いろいろいろは「ひらうぐいす・はんくらもち」

September 05 [Sat], 2015, 8:19
ひらがな48字を重複することなく全部つかい、しかも全文がひとつの文脈になっているいろはうた。その別バージョン「いろいろいろは」を120篇ちかく、近藤春男さんが作られている。
「和字書体三十六景」の書体は、現代日本語の本文用として使用される目的で設計している。そのために、もともとの資料とは少し異なった表情になった書体もある。それらの書体もより近いイメージで制作している。それらを近藤さん作の「いろいろいろは」で組んでみることにした。

●「ひらうぐいすM」(試作)



「和字書体三十六景」として発売している「うぐいすM」は、汎用性を考えて正方形ボディで再設計したものである。もともとは『九州タイムズ』という新聞に使われていた扁平ボディの書体であった。
そこで資料とした『九州タイムズ』に合わせて扁平ボディで制作してみることにした。ただし扁平率は当時の新聞のままでは極端なので、現在の新聞書体の主流である85%とした。

●「はんくらもちB」(試作)



「和字書体三十六景」として発売している「くらもちM」は、汎用性を考えて正方形ボディで再設計したものである。もともとは築地活版製造所の『五號二分ノ一ゴチック』活字で、高さが半角、ウエイトはB(ボールド)以上であった。
そこで資料とした『五號二分ノ一ゴチック』活字に合わせて高さが半角のボディ、B(ボールド)のウェイトで制作してみることにした。カタカナは「くらもちM」でもひらがなに合わせて制作したので、「はんくらもちB」でもそれに合わせた。

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●「あけぼのL」(試作)



「和字書体三十六景」として発売しているのは「あけぼのM」だ。本文用としては、M(メディウム)のウェイトが欲しかったが、その分書写のもつ繊細さが欠けてしまった。
そこで資料とした『粘葉本和漢朗詠集』により近いウェイトのL(ライト)で制作してみることにした。字間は、意連を意識しながら調整している。


●『御物本倭漢朗詠集』(宮内庁三の丸尚蔵館所蔵) 株式会社便利堂による複製・発行


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欣喜堂は活字書体設計をおこなっている会社です。日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史にはぐくまれた活字書体の開発をめざしています。
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