グラントリノ

2009年04月26日(日) 9時04分


公開されたばかりの監督作「チェンジリング」もそうでしたが、
見かけが派手な映画が多い中、じっくり芯のある映画を
作っているクリント・イーストウッド。
もうすぐ80歳ってのに、作品のクオリティは落ちるどころか
どんどん上がってる気がします。すごすぎ。
本作も丁寧に作られた良作でした。

妻に先立たれた一人暮らしのウォルト
(クリント・イーストウッド)の家の隣に
アジア民族の家族が越してきた。
ある日、その息子タオ(ビー・ヴァン)が彼が大事に
している72年型の愛車グラン・トリノを盗もうとしていた。
従兄のチンピラにそそのかされたのだ。
始めは差別的な目線でいたウォルトだったが、
タオの姉スー(アーニー・ハー)と仲良くなり
次第にタオにいろいろと物事を教え始める・・。

イーストウッドの映画はまず音楽がいいですねぇいつも。
過度にポップなヒット曲が派手にかかることはなく、
ピアノやギターのシンプルな旋律から映画がゆっくり
観客を物語の世界へ導いていくのがいつも心地良い。
でも心地よく入っていってもクリントが選ぶ題材は
いつも狭い世界で起こる身近な闇と戦う物語。

今回も脚本にはほぼノータッチだそうなんですが、
出演も兼ねた「ミリオンダラー・ベイビー」と
本作は似た構造の映画だと思いました。
前作は「女性ボクサーなんて」とまず拒否する話だったし、
本作は「アジア人の隣人なんて」・・と差別的な否定から
入る。
やがてどちらも理解に代り、最後は父性的な愛にまで
変化していく・・・。
近年のイーストウッド作品が特に年配層の世代に方に
強く支持されるのは自分みたいなまだ若輩ものには
多分まだピンと来てないカッコ良さがあるんだと思います。
本作は娘や息子、いやもう孫世代の子供らに対する
彼なりの生き方のメッセージと見てとれる部分もあるし。

「ダーティーハリー」だった彼も、息子世代から下に
すれば単なるガンコじじい。
本人も自分が家族や他者にどう思われてるかよーく
自覚している。
イーストウッドの怒れるガンコじいさんは
ムカツク事があったら「グルルル」ってあんたは犬か!って
些細な事にムムムと怒る場面とか、
「ダーティハりー」ばりの仕草を見せるシーンとか、
コミカル手前のオーバーな演技を今回は
わざとしてる印象もありました。
もちろんカッコ悪さを見せる事はその後のカッコ良さへ
の布石。

クリントのような世代の白人がああいうアジア民族に
対して一般的にどんな目線を持っているのかは
映画だけでは判らないんですが、多分冒頭の
ウォルトみたいな感じが多いんでしょう。
宇宙人を見るような拒絶的目線。
そこへの理解も映画のヒロイズムに
繋げている印象を受けました。
でもそこはやっぱり白人目線だなぁという印象。
また、唯一気になったのは悪いやつらの描き方。
悪さしてるにも理由があると思うんですが、
そこは記号のように「悪い」だけの存在。
・・まぁヒーロー映画には悪役が必要ですからね。

そう、やはり若いころからヒーローを演じてきた人だけ
あって、監督作の中でも自分が出ている作品は
彼の世代ならではの男の美学
みたいなのを焼き付けようとしている気がします。
男はいつまでもかっこよくなきゃいかん。
そして床屋でもああやってしゃべるのが男なのだ!

伏線として、戦争でどういう経験をしたのか、
ラスト近く彼が息子に電話したり、
今ままで一度もしなかったという
風呂でタバコを吸ったりするシーン、
神父がポカンとなった懺悔で話した内容
なんかを思い返すと、さりげない場面が
結末に、どれもが深くつながっていってます。
そして映画で描かれない部分も含め、
自分の人生のケリをつける事が
最大のテーマだと思いました。

イーストウッドのようなずっと
第一線を経験してきたスター俳優があの年齢まで
映画を監督してるという例はさほど無いのかも。
そんな凡人には計り知れない彼なりの人生哲学が
ここ数年はフィルムに刻まれていってるのではないでしょうか。
これが最後の出演作ってのはホントなのかな。

それにしても犬かたわらにポーチでビール飲む
ってのはちょっといいなぁ。何本飲んでるねん
ってツッコミたくなるくらいシーンが進むと空き缶がゴロゴロ。
神父が「僕も飲みます!」ってクラーボックスから
ビールを2本ではなくまず4本!
抜いてきたシーンに男を感じたな。

kazuponの感想ー★★★★

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スラムドッグ$ミリオネア

2009年04月18日(土) 22時07分


いやいや噂通りのステキな映画でした。
出来ればアカデミー賞とか余計な前知識ナシ
で観たかった気もしますが、
そのお陰で全国シネコン公開で観る人が多くなるのは
いい映画なんで素直に喜ばしい事だと思います。
ダニー・ボイル監督作でノースターな映画ですから
通常ならミニシアター数週間って所だったでしょうし。

スラム育ちの青年が、ミリオネア最終問題までたどり着く
番組のハラハラ感と、その答えを彼の人生に
フラッシュバックして観せていく上手さ。
ムンバイをはじめインド各地でロケしたカメラから
主人公たちの子供時代を演じる子役たちが
汚いんだけどものすごく輝いています。

人気番組「クイズミリオネア」ではムンバイ出身の
青年ジャマール(デヴ・パテル)が、難問をクリアし、
ついにラスト1問で次の回へ。
収録直後、イカサマ容疑で警察に逮捕されてしまう。
スラム育ちの孤児で教育を受けてない彼に
答えが判るハズがないと、尋問と拷問を受ける。
ジャマールはこれまでに出された問題の答えは、
すべて過去の人生に関連していたと自分の生い立ちを
語り始めた・・。

「クイズミリオネア」って日本でもやってましたけど
昔イギリスに行ったときにセットも音楽も同じでやってる
の見て、あぁこれ日本オリジナルじゃないんだって始めて
知った記憶があります。日本は最終獲得金額1000万
でしたけど、イギリスは1億くらいらしいですね。
本作のインドは約4000万程度だそうで、物価を考えると
価値は数倍。そりゃ盛り上がりますよね。

原作はインドの小説、
取り調べ室で語り始めるジャマール人生
がミリオネアのクイズの問題にリンクしていく
のがまず上手いなーと思いました。
そうそう、ミリオネアのクイズって結構簡単なの
が多いので、たぶん映画のラストの一問も多くの
人は答え判ると思いますから、本作の狙いはその
ハラハラ感だけではなくて、人と人との絆の美しさ
なんだと思います。人生で一番大事な家族の絆、
そして好きな最後の「テレフォン」で
一番繋がりたい人に繋がったように。

オスカーを競ってた「ベンジャミン・バトン」
もそうだったけど、基本的には純愛ラブストーリー
なんですよね。
あの雨の日に泊めてあげるシーン・・このシーンは
そっぽを向く兄の態度を含め最高にいい場面
だと思ったんですけど、そのとき
から何度も何度もジャマールは折れずに彼女を
救おうとする。
その図式に観客はまず胸打たれてしまいます。
ミリオネアに出たのもそのためなんですよね。

あの子供で金稼いでる
ヤクザ?みたいなあたりは「シティ・オブ・ゴッド」
なんかに通じるやりきれなさがありますよね。
辛い場面が多いからこそラストへの感動につながって
行くのが脚本のうまさでもあると思ったら、
ぐいぐいダメを見せておいてラストにどっと盛り上げた
「フルモンティ」のサイモン・ビューフォイ脚本で納得。

ダニー・ボイル監督は4年前の「ミリオンズ」
でも幼い兄弟が偶然22万ポンド(約4000万くらい)
の袋を拾って、その使い道をどうするか?
で現実的な兄と人への救いとして使う事を考える弟の
兄弟モノをユーモラスに描いていましたけど、
本作ではあの図式がさらに進化した感じを受けました。

それにしてもイギリス映画ながら
最後までインド映画を観ている感じでした。
最近あまり来なくなりましたが、ボリウッド
ミュージカルももっと観たいなぁと思います。
だいたい4時間とかあるから採算とれないん
でしょうねぇ。

その映画音楽の大御所
大好きなA.R.ラフマーンの曲が流れてるだけでも
ポイント高いです。ラフマーンによる
以前観たウェストエンドミュージカル
「Bombay Drreams」のサントラ
未だヘビーローテーションですし。
カーテンコールでまさかの
歌って踊るボリウッド的なミュージカルが!
めちゃくちゃ嬉しかったので、さらに
ポイントアップです!じゃいほー♪

kazuponの感想ー★★★★1/2

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クローズZERO II

2009年04月17日(金) 22時38分


「ヤッターマン」を大ヒットさせた三池崇史監督。
ほぼ同時期に製作していたのは2年前の「クローズZERO」の続編!
きっちりエンタメしててこれもイイ仕事してはります。
現在でも興行収入ランキングベスト5に2本もいて、すごいなぁ。

前作は個人的三池作品ベストとも思えるくらいシンプルな
ケンカ映画の魅力に溢れまくったた作品でしたが、
もっとシンプルになってる感じで、
前作を気に入った人はほぼ満足出来る出来なんじゃないでしょうか。

鈴蘭高校制覇のため芹沢を倒した源治(小栗旬)だったが
過去の抗争の因縁があった鳳仙学園と小競り合いを
してしまい、打倒鈴蘭を狙う鳳仙との再度対立する
事となった。決戦までに現在バラバラの鈴蘭をまとめ
る事は出来るのか・・・。

この映画東宝作品なんですけど、前作も思ったけど
最初にザッパーン!って三角東映マークが出てこないのが
不思議な感じなんですよね。
前作同様女子の匂いが少ない作品で、
前作でいらんなぁと思ってた黒木メイサの出番も
ぐっと減らして(ちょっと気の毒だけど)
またまた男臭い、侠気溢れる映画になってました。

それにしてもラストの対決シーンの長いこと。
30分くらい延々ケンカやってる場面出てきますから
痛快でした。
ケンカムービーなんだけど、対立構造とか、それぞれに
様々なキャラがいて最終的にはラスボス同士の戦い
になる感じとかはカンフー映画のノリに近い。
最後ラスボス目指して校舎を上がっていく感じは
「死亡遊戯」以降よく使われるあの感じ。
+いろいろあるけど最後の殴りこみに任気で同行
してくれるあの構造は任侠映画のノリ。

今回登場した相手側の鳳仙高校のキャラは
前作の芹沢(山田孝之)との対決構造に比べると
鈴蘭側に比べて優等生っぽい
キャラが多い事もありちょっと弱かったかも。
三浦春馬とか男前ですけど出てきて不敵に
笑ってるだけでしたしね。
あと前作ではある意味影の主役だった
やべきょうすけの出番が少なかったのも残念。

でもこのシリーズの小栗旬の源治と山田孝之の
芹沢のキャラの魅力はほんとイイですね。
カッコつけない芹沢の男っぷりには観にきた男子にも胸を
熱くするんじゃないかなぁ。

高校の話なんだけど、先生とか普通の
学生が全く登場しないし、不良とヤクザもんしか
出てこない映画なんである意味ファンタジー
として観れてしまうのかも(笑)
ビシバシ煙草吸って
酒飲んでる画面ちゃんと入れてるところなんかも
好感持ててしまいます。


kazuponの感想ー★★★1/2


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ウォッチメン

2009年04月12日(日) 11時40分


「300」のザック・スナイダー作品。
評判のいい「300」よりも映画としては
その前の「ゾンビ」のリメイクだった
「ドーン・オブ・ザ・デッド」の方が面白かった
方なんですが、この作品はフランク・ミラーの
「シン・シティ」のごとく
有名グラフィック・ノベルの完全映画化なのだとか。
アメコミ原作にはめっぽう疎い上、
予告篇を観る限りではいま一つどんな
映画か判らず劇場へ・・。

なるほどー、こんなお話なんですね。
基本、生身の人間で、2世代に渡るコスプレ
自警団の物語。世界観は至ってユニーク。
映像はものすごい。でも映画としては
いま一つ物語展開にノレない映画でもありました。
なんというか映像120点、物語50点みたいな
印象というか・・・。

多分エンタメよりもハードボイルド的な要素が強くて
その割に描く世界は奇想天外なんで(特に
ドクターマンハッタン部分)面白い映画かどうか
というと微妙。
それでも強い印象が残る映画だったと思います。

かつて“ミニッツメン”と呼ばれる自警団たちは重大事件
に関わり、治安を維持しててきた。
しかし、政府のキーン条例により活動を禁止される。
NYの高層マンションからある男が突き落とされる。
それはかつてウォッチメンの一員「コメディアン」
として活躍していた男。。
現場に現われた“顔のない男”ロールシャッハは、
陰謀の臭いを嗅ぎとり、かつての“ウォッチメン”
仲間たちの周辺を独自に調べ始める。

個人的には冒頭のタイトルバック、アメリカの
歴史をフラッシュバックさせていく部分の
半端ない作りこみに驚きました。
ケネディ暗殺場面なんて多分わざわざ撮影
してるんですよね?あれ。すごいな。

冒頭コメディアンがホテルの部屋でテレビ
のチャンネルをガチャガチャやると一瞬
映る「MTV」のジングル映像。月面着陸
のバージョンでこの世界が80年代中ごろの
ものと判ります。原作の書かれたその当時の
ままの設定で映画は作られてる。
だから米ソ冷戦の核緊張の背景が物語に
どーんとあります。

原作にかなり忠実に映像を再現している
らしいので、原作読んだ方には
次から次へと展開されるビジュアルに
ゾクゾクするような
映画なんじゃないでしょうか。

自分のようなそうでない人にとっては、
映像の斬新さだけが際立ってて、
なんとなくギクシャク
したストーリーテリングがちょっとダレ気味
だったかも。

物語の核となる俳優は「がんばれベアーズ」
の不良少年、ジャッキー・アールヘイリーと
「オペラ座の怪人」のラウルことパトリック
ウィルソン。なんかこういう映画にしては
地味で渋いキャスティング(いい意味で)
事実上物語の主人公は多分パトリック・ウィルソン
演じるナイト・オウルなんだろうけど、
脱サラした中年男性みたいな感じで
実はヒーローまだまだやれます!みたいなのが
なんとなくいいなぁと思いました。

だいたい80年代にあんな空飛ぶUFOばりの
乗り物あったら驚愕なんですけど、そこは
あたり前のようにあることになってる。
そこで「スーパーマン」から定番の
空中デートになるわけですが、
コミック原作のヒーロームービーで
ヒーローとヒロインがセックスする場面を
入れてる映画は初めて観た気がするぞ、
そういえば(笑)

原作知らないとあたり前のように
一人だけどうみても人間じゃないDr.
マンハッタンがメンバーにいるのが
良く分からないんだけど、後半ちゃんと
その顛末を描く場面を入れてくれてて納得。

ビジュアル的には40年代のミニッツメンたち
がコスプレしてるあの昔のレトロな映画の
ようなイメージがかなりツボで、
過去のコメディアンとシルクスペクター
母娘の確執の話とか、Dr.マンハッタンと
ナイトオウルの三角関係みたいな図式とか
通常のヒーローものとは一線を画する
設定はなかなか興味深かった。

Dr.マンハッタンの自在に巨大化する
ビジュアルはあの戦場の場面とかラスト
あたりとかも絵的におぉ!って思う
場面ではありました。

とまぁ原作がそうなんだろうけど、
いろんな要素が詰め込まれてて、
それを追っていくのがやっとだったのかも。
物語はハッキリいってつまらんのだけど、
また観たいなぁという不思議な感覚を
持たされる映画でした。

kazuponの感想 ★★★1/2

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レッドクリフ Part U 未来への最終決戦

2009年04月11日(土) 21時31分


パート2が公開する頃には1のことを
ほぼ忘れてしまっている歴史オンチの自分ですが、
冒頭に親切につけられたシミュレーションゲーム
みたいな予習のお陰か、前作よりも分かりやすい映画に
感じたし、ちょい面白さは増したかな?

そりゃないやろうって前作同様ツッコミ所が結構ある
映画なんですけど、やはりジョンウー先生の
侠気溢れる作風+お金のかけぐあいで2時間半、
さほど長く感じなかったです。
しかしウー先生、ハトを重要な役目で使ってるのは
確信犯ですな。あれは。

今回は冒頭から長江を挟んで両陣営が向かい合ってる図式
なので、お互いの思惑を交互に見せて
いく方式が上手くいってると思いました。

中盤のクライマックスは孔明(金城武)の
「弓矢を十万本ゲット大作戦」ですね。
雲をみつめてホントどうするんだろう
って思ったらなるほど!これも史実
通りとのことで、一休さんばりの
トンチ利かせてピンチを乗り切る
のが面白かった。

後半の突入戦は大迫力なんだけど、
グチャグチャしてくると
どっちがどっちなのかまた判りづらくなってて
じわじわ本陣に攻め上がっていく感じが
もう少し説得力あればいいのかもと
感じましたが・・。
戦場ってのはそんなもんなんでしょうけどね。

ウー先生は趙雲に思い入れあるのか、
前作に引き続き出番の少ない趙雲(フー・ジュン)が
結構超人的な活躍してくれます。
カッコ良すぎ。身体能力高すぎ。

あとビッキーチャオの尚香の男友達
エピソードは感動狙いなんだろうけど、
ちょい非現実的すぎるなぁとも思った。

それにしても孔明と周瑜(トニー・レオン)
はエキサイトすると琴をバンバンバンとセッション
せずにはおれないお二人なんですね。
バンドマン向きです。

あと決選前の冬至のダンゴを食べる場面、
周瑜の器に次から次へとオレもオレも!
とダンゴを入れ始めた場面が妙に可笑しく
なってしまって・・・。
あれ最終的に兵士たちがわれもわれもとなって
ダンゴ山積みになったらどないしょ・・
って思ったら周瑜さんてばイッキ食いしたから
びっくりしました(笑)

そうそう、この映画のキャンペーンで
どーんと船に乗ったレッドクリフご一行
(ウー先生と主要キャスト)が
なんと道頓堀のひっかけ橋あたりに
いるニュースを目にしてびっくりでした。
自分同じ頃にミナミにいたので知ってたら
観に行ったのに残念・・・。

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小劇場系感想

2009年04月10日(金) 23時16分
しばらくまた更新が滞ってる感じですが
いかがお過ごしでしょうか。
そろそろボチボチ更新します!
映画もライブも書きたいのが残ってるんですがまず。
ここ最近観たお芝居系など。

ここによく書いてる京都の「ヨーロッパ企画」と
猫のホテル、池田鉄洋氏主宰の「表現・さわやか」
に関連するお芝居をたまたま東名阪で観ているので
まとめて。



「SHOW劇革命 FIRST GIG」
名古屋テレビアホール

http://tokai-tv.com/event/showgeki/

「ヨーロッパ企画」
「カムカムミニキーナ」
「清水宏」
「西田シャトナー演劇研究所」
「劇団あおきりみかん」
「表現・さわやか」

これ名古屋だったんですけど、近郊にいたので仕事
終わらせて観にいきました。2月20日だったから
結構前。
現在活躍している小劇団をあつめて
持ち時間約30分程度のショートストーリーを
見せるもの。大阪でやってた「ショートプレイフェス」
に似てますけど、あれ昨年無かったですね。1昨年お客さん
少なかったからなぁ。
演劇のロックフェスみたいなもんだと思います。
こういう企画はいいですよね。今まで観たことなかった
のを知るチャンス。特に演劇はなかなか新しいものって
CD聞いてる訳でもないから踏み込みにくい。

一番新鮮に感じたのは地元名古屋の
「劇団あおきりみかん」かな。女性が作演で
結構若い方ばかりで構成されてる劇団みたいですけど、
合コン?の設定で、男女それぞれが「騎馬戦」
のフォーメーションを組んでてて騎馬ひとつ
が一人の人格。でもいろんな状況でいろんな人格が
出てしまうというのをオモシロく表現してた。
セットとかそんなに無くても、アイディアの
面白さで見せられるお芝居。

ハイテンションで噂の清水宏氏は30分間
アドリブなのか考えてきてるのか
全く不明な感じで常にハイテンションでべらべら
いろんなネタを客いじりながらやり続ける。
こういう舞台のお客さんってやはり女性一人とか
多いから振られたらどないしょ?みたいなヘンな
緊張感が客の方にみなぎっててなんか面白かった。

ヨーロッパ企画はコネタ集でしたけど、ちょっと
消化不良な感じで残念。

最後に登場した「表現・さわやか」
はやっぱりこんな中にいて
コント的なものでいうと圧倒的な完成度が
あると思った。
田舎で「山崎春のパン祭り」の
シールが集めて交換にいったら
ホントに祭りをやってると
いう以前観てやはり面白かった「USJ」「筋肉ミュージカル」
と並ぶインチキヤンキーアトラクションもの。
大笑いしました。
後で知りましたが、
これは実は鉄板の得意ネタなんだとか。





「ケセラセラ日和」
ABCホール

[出演・劇作・脚本・演出]永野宗典
[出演]なるみ / 石田剛太 / 酒井善史 / 角田貴志 / 諏訪雅

そのヨーロッパ企画の永野宗典が作演をはじめて手がけると
いう舞台の初日をふらっと観に行く。
団地が舞台の主婦の話。
吉本のなるみとヨーッロッパ企画の男優陣って
全然接点なさそうなコラボにでしたが、
やはり作家の色がすごく出ているのか、
普段ヨーロッパ企画の舞台で見せる役者さんたちの
イメージとかなり違う役、なるみ普段の正反対
の暗めの役を当ててて、新鮮だったかも。
永野さんって人はダークサイドを持ってる人みたいですね。
ヨーロッパのあのサラっと明るい感じに反してかなり
ドロリとした面がある舞台でしたし。
男優陣はみな同じ家族の主婦→その夫→その子供って一人で
で多い人は4役とかを早変わりでやっているのがアイディア
としても面白いと思った。
ただ、後半いつの間にかダークだった主婦たちが仲良く
いいオバハンになってしまう部分のつじつまの合わせ方
が今一つつながって無い感じだったのが残念。
これ大阪だけ4公演ってのはちょっと勿体ない感じでもありま
すね。
なるみさん、カーテンコールでふっきれたかのように
いつものテレビの感じでテンション高くしゃべってたのが
印象的でした。

ヨーロッパ企画と言えば新作「ボス・インザ・スカイ」
も楽しみですが、DVDで観てすごく良かった
「冬のユリゲラー」が「曲がれスプーン!」
のなって傑作「サマータイムマシンブルース」の
本広克行監督の手で再び映画化されるとか。
主演は長澤まさみ!スゴイですね。






 
表現・さわやか+B-amiru
「ザワーストオブ・表現さわやか」
新宿シアターブラッツ

作・演出:池田鉄洋

出演
佐藤真弓、いけだしん、村上航、岩本靖輝、菅原永二
佐藤貴史、伊藤明賢
イチキ游子(B-amiru)、小林由梨(B-amiru)

http://h-sawayaka.com/

今週たまたまなんだかんだで東京におりまして、
この公演も平日マチネのタイミングに合って
観にいきました。
なんでも今までの舞台で苦笑が多かったとか、
微妙なノリのコントを集めた公演とか。
会場もかなり小さい100ちょっとのキャパの
ところでしたけど、いやいやワーストなんて!
というくらい面白いものばかり。
チケット代も良心的で勿体ないと思った
くらいでした。

笑ったのは街頭で「神を信じますか」の人たち
の前にホンモノの神様らしき?人が現れるやつ
とか、妙な男性軍事訓練モノとか最高でした。

前述の大阪のショートプレイフェスで初めて
観て一番面白かったのが彼らだったし、
名古屋の上のSHOW劇もやっぱりそうだった
気がする。
イケテツ氏はテレビでちょいちょい役者で見かけるけど
作家としてめちゃくちゃ才能ある人なんじゃない
かなぁと思います。
演じるメンバーも全員達者揃いで、それぞれの
キャラも劇団のコント内で確立されてるし。
夏は本多劇場で「ベストオブ」をやるそうで
名古屋でやってた「山パン祭り」もやるかもと
カーテンコールで言ってたからまた観たい
もんです。今回は大阪来ないみたいで残念だな。
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映画の感想を中心に大好きな音楽の事や、どうでもいい話もテキトーに綴っております。
感想はネタバレ確実にしてますのでご注意を!
たまにdrummerもやってます。
コメント&TB大歓迎ですが、
最近忙しくTBはマトモにお返し出来ず申し訳ありません。

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