300 <スリーハンドレッド>

2007年05月30日(水) 0時43分


「オペラ座の怪人」のファントムことジェラルド・バトラーの新作ってことで
ちょっと楽しみにしていた作品。
「シン・シティ」のフランク・ミラーのグラフィックノベルが原作。
マンガともCG映画とも言えない独特のタッチと銀がかかったような
淡い色調にスパルタ軍の赤い色が鮮やかに映える色彩設計。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」で"ダッシュするゾンビ"っていう新しい
ゾンビ映画を作り上げたザック・スナイダー監督は
スピーディなど迫力のアクション映画に仕上げてます。
ちょっと最近のRPGゲームのCGムービー部分みたいな印象を
若干感じる部分はありましたけど・・。
↑ホントに全編上のポスターみたいな雰囲気の映画でした。

戦闘が始まったら、史実をベースとしたストーリーはどうでも良くなって
「ホラほんとはこんなの観たいんでしょ?」って言わんばかりに
バッサバッサと剣と槍で押しまくる肉弾戦、槍で突かれ剣で斬り落とされ・・
飛び散る真っ赤な血しぶき・・。積み上げられる死体!確かに面白い!
スプラッタ映画みたいに残忍だけど痛快な映画に仕上がってます。
色彩が奇麗で重厚なのに
やたら戦闘シーンの描写に丁寧に時間を注いでる感があり、
ちょっと観たことない感がある作品になってました。
そしてとにかくすっごく男っぽい映画です。押忍!

紀元前480年、スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)
はペルシャ帝国の遣いに、ペルシアに服従せよと通告を受けるが
その使者を殺してしまう。
政府は予言によってペルシヤに服従することを導き出した。
どうしても納得出来ないレオニダスは、軍の中から精鋭を300名だけ
集め、予言に背いてペルシャ軍に向かっていくのだった。

冒頭、レオニダス王の生い立ちに合わせてスパルタの教育法が。
男の子は生まれてすぐに、戦士として使いものに
ならなければ谷底へ捨てられてしまう・・。
成人の儀式として魔物と一対一で戦わなければならない!
子供のころから盗みはオッケー、人殺してもいいよ!
とにかくひたすら、戦士になる為の教育を
トコトン叩き込まれます。これぞスパルタ教育。
その言葉ってそこから来てたんだなぁ、そういえば。
だもんで登場人物は全員筋肉隆々。これだけイイ体の男
ばっかり出てくる映画は珍しいかも。
あれはCGではないですよね。(笑)

有名な「テルモピュライの戦い」をベースに、
レオニダス王と妻の深い愛なんて要素も入れてますが、
ノリはホラー映画やカンフー映画と同じ、
観客の観たいのは、物語じゃなくって、戦いや血しぶきだろうから、
難しい話はすっとばしてアクションをバンバン見せる映画にしちゃえ!
っていう風に潔く作ってるの気に入りました。

スパルタはみんな赤いマント、ペルシャは全員黒っぽい服装で
赤VS黒。
スパルタはいいもんで、ペルシャがわるもん・・
とにかく凄く判りやすい。
史実はこんなに勧善懲悪じゃないんでしょうけど・・。
黒の方が圧倒的に数多いけど、赤は300人なのに強い強い。
少数精鋭とはこのことだ。

このレオニダスは優秀な指揮官・・
いやいや、そんなに頭を使った戦略的な戦術ではなくて
どっちかというと「能力の高い戦士」でゴリゴリ力押ししてる
感じでしたよ。
大勢の敵が近くまでやってくるのをじっと待って
イッキに反撃していくシーンとかすごい迫力。
もう刺されたり斬られたりするのがマジで痛そう。
一気に「HERO」みたいに飛んでくる弓矢を
亀さんみたいに防ぐシーンとかカッコいいんだけど
笑ってしまいました。好き嫌いあるでしょうけど、
「シン・シティ」の時と同じくタイプは違うけど
映画のトーンがほとんど統一されてるのは
いいなって思います。この2作観てるとフランク・ミラーものって
監督の色よりフランク・ミラーの色が濃くでるなぁと
思いました。

ジェラルド・バトラーは「オペラ座の怪人」や「Dearフランキー」
で見せた役のイメージとはかなり違う、かなり濃いゆいキャラを
やってましたね。鬚ズラなんで素顔がほとんど判らないけど
鋭い眼光と「ディス、イズ、スパルタァァァァ!!!!!」って怒号が
印象的。怖いよ。いや、ついてきます!

何万人もの軍勢が出てくるこういう映画の描写ってやっぱり
「ロード・オブ・ザ・リング」(LOTR)
シリーズがある意味かなり影響与えてる気がしました。
この映画はLOTRや「スターウォーズ」シリーズなんかに
描かれるような世界観とか、登場人物の背景とか、そんなのは
いい意味でとっぱらってアクションだけに絞った印象かな。
そういえば本作のDilios役はLOTRで
ファラミアやってたデヴィッド・ウェンハム。
全編のナレーションも彼が語り継いでるという設定みたいですね。

そういえば自分、世界史がかなり苦手だったんですよね〜、
とにかくあのややこしい名前が覚るのがイヤだったんです。
チグリス、ユーフラテス・・・うーん。
いやゆる歴史スペクタクル「Sword and sandal」もの映画って
日本ではウケないのか昔のはあまり公開されてないですよね。
この映画はスパルタとペルシャくらいで判りやすくて
良かった(笑)

kazuponの感想ー★★★1/2

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ボラット borat

2007年05月29日(火) 0時29分


「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」
BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR
MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN

というのが正式タイトル。
全米公開の頃、かなり話題になっててすごく興味があった作品。
今年のゴールデングローブ賞ではコメディ部門作品賞ノミネート、
そして最優秀主演男優賞を受賞!アカデミー賞では脚色賞ノミネート。
でも内容はいわゆる「フェイクドキュメンタリー」らしい・・。
カザフスタンのテレビレポーターのドキュメンタリー??
断片聞いても内容は良く判らない。どんなの?って思ってました・・。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」と同じ日に公開!
って事が影響してるかは別として、劇場はガラガラ・・・。
少ない観客の中で、とにかく終始バカウケしてる人数名・・。
そういうタイプの作品だと思います。かなり好き嫌い別れそう。
自分はあんまり笑えなかったかなぁ。
コメディ映画って劇場の入り具合によって印象変わるんで、
満員の劇場で観たらもっと面白く感じたかもとも思いました。
かなりシモネタ多いし、「ジャッカス」シリーズみたいに、
げげっ!って思うようなお下劣シーンも
数箇所あるんで(笑えるけど)デートムービーにはオススメしません。

カザフスタンの田舎に住むテレビレポーター、
ボラット(サーシャ・バロン・コーエン)
アメリカの文化をレポートするためにプロデューサーのアザマート
とニューヨークへ到着する。
深夜テレビの「ベイウォッチ」に出ているパメラ・アンダーソンに
一目惚れしたボラットは、どうしても彼女と結婚するために
カリフォルニアへ行きたいと言い出す。二人の凸凹コンビは
700ドルで買った中古のアイスクリーム販売車で西へ向かう。

主演のイギリス人、サーシャ・バロン・コーエンは人気テレビ番組
「Da Ali G Show」のホスト。
何かと便利なyoutubeで「Da Ali G Show」検索すると、
山のように番組映像が出てきます。
元はイギリスの番組でヒットしてアメリカで観られるようになったとか。
全然知りませんでしたが、この「Da Ali G Show」のメインは
アリGっていう彼が演じるヒップホップ系キャラで、4年前に映画に
なってるんですよね。日本でも公開してます。観た人いるんでは?
「アリ・G」(ALI G INDAHOUSE THE MOVIE)



ボラットはその番組の中のネタコーナーの一つ。
SNL(サタデーナイトライブ)から「ブルースブラザース」や
「ウェインズ・ワールド」等がスピンオフ映画として飛び出したような
経緯の映画な訳です。イギリスだから「ビーン」とか。
確かにSNLやモンティパイソンのロケネタっぽい雰囲気と
同じ感じなんですよね。
ボラットの場合は多分テレビではやれなかった?シモネタ系を
これでもかって入れてる気がします。

カザフスタンのメチャクチャな田舎町の紹介の後、
NYに着いてからはさらにムチャクチャ・・
とにかく一般人に「無知」を装ってかなり失礼きわまりない
事を言ったり振舞うのがネタの根本としてあります。
彼が取材するのはマナー食事会、フェミニストクラブ、バカ学生の飲み会
ロデオ大会、パフォーマンス重視のキリスト教の集会・・・

そういうボラットが取材したり会う人を観ているとなんだか
病んだアメリカの側面が見えてくるようです。
ヘンなカザフスタン人を見て笑っているうちに、
アメリカもヘンだよ?やっぱりっていう・・。
アメリカ映画見慣れてると、結構セレブ俳優が演じる世界が
感覚的にアメリカのイメージになってしまいそうですけど、
こういうごく普通の人ってどこもさほど変わらないなぁって
感じがします。

自分、基本的に「一般人をからかう」類のテレビバラエティが
苦手なんで、この映画のノリがちょっとダメだったのが正直なところ。
こういうの好きな人はすっごく面白いのかもしれませんが・・。
昔大阪で「越前屋俵太」ってタレントがやってた、そのへんに
いる一般人をオチョくる番組に似てるなぁと思ってしまった。

一応ロードムービーの体裁を取っているこの映画、
一応ボラットが「パメラ・アンダーソン」にNYからハリウッド
まで会いに行く!ってのが基本ストーリーとしてあります。
それがメインの物語って考えたらバカバカしいですよね〜(笑)
もちろんラストには本人も登場・・。

もちろんボラットはネタだとしても、じゃあ果たしてこの
映画に登場する一般人がどのくらいホントでヤラセは
あるのか?ってのに興味が行くところ・・。
自分は基本ほぼヤラセじゃないかなぁと思いました。
だって目の前におもいっきりカメラあるし、全世界に
公開される映画になってる訳ですから・・。
なんでもこの映画に登場した人が訴訟起こしてるって記事を
読んだことあるんですけど、ホントかなぁ(笑)
「ブレアウィッチ・プロジェクト」みたいに全部フェイクだとして、
「一般人が騙されてるように演出された映画」
だったとしたらやっぱりちょっとなぁと思います。
あの困惑感が意図的だとしてもそこまで面白くないもん・・。
はっアカデミーでは「脚色賞」ノミネートだった!

とにかくカザフスタンの人はこんなにおちょくられて
この映画どう思ってるんでしょうか・・・?
↓こんな国みたいですが・・
映画と同じで文字全く読めない・・・。

カザフスタン政府公式サイト
http://www.government.kz/

kazuponの感想ー★★★


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パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

2007年05月27日(日) 10時57分


♪ Yo Ho Yo Ho A Pirate's Life for Me ♪
娯楽映画主義者なんで、前2作は「面白かった!」
ってエンタメてんこ盛り映画ですごく楽しめた作品。
シリーズ締めくくりの本作はもちろん楽しい映画には違いないけど
ちょっと「ん?」って思ってしまう事が多い出来上がりでした。
♪ヨーホーヨーホー・・・。

たっぷり3時間の長さ・・・尺が長いのは別にいいけど、
話判りにくくないですか?これ。
ストーリーを追うのがやっとだったかも・・。
元々物覚えの悪いもんですから、
前作までのキャラとか設定とかかなり記憶してないと話についてけ
ない部分もあると思いました。
あと、いろんなキャラが膨れ上がって、登場人物それぞれに焦点が
当たっているから、もはや誰が主役の映画なのか、、そういうまとまりの
無さもやや感じてしまった。
なんでも前作と同時に一気に撮影したとかで、1年足らずで公開ですから
練りこむ時間が足らなかったのかなぁなんて。
「ロード・オブ・ザ・リング」も同じ撮影スタイルでしたけど、あっちは
原作が元々あるものだったしねぇ。
とはいえシリーズもこれでオーラスかと思うとちょっと寂しいですね。

デイヴィ・ジョーンズの心臓を手にした東インド会社のベケット卿は、
次々と海賊を排除しようと関係するもの全てを処刑しはじめていた。
海賊たちは、“伝説の海賊”9人を評議会で招集し、全面対決に挑むことに。
そのうちのひとりは死んだとされるジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)だった。
ジャックを蘇らせたいウィル(オーランド・ブルーム)やエリザベス(キーラ・ナイトレイ)
たちは、同じくティア・ダルマの魔力で蘇ったバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)
の導きでシンガポールの海賊長サオ・フェン(チョウ・ユンファ)が持つ海図を手にして
溺死した船乗りが彷徨う“デイヴィ・ジョーンズの墓場”へと向かうのだった。


なんといってもキース・リチャーズが噂だけじゃなくてホントにジャックの親父で
出てきて「おぉぉぉ!」って思いましたね。さすがの貫禄。
ギター弾いてるし!というかこの時代にああいうアコースティックギター
みたいなのあったの?って気になったので調べてみたら
14世紀に4弦ギターが生まれて、「カリブの海賊」が実在したと
言われる17世紀から18世紀には6弦ギターもうあったみたいなので
ちゃんと考えてる訳ですね。
ギター弾く海賊ほんとにいたらかっこいいな。

前作もそうなんですけど、グロいシーンがなかなか多い映画ですよね。
とにかく「汚くする」事にかなりこだわってる気がします。
ハンバーガー食べながらとか結構キツイかも・・あっ平気?そうですか。
そんな中エリザベスだけがずっと奇麗なままだからすごく目立つ。
今回はキーラ・ナイトレイがかなり良かったですね。
衣装も七変化で観ていて楽しかったです。

とにかく死んでも魔力や不思議な力によってみんな生き返るもんですから、
このシリーズは死ぬ事に対しての緊迫感にどうも欠けている気がする(笑)

バルボッサが前作のラストであっさり復活してるのはナゼかってのは
のは軽くスルーされてて(笑)
ちょっとイイ人になって大活躍。
あの船上結婚式の場面は本作での見どころの一つですよね。
ああいうのはやっぱりいいなぁ。
あとバルボッサのお供のサル君がめちゃかわいい。
サルばっかり目で追ってました。

ジョニー・デップはもはや狂言回しみたいな役回りになってて、
メインからやや離れた部分にいたような感じでした。
「ジャックスパロウがいっぱい」的な場面もあまり効果的では
なかったような・・・。ジョニー大変だったろうなぁこれ。

日本を始め、アジアでも圧倒的な興行収入になってるこのシリーズ、
そのご褒美なのかアジアを代表するチョウ・ユンファが登場しましたが
うーん。いなくてもいいような微妙な役だったなぁ。ちょっと残念。
でもあのジョン・ウーばりの両手銃向け合い合戦は
ユンファが出ているからお遊びで入れた気がします。^^

劇場前には「ラストに重要なシーンがあるので、エンドクレジットが
終わるまで席は立たないで」みたいな張り紙がしてあったので
超満員の劇場、5分くらいあるエンドクレジットほとんど席を立たず
観てましたね。
怒られそうですけど、シネコンだとサッサと席を立つ派なんで
他の映画でもオマケありは教えてほしかったりします・・でも
あれはちゃんと最後まで観てる人へのご褒美なんですよね。

kazuponの感想ー★★★

「パイレーツ・オブ・カリビアン / デッドマンズ・チェスト」感想(06年7月)

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日本公式
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コンフィダント・絆@シアターBRAVA!

2007年05月26日(土) 0時26分


パルコ・プロディース公演
「コンフィダント・絆」
イオン化粧品シアターBRAVA!(大阪)

作・演出/ 三谷幸喜

ジョルジュ・スーラー / 中井貴一
ポール・ゴーギャン / 寺脇康文
クロード・エミール・シュフネッケル / 相島一之
ルイーズ・ブーランジェ / 堀内敬子
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ / 生瀬勝久

いや〜これは素晴らしかったです。
三谷幸喜さんの作・演出の舞台を生で観たのは再演の
「オケピ!」(天海祐希・白井晃など)だけなんですけど、
それと比べても今回の方がいい!と思いました。

今回のお芝居は何故か先行販売のDMがウチに送られてきたので
いい機会だから久しぶりに観てみようと思ったんですけど、
笑って泣いて、すごく脚本が練りこまれた上質のお芝居でした。
終演後は1階席総立ちになって長い間スタンディングオベーション。
コンサートやライブ以外ではそんなに経験ないのでちょっと感動。
こんなお話です。

19世紀後半のパリ。
シュフネッケル(相島一之)が中心になって4人の売れない画家が
共同で小さなアトリエを借りていた。
4人の中では一番世間に認められつつある生真面目なスーラー
(中井貴一)
常に自己嫌悪に陥っていて、とにかくダダをこねまくったり
ふさぎこんだりすぐしてしまうゴッホ(生瀬勝久)
そのゴッホを常にフォローする役割になってしまうが、
ちょっと色男で男っぽいゴーギャン(寺脇康文)
そのアトリエへ、絵のモデルとしてルイーズ(堀内敬子)
がやってくる。
4人は展覧会までに彼女をモデルにした絵を書きはじめる。
そして同時に彼女の事が好きになってしまう。

ステージにはシンプルなアトリエのセット。4つのキャンバス。
そして舞台袖には生ピアノと音楽を手掛ける荻野清子さんが。
とても心地良いピアノの生演奏を奏ではじめます。
音楽はこの生ピアノだけっていうのが凄く良かった。
パリに連れてかれちゃうんですよね。

♪ゴーギャン、ゴッホ、スーラー・・パー・・シュフネッケル♪
という歌が堀内さん演じるルイーズによって繰り返し歌われます。
彼女が年老いてから、有名になった彼らと接した1か月について
話しているという設定。

もう誰が良かったとかではなくて、5人の役者+音楽が
全て良かった!という印象なんです。それぞれちゃんと
キャラクター設定がしっかりしていて、一番適役だと思われる
俳優が演じている。

この舞台観る前に、ゴッホの伝記本を読んでちょっと
予習しておいたんですが、パリに失望したゴッホはゴーギャンと
一緒にアルルで絵を描き始めてすぐに喧嘩してしまい、
ゴッホが片耳を切り落とすという有名な事件に発展します。
この物語はその直前の設定で、一番名が知られたゴッホが
当時一番貧乏で無名だったという。
当時はまだ彼の才能に気付くものは少なかった。

そのダダっこみたいなゴッホを生瀬さんがさすがの演技だったん
ですけど、お芝居のテーマは「才能と嫉妬」みたいな
所でしょうか。ちょっと前に試写で観た映画「プレステージ」も
そんな話でした。才能ある人は嫉妬も大きい。

完成するまで絶対に絵を見せないゴッホ。
でもゴーギャンとスーラーは完成間近のゴッホの絵を
それぞれ偶然に見てしまい、打ちのめされてしまう。
そして人のいいシュフネッケルにだけはその凄さが
全く判らない・・・・。

創作を生業とされている三谷さんも、やっぱり他の舞台作家の
事が気になるかどうかは別にして(笑)どんな世界でも
ライバルとの付き合いと、やる事へのライバル心とか才能への
対抗意識とか、そういうものが上手く笑えて泣ける舞台に
昇華されていて素晴らしいと思いました。。

「コンフィダント」って聞きなれない言葉だったんですけど、
「秘密・秘め事を打ち明けられる心許せる相手」
という意味で物語のホントの視点は後に歴史に残る画家と
なった3人ではなくて、ほとんど知られていないシュフネッケルの存在。
モノを作る人ってやっぱりどこかで誰かに肯定してもらい
たいって気持ちがあるんだと思いますけど、

そして堀内さんが「俺たちの旅」(ヘンなたとえですけど)みたいな
男ばかりの中で紅一点の存在として光り輝いてます。
ある意味青春ドラマみたいな側面もあって微笑ましいんですね。
ああいう女性もは真の「コンフィダント」なのかもしれない
なぁと思って観ていました。

休憩を挟んで約3時間弱のお芝居でしたが、
東京から長い間演じてこられてたからなのか、元々上手い役者さん
ばかりでこうなってるのかは判りませんが、
とても洗練され、完成されているように思いました。

先週に本多劇場で大人計画観た時は、歌モノなのに客ウケが
悪いのかな?それとも東京っていつもこんな感じ?って
思ってたんですけど、このお芝居は最初から笑うところは
ドッカンと大爆笑でうけてましたし、劇中の歌が終わったらみんな
拍手するし、客ノリがかなりいいなぁと思いました。

スタンディングオベーションは当然のこと。
ほんと素晴らしかったです。
なんかとても元気貰えました!
大阪は5月31日まで上演されるそうです。

official site

http://www.parco-play.com/web/play/les/


東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

2007年05月24日(木) 0時42分


何かと話題のこの作品、原作読んでません。
以前主演のオダギリ・ジョーがインタビューで
「この本は読まないようにしてた」って確か言ってたのを
読んだんですけど、自分も何故かそう思ってました。
でもどんなのだろう?って興味はあって、
大泉洋がマーくんをやっていた二時間ドラマも最後ちょろっと、
もこみちの月9ドラマも2回くらい目にしたかな?断片でしたけど
あっ、こんなオーソドックスな話なんだって印象を受けました。

映画もスルーするつもりだったんですけど、たまたま
時間あったときに「リーピング」かどっちか迷ってこっちに(笑)
同じ九州出身で上京後はかなり苦労したらしい
松尾スズキ氏がどんな脚本書いてるのか
ってのも興味ありましたし。

その前に「オトンオカン」って関西弁なのかと思ってたら九州も
なんですね。
自分も子供の頃から第三者に両親の事を話すとき
に「オカンが・・・」とかフツーに使ってますけど。逆にツレとかには
「ウチの母が」も「ウチのお母ちゃんが」も何故か照れくさくて言えないんですよ。
オカンは便利な代名詞。一番言いやすい(笑)

なかなか評判いいみたいなんですけど、自分には
「わりと普通だったなぁ」って印象でした。
だってこれすごく普通の話じゃないですか。
自分の周りにも、語り口さえ上手く出来たらこういうストーリーって
多分ごろごろあると思う。
でもこれだけ評判がいいのは、やはり誰もが自分の親との関係性を
思わせる作りになってるんだからだと思います。
特に故郷を後にして、東京で一人暮らしの経験がある人には
自分とかなり重ね合わせてみる事が出来るんでしょうね。

このオトンもオカンも最高じゃないですか。
離婚があったり、貧しさを経験したりにせよ・・・。
原作読んでないから映画の物語でしか判断出来ませんけど、
この話、大いなる自己肯定ストーリーじゃないかと思ったんです。
もちろん幼い頃の苦労とか、卒業後何もしないでブラブラしてる
のをオモシロ情けなく描いたとしても、
やっぱり自分の両親の存在と自分の親孝行がいかに素晴らしい事なのかを
書き綴った物語だったんだと思いますし。

この主人公はスゴイですよ。自分はここまで出来ないような気がする。
「親孝行したい時には親は無し」って良く言われるフレーズ
ですけど、東京に一人暮らしする男が母親を呼び寄せるってのは
なかなか出来ない事だと思います。
主人公以上に出来の悪い息子である自分(苦笑)ですが
親に対する気持や行動は他人にはよー話さん・・
というかあまり話すものではないなぁと・・どこかで
思ってるフシがあるんでしょうね。
だから原作読むのに抵抗があったんだろうなぁ・・。
そいういう価値観は人それぞれだと勿論思います。

そして、親の死に目の物語ってちょっとズルい気がするんです。
誰もが一番ぐっと来る話じゃないですか。
愛犬が死んじゃう映画が犬飼ってる人にはどうしようも無く泣ける
のに近いものが。(だから犬ムービーも観るの苦手)
ただ映画の物語はあまりにもストーレト過ぎて、ちょっと肩透かしでした。

松尾スズキの脚本は、思った以上に職人に徹してて、自身の作品で
見せるあの情けなさとかドロドロした感じとか、この題材に重ねる
部分も出来たんでしょうけど、逆にサラっと描いていたのが意外。
そんな中、印象に残ってるのは内田也哉子が寺島進とヘルスセンター
みたいな所で一瞬席を外してマーくんが探す所。
母親が男と何やら怪しい関係だってのは
あの年齢なら完全に勘付くんですよね。
そしてそれがイヤな事だってのも判る。

リリー・フランキーさんって大学卒業後が丁度バブルくらいの
頃の世代ですよね。ほぼ自伝みたいなものなのかな?
その頃はかなり鬱々とされてたんだと思いますが、
これが自伝ならなかなかいい人生ですよね。
時間はかかったけど世間的にも認められてるし。
あの独特な絵や映画関係のコラムなんかは自分も好きです。
共感全然出来ないようなのもあるけど。
映画ではオダギリジョーがやってるから超個性的な(笑)
普通の好青年にしか見えませんでしたけど、
実際はちょい毒気ある人ですよね。
オダギリさん、あの髪型だし、病院でもあのファッションだから
自分には「マーくん」ではなく「オダギリジョー」にどうしても
見えてしまった。

松岡監督の演出は淡々としながらも、ノスタルジックな
雰囲気が伝わってくる素晴らしいものでした。
特に炭鉱町のオープンセットなんかは、ハっとさせられる
ものでしたね。

大阪だったら通天閣になるのかな・・・なんか違うな。
ずっと大阪にいるけど
そういえば一度も展望台に昇った事無い・・。

kazuponの感想ー★★★

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プレステージ

2007年05月22日(火) 23時12分


もちろん結末を書く訳じゃないですが、
こういう映画はあまりネタバレしちゃうと全然面白くないと
思うんで、観に行かれる方はどうか鑑賞後にでもどうぞ〜。

19世紀ロンドンの「天才奇術師」二人の対決!
想像していたようなイリュージョンマジックの派手なシーンは
さほど登場しません。
じっくりとサスペンスで盛り上げていくタイプの作品で、
ストーリーそのものにトリックがかけられているよう。
なかなか話の全貌が読めない前半は退屈に感じる方も
多いんじゃないかと思いますが、主人公二人の対決構造が
明確になってくるとじわじわかなり面白くなってきます。

ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベール、そして
スカーレット・ヨハンセンと3人とも19世紀が似合うんですよね。
クラシカルな雰囲気を味わうだけでもなかなか楽しめる映画でした。

19世紀のロンドン。
まだ見習い中のマジシャン、アンジャー(ヒュー・ジャックマン)と
ボーデン(クリスチャン・ベール)はトリック屋のカッター
(マイケル・ケイン)が見守る中、水中脱出マジックの
サクラをやっていたが、ボーデンが紐の結び方を変えた為に、
アシスタントが死んでしまう。彼女はアンジャーの妻だった。
袂を分けた二人はマジシャンとしてデビューするが、ボーデンが
許せないアンジャーは彼の銃を使うマジックの客として潜入し、
手の指を撃つ。
互いに客席から相手のステージを妨害して、二人の確執は
エンドレスで続いていく。
やがて二人は人間が瞬時に別の地点へ移動する、
「瞬間移動」という新しいマジックで競うことになった。
アンジャーのタネをすぐ見破るボーデンだが、アンジャーには
彼の瞬間移動のタネが全く判らない。
アンジャーは恋仲にある新し助手のオリヴィア(スカーレット・ヨハンソン)
に、彼のアシスタントとなり、そのトリックをスパイするよう
指示を出すのだが・・。

アンジャーが死んじゃう冒頭から、時系列がバラバラに構成されて
いる為、特に前半はかなり判りにくくなってます。
アンジャーがニコラ・テスラのいる街を訪れる
くだりが時系列では
どの段階なのか理解するのに時間かかっちゃいました・・・。

ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールが
「眼には眼を」的なプライド合戦を延々と繰り返していきます。
才能があるが故の嫉妬。過ちを許せない恨み・・
でも殺したいほど憎いライバルがいるからこそ、
新たな事に貪欲に取り組む気持ちも生まれていく。

二人の手品の目玉は「瞬間移動」
アンジャー側の仕掛けは単純明快なものであタネ
明かしされるんですけど、
ボーデンの方のタネはずっと明かされず、それが物語の
ひとつのトリックになっています。
そして再起したアンジャーの新しい瞬間移動は・・・。

クリストファー・ノーラン監督がクリスチャン・ベールと組んだ
「バットマン・ビギンズ」は個人的にかなり良かったんですけど、
今回も彼やマイケル・ケインをメインに据えてるってのはかなり
お気に入りなんですね。
ノーラン監督、今回の作品で改めて生真面目な人なんだろうなって
印象を受けました。「バットマン」もそうだったけど、
ユーモア的な要素ほとんど入れないんですよね。

映画のサスペンス感はスゴク良かったんですが、
個人的に残念だったのは
せっかくイリュージョンマジックっていう映画的に
面白くビジュアル化出来そうなものがテーマなのに
上手に生かされてるとは思えなかった事。
そして電気開発ではエジソンのライバルだったという
ニコラ・テスラの屋敷なんて、もっと映画的いかがわしさプンプンでも
いいような気がしたなぁ。ティムバートンみたいな・・。
まぁそういう映画では無いのは判ってますけど。
でもその役、デビッド・ボウイというどこか
宇宙人チックな人がやってるのはぴったりだって思いました。
さすがにボウイ老ましたね。
「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムことアンディ・サーキスも
印象に残りました。生身もイイですね個性的で。

「ブラックダリア」の時にも思ったんですけど
キャスティング的にはぴったりだと思える
ヨハンセンは意外とファムファタール的な役イマイチ?
もっと妖しくてもいい役なのに。
最初に死んじゃうアンジャーの奥さんの方が魅力的だったり(笑)

「逆転世界」等で知られるクリストファー プリースト原作の
「奇術師」というベストセラーの映画化だそうなんですが、
どちらかというとSFにカテゴライズされるらしく
映画のラストの展開は原作と違うとか・・。かなり
面白い小説だそうで読んでみたくなってます。
このストーリー、かなり奇想天外な部分がありますけど、
クラシカルな雰囲気でそう思わせない映画になってると
思いました。
少し前まで「イリュージョンVS」って邦題になりそうだったらしい。(笑)

映画では少しだけタネを教えるマジックも出てきます。
あのぺしゃん!って鳥を消すトリックのタネは超びっくり。
あんなの実際にやってるのかな?

以前ベガスのホテルでランス・バートンとかいう
イリュージョニストの舞台を観た事が
あるんですけど、、まさに舞台上で瞬間に消えると
瞬時に二階席に立っている!おぉぉ!「はっはっはっはっ」
なんて映画に登場するようなトリックをやってました・・・どうなってるの?
映画の通りのタネだったらびっくりですが・・・。

劇中何もないテーブルに金魚鉢を登場させるマジシャンの
エピソードでも判るように
実はトリックそのもは知ってしまったら、なんだ!って
のが多い訳です。いかに人を惑わせるかっていう
テクニックの方が重要だってのが面白いですね。
プライベートを含めて。

マジックを観に来る観客ももちろん超常現象を起こしている
なんて誰も思ってなくて、その上で
「驚きに来ている」訳なんですよね。
映画もいかに驚かせるか?というのを巧みに
サスペンス化してます。

↓下に続きます

大人計画「ドブの輝き」@本多劇場

2007年05月20日(日) 21時56分


大人計画
「ドブの輝き」
下北沢本多劇場

第一部 「涙事件」
作・演出/宮藤官九郎

第二部 「えっくす」(映像)
作・監督/井口昇

第三部 「アイドルを探せ」
作・演出/松尾スズキ

出演:
阿部サダヲ 池津祥子 伊勢志摩 顔田顔彦 宍戸美和公  
宮藤官九郎 猫背椿  荒川良々 平岩紙  近藤公園
宮崎吐夢 皆川猿時 村杉蝉之介 田村たがめ   
松尾スズキ(映像のみ) 宮沢紗恵子 / 池田成志


大人計画のお芝居、面白くて結構マメに行ってしまってます。
今回も大阪はナシでしたので、お休みついでにシモキタまで観に来て
しまいました。こっちがメインだったりして。

本多劇場は東京に遊びに来た時に
何度か前を通ったり、同じビルに昔入ってた輸入盤屋さんで
買い物した事とかあったんですけど、中に入ったのは初めてでした。
結構キャパ小さいんですね〜。どこからでも見やすくて、お芝居なら
これくらいの大きさが一番嬉しいです。

今回は劇団創立20周年だとか。
初日直前くらいに主宰の松尾スズキ氏がご病気で倒れられて降板・・
どうなるのかな?って思ってましたが、
1時間の芝居+短編映画+1時間の芝居という3部構成のオムニバスに
なっているこのお芝居、やっぱり面白かったです。

最初は宮藤官九郎作、演出の「涙事件」
映画「それでもボクはやってない」に触発されたのか、
最初から最後まで法廷が舞台の裁判モノです。
被告人は演歌歌手を多数擁する芸能プロダクションの
涙社長(杉村蝉之介)で、お抱え女演歌歌手を殺した
容疑を審議していきます。ツッコミ側の検察が阿部サダヲで
弁護側が池津祥子さんというこの二人の絶妙なやりとりが最高。

順番に登場する証人・・・
涙プロのお抱え演歌歌手がそれぞれ一曲づつ歌うという
ちょっとミュージカル風な趣向の舞台。
味覚の無い女(平岩紙)、卵アレルギー男(宮崎吐夢)その妻(猫背椿)
がそれぞれマイク持って歌ってくれます。その曲の歌詞がバカバカしいこと。
カラオケ風に歌詞もスクリーンに写し出されます。
最近宮崎吐夢さんのCDがお気に入りなんで、生パフォーマンスに満足。

このお芝居のテーマは「不幸は演歌の勘どころ」
確かに演歌の歌詞は不幸ですよね。不幸=女の試練とかではなくて
「卵アレルギー」とか、普通のハンディキャップにしちゃってる所が面白かった。
クドカンも一瞬だけ日の目を見なかったハンディキャップ演歌歌手として
登場しますが、それマジでやばいって^^というネタでしたね。
やっぱり・・・と思いましたけど「おふくろさん」の川内広範先生みたいな
キャラが出てきた・・耳毛が異様に長い・・・(笑)

松尾スズキ氏がやるはずだったのはオクラ入りの漁師の演歌歌手。
代役の池田成志さん、絶妙の間合いで一番笑い取ってました。伊勢志摩さんの
オランダ人歌手との抱き合わせで、二人まるで違う
コンセプトの歌詞をデュエットしてるってのも面白かった。

音楽ネタ得意のクドカンのまたちょっと違うタイプの作品だと
思いました。舞台では映像を面白く使いますよね。

その後の井口監督の映像は井口監督のカラーが大きく出てて、
しかもシュールすぎて、ちょっと
全体の流れではキツかったかなぁと。

松尾作品の「アイドルを探せ」。
松尾さん作品はテレビで過去のものも結構観ましたけど、
どうしようもないショボくてずるくて、愚かな人々がメインに
なってますよね。
松尾氏の書きものとか読むと
今の流行りものとかのちょっとモヤっとした部分に関心が
あるみたいで、今回の物語のように
アイドルがブログやってて、もう自分の行動をすべてアップしてる
のが実は、ハゲたおっさんマネージャーが全部書いてたなんて
現実にもありそうだし・・・。といってもそのアイドルもAV嬢スレスレの
猫背さんって設定なのが悲しい訳なんですが・・。

この3本のストーリーはそれぞれ
関連性が全くないんですけど、通して観ると、確かに
ひとつのテーマみたいなものが浮かび上がってきます。
「ドブの輝き」ってうタイトルはなるほどですね。

「大人計画フェス」のママさんコーラスで披露していた
「おこめ券の歌」を最後にこれもミュージカル風にしてエンディング。
この曲、傑作なんですけど、この芝居のラストに使ったのはちょっと
ムリヤリっぽい感じがしました(笑)なんでおこめ券なのかと。
でも考えてみたら、自殺しようとしてたワタナベがおこめ券を
見つけてちょっとだけ希望みたいなものを感じるラストってのは
お芝居の締めにはいいのかな。
この曲ほんとにいいです。
あのちょっとヤヴァイ歌詞をあくまで上品に歌うママさんコーラスの
コンセプトは最高だと思ってましたし。CDにならないかな。
「レンガをめくったら、おこめ券が一枚出てきたよ〜♪」

公演は6月3日までとのこと。




大人計画ホームページ

http://www9.big.or.jp/~otona/

お出かけ

2007年05月19日(土) 23時45分


TBのお返しが長らく遅れてましてすいません。そして
最近TBが????みたいに
文字バケしてしまうようで、ご迷惑おかけしてます!
クリックしたらちゃんとTBいただいた記事に飛ぶので
せっかくなんでTBはそのまま残してます。
なんじゃこりゃ〜ボケ!とおっしゃる方はコメントいただければ
削除しますので・・・。
TBのお返しは時間あるときにゆっくりさせて貰いますので・・。

というお詫びの後は・・・全然関係ない・・・
飼い主バカ日記です。
ちょっと平日にお休みを貰って、ぶらっと関東方面へ行きました。
犬ヅレです。大変です。
上は泊った宿の前にてテリーとタミーin丁度散り終わりかけの八重桜。

初めて清里に寄ってみました。
ひょっとして山梨に来たのって生まれて初めてかも?
清里は東京に住んでる人にはどういう所なのかな・・
大阪にはこういう避暑地っぽい所ってあんまり無いんですよね。
今って新緑一番キレイな時期なんで、なかなかキレイでしたね。

犬連れてると、もう一緒にゴハン食べる所探すのが一苦労で、
お昼いきあたりばったりで手打ちお蕎麦を食べました。
なかなか美味しかった。こういう店ってまず犬NGなんですよ。
あたり前ですけど。
最初車で留守番させようかと思いましたが、
お店のオバチャンが親切で、見えるところで食べれるように
してくれました(笑)でもやっぱり落ち着かないわ。



大阪にいるとお蕎麦ってあんまり食べないんですよね。
お店もうどんメインの所ばっかりだしねぇ。
蕎麦ってほとんど判ってないですけど奥深いんですよね?
誰かココ!ってのがあったら教えてください。ムリしてでも
食べにいってみます。



・・で泊ったのは山中湖。(笑)
富士山テリーはもうこれで4回目くらい?結構観てるハズ。
覚えてないと思うが。
テリーの頭がトサカみたいになってる・・・。
しかもすごい微妙な天気です。やっぱりというか
朝6時によし!と思って早朝散歩しようと思って
外に出たとたん、、豪雨に見舞われてしまいました。あ〜あ。
朝の散歩楽しみにしてたんですけどね〜テリタミすまん。

いわゆる犬も泊まれる宿ってなかなか、満足出来るところって
無いもんなんですけど、この日泊ったここはなかなか快適
でした。新緑の頃は雨降ると余計キレイに見えます。
静かだし、ちょっとリフレッシュできたなぁ。



で、翌日は東京に行って、下北沢で飼い主が芝居みてる間
散髪してもらってましたとさ。シモキタ刈りです。
で↓の写真は井の頭公園にて。一番上の写真と1日違いなのに(笑)
山中湖でも井の頭公園でも近所の
公園でも基本ボール遊びしてたら満足のよう。
さっ明日からまたがんばろ!

百年恋歌

2007年05月14日(月) 23時51分


台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の新作。
半年以上遅れてようやく大阪でも公開してくれました。
舒淇(スー・チー)と張震(チャン・チェン)という同じ俳優
が三つの時代の男女を演じるオムニバススタイルの作品。
どれも大きなストーリーはなく、ふたりの男女のいる風景の
瞬間を切り取って、短い言葉のやりとりのみのを見せている
映画なのに、二人の感情が伝わってくるのが不思議。
リー・ピンピンの手による映像がとても美しかった。

1966年 恋愛の夢

ビリヤード場で働くシウメイ(スー・チー)に恋をした
青年(チャン・チェン)が兵役の休暇の日、彼女に会いに戻ってくると
店を辞めて別の土地で働いているという。
青年は限られた時間を使って、彼女の行方を
追っていく。

1911年 自由の夢

ある遊郭の芸妓(スー・チー)に会いに来る
チャン(チャン・チェン)。義妹が妾に出される費用の
一部を負担してあげるチャン。
ただ自分は妾を持つつもりはないらしく、
芸妓は彼の気持ちを確かめようとする。

2005年 青春の夢

バンドシンガーのジン(スー・チー)は、ゆきずりの青年チャン
(チャン・チェン)の部屋で抱き合う。
同性愛の恋人はジンが連絡もせず外泊してきたことに
イラついていた。

66年編が人気ありそうです。勿論自分も一番。
最初のこの一遍だけが恋の素晴らしさをストレートに描いていて、
3編の順番が年代順になってないのはどうしてでしょう。
時代の背景はだんだんと息苦しくなっていきます。
そして現代編が一番病んでいるよう。

66年編が一番ハッピーに作られているのは
ホウ監督が19歳だった1966年が恋愛するには
一番いい時代だったんだよって言ってるかのようにも
とれました。ちょっとズるいな。^^

ただビリーヤード場の横にカメラを据えて、
玉突きしてる二人を映してるだけなのに映像に
引き込まれるのが不思議。
「煙が目にしみる」なんて映画のBGMでは使い古された
ものなんですけど、とても映像にマッチしてましたね。
スー・チーはファッションがすごく魅力的で
高雄のビリヤード場を辞めていく時も、
他の青年たちがあまり彼女に関心が無さそうな感じが
不思議なくらいでした(笑)
今みたいにメールも電話もなく、人づての情報
だけをたよりに彼女の行先を追っていく。。
チャンが再び現れた時の、あのなんともいえない
かわいらしい感じは、たまりませんでしたね〜。
スー・チーの照れながらも嬉しいという微妙なしぐさや
表情が凄く良かったな。

66年編はまさに「自由な恋愛」の王道を描いていますが
11年編は「不自由」が描かれていると感じました。
自由に恋愛する事が難しかった時代。
好きになる人も遊郭のいいお客さんでしかないし。
あのチャンは妻がいる立場なんだろうから
「SAYURI」の世界ですよね。
この一編が無声映画風の字幕になってるのは
二人が上手く当時のセリフ回しが出来なかったからなのだとか。

現代篇は逆に自由すぎる時代で恋愛の形がゆがんできているのを
表しているのかな?
ジンは同性愛者だけど(母親と恋人と同居してるのか?あれ)、
男とも寝るみたいだし、アーティスティックな世界に自己陶酔
してる感じ・・は日本にもいそうなタイプの主人公でした。
あと「携帯」が時代を象徴してるなぁと。
この映画3つの時代の「伝達方法」がカギになってる
部分ありますよね。

11年編は会いに来てくれる日をただ待つだけ。
66年編は手紙を出して、彼女をみつけるまで数日もかかっていました。
今は携帯でメールしたらすぐにでも居場所がわかる。
あの言葉少ない二人がいつメアド交換してたんだろ?
ってちょっと思いましたが(笑)

でも考えたら、三つの物語で、二人とも見事に
違うタイプを演じ分けていて凄いですね。
特にスー・チーは素晴らしい。最初の女性と
最後の女性はほんとに180度違うタイプですし。

配給のプレノンアッシュは邦題のセンスいつもいいですね。
「最好的時光」(英語はThree Times)っていうこの映画
「百年恋歌」ってすごくぴったりのタイトルだと思いました。


この映画もし逆の順序で構成されていたら、
すごく爽快な気持ちで観れたんじゃないかと思いますが、
監督はこの順番で観せていく事にこだわりが
あったんだと思います。
どうなんだろ、今は66年みたいな不便な頃よりも、
100年前の恋愛に不自由だった時代よりも
PCや携帯やモノが溢れているからこそ
息苦しい恋愛の形が多くなっているのかな。
ラストに二人を乗せたバイクは疾走して
どこへ行くんでしょうか。

kazuponの感想ー★★★★

official site(仏)
http://www.ocean-films.com/threetimes/

日本公式
http://www.hhh-movie.jp/

主人公は僕だった

2007年05月12日(土) 1時45分


なんとなく自分好みのニオイがしていた作品でしたが、
予想以上に良かった!
「もしどこかで書かれている小説の主人公が自分だったら」
こんなワンアイディアの映画って面白いのが多いんですよね〜。
32歳のザック・ヘルムの手がけるユニークな脚本は
これが処女作だそう。
そしてこういう人生肯定ムービーは大好き!

国税庁のハロルド・クリック(ウィル・フェレル)は
典型的な生真面目役人タイプ。
毎日決まった時間に起き、同じ回数歯磨きして、
決まった時間に会社に行き、決まった時間に帰って寝る。
得意は計算で趣味は特になし。彼女も友達もいない。
ところがある日、自分の行動をそのまま解説するような
女性の声がどこからか聞こえ始める。その文体は小説のよう。
ハロルドは文学を教えるヒルバート教授(ダスティン・ホフマン)
毎日の行動を書き留める事や、パターンを
変えてみる事などから、誰かの作品ではないかと推理する。
実は著名な悲劇作家カレン(エマ・トンプソン)
が今書き進めている小説の主人公がハロルドそのもの
だったのだ。
彼女の作品は全てラストに主人公が死ぬ結末。
カレンはどんな結末を書こうとしているのか。

小説がテーマの映画なんですけど、ホントに
この主人公がラストどうなるのか?ってのが
読めなくて、そして気になって・・。
映画が作者カレンのナレーションで進んでいくこともあり、
ホントに小説を読み進めているような映画
になっていると思いました。

ハッキリ言って何故か小説の主人公が自分だって事も、
どこからともなく声が聞こえるってのも、
アナ(マギー・ギレンホール)がすぐに彼の事を好きになっちゃうのも、
かなりありえねぇ設定だらけなんですけど、
観ている時にはその荒唐無稽さがほとんど気になりません。
「STAY」で人間のほんの一瞬の記憶だけで
夢の中でドラマが作り上げられるというテーマに取り組んだ
マーク・フォスター監督の演出の上手さなんでしょう。

監督の近作「ネバーランド」「STAY」とは
またまた違うテイストの映画で、この人は引き出しがホントに多い。
クセのあるコメディアンのウィル・フェレル主演なんで、
もう少しオーバーなラブコメっぽい映画なのかと思ってました
がそうでもない。

コメディ畑の俳優が主演で、他人とのコミュニケーション
をテーマにした映画というと自分は真っ先に
「もし同じ日が毎日繰り返されたら?」という
ビル・マーレイの「恋はデジャブ」
「自分が生まてからずっとテレビ中継されてたら?」
っていうジム・キャリーの「トゥルーマン・ショー」という
大好きな映画が想い出されるんですけど、
この2作も1行で説明出来るワンアイディアの映画でした。
本作も2作にやや共通するテイストを持つ
面白い映画だと思います。

ビジュアル的に面白いのは「なんでも数学的に見てしまう」
ハロルドをそのまんまビジュアル表現していた所。
バス停までの歩数とか、歯ブラシの回数とか、
トイレの洗面の洗剤の残量とか、全てハロルドには
PCのように数字や表で見えている事が観客にも判るしくみ。

「善き人の為のソナタ」の主人公ヴィースラー
みたいに単調な日常で楽しいことを知らないハロルド。
そんなカチカチの男が、ある出会いをきっかけに
「機械的な毎日」から脱却していくのがさりげなく感動的です。
そのきっかけにのひとつ、あんなに毛嫌いしてた
アナ(マギー・ギレンホール)が初めて「自分の為に」
焼いてくれたクッキーを食べる場面が泣かせます。
アナも清楚な美人!って事じゃなくて、現実にいそうな
普通の子の設定なのが良かったな。

毎日同じように街を歩いてるハズなのに、気持ちの
持ちようでこんなに人って変われるってのが
いいですよね。
その日を楽しく過ごせるかどうかなんて自分の気の持ちよう次第。
映画のテイストも決して臭くないのが気に入りました。

エマ・トンプソンが素晴らしかった。
ちょっとヤバい所ギリギリにいるけど、決して分別が無いワケじゃない
知的な作家の演技はさすがと言ったところ。
ある意味タイプは違うけど、
ハロルドと同じ線上にいる人だってのが、タイプライター
くらいしか置いてない住まいを見たら伝わってきます。
ダスティン・ホフマンのラストの見解じゃないけど、
あのエンディングは救われましたよ。彼女は自分の
為に初めて小説の結末を書いたんじゃないかなぁ。

ダスティン・ホフマンは、「パフューム」もだったけどやや胡散臭い、
こういうひょうひょうとした役ホント上手いですよね。
ハロルドと会話しながらもやたらめったらコーヒーを飲んでは置き、
って細かい表現にいちいちウケてしまった。コーヒー好きなんだな。
教授なのにプールのコーチ?をしてるのはなんでだ(笑)

ウィル・フェレルは主演作「エルフ」を機内上映で観たんですけど
日本はスルーでしたし、メイン主演は日本では初めてなのかな?
この映画でファンが増える事はちょっと
考えにくいですが・・・(笑)

ちょっと前に全米公開してた
「バス男」のジョン・ヘダーとフィギュアスケートやってる(笑)
「BLADES OF GLORY」 (official site)
http://www.bladesofglorymovie.com/
が早く観たくてしょうがありません。バカに決まってます。多分。

↓下に続きます
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映画の感想を中心に大好きな音楽の事や、どうでもいい話もテキトーに綴っております。
感想はネタバレ確実にしてますのでご注意を!
たまにdrummerもやってます。
コメント&TB大歓迎ですが、
最近忙しくTBはマトモにお返し出来ず申し訳ありません。

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