「にぎわい」ヴィレッジのゆくえ

May 14 [Wed], 2014, 8:12
グランド・ファミリー化をめざした「くみうた」「ときわぎ」「みそら」につづき、第4のターゲットとして欧字書体と漢字書体の一般的なカテゴリーのうち和字書体が存在していないものを作ることが「ほしくずや」ブランドの全体的な構想である。
 欧字書体のカテゴリーのうち、「ブラック・レター体」系統と「スクリプト体」系統に対応する書体を「ほしくずや」として制作したいと考えていた。これに最近の傾向でもある「ラウンド・サンセリフ体」に対応する書体も加えることにした。
「ブラック・レター体」に対応する漢字書体は「魏碑体」ではないだろうかと考えた。わが国では、台湾のダイナ・コムウェアの「魏碑体」が知られているが、北京の方正などでも制作されている。「ブラック・レター体」と「魏碑体」とは時代も書字の道具も異なっているが、なんとなく同じ匂いがしたのである。
「スクリプト体」に対応する漢字書体は「痩金体」ではないだろうか。草書や行書では毛筆のイメージが強く、合わない。「痩金体」も台湾のダイナ・コムウェアをはじめ、いくつかのベンダーで制作されている。
 もうひとつの「ラウンド・サンセリフ体」は、漢字書体の「円体」と組み合わせたい。わが国では丸ゴシック体といっているもので、どちらかというと日本では看板などで好まれている書体である。


漢字書体の「魏碑体」、欧字書体の「ブラック・レター体」との組み合わせを想定した「カルテ」、「タクト」、「ワッペン」を制作した。制作にあたっては、『豪華普及版 書道芸術 第十六巻』(中田勇次郎責任編集、中央公論社、1976年)所収の藤原俊成の書などを参考にした。


自費出版した「いろいろいろは」(1991年)で発表していた和字書体を、『人と筆跡―明治・大正・昭和―』(サントリー美術館、1987年)の図版などを参考にして全面的に見直し、漢字書体の「痩金体」、欧字書体の「スクリプト体」との組み合わせを想定した「たうち」、「さなえ」、「いなほ」として制作した。


漢字書体の丸ゴシック体との組み合わせを想定して、「アンジェーヌ」、「テアトル」、「ルリユール」を制作した。制作にあたっては『図案文字大観』第五版(矢島週一著、彰文館書店、1928年)などを参考にした。

(画像変更:2015年10月9日)
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欣喜堂は活字書体設計をおこなっている会社です。日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史にはぐくまれた活字書体の開発をめざしています。
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