ハート・ロッカー

2010年03月06日(土) 20時45分

さほど強力なライバルがいないと思われる
今年の映画賞レースでは圧倒的に強いみたいですね。
アメリカ映画では低予算の部類に入る約1,000万
ドルくらいの制作費の本作、
昨年3月のアメリカ公開時も、評判は良かったもののさほど
ヒットしてないし、キャストも地味なんで日本には来ない
だろーなと思ってましたが、めでたく劇場公開。
アカデミー賞作品賞を取っても取らなくても丁度いい
発表直前ってのはベストな公開日設定なんでしょうね。
それでもやってる劇場少ないこと。
正直これがオスカー作品賞?ってあんまり向いてない
映画なような気もしましたが・・。
あちらの人の琴線にふれるなにかがあるんでしょうね。

現在進行形に近い戦争に関する映画の感想を書くのは
ムズカシイです。アメリカ人ならこの映画の感想
言い合うときも自身のイラク戦争観とかナシでは
語れないでしょうし・・。そうでもないのかな。

ちょっと変わった戦争映画。
戦闘場面は少ししかないし、かといって登場人物の
人間描写を深く掘り下げたそっち系の映画でもない。
劇中のほとんどの時間をいろんなタイプの爆弾を処理
するサスペンスに費やしてて、観客は作業中にいつドカン!
とくるんじゃなかろうかというのにドキドキ出来る
エンタメ的な要素が強い作品でもあるし。
そんな爆弾処理っていうギリの
状態におかないとダメになっている主人公。

"The Hurt Locker"って「行きたくない場所」
って意味もあるそうなんですが、そんな
戦争が自分の「オモチャ箱」の中で一番好きな
玩具になっちゃってる人も実際いるのかも。
兵士や帰還兵の苦悩を描く映画は結構あるけど、
また新たな目線を向けている部分がこの映画の
評価されてるところなんでしょうね。

2004年夏、イラク駐留米軍のブラボー中隊は
処理中事故で亡くなった班長の変わりにジェームズ
軍曹(ジェレミー・レズナー)が赴任してくる。
最初の処理の任務でも単身で爆弾に向かっていき、
無線を無視して作業する彼にサンボーン軍曹
(アンソニー・マッキー)と技術兵のオーウェン
(ブライアン・ジェラティ)はイライラしてしまう。

ザラついた感じの手もちカメラ多様の撮影監督は
「ユナイテッド93」のバリー・アクロイド。
なるほど。それを絶妙につないでる編集が
上手いなーと思いました。

「ブラックホークダウン」みたいに介入国の
敵がゾンビみたいにダーって襲ってくるような
描写はもちろんないけど、描かれるのは完全に
「こちら側」から観た世界のみ。
イラク人がどうしてテロ行為を続けるか
なんてそっちの事は描かれていません。
無差別に命を狙ってくる「敵」でしかない。
やはりそこはやはりアメリカ映画。

こういう作品なら、主要3人の兵士
が展開上で友情を深めていく・・・。
って定石のパターン予想すると肩透かしをくらいます。
微妙に酒飲んで仲良くなる場面は多少あるけど、
後の二人がやはりジェームズには理解しがたい
ものを感じているのが興味深かった。
おとなしめのヒヨっこキャラ、オーウェン君は
「死にキャラ」だろうなーと思ってたら違った(笑)
オーウェンが負傷して帰還するとき、
サンボーンには別れを惜しむ言葉なのに、
ジェームズには「死にかかったのはオマエのせい」
って罵って終わりなのが面白かったな。

印象的なエピソードがあって、
街中でバッタもんDVDを売っているベッカムと
名乗る少年が、任務先で発見した「人間爆弾」
(死体に爆弾を詰められている)にされて
しまってると思ったジェームズが、一緒に
いた男をスパイだと確信して脅迫してアジトを
つきとめようと奔走する・・。
自分の子は疎遠にしてたくせに。
コレ自体がこの戦争全体を象徴してるような
感じなのかも。

主演のジェレミー・レナーは自分は見覚えなかった
んですけど、なかなか良かったです。
オイシイ役ですしね。丸顔で若い頃のビル・マーレイに
似てると思いましたが・・。
嫁が「LOST」のケイトなのはすぐ判ったけど、
あの賞金稼ぎしてて撃たれた兵士が、
レイフ・ファインズなのは後で資料見るまで
気づかなかった・・。

主人公ジェームズはクールでカッコよかったけど、
イラクで爆弾処理していた米兵が「この映画のモデルはオレだ!」って
訴えているそうですね。つまり金をよこせと。
モデルだったのがホントだったとしてもカッコよくないなー。

kazuponの感想ー★★★★

official site

http://www.thehurtlocker-movie.com/

日本公式

http://hurtlocker.jp/

プリンセスと魔法のキス

2010年03月01日(月) 21時56分


試写会で字幕版を見せていただきましたが、ディズニー
久々のセルアニメだそうです。
CGやら3Dやらが氾濫している今、
久々に観た気がする超王道の昔ながらのディズニー
アニメ。
始めてのアフリカ系のヒロインとか
王子がやや遊び人とか、そのへんの切り口が新しい
のかな。セル時代の多くの作品同様ミュージカル作品で、
ニューオリンズが舞台ってこともあってランディ・
ニューマンによるジャズをベースにした音楽がやっぱり
いいです。

ニューオリンズで貧しいけれど温かい家庭に育った
ティアナ(声アニカ・ノニ・ローズ)は料理人だった
父親の影響で、いつかは自分で店を持ちたいと懸命に
ウェイトレスの仕事をこなしていた。
そんな頃マルドニア国のナヴィーン王子(声ブルーノ・
カンポス)が街に来たことで街は歓迎ムード。しかし
王子は到着した直後、魔法でカエルに変えられてしまう。

「トイストーリー」でCGアニメ時代の幕を開いた
ジョン・ラセターがプロデューサーなのが面白いですね。
一昔前というか、かなりクラシカルな印象にわざとしている
アニメ作品だと思いました。
基本ベーシックなシンデレラストーリーなんですけど、
絵はかわいいし、テンポもいいし、カエルの表情はファニー
だし、面白くて音楽もいいんだけど、
あまりに王道すぎて際立った特徴を感じなかったかも。
まぁ安心して楽しめる映画ではあります。

日本タイトルからは「カエル」が外されちゃいましたが、
その肝心のストーリーがかなり単純すぎる印象。
カエルになったという衝撃的な現実にもあんまり
強く落胆もしてなさそうな二人なのが、なんだかなぁとか
二人が結びつくあたりの説得力が無さ過ぎるとか
そのヘンの浅さがやや気になったけどアニメだから
いいのかな。

将来を夢見てヒロインが歌いあげる冒頭シーンが
あるのはディズニーお約束。そんなお約束を実写でやってた
ディズニーアニメのパロディだといえる
「魔法にかけられて」は今思えば粋な映画だったなぁ。
音楽のランディ・ニューマンはピクサー
作沢山やってるけどディズニー2Dアニメは始めてなんで
すね。やや意外。ヒロインの声、アニカ・ノニ・ローズは
映画の舞台にあったソウルフルな歌声でかなり良かった。
彼女に決まるまでにはジェニファー・ハドソン、
タイラ・バンクスやアリシア・キースなんかも
候補になってたそう。それくらい歌に比重を考えて
いたキャラクターだったんですね。

本作で面白かったのは、子供時代に多分家政婦さんとして
母親が行ってた家の娘が同年代で、成長して
典型的なお金持ちお嬢様のキャラ(最近のこういうキャラは
多くはパリス・ヒルトンをイメージしてそう)
は大抵ならイジワルに設定されるところを
キャーキャーはしゃぎまくるけど、
実は天然でイイ子にしていたところ。
彼女が一番の笑いどころでした。

ニューオリンズ行ったことないんですけど、
ガンボスープ?とあの甘そーなティアナの
得意料理が気になりました。美味しいのかな。

そういえばこの映画関連のニュースで、
アメリカの少女たち多数が映画を真似て
カエルにキスしちゃってサルモネラ菌に
感染してしまったという話。
もちろんあってはいけないことなんだけど
なんとなくほほえましいと思ってしまいました・・・。

kazuponの感想ー★★★1/2

http://disney.go.com/disneypictures/princessandthefrog/

http://www.disney.co.jp/movies/pkiss/
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