トゥモロー・ワールド再び

2006年11月30日(木) 1時08分


「トゥモロー・ワールド」感想その@

いつもながら劇場で遭遇する予告以外はほとんど
情報を得ないで観るほうで、クライマックス
シーンが長回しだって知らず後でしまった!
ちゃんと観とけばよかった!と後悔。
スクリーンでやってるうちにもう一度、どうやって撮ってるのか?と
あの緊迫感を体験したくなって再度観てしまいました。
合わなかった方も多い作品なので「えぇぇ」と思うでしょうが、
それくらい気になる作品だったかも。
ムダに追加記事書いてしまいました。(苦笑)

ポスターではラスト8分のワンカットがコピーで
強調されてたんですね。知らんかった(笑)
でもそれだけじゃありません。
長回しだと思われるシーンはアンタは相米慎二かいっ!
って思えるくらい沢山。
いろんな箇所でそう気づかないのは、
映画のテンポの中に溶け込んでいるからだと思います。
カットを今のデジタル技術でつないでる場面も結構
あるんじゃないかと思いますが、
まるでセオにはりついた浮遊カメラが飛んでるみたい。
ドキュメンタリーみたいに執拗にワンカットに
こだわってるのは、映画をあくまで主人公視点
にするこだわりからだったのかもしれません。



以降超ネタバレ。

@冒頭のセオがテレビニュースの群集の中でコーヒー買って、
店の外に出てから、爆発が起こってタイトルへ暗転する場面。
A中盤のジュリアン暗殺のくだり
B収容所到着後マリカが家に案内してから
 キーが出産するまでの室内
Cラストの収容所の子供奪還まで(話題のシーン)

は多分ワンカットだったように思いました。
Cは8分のワンカット以外の前後のシーンもひとつひとつは
かなり長い。
でもどれも「オラどうだ!」って技術見せの映画じゃなくて、
映画のリアリティを追求する上でこういう手法にこだわろう!
ってなった感じがするんですよね。


前も書きましたけど、
Aのジュリアンが撃たれる場面は改めて観ると
びっくり。
車の中央にカメラがいて、多分あの印象的なピンポンの
口移しの場面から警察に止められるまでがワンカット。
和やかな車内〜火だるまの車〜群集が襲ってきて石投げ〜
〜二人乗りバイク追撃〜フロントガラス割れジュリアン撃たれる
〜おののく車内〜ジュリアン血だらけ〜セオがバイク倒す〜
逃走〜パトカーとすれ違う〜パトカー追撃がワンカット!って
ってすごいシーンなんですよね〜。
車外と車内を車内のセンターにあるカメラが360度
回転して撮影してるのが再度観るとよく判ります。
車の屋根に穴を開けカメラを入れてぐるぐる回るように
して撮影してるという噂。撃たれてカメラが一周すると
ジュリアンが血まみれになって死んでる訳ですから、
ジュリアンムーア、瞬時に血のりつけたのかなぁ。
あのバイクがコケルところなんか再度見たらめちゃくちゃ
リアルなんですよ。音もすごいし。
セオはもう一回バイク野郎同じ手口でコカすんですよね。(笑)
ほんとメイキング観てみたいです。

そして話題のラストの長回しですけど、
記憶ではキーと子供が外に出て一緒にいる所から
ワンカットなのかと思ってましたが、
キーが連れ去られて 、セオが一人になって、
どよーん!って音楽が鳴る場面から
キーを連れて階段を降りるまでのシーンがワンカット。
かなり長い距離を移動しますし、途中数十人の武装部隊
や民間人が撃ったり撃たれたり逃げたり走ってきたり、
ビルの爆発も起こりますし、こりゃほんと凄いです。
なんでもインタビューによると2週間程度リハーサルを繰り返し、
誰かが失敗したら半日くらいかけて準備やりなおさないと
いけない撮影だったとか。
クライヴ・オーウェンが誰よりも一番大変な撮影だったと
思われます。あの血のりがカメラに付いてしまうのは
アクシデントだったみたいですね。でもそのまんまが
緊迫感を与えていた気がします。

この映画、アメリカの公開はクリスマスですけど、
ハッピーエンドで判りやすい映画を好むアチラでは
なんか受けないだろうなぁと思います。
そういえば評判悪かった「宇宙戦争」もめちゃくちゃいい!と思って
たほうなんで(笑)
「疑似体験させてそれ以外は描かない」
っていう潔い手法が好きなのかも。
映画のカメラはほとんど終始セオのそばから離れず、
例外は確かジャスパーが妻に薬を与えようとする場面くらい
だったような気がしました。
ここのケイン爺はやっぱり上手いですね。
一度撃たれたのに"Fuck You"って軽くシャレみたいに
何か投げ返す仕草が悲しい。

その後原作も最後まで読んだんですけど、
原作は登場人物と設定は同じで、ストーリーは全く別。
監督はプロットだけ聞いて原作読んでない
らしいんですね。

国守ザンとの幼い日の描写があって、幼い娘を過失で
ひき殺してしまったトラウマを抱えるセオ。
それが原因で、妻(ヘレーナ)と
別れてしまったが、ある日、元生徒のジュリアン
が反政府組織に協力して貰うように接近してくる。
(仲間のミリアムが助産婦だった事は同じ。)
実はジュリアンが妊娠していた・・というストーリーで
映画で一番のカギになってたキーは登場しませんし、
激しい銃撃戦の場面や収容所に逃げ込むとか、
ラストを含めほぼ物語は映画のオリジナル。
原作者はこれどう思ったのかな?
映画はやっぱり反戦についてのメッセージもある作品だと
思いましたし。

↓下に続きます

バトンですバトン

2006年11月30日(木) 0時51分
いつもお世話になっているmigさんよりバトン回してもらい
ました。こういうのは深く考えずやってみます(笑)

■最近ショックだったこと
「長い事旅行に行って職場復帰したら、
 彼女が別の男作っててガキまでいてヘコんだ」
■あなたの弱点は?
 「緑色に光る石」
■ケータイの待受けは?
「マーゴット・キッダー」

とか内容全部クラーク・ケントにしようとしましたが、書いてて全然
面白くないのでヤメました(笑)
ありきたりの回答ですんません;;;

[ルール]
1.回ってきた質問の最後に「自分の考えた質問」を足して下さい。
2.終わったら必ず誰かにバトンタッチして下さい。
3.まとまりのないエンドレスバトンなので「どんな質問を加えてもOK」デス。
4.バトンのタイトルを変えないこと!
5.答えるのが面倒臭い問題は消してもよい。
6.ルールは必ず掲載しておいて下さい。

■最近ショックだったこと
サイフ落として出てこなかったこと(半年前だが)

■今食べたいものは何?
あつあつご飯に塩鮭に玉子焼き。

■あなたの弱点は?
migさんと同じで虫ダメです。特に蛾!
あと納豆。


■自分が映画に出演することになったら(既存のストーリーで)
何の映画で、何の役がいい?

「食神」のテンプルストリートにいる
仲間・・面白そう。
「ブルース・ブラザース」
のバンドにいるドラマー役!楽しそう。
あとゼイタク言うと「冒険者たち」の
アランドロンの役。(笑)

■好きな歌を三曲ほど挙げてください。
こりゃ難しい、今の気分で

The Beatles
"Across The Universe"
Radiohead
"Creep"
Aimee Mann
"Save Me"

■あなたの今のケータイの待ち受け画面は何?

ずっとコレです(笑)↓飼い主バカです。



■あなたの好きな(もしくはよく行く)映画館は?

近所のシネコン(大阪府下)。はしょっちゅう。
梅田ガーデンシネマ。などなど、
でも大阪以外の映画館にもたまにいたりします(笑)
シネマライズは何故か良く行くかも。

■あなたがこれから公開される映画で観たいトップ3教えて!
いっぱいありすぎるけど

1.ジャック・ブラックの新作で自身のバンドの映画
『Tenacious D: The Pick of Destiny 』コケたらしい・・。(涙)
「ウェイン・ザ・ワールド」みたいな映画かな?
これ日本でやるかなぁ。
↓「Guitarway to Heaven」「ギター道への階段」ですか(笑)
バカそで楽しみ。


2.『Borat: Cultural Learnings of America for
 Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan 』
なんだかめっちゃ面白そう。でもこれ日本でやるかなぁ



3.もちろんチャウ・シンチーの新作
「長江8号」
今までで一番VFX使ってるらしいです。
↓もうクランクアップしたとか。。来年は香港行けないと
http://ent.qq.com/a/20061116/000158.htm
思うけど、日本でこれはやるでしょう!


■あなたが今まで観た映画の中で一番の感動作は?

フランク・キャプラ
『素晴らしき哉、人生』
何度観ても泣ける。。。


■次に回す方。

もうほとんど回ってると思うので
ここでストップしまーす。ごめんなさい!

007/カジノ・ロワイヤル

2006年11月28日(火) 0時26分


67年の旧「カジノロワイヤル」を予習して観に行きましたが、
やっぱり全然違ってました・・・あれは何だったんだ!(笑)
共通点といったら「ルシッフル」という敵とカジノで
カード対決するシーンがあるってくらい・・。

4年振りの007シリーズで新たにジェームズ・ボンドを
演じるのは今年の「ミュンヘン」でも印象に残ったダニエル・クレイグ。
内容は「ジェームズ・ボンド・ビギニング」といったストーリーで、
派手なアクションはもちろん、ドラマ部分も丁寧に描いていて、
大人が楽しめる娯楽映画に仕上がっています。
クレイグ版ボンドはなかなかいいと思います。

00(ダブルオー)に昇格したばかりの英国諜報部員ジェームズ・ボンド
(ダニエル・クレイグ)
世界中のテロリストの資金源になっている
ル・シッフルの資金を絶つ事が最初の任務。
モンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」でレートの高い大勝負に
出る事が判明し、そのメンバーとしてジェームズも参加することに。
M(ジュディ・デンチ)が監視役として送り込んだ
ヴェスパー(エヴァ・グリーン)と恋に落ちるジェームズだったが・・。

今回のボンドはよく走ること!
今までで一番体張ってるような気がしたんですけど、
ダニエルクレイグって見方によって若くも見えるし、オッサンにも
見えるし、幾つなんだろ?って調べたら38歳なんですね。
じゃあ歴代ボンドはどうなんでしょう?

@ショーン・コネリー
「殺しの番号」(32歳)〜「ダイヤモンドは永遠に」(41歳)
 〜「ネバーセイ・ネバーアゲイン」(53歳)
Aジョージ・レーゼンビー
「女王陛下の007」(30歳)
Bロジャー・ムーア
「死ぬのは奴らだ」(46歳)〜「オクトパシー」(56歳)
Cティモシー・ダルトン
 「リビングデイライツ」(43歳)〜「消されたライセンス」(45歳)
Dピアース・ブロスナン
「ゴールデン・アイ」(42歳)〜「ダイ・アナザー・デイ」(49歳)
Eダニエル・クレイグ(38歳)

ちょっと意外だったのはショーン・コネリーは「Drノオ」の頃って
まだ32歳だったんですね。一番年配のボンドだって
イメージがあったんですけど。
1本のみのジョージ・レイゼンビーは置いといて、
久々の30代ボンド。原作はいくつくらいの設定なんだろうこれ。

そんな若い?ボンドの設定だからか、
かなり生身系アクションが多い印象。
冒頭のテロリストを追いかけるど迫力のシーンは
トニー・チャー(トムヤムクン)にやってもらったら?って
くらい肉体を駆使したもの。高いところからびょーんて飛ぶとか、
難なく・・というよりちゃんと痛そうなんですよ。

予告を観た印象では、ボンドの成長の話で、
まだ精神的にもスパイとしても未熟なボンドが、
事件を解決する上でスキルや必要な冷酷さを学んでいくような話
だと思ってたんですが、
やっぱり最初から優秀すぎる感じだったかも。(笑)

少しストーリーが判りづらかったのは自分だけかな?
目から血を出す;;ちょっと病的なルシッフルのキャラクターは
面白いと思いましたが、彼をラストで追い詰める!という
定番クライマックスにしていないのは、派手な展開よりも
ボンドの人間的な部分に焦点を当てて、
シリアスな007映画を目指したからなのかなと思います。

一番肝心なカジノ対決の場面はもっと面白くするべきだった
んじゃないかなぁと感じました。「ゴッドギャンブラー」じゃないけど
大金が掛かっている一大勝負なのに
あんまりハラハラしないんですよね。そこ少しだけ残念です。
あとボンドがヴェスパーに惚れてしまうのが
ちょっと説得力に欠ける気がしました。
自分エヴァ・グリーンがどうもタイプじゃないからかなぁ。

いろいろつっこんでしまいましたが、
二人がカジノに行く前に鏡に向かって
オシャレを確認するシーンが何故か印象に残ってます。
海外ロケの美しいシーンや様々なアイテムで彩られる
映画全体のイメージはすごくゴージャスだし、
アクションシーンもほどよく詰まった娯楽映画なんで、
映画全体としては誰もがかなり楽しめるはず。

そうそう、カジノでやってたジェームズの複雑な
カクテルのオーダー、誰か覚えてませんか?
あそこカッコ良かったなぁ。
「私もそれをもらおう」ってなりますよね。

追記

えいさんとえふさんのコメントで
「ゴードン・ジン3、ウォッカ1、キメイ・リレ1/2でシェイクし、
レモンの薄切り皮をのせる」と言ってると教えていただき
ました。ありがとうございます!

ところで、書き忘れたのが音楽とタイトルバックのこと。
昔の007映画は
ルイ・アームストロングとか、トム・ジョーンズとか重厚な
ラスベガス系(笑)のシンガーがちょっとイヤラシめの
主題歌をつけてつけて、ど派手なタイトルがあるのが魅力。
今回のはちょっと今ひとつかなぁ・・軽すぎるというか。
個人的にはシャーリー・バッシーの
ご存知「「ゴールドフィンガー」や「ムーンレイカー」とか、
ナンシー・シナトラの「二度死ぬ」とか好きだなぁ。「二度死ぬ」は
何故かビョークがカバーしてる音源がウチにあります。
「死ぬのは奴らだ」はなんとポール・マッカートニーですけど
数年前の来日公演でもやってくれました。
♪Live And Let Die♪ ドカーン!ドカーン!
って爆発させて最高(笑)

kazuponの感想ー★★★1/2

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007/カジノ・ロワイヤル(1967)

2006年11月26日(日) 16時58分


(注)2006年版のレビューではありません!

正月映画の「カジノ・ロワイヤル」はなかなか出来がいいという噂で
観るのが楽しみなんですが、最近やたらタイトル耳にするので、
なんとなく古いほうが観たくなって久々にDVDで鑑賞。
イアン・フレミングがジェームズ・ボンドものの第一作として1953年に
に書いた小説。
映画化権が別のプロデューサーにあったので、
当時のショーン・コネリーのシリーズとは全く関係の無い、
オールスター娯楽映画として製作されたもの。
新作の予習も兼ねて!というか
全く予習にならないのは判ってるんですが(笑)
おそらく内容まるっきり違うと思います。

スパイを引退したジェームス・ボンド(デビッド・ニヴン)
各国の諜報部員が秘密組織スメルシュの手によって
抹殺されている事が伝えられた。
ジェームスは新しく007を何人も作って陰謀を阻止する計画を立てる。
バカラの名手イブリン(ピーター・セラーズ)もジェームスを名乗り、
首謀格のルシッフル(オーソン・ウェルズ)にカジノで対決を挑む。

子供の頃、タイトル見て「007だっ!」ってテレビ放映を
観たものの、あまりに他のシリーズと違う脱力お笑いモノで
「なんだこりゃ?」って思った記憶が。(笑)
何故か昼間とかよくオンエアされてた映画だったのでその都度
トライしても必ず途中で脱落してしまう映画で、
子供心に「つまんない映画」って思ってましたが・・。
その後マイケル・サーンの「ジョアンナ」とかああいう60年代の
スウィンギング・ロンドン再発見ブームの時にちょっと
再認識されてましたよね。小西康晴さんがプッシュしたりして。

あの「オースティン・パワーズ」はラジオで流れたこの映画の挿入歌
「恋の面影」"Look of Love"を聞いたマイク・マイヤーズのひらめきで
作った映画だったとか。
バート・バカラックとティファナ・ブラスに
よる能天気なテーマ曲は多分「あぁこれがそうなのか」と
聴いたことがある方も多いハズ。
オースティン大好きです!イェ〜!

で、大人になった今、再び観直したら面白いかも?と思って
久々に観てみましたが・・・・・・
あははやっぱり物語はつまらん(笑)ものすごく散漫な映画で、
娯楽コメディ映画のくせにストーリーが判りづらいこと。
でもファッションとか、美術の雰囲気とか、今観たら
けっこう斬新に写る部分が多いんですよね。カッコいいんです。
バカバカしく楽しい映画でした。
やっぱり子供にはキツかったんだなぁ。
「オースティン・パワーズ」ってこの映画の影響大だったのが
よく判りました。世界観とか同じですもんね。



↑そうそう、この映画ウディ・アレンが出てるのだけは
何故か覚えてました。コメディアン時代のアレンの姿が
楽しめる映画でもあります。相変わらず神経質そうに
ベラベラしゃべる小柄なオッチャンで今と全く一緒。

ウディ・アレン、デビッド・ニブン、ピーター・セラーズに
初代ボンドガールのウルスラ・アンドレス、そして
オーソン・ウェルズ!、カメオ的にはウィリアム・ホールデン
や、ジャン・ポールベルモンド、ピーター・オトゥールなんかも
出てる物凄く豪華キャストの映画。
「オーシャンズ11」みたいなものだと思えばいいでしょう。
でもスターを集めたからって面白い映画になるとは限りません・・。
というかダメなケースの方が多いような気がするなぁ。
これは典型的な例ですね。好きだけど。

この映画の予告のキャッチコピーは
"Too much for one James Bond"
ってことで、007が沢山!ってのをウリにしてて、
登場人物の名前を007にしてるだけというか
ストーリー上さして重要になってないんですよね。
公開当時、日本では「007」の冠が付けられていたので、
映画館で怒ったおっちゃんといたろうなぁ。
(最近の日本版DVDは原題と同じく「007」は外されてます。)



監督は名匠ジョン・ヒューストンを始め、
ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、
ヴァル・ゲスト、ジョセフ・マクグラスという5人の監督が
共同監督となってるんですけど、オムニバス形式って訳でもないので
誰がどこを監督したのかはサッパリ判りません。
映画全体がなんだかギクシャクしているのはそのせいかも。
ギャクシーンは多いんですけど、
あんまり笑えないお寒いものが多いんです。
ウディ・アレンだけはセリフが彼らしくて笑えました。
多分自分のパートは脚本変えちゃってるんじゃないかと思います。

全般的に演出はバタ臭い映画なんですけど、
前半はデビッド・ニヴン、後半はピーター・セラーズが
物語の中心になってて、どちらも英国人らしい俳優ですから
映画があまりベタベタせずに、気品も感じられるのはさすが。
オーソン・ウェルズは楽しそうに悪役を演じてます。
カジノに美女はべらして葉巻吸ってるのがこんなに
似合う人はそういないでしょう。

今見ると映画のテンポや物語は置いとくとして、
サイケなポスターの雰囲気と同じで
ポップな60年代後半のイギリスの雰囲気がすごく楽しめました。
まぁ筋なんてどうでもいい映画の中で特筆すべきは007映画らしく
出てくる女性が美女ばっかり!男性には目の保養にもいいですよ〜
オースティン・パワーズにに多大な影響を与えたと思われる
フェムボットの如き美女軍団とか、オースティンもマネしてた
ピーターセラーズの回転ベッドごろんごろんシーンも
あります。



↑個人的には秘書マニーペニー役のバーバラブーシェットがめちゃくちゃ
ツボでした。キュート!
といっても現在60歳は越えられてると思いますが;;

↓下に続きます

人生は、奇跡の詩

2006年11月25日(土) 0時38分


第13回大阪ヨーロッパ映画祭にて鑑賞

「ライフ・イズ・ビューティフル」でナチ強制収容所という
重いテーマを笑いと感動で描いたロベルト・ベニーニ最新作の
背景はイラク戦争。
内容は変われどテーマは同じ。
世の中の状況がひどくなり、どんな争い事に巻き込まれようが、
自分にとって一番大事なものは愛する人。
愛する人を守る為だけにまっすぐに全てを捧げる主人公。
当日予定されていたベニーニのパートナー、ニコレッタ・ブラスキの
舞台挨拶が急遽キャンセルされたらしくちょっと残念でしたが、
映画はベニーニらしい明るく優しい作品で良かったです。

大学で詩を教えるアッティリオ(ロベルト・ベニーニ)は毎夜
ヴィットリア(ニコレッタ・ブラスキ)と結婚式を挙げる夢を見る。
詩人仲間のフアド(ジャン・レノ)の講演に同行してきた
彼女を見つけるやいなや、追いかけて猛烈に愛を告白するが、
彼女には毎度のことらしくうんざり。
しばらくして、バクダットに彼女と行ったフアドから、彼女が
イラク戦争の爆撃に巻き込まれたとの連絡を受ける。
慌てて空港に行くが、バクダット空港は封鎖されていて
入国できないと冷たく断られてしまった。
しかしその夜のニュース映像にはバクダットの空港で
医療用品を運ぶアッティリオの姿が・・。

満員の劇場ではかなり笑いが起こってました。
いつもべらべら喋るベニーニは詩人!という設定なので、
今回は詩的にべらべら喋ります(笑)そういう
セリフの面白さは字幕ではおそらく全部伝わってないと
思うので残念。

「ライフ・イズ・ビューティフル」はナチの強制労働の収容所で
息子に「これはゲームなんだっ」ってひたすら言い続けて、
最悪の状況、イヤなものを意識の中から飛ばしてしまう話でしたが、
本作は繰り返される夢やバクダットに突然行ってしまうシーンでも
も判るようにちょっと非現実な展開が多い映画です。
主人公の頭には「彼女を助ける」という事しかなくて、
イラク戦争も、周りの被害者も彼の眼中には入らない。

ナチの収容所もそうでしたけど、混乱中のバクダットの描写は
実際こんなんちゃうでしょ?っていうセット然としたものだし、
必要以上にヘヴィーな戦闘場面とかは出てきません。
ベニーニはそういうものにリアリティは必要ないと
思っているんだと思いました。

アカデミー賞を受賞した時のハシャギっぷりが未だに
目に浮かびますけど、彼って直球な人なんだろうなぁって思います。
そういう雰囲気がそのまんま映画に溢れているというか・・。
彼の映画は判りやすいので、反戦的とかやや偽善的だと
感じる方もいるような気がしますけど、
ヘンに現実的な最悪のエピソードを重ねるより、
非現実であろうが、普通の人が愛する人が好きで好きでたまらない!
っていう状況を明るく見せる事でメッセージが素直に伝わってくるのが
彼の作品の良さだと思います。

意識不明のヴィットリアが助かるためなら彼は1秒も
考える事なく、即効で実行するのが映画の笑わせどころ。
まさに「たとえ火の中、水の中」でなんでもやり遂げてしまう。
酸素が必要なら、襲撃された商店の盗品を丸ごと買ったり、
薬が必要なら、遥か遠くの安全圏まで調達しにいって、
体中に薬品をいっぱいぶらさげて戻ると米兵に止められちゃう
シーンなんか可笑しいんだけど、複雑な気持ちになります。

「ライフ・イズ・ビューティフル」はある意味バッド
エンディングだったので、アッティリオが
フラフラ街を歩いている後半あたりは必要以上に
ドキドキしてしまいました。(笑)
特にあの地雷原のあたりとか!

原題は"LA TIGRE E LA NEVE "(雪と虎)ってこの作品、
ストーリーにはちょいとした仕掛けがあるため、
そのせいか前半は「あれ?」って人物設定が判りにくいかも。
気づく人はすぐ気づくと思うんですけど、
自分は途中までそうか?やっぱ違う?って思ってました。(苦笑)
もちろんツッコミどころも結構あって、
特にあのジャンレノのキャラクター設定はイマイチ良く
判らなかったな・・。詩人で立派な人なのに、バグダット
ではなんにも出来ないままというか。

べらっべらべらっべら早口でまくし立てるベニーニ
もう休む間もなくマシンガンのようにしゃべり続けますから
苦手な方はイラってしてしまう?(笑)
ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」
の一編では、ベニーニがしゃべり続けて客が心臓発作
起こしてしまうって面白かったなぁ。
「ピノキオ」はあまりに悪評が聞こえてきたので
見る前に断念してしまったんですけど、やっぱり
観てみようかな・・。観た方どうですか?

同じジャームッシュ繋がりで、本作の冒頭には
トム・ウェイツがピアノ弾きながら歌うシーンが
結構長くフィーチャーされています。
夢の中だから、良く考えると結婚式であんなラウンジバーみたいな
雰囲気はヘンなんですけど(笑)
やっぱトム・ウェイツ渋い!

映画のシーンで娘に詩人になった理由を聞かれて
「子供の頃、感動を人に上手く伝えられなかった、
 感動を伝えられる仕事がしたいと思った」
ってセリフは、まさにベニーニの映画に対する思いな
のかもしれないと思いました。

kazuponの感想ー★★★★

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麦の穂をゆらす風

2006年11月22日(水) 1時56分


若者がハーリングを楽しむごくありふれた情景。
一転して女性が涙を流すやりきれない事件から始まるこの映画は
同じ女性の涙でエンディングを迎えます。
どの時代の争いも、泣かなければいけないのは
自分の家で家族と平和に暮らしたいとただ望む人たち。

「麦の穂をゆらす風」って詩的なんで
間違って恋愛映画だと思って観てしまう方もいるかも?
観たらびっくりですね、かなりヘヴィーな映画ですから。
この当時よく歌われた抵抗を歌う「レベルソング」
といわれる曲のタイトルだそうです。
公式に歌詞が掲載。↓

"The Wind That Shakes The bearley"


まさにこの詩、そのままのイメージの映画だと思いました。
「わたしは彼女に告げた 
 明日の早朝あの山へ行き、勇敢な男たちに加わると」

1920年、南側の街コークでアイルランドの独立を願う若者たち。
英国王立警察隊のブラック・アンド・ダンスが威圧的に
地元民を監視していた。
仲間の幼い少年ミホールは彼らに反抗的な態度をとったため、
家族の目の前で殺されてしまう。
そんな毎日に嫌気がさしていたデミアン(キリアン・マーフィ)
は医者になるべくロンドンへ赴こうとした矢先、列車の
運転手が殴られる現場に居合わせた事がきっかけで、リーダー格の
兄テディとともに独立をめざす戦いに身を投じることに。
やられたらやり返す、そんな報復合戦の毎日が続くが、その後
イギリスと講和条約を結ぶことになる。しかしそれは
アイルランドを完全な自由にするものではなかった。
受け入れて権力を持ち始めた兄と妥協は許せない弟。
兄弟は対立する立場になった。

王家衛(ウォン・カーウァイ)が審査委員長だった
カンヌ映画祭今年のパルムドール作品でしたね。
アカデミー賞やカンヌ映画祭で作品賞を取る作品はお気に入りに
なる事が少ないほうなんですけど、まずビジュアルありきで
ストーリーや人間ドラマは二の次!みたいな映画が多い
王家衛が中心になって選んだのは骨太のケン・ローチ作品。
「明日へのチケット」を観たばかりだったので、
ちょっと軽めの作風になったのかな?なんて思ってましたが
いやいや、重い重い・・激重の映画でした。

「父親たちの星条旗」とこの作品を続けて観ましたけど、
こういう作品は視点がどちら側にあるのかが気になってしまいます。
冒頭のブラック・アンド・ダンスの典型的に高圧的な男が
弟を惨殺する場面は誰が見ても悪魔にしか見えない鬼畜な描写。
その後拷問を受けるシーンなんかも
「シンドラーのリスト」のナチのような恐怖を感じさせます。
報復の襲撃で無差別に殺されるブラック・アンド・ダンス側の
兵士の日常や家族は全く描かれないので
ある意味不公平な映画かもしれません。
でも映画は戦いに身を投じる主人公たちが、行くところまで
いってしまう狂った面もちゃんと見せていきます。

やむを得ず密告した同郷人や友達を処刑する場面の
強烈にやりきれないシーン。身内を殺さないと前に進めない。
美しいアイルランドの自然を背景にしたケン・ローチの映像が
詩的になればなるほど残酷に感じられていきます。

デミアンとテディの精神的な信頼や尊敬を前半で強調させる事が
後半の矛盾を感じるケンカ別れを象徴させているのも
興味深かった。
デミアン、あの列車での事件に遭わなかったら、こんな人生に
おそらくならなかったんですよね。運命とは残酷です。

キリアン・マーフィくらいしか知りませんでしたが、
兄テディのポードリック・ディレーニーとダンを演じた
リーアム・カニンガムは特に印象に残りました。
あとあのシネードの母親とお婆さん!は地元の人を
使っているとか。彼女が焼かれたのに家から離れない!
という場面はリアルに悲しい場面。

映画のベースになっている20年頃のアイルランド問題は、
サワリくらいの浅い知識しか無いので、こういう映画の感想を
書くのは毎度書いてますが難しいです・・。自分なんて
どうしても客観的にしか見れていないと思いますし。
暴力には暴力で対抗しないと、ずっと負け続けたままで
貧しさを脱却するには戦うしか道がないというのは悲しいです。
こういうメッセージ性の強い映画を観ていると、
「目には目を!の争いごとは今も世界中で起こっていて
報復する事は何の解決にもならない」
ってまぁ月並みに思ってしまうんですけど、
ほんとにその身になるとどうなんだろうと。

例えばですけど、仮に自分の家の玄関の前に他人がゴミを意図的に
捨てていったとしたら多分すごく腹が立つだろうなと。次の日もまた次の日も。
警察に相談してもとりあってくれない。それでも同じ事を
数回やられたらついには、同じ目に合わせてやろうと思うかもしれない。
身近な問題におきかえると、
そう簡単に割り切れないのかもしれないと思ってしまいます。
もっと簡単に映画館のひじかけはどっちのモノ?とか(笑)
あれ、何書いてるんだろう・・。

精神的にヘヴィな場面が続いて
正直、途中逃げ出したくなりました(苦笑)
再度観るのはツライかもしれません。
でも観た後もいろいろと考えさせられる
素晴らしい作品でした。

kazuponの感想ー★★★★

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Kazupon Movie Index

明日へのチケット

2006年11月21日(火) 1時47分


複数の監督が参加するオムニバス映画には、
一大傑作ってあんまり無いような印象があります。
決定的にダメなのも無くて、それなりに面白い映画が多いというか。
才能ある監督も参加する際には「オレがオレが」って色が出ない
実験的なものにしちゃう傾向があるのかなぁなんて。
そういえばアメリカよりもヨーロッパ映画の方が
オムニバスって多い気がします。

この映画はヨーロッパを走る列車の中をテーマにして、
エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチという
どちらかというと人間ドラマをじっくりと描く3人の監督が
停車駅でバトンを渡すようにリレー形式で、ひとつの列車の中で
特定の人物にスポットを当てたリアルタイムの物語を描きます。
どのエピソードもとっても地味なんですが、
個性的な物語で楽しめました。

@エルマンノ・オルミ編
初老の教授が顧問をしているオーストリアの会社の会議の
帰り、飛行機が欠航したため陸路の列車に乗るハメになる。
車内の食堂車で、親切に手筈を整えてくれた企業の秘書へ
想いを馳せる。

Aアッバス・キアロスタミ編
2等切符なのに1等に勝手に座った太った中年女性は、
連れの青年をやたら傲慢にこき使う。青年は彼女の世話を
しながらも、自分の事を知っているらしい少女に
話しかける。

Bケン・ローチ編
セルティックファンのスコットランドの3人組は
ローマの決勝に向かうべくお祭り気分で列車に乗っていた。
アルバニア難民らしき少年と仲良くなるが、その後
3人のうちの一人のチケットが無くなっている事に
気づく。彼らは少年を疑い始める。

この映画3人の監督がひとつの物語を構築してるのかと
予告を観た時に想像してたんですけど、
ほぼ独立したストーリーになってます。
アルバニアの家族が狂言回し的な存在で、@とBの物語に
からんでいきますが、3本に共通して言えるのは
人との関わりの面白さ。

@は1本の長編だとなかなか描けないような男性の一瞬のトキメキ
だけを描いた短編ならではの良さがあるし、
Aはおばさんと青年の関係や彼の妹と少女の関係を明確にしないのが
面白くて、トワイライトゾーンの一編みたいな謎めいた印象を受けます。
@の初老の男性とAの傲慢なオバサンは全くからまない
ストーリーなんですけど、後で考えるとなんだか対になっている
ようで面白かったな。

多分Bが一番判りやすい内容で、これが面白いと思う人が
多い気がします。
ケン・ローチ?って思うような明るい作風。
あのサポーターの3人なんてサッカーに興味ない人なら、
車内でガンガン盛り上がってて
「ウルサイ奴らだなぁ」って思われてるだけですよね。
でもそんな彼らにもそれぞれ人間性があるわけで、
真っ先に疑ぐり深かった男の子が、一番情けに厚かったりして、
そしてちょっとだけイイ事をしたかも?みたいな
ラストもさりげなく脳天気で良かったなぁ。

全くの他人と結構長い時間隣り合わせになっている
状況って列車や飛行機旅の独特のものですよね。
ヨーロッパの列車なんてドーバー横断のユーロスター
ぐらいしか乗った事ないんですけど、大陸に多くの国を
有するヨーロッパの列車って、まさに様々な国の人が
乗ってて、いろんなドラマがありそうだなって憧れみたいな
モノがあります。そんな人種のるつぼになってる
駅とかいるだけで結構楽しいですよね。
おっきな荷物かかえてこの人たちはどこへ
行くんだろうなんて・・。

この列車には走り続けて貰って、いろんな監督が参加していく
シリーズモノにしちゃっても面白そうだと思いました。
車掌さんだけずっと一緒で。

kazuponの感想ー★★★1/2

日本公式
http://202.218.215.237/ticket/

Kazupon Movie Index

トゥモロー・ワールド

2006年11月19日(日) 1時37分


久々に度肝を抜かれる映画を観た気がします。
終末観が漂う映像からみなぎる緊迫感やエネルギーがすごい。
原題の"Children of men"(「人類の子供たち」)という
原作小説の「18年間子供が生まれない2027年」の世界を
モチーフに、かなり監督アルフォンソ・キュアロンの創作が
入った物語。「ハリーポッターアズガバンの囚人」しか
観た事無かったんですが、こんな才能の持ち主だったんですね。
なんというかすごくクールでカッコイイ映画だと思いました。

西暦2027年、原因不明の病気で人類には18年も子供が誕生していなかった。
人類最年少の青年が死亡した事が世界的なニュースになっている。
エネルギー省の官僚セオ(クライヴ・オーウェン)は、ある日
元妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)率いる反政府組織
に拉致されるが、移動中に襲撃にあって彼女は死んでしまう。
アジトではキーというアフリカ系少女を守る事が目的だった。
彼女は妊娠していたのだ。

思わず興奮して「すげー!」って言いそうになって
しまったのは、アジトへ向かうセオたちを乗せた車の前方から
突然火だるま状態の車が林の中から落とされて、
何者か大勢が一斉に襲撃してくる場面。
アジトから逃走するシーンもなかなかエンジンが
かからない車のウィンドウ越しに人力で猛ダッシュで
追いかけてくるシーンなんかもそうですが、
一緒に逃走しているようなリアルな緊張感が続きます。

圧巻はラスト数分間の戦闘に巻き込まれるシーン。
8分くらいの長廻し!撮影だそうなんですが、
手持ちカメラを持って主人公と一緒に逃げている気分に。
カメラに血が飛んでもそのまんま(笑)
もう実際すぐに流れ弾に当りそうな感じというか。
緊張しまくりでした。スゴ素晴らしかったです。

背景の世界の詳細の説明をかなり取り払ってしまってる
ので、ちょっと置いてきぼり感もあります。
人物描写も敢えてあまりつっこんでいないけど、
かえってそれがスピード感を出している気がしました。
「なんとなく救いも希望も無さそうな近い未来」
のイメージの中に放り込まれて、深く考えてるヒマも
ないほど主人公と一緒に逃げまくります。

こういう近未来設定の物語って興味あったので、
原作を読み始めてた所だったんですけど、
イメージが随分違うので驚きました。どちらかというと
登場人物の過去や内面なんかも詳しく描写される小説。
例えば子供はセオが過失で自分が車でひき殺した事になってるのに、
インフルエンザで死んだ事になってたりとか、
そもそもジュリアンは元妻じゃなくて生徒だし、
あと「オメガ」や尊厳死を助長する「生命の解放」の事とか・・。
クライヴ・オーウェンはバタ臭い顔だななぁっていつも
思ってしまうんですが、この役は合ってると思います。
原作のセオのイメージは教授なんであんなやさぐれた
感じじゃなかった気もしますけど(笑)

「ブレードランナー」のようなキンキラ近未来じゃなくて
今のロンドンが微妙に変わっている程度のイメージと
今の時代のものが、崩れてしまっている
戦地のようなイメージを上手く混ぜている美術と撮影も
素晴らしい。
子供が生まれない世界だからなのか、
ペット(特に犬!)を飼う家が多くなっているとか、
車や広告やテレビの微妙な進化なんかの
アイディアも細かい設定を実は考えて作っているのも
面白いです。

そして、音楽の使い方も自分好み!
キングクリムゾンの「クリムゾンキングの宮殿」や
ストーンズの"Ruby Tuesday"のカバーなんかも
使い方が印象的。
70年代ロックが終末観を醸し出すなんて
そんな時代になってきたんでしょうね〜
美しいオリジナルスコアのジョン・ダウナーは
現代音楽の大家で始めて映画の曲を書いたとか。

テロがテロを呼んでいって、もう収集がつかなくなって
るとか、少子化が進んでたりとか、今現在の世界が
悪い方向に向かっていったらほんとにこんな感じかも?

この映画日本の方が先みたいで、アメリカ公開は
年末なんですねぇ・・。
とにかく映画的興奮と緊張感を味わえる作品です。
長廻し襲撃シーンだけでも一見の価値ありかも!
自分もそこにいるかのようなど迫力なので
出来れば音のいい劇場でどうぞ!

kazuponの感想ー★★★★1/2

追記 再び観にいってしまったのでこちらもどうぞ。
↓シーンについてダラダラ書いております
11/30 トゥモロー・ワールド再び

official site
http://www.childrenofmen.net/

日本公式
http://www.tomorrow-world.com/

Kazupon Movie Index

Sad Movie <サッド・ムービー>

2006年11月17日(金) 0時10分


この映画ラスト近くまではHappy Movieなんですよね。
もっとお涙頂戴映画なのかと予想してたんですが、
どちらかというと明るい作風の作品。
4組の「愛する、愛される二人」の関係が出てきますが、
タイトルが「サッド」なだけに、あぁこの関係は
こうなるのかなぁと思った通りにほぼなります。
カップル群像劇のアイディアは面白いと思うんですけど、
もうちょっとひねってもいいんじゃないの?って。
全て予定通りみたいににサッドになるラストが気に入らなかったなぁ。
個人的に意図的にガンガン泣かせる映画はあまり
好きじゃないんで、この映画の前半はそんな
展開にならなくて楽しんで観れたほうです。
ちょっと惜しい映画だったかも。

消防士のジヌ(チョン・ウソン)は手話キャスターのスジョン(イム・スジョン)
にタイミングを逃してプロポーズ出来ないでいた。
耳が聴こえないスジョンの妹スウン(シン・ミナ)は
遊園地の着ぐるみキャラの仕事をしていて、似顔絵を書くサンギュに
一目惚れ。 
フリーターのハソク(チャ・テヒョン)は彼女に別れ話を
切り出されているが、あるきっかけで「別れさせ屋」を始める。
キャリアウーマンのジュヨン(イム・ジョンア)は息子が忙しい母に
不満を持っている事を知った直後、ガンに冒されてしまう。
入院した母に毎日会えると喜ぶ息子は、母の日記を発見する・・。

こうやってあらすじのサワリを書いてみると、どうしても
箇条書きになってしまうんですが、オムニバス映画ではありません。
せっかくのプロットなのに、あまり登場人物が交錯しない
んですよね〜。

それにしても典型的な設定だこと。
プロポーズを控えた消防士!
ガンに冒された母と一人息子!
もうこの二つの設定聞いただけでハンカチ握ってしまうあなた!
予想通りの方向へ向かっていきますのでご安心を!(なんだそりゃ)

恋愛映画で「死別」を使う場合
やっぱりそこにひと工夫欲しいと自分は思ってしまいます。
そりゃどっちかが最後に死んだら普通に悲しいですよね。
先日観た「虹の女神」も死別が登場する映画なんですけど、
よく考えて作ってあってとても気に入ってるんですが・・。

そんな中で個人的には「別れさせ屋」のエピソードが
ちょっと面白かった。チャ・テヒョンは「猟奇的な彼女」から
出てきたまんまみたいなキャラで、こういうのは似合ってますね。
それ以外の3つはかなりありきたりの設定だと
思いましたから、あの部分引き伸ばした映画ならどうだったかな?

ただ、それぞれの物語がもっと複雑に交錯するってのが
群像劇なのにほとんど無くて、そこが残念。
消防士カップルのなれそめとなってる妹の事故の件も、
映画が深くなる要素がせっかくあったのに、
上手く使われていない気がしました。
なんだか惜しい所ばかり。

気になる場面も多くて、
瀕死の重病患者の病室に他人が入り込むとか(驚)
髪の毛をひっぱる息子を母が注意しないとか・・おいおい!
これちょっとおかしいんちゃうの?って描写が多数ありました。

実はこの映画、結構大きめのシネコンで観客一人!で鑑賞。(涙)
今年初です。おめでとう。
せっかくだからガンガン泣いても良かったんですが、
ちょびっとしか泣けなかったよ。
妹が初めてサンギュに顔を見せて一度似顔絵を書いて貰うけど、
思いたって書き直して貰う所。あそこは泣けました。
なんで★はオマケ。
ダメな所も多いけどいい部分もちゃんとある映画で
かなりツッコミレビューになりましたが、
この映画のハッピーっぽいところは嫌いじゃないです。

kazuponの感想ー★★★1/2

official site
http://www.sad-movie.co.kr/

日本公式
http://www.sadmovie.jp/

トンマッコルへようこそ

2006年11月15日(水) 0時35分


もうすぐ上映終了の劇場も多いようですが、ギリギリセーフ。
こんないい映画を劇場で見逃す所でした。良かったです。

パク・クァンヒョン監督は、本作で長編デビューだそう。
CM畑出身らしい凝った映像ももちろん印象に残りますけど、
シリアスな中にすっとぼけたユーモアや感動がある、
見事なエンターテイメント作品で
あまりクサくならない所が気に入りました。
元はプロデューサー、チャン・ジンの舞台作の映画化
だそうなんですが、その骨子が元々良かったのか、
登場人物たちのアンサンブルが素晴らしい。

朝鮮戦争の真っ只中、連合軍の砲火を逃れた人民軍の
リ・スファ(チョン・ジョエン)と二人の部下は
不思議な少女ヨイル(カン・ヘギョン)の導きで
山中にある集落に辿りついた。
そこには韓国軍のピョ(シン・ハギュン)と衛生兵、
そして飛行機墜落によって助けられていた連合軍の
スミス大尉という敵同士が同じように村人に助けられて
いた。一触即発で銃を向け合う韓国軍と人民軍。
ところが平和な村人は彼らをあまり怖がらない。
対立のはずみで村の食料庫を爆破してしまった彼らは、
村人の畑仕事を手伝ううちに、次第にうちとけて
いくようになる・・。

兵士や犯罪者が素朴な村に紛れ込んで、心を開いていく
という物語の映画は結構沢山ありますよね。
「ニューワールド」の感想で
"全く違うコミュニティに主人公が飛び込んで、その種族に
迎合していくという「ストレンジャー映画」"って
勝手にジャンル作って書いてましたけど(笑)これも
そんなセオリーに沿った物語。

こういう展開のストレンジャー映画でまず思い浮かんだのが
日本兵がのどかな中国の村に投げ込まれる騒動を描いた
チアン・ウェン監督の「鬼が来た!」。
出来は素晴らしいけど、日本人としては複雑な気持ちに
なる救いの無い憎悪に満ちた映画でしたけど、
そういうのとはちょっと違う、戦争が抱える問題を上手く内包した
ファンタジーになってるのがいいです。

ストレンジャー映画の多くは主人公が心を開く展開なんですけど、
迷い込むのが一人じゃなくって、南北で対立する兵士に、アメリカ人
まで混ぜた6人なのが面白い。
6人の主要キャラがどんな性格で、何を考えてどう変わって
いってるのかがすごく映画のキモになっているんですよね。

これ朝鮮戦争ではなくて、最近の戦争でも全く当てはまる構図
なんですよね。ただ、映画のメッセージはどの国!という
ことではなくて、こういう形で対立する事そのものが
バカバカしい事を平和な村人の楽しそうな日常を見せていく事で
伝わってくるのがいいです。

韓国映画ってパク・チャヌク監督や最近の「グエムル」も
そうでしたけど、ブラックユーモアが上手い作家が多いですね。
本作も、いつもイッパイイッパイの兵士と、銃で脅されるより
明日の食料のほうを心配してる村人の対比がいちいち可笑しい。

彼らがそんなに簡単に心を開いていかないその微妙な加減が
良かったです。例えば中盤で農作業の途中にようやく思い切って
人民軍のリが野グソ(笑)をしながら「仲良くやろうや」って
言う場面。韓国軍のピョはそっけなく立ち去ってしまうんですよね。
みんなで仕留めたイノシシを食べるシーンなんかも
必要以上に言葉を使わないのが自分にはとても良かった。
こういうのヘタするとベッタベタになりますし。
ベラベラ話すひょうきんな衛生兵に対して
ピョとリ・スファは最後までそんなに多くをお互いに
話しません。
その中で交わす一言一言がとても重かったような気がします。

戦闘シーンは無いままハッピーに終わるのかと思いましたが、
兵士である彼らが、
ホントに守るべきものを守ろうと兵士らしく戦うラスト
の展開も胸に染みました。そして映像も素晴らしい。

村で最初に目覚める場面でソ・テッキの耳に花が挿してあるのが
気になったんですけど、あのラストシーンはめちゃくちゃ
いいシーンだと思いましたよ。

kazuponの感想ー★★★★1/2

oficial site(韓国)
www.dongmakgol2005.co.kr

日本公式
http://www.youkoso-movie.jp/

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映画の感想を中心に大好きな音楽の事や、どうでもいい話もテキトーに綴っております。
感想はネタバレ確実にしてますのでご注意を!
たまにdrummerもやってます。
コメント&TB大歓迎ですが、
最近忙しくTBはマトモにお返し出来ず申し訳ありません。

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