學のまちkawagoe「文字のこと、本のこと。」報告

August 18 [Sat], 2018, 11:52
2018年8月17日、ウェスタ川越にて、學のまちkawagoe実行委員会主催のイベント「文字のこと、本のこと。」が開催され、小学生から年配の方まで、幅広い年齢層の多くの市民の方が参加され、大盛況でした。

1 ワークショップ

活字組版印刷の体験
自分の名前の活字を文選・植字し、丸いコースターに印刷しました。担当は中野活版印刷店の中野好雄さん。立教大学の学生さんが手伝っています。



写真植字機の実演・解説
諸般の事情で体験まではできなかったのですが、写植機SPICA-AHを動かしての実演と解説がありました。担当は株式会社文字道の伊藤義博さん。元写研社員の方も訪れて懐かしがっておられました。



PC(デジタル・タイプセッティング)の展示
現在のデジタル・タイプセッティングがどのように行われているかも知ってほしいということで、InDesignでの組版を画面表示したPCを展示しました。あわせて書体見本帖も展示しました(写真手前)。





亜鉛版で印刷した活字書体「貘」、写真植字機で印字してオフセット印刷した「ボカッシイ」「いまりゅう」「今宋」、デジタル・タイプセッティングでオフセット印刷した「いぬまる吉備楷書」「さるまる吉備隷書」「きじまる吉備行書」のカードを作りました。




2 講演会

装丁家の小泉弘氏、作家のほしおさなえ氏とともに、私も「活字をつくるひと」という演題でお話ししました。この演題は學のまちkawagoe実行委員会事務局で考えていただいたのですが、自分でもすごく気に入っています。



50分という時間の制約もあり、とくに後半は詳しい話ができなかったのですが、「REJOICE! 2019 活字をつくるひと」という小冊子を作成する際には、補足説明というかたちでまとめたいと思っています。

欣喜堂として制作してきた活字書体、これから制作する予定の活字書体などをまとめた4枚のカードを作りました。




小泉弘氏の講演はたいへん興味深い内容でした。
とくに「本の表紙がカバーで、巻いてあるものはジャケット」というのは合点がいきました。確かに、ハードカバーとかソフトカバーというのは表紙のことなんですね。今後は、表紙(カバー)とジャケットを使い分けるようにします。本を読むときには、一度ジャケットをはずしてカバー(表紙)を観察してから扉ページへと読み進めていきたいと思います。

ほしおさなえ氏の講演も面白かったです。
「あれは六三四堂だったのか」とか「やっぱり星野だと思った人がいたんだ」とか思いながら『活版印刷三日月堂』の裏話をいろいろ聞くことができました。ゲラ(編集者や校閲者のチェックの入ったもの)の実物を拝見できたのも嬉しいことでした。地元の人は地名をこのように呼んでいるというような現地での取材にも驚かされました。もう一度、第1巻から読み直したいと思っています。


3 図書コーナー

謄写版・木版・金属活字版・写真植字・デジタルタイプによる書物と書体見本帳を陳列しました。実際に本を手にとってページをめくって活字書体を見ていただくことができました。
トレペ原字、フィルム原字、紙原字も展示しました。





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欣喜堂は活字書体設計をおこなっている会社です。日本・中国・欧米の書写と印刷の歴史にはぐくまれた活字書体の開発をめざしています。
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