、進化を称して、本能が壊れた、としたのなら、これは岸田氏の人としての意識がなした言葉選びの物語そのもの、だもな。この、壊れた、という言葉・物語故、修復とか回復とかの言葉、もっと細かく言えば、文字、が派生する。まんずおもちろいではないか。拝見した著書を認めたのが氏:四十の頃だべ?こちら、自分と同年代の方が書いた作品として読んでおる。きのこさんとはもち違う空間での読書体験、楽しませて頂く。や、ちっちゃい声でいうと、ページ開口一番、寝ちまったがの。

>男女どちらでもない存在を想定することができない。
お話は理解できますよ。山岸涼子のとある短編で、陸上競技・SEX検査のお話がでてくる作品ありの。ご覧に?ああ、クモ、でも書かれてましたな。きのこさんも想定されていることでしょが、
>(本人も多分どちらかであることを望むのでしょう)。
機会があったら、その語り、聞いてみます。

ある社会で禁止された事がタブー。中身はTPOによりまあいろいろ。<考えることを自分に許そうかと。>いんじゃねの? っと、尻に火がつく気分れ走り回るのはいいが、お身体には気をつけて。ではの。

by ま January 24 [Wed], 2007, 3:34

キャメロンは普通にしてると年齢通りですが、ヘドウィグの時は、美しい若妻時代も老婆めいた現在も、ずいぶん素顔とは変えているようです。アンソニーがヘドウィグを演ってたのは知りませんでした。本当に耕史君と共通点が多いですね。(じゃ、大丈夫かな?)

中村中さんについて書くと、ボーダーラインをかすっているような複雑な気持ちになりますが、表現者としても魅力的なのは確かですね。
男だ女だとカテゴリわけして考えようとすること自体が差別的態度なのかもしれないとまで思ったりしますが、このカテゴリなしに他人を捉えることは実際は三歳以前でもなければ不可能。「ニューハーフ」「同性愛者」「両刀遣い」等はわかるが、男女どちらでもない存在を想定することができない。(本人も多分どちらかであることを望むのでしょう)。ヘドウィグに出演すること自体が我々への問いかけなのかも知れないと思い、考えることを自分に許そうかと。
しかし、常識に全く囚われない特殊な恋愛観を持った耕史君が、この魅惑的な共演者をどのように受け入れていくのかにも注目したいです。男友達?女友達?どちらでもない?

まさんが普通の時間帯に訪問くださって、小ネタを補充してくださり、私の代わりにゲストさんにお茶まで出しているのにびっくりでしたが、「本来の用事」でまた旅立つ日も近いのでしょうか?想像したら寂しいですが、またきっと構いに来てくれますよね?

by きのこ January 23 [Tue], 2007, 23:22

おっとぅ、、因みに、ジョン・キャメロン・ミッチェルさんのお写真、、ウィッキさんれもおっけ、の。ご覧になってみそ?
ヒロミチおにいさんばりの爽やかさだじょ。3ミリくらい、堺さんもありか?その他色々。
ついでが多いが、アンソニー・ラップはん。ヘドさん演じたこと、あるよで。れ、此度の舞台、歌は、全編英語、だそら。スズカツさんブログ参照。
どれもご存知でしたらしつれ。

レントの日本舞台版オーディション、一次・・はともかく、二次の日程が二月末予定、な加減がおもちれぇ。が、まあそんだけのことら。

あそりと!場違いですが、サラさん。はじめましてっ。いやいちお、お目に触れなくとも、、だす。
で、木村さんのその解釈。いやぁ〜、よい。れ、スロースタータと。こりも唸りモン。こっちの思い込み:木村さんの変化の瞬間瞬間、見てゆく、と腹くくっとる次第故。心強きお言葉でした。早々、第二回目、鯉との対話、ぐぅ、っした。れ、涙目っすな。。
で、主はん、うるさいでしょが、ここんとこ本来の用事かたしへ行くだす。

by ま January 23 [Tue], 2007, 19:21
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