脳内ニューヨーク

2009年11月29日(日) 23時27分


チャーリー・カウフマン脚本作というと以下の5本

@「マルコヴィッチの穴」99年・監督スパイク・ジョーンズ
A「ヒューマンネイチュア」01年・監督ミシェル・ゴンドリー
B「アダプテーション」02年・監督スパイク・ジョーンズ
C「コンフェッション」02年・監督ジョージ・クルーニー
D「エターナル・サンシャイン」04年・監督ミシェル・ゴンドリー
 (↑アカデミー賞脚本賞受賞)

この中で@のマルコヴィッチは超有名作なんで、
観た方も多いと思います。
個人的にはDエターナルは数年の中でも大好きな映画。
カウフマンよりもむしろミシェル・ゴンドリーの手作り要素が
化学反応を起こした傑作でした。
意外やジョージ・クルーニー監督作のBはあっそうなの
かって感じですよね。
@の印象が強くて公開される度に監督よりも
「チャーリー・カウフマン脚本の・・」
って紹介のされ方が多かったイメージ。
ずっとゴンドリーとスパイクジョーンズが
交互に監督してる感じでしたけど、最近は
4年もブランクあったんですね。
(アメリカ公開は昨年の作品)

本作は脚本はもちろん、初監督作でもあります。
いつもながら奇想天外な状況設定が特徴。
今回はNYに小さな箱庭NYを作って
そこを舞台に現在進行形の自分の人生をそのまま
演劇として上演しようとする演出家の話。
賛否両論のこの作品、個人的にはかなり
面白かったんですけど、
カウフマンはアメリカの都市部に住む精神的に
ダメな人の心の闇・・みたいなものを常に題材に
してしまうんでしょうね。
でもそれに相反しいつもロマンティック
な面もあります。
見た目とっつきやすいのに、
最後まで観るとデヴィッド・リンチも
真っ青な難解さを抱えてる作品にもかかわらず、
端的に「わけわからん」で片付けられない魅力を個人的には
感じましたが・・・。

NYに暮らす劇作家ケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は
画家の妻アデル(キャサリン・キーナー)と娘と暮らしていたが、
生活はどうもギクシャクし、妻はオリーヴを連れてベルリンへと
去ってしまう。
冴えない日々を送る彼にある日、マッカーサー・フェロー賞(天才賞)
を受賞したとの知らせが。
その巨額な賞金全てを注ぎ込んで、巨大な倉庫の中に、
「もう一つのニューヨーク」を作り上げる、という壮大なプロジェクト
を始める。物語はケイデン自身の身辺の事を全てモデルとするのだ。
ところが試行錯誤を繰り返しながら上演を目指しているうちに
17年の月日が経過してしまっていた。

現題は「SYNECDOCHE, NEW YORK」
SYNECDOCHEって日本語訳調べると「提喩法」っていう
修辞法のひとつで、意味が結構難しくて転記は省きますが、
向こうでも難しい言葉みたい。
この映画の舞台「Schenectady」スケネクタディって
NYに実在する町とのシャレみたいになってます。
発音で「首が痛い」って意味もあるみたい。

そのニューヨークで暮らすホフマン。
前半は妻にアイソを尽かされた中年デブ男の
ダメっぷりを見せる展開で、
「マルコヴィッチの穴」のジョン・キューザック、
「アダプテーション」のニコラス・ケイジや
「エターナル・サンシャイン」のジム・キャリーなど
カウフマンの映画の主人公は映画の前半において
大抵神経質でじめじめしたダメ男っぷりを見せます。
ややパターンかもしれない。

どの主人公も後半になって
暴走し始めるんですけど、
それぞれ、現実にはありえない事がさも
リアルにあるかのような面白さがあったのに対し、
今回のはどこまでが現実でどこからが幻覚なのか?
はたまた全て現実なのか・・・という事が具体的に
観客に説明されないまま映画が終わっていくので、
オチのつけかたも含めて
観終わった後いろいろと考えてしまいます。
「マルコヴィッチの脳の中」じゃないけど、映画そのものが
主人公の、いやカウフマンの脳の中を覗かされて
いるというという感じかなぁ。

特に中盤でヘイゼルが購入する家が何度か登場するけど、
何故か不動産屋に案内される段階からずっと火事になってて
登場する度に家の中は燃え続けてます。
でもそれはナゼ?っていうのは説明ナシ。とか。

そのヘイゼルを演じるサマンサ・モートンがすばらしかった。
チケット売り場の売り子で最初は端役に見える役、
ケイデンに媚売ってる感じの安っぽさから、
ラストに至るまで徐々に変化していくのがすごく
印象に残りました。
エミリー・ワトソンが彼女を演じる!役として
登場するんですけど、似てないはずなのに似てる
ように見えるんですよねこれが。

アメリカ人を題材にした映画ながら、もっともアメリカで
ウケなさそうな作品ってこともあって、
あちらでも興行的にはダメみたいだし、
関西ではなんとなくひっそり上映されてる感じ。
上映後半になると隣の席の男性がよほど耐えられなく
なってきたのか、はぁーとやたらため息つきはじめるので
困りました(笑)

確かに最後までネガティブな描写続くし、
人によっては冗長で退屈な作品かもしれないんですが、
観た後いろいろと話したくなるなんとなく「残る」映画でした。
観てない人にどんな映画説明しようとしても
これが説明かなり難しいんですよ。

気になったんでこれも調べてみたんですけど
「マッカーサー賞」(天才賞)って実際にあるらしく、
どちらかというと開発機関などに贈られる賞みたいで、
結構な賞金をその開発費に充てられるのはホントみたい。
あれだけのクルーを17年も繋ぎとめる事が出来る
ほどの金額はちょっとありえなさそうですけどね。

あっそうそう、音楽がかなり印象的なんですけど、
「エターナル・サンシャイン」「マグノリア」の
John Brionが担当してます。
やっぱりいいわーこの人。


kazuponの感想ー★★★1/2


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曲がれ!スプーン

2009年11月23日(月) 20時19分


京都の劇団ヨーロッパ企画の舞台が原作、本広克行監督の
「サマータイムマシン・ブルース」は今でも好きな映画の1本。
この映画の原作となっている「冬のユリゲラー」は
DVDで観てかなり好きな作品で、
映画になると聞いて楽しみにしておりました。
元々喫茶店だけを舞台にする話だけに、会話と物語の
展開が楽しい作品なんですが、原作芝居の良さがそのまま
映画になった感じでした。
「サマータイムマシン・ブルース」(以降サマタイ)
が好きな方は舞台(香川)が全く同じってこともあってかなり
楽しめるかもしれません。
最後にちょっとほっこりするかわいらしい作品。

クリスマスイブ、香川ににある喫茶店カフェ・ド・念力
では超能力好きのマスター(志賀廣太郎)の元、
それぞれに特殊能力を持ったエスパー5人が集まって
お互いの能力を見せ合うパーティを開こうとしていた。
閉店してこっそり集まっていたはずだったのに、
ふらっと入って来た男をエスパーと勘違いしてしまう。
さらにテレビの超常現象番組のオーディションで
番組のAD,桜井米(長澤まさみ)とそこで会う
約束をしてしまっていた・・。

原作舞台「冬のユリゲラー」からは
ヨーロッパ企画の諏訪雅、中川晴樹が同じ役で出演。
それ以外の喫茶店に集う主要キャストは
小劇場系の俳優。テレビではまぁ観ない人たちで、
そこそこ有名なのは大人計画の三宅弘城くらい。
フジテレビ製作の作品なのになっかなか
やってくれます。

そんないい意味でマイナーな小劇団系メンツの中に
超メジャーと言える長澤まさみが入るってことだけでも
絵的に楽しめました。
CMのイメージもあるけど、女優としてはテレビなんかでも、
意外とキツめの役をやってる印象があるんですけど、
これはストレートに可愛い役。他のメンツとのバランスもあって
魅力的に見えるんですよこれが。

サマタイがタイムマシンって凄いものが
ありながら、使う目的が壊れたクーラーのリモコンを
取りに戻るって事だったことと同じように、
エスパーたちの能力がゲームボーイのテトリスを
ちょいちょいっといじれるとか、
5秒だけ時間止められるとか、かなりショボイところが
気に入ってます。
最後にその力が・・っていうエンディング
に転化させるのは最初舞台版も観た時めちゃ上手いなぁと。
でもホントの魅力は冴えない男がクリスマスに集まって
ダラダラ楽しそうに話すあの感じ。
劇的にそのプロットは変える事無く、原作舞台が好きな自分も
納得の映画化でした。

舞台はあくまでエスパーを主軸に喫茶店での2時間くらいを
リアルタイムで描いてましたけど、
映画で大きく変えているのは、舞台で想像するしかなかった
テレビ番組とか、念力に行く前の「へっちゃら男」
の取材シーンなんかを具体的に描いているところ。
ま、そこは正直なところ「キサラギ」みたいに思い切って
舞台まんま喫茶店だけの映画にしても自分はいいと
思ったんですけどねぇ。会話が面白いし。
舞台版の「へっちゃら男」がカフェにやってくる
ラストのオチも面白かったし。
でも彼女が幼い頃に隕石に遭遇して、
超常現象を信じてたって設定を
加味した事は深みになってると思いました。

今でもサマタイには熱狂的なファンが
いるらしいですが、あのSF研究会のメンツ3人
も「UDON」に引き続き全く同じ役で登場(しかも
風呂オケまで持たせてる)したり、あの銭湯も
善通寺も頻繁に登場しますし、仕込みすぎ違う?
ってくらいリンクネタ仕込んでありましたね。
「UDON」と本作で香川3部作なのだとか。
この3本見た後、善通寺周辺に行ったら楽しめる
ことうけあい。そういえば
今のETC割引の影響で讃岐うどん行脚するひと
また増えてるんですよね。

本広監督、
ヨーロッパ企画気に入られてるんでしょうねー。
「サマータイム」は瑛太とか、上野樹里、真木よう子、
佐々木蔵之助なんかが出てて、今見直したら以前よりも
売れてる人がいっぱい出てる映画になってますから
この映画も数年後観たら皆さん化けてる映画になってりして。

ヨーロッパの舞台は個人的には「Windows5000」なんて
映画にしたら面白そう・・と思ってますけどどうでしょう。


kazuponの感想ー★★★1/2

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イングロリアス・バスターズ

2009年11月22日(日) 9時02分


いやー実はあまり期待してなかったんですが、
めちゃ面白かったっ!
タラ監督作品にハズレなし。
前3作「キル・ビル1・2」と「デスプルーフ」はあまりにも
グラインドハウス映画が好きすぎるタランティーノの究極
のオマージュ作品。
あれはあれで大好きなんですが、今回はもうちょっと
「パルプフィクション」の頃のオチが何箇所もある面白脚本と
エンタメ路線に戻してきた感じがします。
ブラピはじめ出てくる俳優みんないいけど、なんといっても
実は主役とも言えるクリストフ・ヴァルツのいやらしーい
ナチ大佐役の演技がすごすぎる映画でした。
ドイツには悪いけど勧善懲悪のスタイルを取っているから、
多くのホロコースト映画と違ってスカっと
爽快感を感じるから不思議。

第二次世界対戦中のフランスの田舎町で、
「ユダヤ・ハンター」と異名を取るヴァルツ大佐(クリストフ・
ヴァルツ)は農家に匿われたユダヤ人家族をめざとく見つけ
惨殺するが、娘の一人ショシャナ(メラニー・ロラン)だけは逃げ延る。
一方ナチ殺戮だけを目的としたアルド中尉(ブラッド・ピット)
率いる極秘部隊「イングロリアル・バスターズ」の存在は
ヒトラーを苛立たせていた。
映画館の主人になっていたショシャナにドイツ軍の
英雄兵フレデリック(ダニエル・ブリュール)が近づいてきた
のがきっかけで、彼女の映画館でフレデリックの活躍を映画化
した映画のプレミアが開催されることになる。
そこにヒトラーを始めとする主要幹部4人が来場する
事がわかり、ショシャナは可燃性フィルムを上映中に
燃やして全員皆殺しにする計画を立てる。

もうねー、まず冒頭の農家のヴァルツの尋問場面からして
もんのすごい緊張感。
「レザボア・ドッグス」の耳切りの場面といいこういう脅迫的
な緊張感をぐいぐい出していくのはタラちゃんの真骨頂。
ショシャナが会食でヴァルツに遭遇するシーンとか
ドイツ人気女優で英国軍スパイのブリジット
(ダイアン・クルーガー)のウソが見抜かれる場面とか
随所にそういう緊張感ある名場面が何箇所も登場します。
緊張しすぎて疲れた(笑)いやでもすごいですよ。

特に中盤のブリジットとドイツ将校になりすました
英軍部隊との密会がナチに怪しまれて・・っていう一連の
酒場のシーンはタランティーノらしい見事な傑作シーンで
鳥肌たっちゃいました。

映画館のプレミアをクライマックスに、
二つのヒトラー暗殺計画を最後に交錯させる脚本の上手さ。
そういえばタランティーノの映画で、
街のチンピラの話じゃないのって始めてのような気がします。
バスターズはチンピラといえばそうだけど。
ヒトラーのような歴史上の人物を登場させるのも
多分始めてですけど、総統なんてもぅ見事に人格なくて
マンガ的に描いていて笑えた。

インタビューでも「ナチをとにかくやっつける映画にしようと思った」
って言ってるように、さっきも書いたけど勧善懲悪。
最近観たドイツ映画「ヒトラー最後の12日間」とか、ドイツ側が
描いた「ヒトラーってこんな人間味が実はあって・・・」みたいな
作品のアンチテーゼみたいな描き方でした。あれはあれで判るけど、
こういうのもアリです。ドイツではどういう反応なんでしょこれ。

大きくは3つの要素を交錯させている中、
ブラピ軍のバスターズはややお笑い担当部門って感じ。
「ホステル」などの映画監督イーライ・ロスがいい味
出してましたね。



元は「地獄のバスターズ」っていう76年のイタリア
戦争アクションのリメイクだそう。これは観てないなー。
かなり一般向けに戻したとはいえ、やはりマニアックな部分は
チラホラ出てくるのも魅力。ドイツの昔の映画の知識なんてないけど、
英軍中尉が「ドイツ映画に精通した批評家」だった設定とか、
映画館のプレミアでかけている映画タイトルのこだわりとか、
そういう細かいディティールをちゃんと物語に絡ませているのが
並のヲタクとは訳が違うと思う所以です。

またかというか、今回音楽はマカロニウェスタン映画の
サントラをびしばし流用していました。もはや好きな映画の
サントラを自分の映画に流用するのってタラちゃんの得意技。
途中、知ってる曲出てきて「えっまさか!」と思ったのは
リメイク版の「キャット・ピープル」(81)のデビッド・ボウイの
主題歌。あんな印象強い濃ゆい曲をよく使えるなぁ。
あと「デスプルーフ」の車に乗っかってたゾーイ・ベルが
クレジットにメラニーとダイアンのスタントで出てましたけど
そんなスタントいるようなシーンあったかな?

2時間40分あっという間でした。そんな長尺なのに、
相変わらずエンドクレジットとかが昔の映画風にスパって短くて、
場末の名画座で、「ミスターノーボディ」みたいなマカロニ映画
とか「ビッグバッドママ」みたいな女ギャングものとかと2本立て
で観るのがしっくりきそうな映画なのがやっぱり最高です。
これはもっかい観たい。

kazuponの感想ー★★★★

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Terry Bozzio with Chad Wackerman@大阪

2009年11月15日(日) 19時02分
Terry Bozzio Japan Tour Autumn



Terry Bozzio (Drums & Percussion)
Chad Wackerman (Drums & Percussion)
Efrain Toro (Drums & Percussion)

マイケル・ファンが映画館に何度も足を運んでるころ、
自分にとっての神様に会いにいってきました。
ワンアンドオンリーなドラマー、テリー・ボジオの大阪公演。
聞くところによると、日本であのインクレディブルなセットを
保管してくれるところが出来たみたいで、そのせいで今まで
ぜーんぜん来てくれなかった
テリー先生が頻繁に来日してくれるのは嬉しいばかり。
ちょっと来すぎ?でもいいんです。
最近は地方も行ってるみたいなので、観た方も多いでしょうね。

なんといっても今回はもっと神様のフランク・ザッパのバンド
で後釜というか、最後のザッパバンドを最後まで
支えていたドラマーのチャド・ワッカーマンがゲスト参加。
いやーこれはこれは。海外のクリニックなんかはDVDになってたり
するんですが、自分には夢のカード。
知人にこういうライブ行くねん!って話したら
「ドラムだけで何やるん?」って大抵返されます(笑)
テリー・ボジオ知ってる人には羨ましがられましたけどね・・。

あとテリーによると「いろんなプレイの師」的な存在だという
エフレイン・トロも競演ってことで3人のパーカッショニストの
ライブでした。だってステージ一番上の画像みたいなですもん。
戦車置き場みたいになってます。これエフロンさんのブースまで
まだ一緒に写ってませんし。
テリーは8バスドラム、チャドは確か3つ?プラスエフロンさんの
ドラムセットでバスドラだけでも13個以上あります。ミキサーさん
大変だと思うぞあれは。

チャドの事は「今まで会った中でも最高にイイ奴」
って紹介をしてました。なるほどなるほどそんな感じ。
チャドは大阪から合流したらしくて、今回のツアーは
このライブの前日までがテリー+エフレイン、
名古屋と大阪は3人競演、後はチャド+テリーという
変則的なツアーみたい。なんで3人競演版は貴重だったわけですが
まずテリーがソロでやってゲスト・・ということではなく
最初からステージに二人とも呼んでほぼ即興?に近いような
演奏を2時間余り堪能させてくれました。
もう凡人には凄すぎて何やってるか判りません・・。

ベースはテリーが出すリズムを基調にしながら、
お互いのプレイを聞きながら、その流れに反応・・
という感じで観てて圧倒されてしまいました。
ラストあたりはかなり高速なロックビートに乗せて
ソロを回しまくるという超絶プレイ。
お客さんはっきりいって多くなかったけど、終わったら
スタンディングオベーションになってましたねー。

密かに期待していたテリー+チャドによる
ザッパの超難曲「Black Page #1」は残念ながら
プレイしなかったなー。

そういえば76年以降の歴代ザッパドラマーの最後の3人
(正確には4人いるが)の中で、チャド・ワッカーマンと
テリー・ボジオはあれだけ凄いドラマーでありながら、
ひたすらコマーシャルの方向に行かないのも
凄いなーと思ってしまいます。特にテリーなんて実際ひっぱりだこなん
じゃないのかと思うんですが・・。レコーディングミュージシャン
とか最近ほとんどやらないですね。
そのへんヴィニー・カリウタは商売上手い人というか
お金優先でやってるドラマーな気がします。そりゃ彼も凄いけど。
こういうので競演することはなんかなさそう・・。

毎度の通りandforestさんプロモートのライブなので
終演後サインをいただける機会があり、
ここぞとばかりに自分のフェイバリットなザッパアルバム2枚
テリーにはさんざんさんざん聴きこんだ「シーク・ヤブーティ」に、
チャドにはザッパを聴いた最初のアルバムだった〇△□・・・・じゃなかった
「Ship arriving too Late to save a drawing witch」にサインを
してもらえました。いやーもう思い残す事ないっす。
考えたらあの憧れの二人が目の前に一緒にいてプレイしてたなんて
ほんと夢のようでした。



Terry Bozzio Official Site

http://terrybozzio.com/

Chad Wackerman Official Site

http://www.chadwackerman.com/

ジャパンツアーのインフォサイト

http://www.andforest.com/events/TerryBozzio2009_Autumn/index.html

なくもんか

2009年11月14日(土) 23時07分


宮藤官九郎脚本、水田伸生監督、阿部サダヲ主演の
「舞妓Haaaan!」トリオによる新作。
うぅむ、観てる間はもちろん楽しめるんですけど、、
残念ながら映画としてはいまひとつの仕上がりだったかも。

幼い頃に父に捨てられ、生き別れてしまった兄弟。
兄・祐太(阿部サダヲ)は、下町の商店街で惣菜店「山ちゃん」
を営む夫婦に育てられた。主人亡き後店を継ぎ、
ハムカツを名物に山ちゃんは人気店に。
弟・祐介(瑛太)は苦難の人生の末、赤の他人の金城大介とコンビを組み、
兄弟漫才師として人気者になっていた。互いの所在はお互い知らないまま。
そんなある日、デブでブサイクだった山ちゃんの一人娘・徹子(竹内結子)
が別人のように美人になって帰ってくる。

舞台ファンは置いといて阿部サダヲがどれだけ
人気あるのかさっぱり判らないんですけど、
終始ハイテンションだった「舞妓」に比べると
こちらは笑ってるけどホントは心が笑ってない男。
こういうのもさすがクドカンだけあって適役だとは思いますが、
せっかくの物語がとっちらかり過ぎな気がしました。
分かりやすかった「舞妓はん」に比べると
異様に地味な寅さん作品みたいな舞台設定、
報われない主人公の描写が結構続くのでダークさのほうが
上回ってしまい、コメディとしての要素がいまひとつ空回り
してる感じがして・・・。
イチバン笑ったところ、認知症になってるといういしだ
あゆみが皆川猿時のことを「村田英雄」だと思ってるって場面。

コレ観てふと思い出した映画があって
ウィル・フェレルとジョン・C・ライリーが最近出た映画で
ビデオスルーになってた「俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-」
って作品。
ラスト、野外イベントのパフォーマンスで兄弟の絆を深める
あたりが似てるから思い出したんですけど、
その映画では兄弟がいがみ合いながらずっと
同居する描写がベースにあるんですけど、こっちは別世界に
いる二人が結びついていくあたりの肝心なところが
とってつけた感じなんで、ラストが盛りあがらんのかなぁ
なんて思ってしまった。

意外や印象に残ったのは主演二人ではなくて、
気丈でやや性格悪目の役をこなした竹内結子と
塚本高史だったような気がする。

そうそう、山田孝之が漫才師の設定だった「手紙」も
そう思ったけど、漫才を重要な要素で登場させるなら
ただ「人気俳優が漫才師の役やってる」ってカンジにならない
ように、それなりに笑えるくらい舞台のネタは作りこんでほしいなー
と思ってしまうんです。

クドカンファンのわたくしですが、今回は残念ながら
辛口感想になってしまいましたー。次回あるならまた期待。
あ、でもハムカツは食べたくなります。


kazuponの感想ー★★★

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マイケル・ジャクソン THIS IS IT

2009年11月12日(木) 0時40分


その圧倒的なパフォーマンスを生で観て
自分がど衝撃受けてるかいないかだけの理由で、
マイケルよりもプリンス派でした。(今でもですが)
なんとなくスルーするつもりだったんですけど、
観た知人数人から「観ておけ!」と薦められまくり、
素直に観にいきました。近所でやってたのでせっかくならと
IMAX版。

薦めてくれた人有難う。良かったっす。
さんざん準備にお金と時間を費やしながら、結局実現しなかった
ライブのリハを延々見せるっていう特殊性もありますが、
去年観たローリング・ストーンズの「シャイン・ア・ライト」
映画撮影の為に作られたライブでなーんとなく意識意識した
ウソ臭いライブだったのに反して、観客がいないこのライブ映画、
マイケルがすごいのはちょっと置いといても、
プロフェッショナルたちが「モノづくりの現場」を積み上げていく
過程がものすご興味深いんです。

監督はもともとこのロンドン連続公演に向けて総合演出していた
ケニー・オルデガ。
このちょっとメタボなおっさん、最近はディズニーゆかりの人で
「ハイスクール・ミュージカル」の3部作の監督もしてるし、
映画になったマイリー・サイラスのスタジアムコンサートもこの人。
振り付けも自分でやっちゃう。
かなり最近気になる人で、マイケルも絶対的な信頼を寄せてたのは
映画を観ていても判りますよね。

亡くなった人の生前直前のドキュメンタリーでありながらも、
よくある「追悼のコメント」とか葬式の風景とか、具合悪そう
だった予兆とかそんなの一切ナシ。
もしこのライブ中止したって事を知らずに見たと仮にしても
普通に良く出来たメイキングムービーになってます。

ただし、あの繊細なマイケルがちょいラフな格好で歌ってる場面とか
そんな場面を含めてリハを世に出すことは本意ではないのかもしれません。
亡くなったからこそ観れてしまった映像。
逆にウソの無い分、マイケルほんとにすごかったんだってのが
ビシバシ伝わってきます。

歌とかダンスとか多分6割〜8割?あるいは多分それ以下の
力具合でサラっっとやってても凄い。
客席側で休憩してるダンサー達がいつの間にか観客になり
数人盛り上がっちゃうだけで、サラっとやるつもりが
パフォーマンスがちょっと力はいっちゃうとか、
いやいや判るわぁあの感じ。
マイケルでもそういう所あるんだって面白かった。

印象的だったのはマイケルがイヤホンモニタが苦手みたいで
「自分は小さい頃から生音を聞いて歌ってきたから、
こういうのは苦手なんだよ、耳に拳を入れられている
ようなんだ・・・でも怒っているんじゃないよ
愛してるんだよ」ってスタッフに言うところ。
小さい頃からショービスにいた彼の人となりと
根っから持った優しいところが現れてる場面で。
なんかぐっときてしまいました。
パフォーマンス的にはラフって踊ってても
まだまだいける感が醸しだされていた
「Billy Jean」が昔から好きな曲だけに良かった。
良く聴くとサビの部分とか結構変わった
歌詞なんですよね。
昔はフツーのラブソングだと思って聴いてた。

そしてマイケルも凄いけど、周りが凄い。
ダンサーは選び抜かれた凄い人ばかり、
バンドはむちゃくちゃ上手い。そしてPC系シンクロも
使うんだろうけど、基本生バンドでグルーヴ出すライブ
だってのは一目瞭然。
マイケルはお客さんのためにアドリブの少ない「CD通り」の
プレイを好んでいたんだろうなってのは見てて
判るんですけど、それにおいてちゃんと全体は
ぐわんとグルーヴしてるのが凄いと思った。
その誰もみんな凄いのに、それぞれが基本自分の
仕事をきっちりとこなす。みんながマイケルに向かってるんです。
プロだわ。

このライブが中止になるという現実をつきつけられたとき
彼らはどれほど落胆したことでしょう。
まさに天国と地獄だったんだろうな。
でこの映画が世界中で大ヒットしたおかげで
彼らは報われたのではないかと思いますねー。

比べるもんではないのは判ってても敢えて書きますが
聞くところによるとプリンスが同じ会場で連続21回
公演のライブを去年敢行したそうで、それを知った
マイケルが「んじゃオレは」って50回のライブを
決めたとか。二人が一緒にいる図ってのは見た事ないんですが、
同世代になんとなくメジャーとマイナーみたいな
存在だった二人、プリンスは最近になって
「愛する人を失うのはいつも悲しい」って別の
記者会見の時にようやくマイケルの死に触れたらしいですね。
なんか泣けるなぁ。

いやーこんなならこのライブ、
生で観てみたかったと観た人は皆思うでしょう。
前半あたりで繰り出される「ジャクソン5」コーナーとか
昔からのファンなら狂気乱舞になったでしょうね。

ロンドンの2万人規模のスタジアムで50日間開催予定
(全公演ソッコーでSOLD OUTになったのはニュースに
なってました)だったこのコンサート、
とにかく観客の度肝を抜いてやろうと
すごい仕掛けをたくさん作ってて、
今回コンサートの進行に合わせて見せて貰える
スクリーンで投影されるはずの映画もお金かけまくってます。
「スリラー」は多分3Dメガネで立体映像見せながら、ビビらせつつ
会場とステージに本物のゾンビ!みたいな演出だったん
だろうな。ってことは100万個の
3Dメガネを用意するつもりだったんでしょうね。
それだけでもすごいや。

これ普通の席はチケット代50〜70£だったそうなんで
一万円程度? そんなもんだったのかな?
この仕掛けと準備なら世界ツアーも視野に入れて
たんだろうなと思います。

比較的大阪でもローカルな箕面って場所にあるシネコンで
見たんですが、IMAXシアターが入ってるのか超満員。
しかも上映後は拍手おきてましたし、後ろ振り返ると
号泣してる人も数人いました。

自分はマイケルのライブは観たことが無かったけど、
昔に観ていたら彼に対しての気持ち、また違ってたんだろう
なって映画観てすごく思いました。
みなさん、好きなアーティストがいて、ホントに大好きだったら、
また今度!とか思わずに、ライブは絶対に行っておきましょう。
とまたも自分に言いきかせております。

kazuponの感想ー★★★★

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kazupon
映画の感想を中心に大好きな音楽の事や、どうでもいい話もテキトーに綴っております。
感想はネタバレ確実にしてますのでご注意を!
たまにdrummerもやってます。
コメント&TB大歓迎ですが、
最近忙しくTBはマトモにお返し出来ず申し訳ありません。

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