ヨーロッパ企画「曲がれ!スプーン」 舞台版

2009年12月06日(日) 23時26分


ヨーロッパ企画 第28回公演
「曲がれ!スプーン」
プレビュー公演
栗東芸術文化会館さきら 中ホール


ヨーロッパ企画の舞台の映画化「サマータイムマシン・ブルース」同様、
元々は「冬のユリゲラー」というタイトルで上演されていた
オリジナルの舞台を映画の公開に合わせての凱旋公演。
初日として栗東であったプレビュー公演に行ってきました。

「冬のユリゲラー」は公演過去作のDVDを観たなかでも
1、2を争うくらい面白かった作品で、数日差で同公演を
見る機会を逃していたこともあって、再演は嬉しかったです。

映画にメインで出ている中川、諏訪の二人の他、
半分が客演だった前回の再演版に比べると、
全部のキャストを劇団員が演じている以外は、
いい意味でそんなに内容が変わることの
ない舞台。
話もオチも知ってるハズなの・・いや逆に知ってるからか
やっぱり面白かったですねー。

他のお芝居もほとんどそうですけど、ややオタク気味の
男子がだらだらしゃべってる・・そこに大きな魅力があって、
ほんとに楽しそうに見えます。
改めて見るとやっぱりキーポイントは中川晴樹
演じる透視の筧のツッコミというかボケというか
彼の役が全体の流れをひっぱってる感じでした。
映画もほぼ舞台のまんまで良かったし。

映画だけを先に観た方なら物語の展開の中で、
登場する超能力をアイディアやセリフで
表現しているのはかなり楽しめるはず。
ヨーロッパ企画の中でも初期の舞台だそうですが、
予算かけられないから、
アイディアありきで作られているところが
まずいいんだなって改めて思いました。

とはいえセットとかセリフ、
設定も、もちろんちょこちょこと
変えられていて、映画版との違いを
比べるのも面白いかもしれません。
永野宗典演じる細男役の階段落ちシーンがあったり(大変!)
キャストの中ではいつも地味な役が多い印象の、
角田貴史のマスターもなかなか良かった。
こういう役にはこの人上手くハマりますね。

途中会話の途中でテレポートエスパー役の
本多力がセリフが出なくなってしまい、そこが全体で一番
笑いを取っていたのが可笑しかったです。
ファンが多いからこそ許されるんでしょうけど。

場内は終始笑いが起こってる感じ。
栗東は京都からさほど遠くないとはいえ、
県外ナンバーの車を沢山見かけたから、やっぱり
かなり好きな方が足を運んでる感じでした。
観客は映画版、ひょっとしたら
ほとんどの人が観てるのかも?

毎公演?会場で売られているパンフレット
「ヨロッパ通信」には舞台版キャストと映画版キャスト
それぞれの役毎の対談コーナーがあって、
長澤まさみも登場してるし、
いつもより華やかな感じになってましたね。

今回はかなり沢山の都市を回るツアーのようで、
先に東京からスタートするようです。
映画を観た方もそうでない方にも
オススメの舞台デス。

ヨーロッパ企画 official site


http://www.europe-kikaku.com/

サッちゃんの明日/大人計画

2009年10月25日(日) 18時32分


大人計画 「サッちゃんの明日」

大阪公演OBP円形ホール

作・演出/松尾スズキ

出演/鈴木蘭々、小松和重、松尾スズキ、家納ジュンコ
   宮藤官九郎、星野源、皆川猿時、猫背椿

松尾スズキ作演のこれは本公演になるのかな?
本公演の大阪公演は「まとまったお金の唄」以来だったと
思います。
開場はOBP円形ホール。
そばにシアターBRAVA!もありますけど、ここ結構小さい開場なの
で嬉しい。
そうそう大人計画の公演は阿部サダヲが出ているとぐぐっと
チケットが取れなくなる気がしますが、今回は客演3名を入れた
8名のコンパクトなメンツでした。こういうのもいいですね。

下町の蕎麦屋「墨田屋」の看板娘サッちゃん(鈴木蘭々)は
父親(松尾スズキ)と祖母(小松和重)と暮らしているが
店はサッちゃんがきりもりしていた。
でも料理は全然ダメ。求人の張り紙を見たヅケヤマ(皆川猿時)
を面接している時、ラリった女が乱入してきて騒動になる。
サっちゃんは子供の頃、犬に噛まれて足を悪くしていて、
母親は、祖父と不倫して家出してしまっていたが、祖母は
二人は死んだことにしているのだった。

舞台は吉本新喜劇ライクな蕎麦屋のセット。
鈴木蘭々って舞台で初めて観ましたけど、個人的に
声がめちゃくちゃ好みなんです。
冒頭、チャリにまたがって主題歌(星野源作による)
歌う場面から始まるんですけど、この曲がかわいくて
なかなかよろしい。後の物語はどろんどろんなのに
不思議となんとなくさわやかな印象が残る舞台なのは
突拍子もないミュージカル的要素も大きいのかも。
後半に出てくる歌なんか「エロサイト」なんてのが
サビの曲なんですけど、蘭々が歌うと不思議に
ヤらしく聴こえないんですよね。そこが狙いなんでしょう
けど。

皆川猿時は、今年「R2C2」やグループ魂のライブも観ましたが、
ほんとこの人しかありえない役をいつもやってて、何故か
いつも一番セリフ多いし大変そう。
今回も観ててやっぱり達者な人なんだなーって思いました。
着てたファンシーな動物Tシャツがなんかツボ。

期待のクドカンはせっかくのツアー公演なのに出番少なくて
ちょっと残念。でも街にいくらでもいてそうなダメな奴
な感じはさすが。
今回オイシイところはこれもチラっとしか出てこない
客演の家納ジュンコさん、不倫の一部始終をアクション付きで
まくしたてる場面が可笑しかった。

松尾さん、この戯曲、しばらく温めてて・・では絶対なくて
最近書いたんだろうなーってのがよくわかる(笑)
時事ネタのオンパレード。
特にドラッグネタはタイムリーとはいえ、笑わせながらも
薬なんて簡単に誰でもハマる要素があるってうすら怖く
なってくる部分もあって、このへんはさすが笑いと
ネガティブさを同居させる天才的な部分なのかも。


サッちゃん、実は不良な先輩に抱かれてみたいとか、
エロサイトめぐりが止まらないとか・・
いつも優等生的な見方を周りからされてる人って
確かにそういう要素は本質なんだろうけど、それに反する
部分もホントはあるんでしょうね。先日の事件の彼女も
そんな感じだったし。
いい意味でこゆいイメージが全然ない蘭々がこういう
話の主役ってのは良かったと思います。

ブラックでありながら、何故か最後もシニカルに
さわやかに終わっていくこの舞台。
最初からアナウンスされた通り、
カーテンコールがなくて、あっさり終わるこういうのも
スキっと潔くていいなーと思いました。


大人計画 official site

http://www9.big.or.jp/~otona/

流れ星/東京セレソンDX@大阪

2009年10月05日(月) 1時33分


東京セレソンデラックス「流れ星」大阪公演
シアターBRAVA!

東京セレソンデラックスは演出・脚本の他、俳優もこなす
宅間孝行さんの主催する劇団。
正式メンバーは
最近だとドラマ「スマイル」の脚本を手掛けられてましたが、
残念ながらあの時間帯のドラマにしては視聴率かなり悪かったみたいですね。
自分は好きでしたけどねー。
NHKの朝ドラ「つばさ」にも役者として出てましたね。
多才な方です。

「歌姫」「夕」に続く再演3部作のラストとなる公演、元は
心斎橋のそごう劇場でブッキングされてたんですが、
そごうが急遽閉店!になっていったん中止になったところ、
もっとキャパの大きい、シアターBRAVAに振り替えになったようです。
そごう劇場見やすくて良かったのに勿体ないなーと思います。
大丸になるからそのまま引き継いでもいいんでないの。

そこで観た前作「夕」は、自分がちょいちょい
観る小劇場系の中では、かなり直球なオーソドックスな
物語を見せる印象があります。ある意味物語的にはベタな
所もあるんですけど、逆にそこが魅力の劇団。
今回も古き時代のノスタルジーを感じさせてくれつつ。
物語の紡ぎ方がうまくて、バカバカしく笑ってる
うちにあれよ最後にはどーんと感動させられてしまいます。

今では流行らない学生向けの下宿宿の女主人夏子(うつみ宮土理)の
40年連れ添った夫(宅間孝行)が亡くなった数日後、夏子の前に
魔法使いだというマリー(山田まりや)が突如現れ、4つ願い事を
叶えてあげると言う。
「自分は実は夫ではなく、若い頃に下宿していた教師と
一緒になりたかった・・。」その願いを叶えるべく、1970年に
二人はタイムスリップする。

ドラマとDVDで観た「歌姫」も前作「夕」も現在からスタートして
過去の記憶に遡る物語。
今回のは直球タイムスリップ。
主人公が過去を知る事で、現在の自分自身がいかに幸せだったかを知る。
よくあるパターンとはいえ、こういう物語ににマジ弱いんです・・。
このブログのタイトルの映画「素晴らしき哉、人生」もまさに
このパターンの物語だったりしますし。

宅間さんはまだ39歳なのに、3部作どれも昭和の時代の
日本が描かれてて、今はひょっとしたらあんまりない
近所や知り合いの人のある意味どろ臭いコミュニケーションの雰囲気を
見せるのがうまいなーと思います。
特に登場人物が日常会話を酒飲みながら
べちゃくちゃしゃべってるところがすっごい魅力的。
魔法使いが表れて「願いを叶えてあげる」なんて考えたら
相当ベタな設定なんですけど、70年代の感じがその非現実感を
うまく中和させている印象も受けました。
今回のもオチはだいたい最初あたりで判るような感じなんですけど、
それでもぐいぐい引き込まれて泣かされてしまうような
舞台でした。良かった。
終盤、観客グスングスン言いすぎててうるさかったくらい(笑)

この日、全公演の千秋楽だったようで、2回目のカーテンコールは
全員スタンディングオベーション。宅間さんも泣いておられ、
その時振られたうつみ宮土理さんの挨拶で知りましたが、
セレソンの芝居を見て大感激したうつみさんが
「出させてほしい」と宅間氏に懇願して3年前にアテ書きで書かれた
脚本とのこと。
「自分の目に狂いは無かった自分がエライと思った」と
笑わせてましたが、ほんと、そういうバイタリティってある意味
すごいなーと思います。、テレビでしか観た事無かった苦手な感じの
彼女が光るお芝居になってるんで、ほんといい意味でびっくりでした。

キャパ大きいのでいつものようにはいきませんが・・と言いながらも
終演後は主宰含め役者さんが売店でグッズ売ったり、客だしの
挨拶したり、終演後なんて一番しんどい時間だと思うんですけど
その心意気が嬉しいですよね。

東京セレソンデラックス official site

http://www.ts-dx.com/

RENT The Broadway tour@赤坂ACTシアター

2009年08月15日(土) 20時06分


RENT The Broadway tour
赤坂ACTシアター

作詞・作曲・脚本/ ジョナサン・ラーソン
演出/マイケル・グライフ
振付/マーリス・ヤービィ


ふらふらと東京に遊びに行ってました。
目的はこの舞台を観る事もあり。
「RENT」の来日舞台版は2年前に大阪で観たんですけど
→そん時の感想はこちら
http://yaplog.jp/kazupon/archive/605

今回、なななんと"RENT"初演時のオリジナルキャスト、
そして映画版でも同じ役を演じていたロジャー役の
アダム・パスカルとマーク役のアンソニーラップが
来日公演に出演とのこと。




これはすごい!2年前に
ブロードウェイで少しだけ復活公演してたみたいですが、
まさか日本に来るとは・・そして大阪公演はもちろんナシ!(笑)
という事でエイヤって行ってしまいました。
多分2度とこんなチャンスないでしょうし。

RENTはおそおそで映画で知ったクチなんですが、実は映画観た最初の
印象は曲が今となっては80年代をまだ引きずった
90年頭の音でそんなにいいなって思わなかったんです。
勿論あの"Seasons Of Love"は別格にいい曲だと思いましたけど。
でも映画のサントラやブロードウェイ版のサントラをiPodに入れて
日々聴くうちにどんどん好きになっていきましたね。まぁ
中には今でもダサイなぁと思う曲もあるんですが・・。

例のあの普段着みたいな衣装で、舞台上にまず現れる
アダム・パスカルとアンソニー・ラップ。会場のリスペクトを
込めた拍手でイッキに盛り上がります。
しょぱなの派手なナンバー"RENT"が始まると、
歌声は当たり前ですがさんざん聴いてきたあの声!いやー
ほんと感激でガクガクです。特にアダム・パスカルは未だに
若々しくて、歌めちゃくちゃ存在感ある人だってのは
生で観てよけいその印象を強くしました。

ツアー版とはいえ、他のキャストも今回は豪華で
RENT観た方ならわかると思いますが、第2幕最初に
一列に並んで歌われる名曲"Seasons Of Love"の
途中と最後のゴスペルっぽいソウルフルなソロを聴かせる
シンガーは、初演時、つまり舞台版オリジナルCDと同じグウェン・
スチュワート!
そしてエンジェルとコリンズはブロードウェイ最終
公演と同じキャストでした。豪華です。
個人的には主演二人は当然ながら、ミミ役のレキシー・
ローソンもかなり良かった。

サントラはここ数年ずーっとお気に入りで聴いてますし、
12年ものロングランで続いた"RENT"ブロードウェイ
最終日公演が昨年あって、その公演を収めたDVD
「レント ライヴ・オン・ブロードウェイ」
発売されたばかりで前日に観て行ったんで、
今回も字幕のプレート
をほぼ観ないで舞台上だけを見つめてました。

RENTって歌詞は英語力ダメダメな自分でも判りやすい
言葉で作られたものが多く、今回舞台を観てて改めて
思ったのは、アンサンブルで曲を交錯させたりする
部分の美しさ。曲だけではなくて物語の中での
メッセージや歌詞がどーんと心にくるようなアレンジが
されていること。
HIVで親しい友達がどんどん死んでいくのが
深刻だった時代(今よりも得体の知れなさ、
救いのなさや恐怖があったと思う)
の気持ちがいろんな曲にちりばめられてて、
死にゆくものの恐怖やさみしさなどは特に伝わってくる
ものになってると思いました。

東京はお客さんのノリがライブでも違うなーと思う時が
あるんですけど、前回、大阪で観た時は二幕の"Seasons Of Love"
は観客総立ちになって知ってる人はみんな合唱してたんですけど、
あーそんなのやらないんだなぁこっちはって感じでした。
日によってなんでしょうけどね。

この日、全然知らなかったんですけど終演後にアダム・パスカルと
アンサンブルの一人で日本人で初めてキャスティングされた
高良結香さんのトークショーがありました。

とにかく特に二人とも言ってたのは日本の観客は
「Quiet」(静か)だってこと。「What's Happen?」
って最初戸惑ったけど、でもそれは日本人がプレイヤーに
対してリスペクトしているのを理解しています!と
上手いフォローをしてはりました。アメリカ人は「Selfish」
つまり自分勝手な人多いしデジカメとか映像撮るようなヤツ
もいっぱいいるし・・とアダム氏。
数日前公演中に大きな地震が来て、舞台裏は大騒ぎだったそう。
ここ数日地震多いからそれで日本キライにならなければいい
ですけどねー。
ご存じ?の通り、舞台を初演する初日の前日に楽曲、いや
RENTそのものをすべて手がけたジョナサン・ラーソンが急死。
初演のときはその悲しみややりきれなさみたいなものを舞台に
ぶつけていて、12年経った今、同じ役をやるのはある意味
そういうのが無い分、楽でもあり、
逆に新鮮な瞬間というのが何度もあると。
というような貴重なエピソードも聴けました。
高良さんはNYでRENTが好きでいつもブレイクスルー(下記)
並んでたけど外れて一番後ろで立って観てたそう。
その舞台に自分がいるのがすごくうれしい!
といわれてました。

実は開演前に赤坂サカス内のACTシアターのすぐそばの
カフェのテラスでいい気分でシャンパンなどを飲んでたんですけど、
アダム・パスカルがスタスタと横をフツーに通り過ぎて
いったみたい。っぼうってしてました。
追いかけてサイン貰ったら・・いや公演直前
だったからイカンですやはり。

公演は月末まで。
ジョナサン・ラーソンの意思をついで、
RENTは初演時から学生さんなど、お金がなくても舞台が観たい
人のために最前列と2列目を「ブレイクスルーチケット」として
当日抽選で安い料金で販売してます。本公演は6000円と
やや高めだけどそれでも定価の半額なので、チャレンジして
みてもいいかも。競争率むちゃくちゃ高いらしいですが・・。

RENT Broadway Tour 2009 Japan cast

Adam Pascal /Roger
Anthony Rapp / Mark
Michel Mcelroy / Tom Collins
Justin Johnston/ Angel
Lrexi Lawson/ Mimi
Jacques C. Smith / Bennie
NIcolette Hart / Maureen
Haneefah Wood/ Joanne
高良結香/Alexi Darling他
Gwen Stewart/"Seasons of Love" Soloist他



RENT Broadway Tour Japan official

http://www.tbs.co.jp/act/event/rent2009/


RENT official site

http://www.siteforrent.com/

この"Without you"の歌詞いいなぁと思う。せつないけど。

Without you, the ground thaws,
the rain falls, the grass grows.
Without you, the seeds root,
the flowers bloom, the children play.
The stars gleam, the poets dream,
the eagles fly, without you.
The earth turns, the sun burns,
but I die, without you.

Without you, the stars roar the breeze warms,
the girl smiles, the cloud moves.
Without you, the tides change,
the boys run, the oceans crash.
The crowds roar, the days soar,
the babies cry, without you.
The moon glows, the river flows,
but I die, without you.


メカロックオペラR2C2@大阪シアターBRAVA!

2009年06月08日(月) 23時26分



大パルコ人 メカロックオペラ
R2C2
〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜

大阪公演
シアターBRAVA!

作・演出 宮藤官九郎

音楽 富澤タク

出演 阿部サダヲ 森山未來 三宅弘城 皆川猿時
近藤公園 平岩紙 宮藤官九郎
片桐はいり 松田龍平

クドカン作・演によるロックミュージカル。面白かった!
宮藤官九郎と主演の阿部サダヲ、三宅弘城、皆川猿時
と音楽担当の宮澤タクは「グループ魂」のメンバー。
宮澤氏はパンクな楽曲から「ラブラブマンハッタン」みたいな
ポップソングもこなす才人だし、楽しみにしてました。
劇中バンドの演奏はもちろん生。

物語は今から35年後、♪渋谷にパルコがあった頃〜
世の中から音楽が禁止されている時代、戦闘意欲を
かきたたせる為に作り出されたサイボーグ「R2C2」
(松田龍平)を作り出したクアトロ(森山未來)の
父親で、伝説のロックスターだったパルコム(阿部サダヲ)が
35年の眠りから目覚めた。

数年前のクィーンのロックミュージカル「We Will Rock You」
とか、フランクザッパのアルバム「Joe's Garage」とか
「近未来のロック規制」はよく出てきますけど、
こういうのって生演奏のクオリティと迫力がそこそこないと
コメディとはいえ説得力ないし、ある程度演奏場面が
物語とリンクしてないととってつけたようになる・・。
そういう意味ではさすがグループ魂チームというか、
そこは魂とは違うアプローチですごくバランス良く
やってると思いました。

冒頭、皆川猿時が登場して35年前彼の父親が俳優やってて
ずっと店長役で・・っていうのを何故か英語?英語
じゃないのかあれは?な外国語の歌+字幕で始めだして
このまま外国語の芝居にするのか?と思いましたがそこだけ。
あの物語にほぼ関係ない珍妙な外国語歌から
始めるのがなんかツボでした。ホント一気に
ロックミュージカルっぽいんです。
確かに皆川さん、いつも店長役だわ。

オペラ座の怪人的な日陰のミュージシャンが森山未來。
舞台何回か観てますけど、歌とダンス上手いからうってつけ。
そしてサイボーグ役は松田龍平。芝居上手いのかヘタなのか
判らない彼、すっとんきょうな動きと、たどたどしい
ロボット言語が要求されるこの役はっきりいって
ぴったりなんですよね。クドカンの目の付け所がいいというか。

勿論笑いは満載で、例えばアパートの部屋のパルコムと
サイボーグの場面。サイボーグにプログラムされてるのが
○○公演のミックジャガー・・に延々つっこむパルコム。
ミックジャガーの動きだけでマニュアル40P使ってる(笑)
でも「世良正則」となると「・・・パス」(このへんたぶんアドリブ)
って考えたらこの場面、松田龍平と阿部サダヲによる
ミニコントなんですね。なんと珍しい。

音楽的なコネタも満載で、沖縄の人いつもBEGIN歌う!とか
ベースは地味で目だたない人がいい、とか、
クドカンの役が斉藤味義だったり・・。

阿部サダヲのロックスターのイメージは清志郎にかぶる
ものでした。特に彼のパートはある程度日替わりのアドリブ
が許されてるみたいで、共演者が笑ってしまったり、松田龍平が
ポカンとしたりする場面が結構面白かった。
しかしクドカンは自分のホンだといつもよく舞台上で笑いこらえて
ますねー。
今回も三宅弘城の芸達者ぶりには目をみはる
感じ。魂でもそうだけど、ドラムかなり上手いし。

ファンの多い大人計画+阿部サダヲが好きな人には
こういう舞台が一番ファン満足度高いのかもしれないですね。
いつもの下ネタはあるけど、
やや控えめだし、爆笑できる舞台だけど、最後はカッコイイみたいな。
大人計画も役者目当てで観にいったら、
本公演とかならドロドロな世界に
観客投げ込まれるときもありますし。

個人的には演奏シーンはもっとあっても良かったかも・・
特に最後はあと2−3曲やってもいいんじゃないかなぁ
って思ってしまった。あそこまで引っ張ってるから結構
ライブ観たくなってるんですよね。観客は。
でもそこまでやると舞台なのかライブなのか判らなく
なるしこんなもんでいいのかなぁ。
冒頭の曲のクドカンのアコギのギターカッティング
がカッコ良かったな。


official site

http://www.parco-play.com/web/play/r2c2/

ヨーロッパ企画「ボス・イン・ザ・スカイ」@京都アルティホール

2009年05月17日(日) 8時40分


ヨーロッパ企画第27回公演「ボス・イン・ザ・スカイ」

作・演出/上田 誠
出演/石田剛太 酒井善史 諏訪雅 角田貴志
土佐和成 中川晴樹 永野宗典 西村直子
本多力 山脇唯

京都公演 京都府立府民ホール アルティ

京都の劇団、ヨーロッパ企画の地元公演。
なんとなくいつも先に公演があるので京都に行ってしまい
ますが、今回はいつもと違う会場ラインナップで、
どうも舞台周りに座席が作れる円形舞台が出来る
会場ばかりとのこと。東京は青山円形劇場。
以外にも広島、福岡、そして
兵庫で公演あるようなんで、ネタバレしないよう
ちょい改行します。

以下ネタバレ




劇場に入るとみんな歓声上げてたくらい、
中央に砦・・というか現場の足場みたいな
劇場の天井まで高く組まれていた舞台が。
これはテンション上がりますー。

このセットは田舎の給水塔かなにかという
設定。床面は金網になってて、それ以外は鉄パイプの
ようなもので作られているので、劇中結構揺れるから
俳優たちはかなり大変なんじゃないでしょうか。
近い未来?
町中に出没する「ドラゴン」を退治する
「ドラゴン戦士」みたいな職業の人達の現場の話。
かつては花形の職業だったけど、今やもう飽きられて
注目する人もやる人も少なくなっているという・・。
現実にはまだありえない職業がかつてあったように
作られてる話・・ってことではちょい違うけど
松ちゃんの映画「大日本人」の設定を思い出した。
ゲームのRPGが現実だったら・みたいな感じかな。

でもそこはヨーロッパで、状況と設定があって、
後は俳優のゆるーい会話劇で進んでいきます。
いつもながら面白くて心地よいのが彼らの魅力。
特に石田剛太、諏訪雅、永野宗典の3人が
いつものトーンで会話が始まるとどんなでもヨーロッパ
らしい世界になるなぁと思います。
だいたいそこまでSFチックな設定なのに、コンビニ
の買い物でケンカとか、近所にスーパー銭湯とか・・
と思ったら近くでロックフェスをやってる設定
になってきて、そうか、例えば苗場の近くとかなら
そんな感じかもしれないですね。

ドラゴン戦士って特殊な職業なんだけど、普通のサラリーマン。
でもあれくらいの年代の人たちの集まりなんで、
仕事よりも近くでやってるらしいフェスに
に興味シンシン・・ってのは面白かった。
現場系の20代くらいのサラリーマンが出張で
フジロックのそばとかの現場に行ったらソワソワする
でしょうね確かに。まさにそんな感じが出てました。
そうかフェスのリストバンドはああやって人への譲渡が・・
そんなに簡単じゃないんですよね。

今回はまずセットを観て驚きますが、
いつもある大きなオチみたいなのがないのは
あのセットなんでちょっと意外。
ヨーロッパ企画は台本が出来るのが一番最後で
設定と状況と話の流れから、エチュードを積み重ねて
お芝居を作っていく事が多いようなんですが、
特に今回はその要素が強いもののように思いました。
そういう意味では勿論面白いんだけど、物語性が
ほとんどないので、せっかくの
セットを活かしきってないのがちょっと勿体ない
気もしたかなぁ。

と思ってたら、終演後にこの日はアフタートークが
あって「セットをもっとばりばり動くような芝居かと
思ったら違ってた」という永野宗典に対し、
作演の上田さんが「結構終わった人たちの話だから
わざとあまり動くようなものにしなかった」とのこと。
なるほど。
そして、一番最初に台本として作ったシートみたいな
のをこの時のお客さん全員にコピーが配られたんです
けど、見てびっくりというか、ほとんど解読不能な
びっしりかかれたチャート図みたいなのなんですね。
これからあの舞台を作っていってると考えると
なんか凄いなーと思います。
貴重なものをいただきましたが
「門外不出にしてください」とのこと。・・了解です。

こういう円形形式って劇場の向こうの観客の顔が
よく見えるんですよね。ウケてるかどうかも
すごく判る。

この後は、「冬のユリゲラー」の映画化(曲がれスプーン!)
に合わせて、冬に再演公演があるようで、前回タッチの差で
見逃してしまいましたが、DVDで観てとても面白かった
だけに楽しみにしております。


舞台後帰りに先斗町で串揚げ食べにいったら、店員も外人、
お客さんほとんど外人でビビった。京都ならでは。
帰り阪急に乗りながらロックフェス・・・行くほうだけど
そういえばTシャツって一回も買った事ないや。
ってぼんやり思ってたら、目の前に
スタジオ帰りらしくギター持った兄ちゃん。
ツアーTシャツ着てるから何気に観たら
「AYUMI HAMASAKI」のアリーナツアー・・・。
目指すところはヨっちゃんなのか。ギターの彼よ。

ヨーロッパ企画 official site

http://www.europe-kikaku.com/

劇団新感線「蜉蝣峠」@梅田芸術劇場

2009年05月16日(土) 12時35分


いのうえ歌舞伎・壊punk
「蜉蝣峠」(かげろうとうげ)

作/宮藤官九郎
演出/いのうえひでのり

出演/古田新太 堤 真一 高岡早紀
   勝地 涼 木村 了・梶原 善・粟根まこと 
   高田聖子 橋本じゅん 他


新感線の「いのうえ歌舞伎」は最近の「朧の森に棲む鬼」
はゲキシネで、次の「IZO」はチケット持ってたけど
行けなくなって譲ってしまったのでこれが初めてでした。
脚本クドカンって所に惹かれて行きましたが、
東京公演が先のこの舞台、結構賛否両論だと聞いていましたが、
クドカンのっていつもそうですねぇ。
それにしも梅田芸術劇場はウチから行きやすいこと。
全ての劇場が茶屋町くらいに集結してればいいのに・・
なんて自分勝手な事考えながら劇場に行くと、席は一番前!
・・でもかなり右側なんで舞台の右側奥は完全に
見切れてしまいます。
目の前に変色照明の装置があったけど、
照明の色が変わるしくみってものすごい高速で自動でフィルム
が変わるように出来てるんですねぇ。

物語はあるさびれた宿場街のヤクザの勢力争い。
に助っ人として雇われた記憶喪失の男(古田新太)は
昔この街で起こった街の住人が沢山殺された
事件の日以来、行方不明になっていた闇太郎らしい。
闇太郎は街を出る前幼馴染(高岡早紀)との結婚の
約束をしていたらしいのだが・・・。

去年観た「五右衛門ロック」に続き、古田新太主演。
基本的には黒澤明の「用心棒」の三船敏郎の主人公を
記憶喪失にして、コミカルさを無くしたような話・・
といえば判り易いかも。
二幕あって前半はかなりグダグダなギャグをやってて
やはりクドカンなんで
。でも笑って観てるうちに、
後半はいつの間にかダークな方向に向っていくお芝居でした。
大人計画のウーマンリブで同じく古田新太が出ていた
「ウーマンリブ先生」に後半の持っていき方は近い
ものを感じたかも。
人を殺すまでに至る人間の心の闇を持つ人は、その闇が
どこかでまた出てきてしまう・・そんな物語でしたね。

堤真一が舞台に出ているのは初めて観たんですけど、
いやいや、役のせいもあるでしょうが
テレビとか映画の印象よりもどーんと華がある人なんですね。
人気あるのも納得でした。今回は「用心棒」でいうと
仲代達也の役回り。殺陣も上手いんですね。
あと最近のクドカン作品の常連ともいうべき
勝地涼君がまたまた活躍してました。イケメン系だけど
軽くてバカという以前の塚本高史のポジションの役を
やってる気がする。いいですねー勝地君。
高岡早紀さんをも目の前まで来る場面があるので
物凄く近くで観ましたが、お綺麗なこと。舞台女優としても
雰囲気あっていいですね。

こういう物語なのに、冒頭は堤真一が軍鶏の気ぐるみで
出てきてコントみたいなことをやったり、勝地君が
最初っからチン☆を切り取られてしまったり!
そういう所含めて、ヘンなグダグダ感がありながらも
最終的にはキリっと締めてくるあたりがクドカンの脚本らしい。
自分はこのお芝居にはかなり満足したんですけど、
賛否が多いってのはシリアスな物語にもギャグがちりばめられ、
派手な殺陣、歌あり、女の人がだーって出てくる和風
ミュージカル場面ありとある程度のファンが求める
ハードルが固定されてしまってるのかもなぁとも思いました。
あとチケット料金が演劇ではトップクラスの値段設定ですし。

女郎ABCDEみたいに沢山出てくる中、
ひときわ目立つ可愛い女優さんがいて、気になって
あとで資料読むと、劇団員さんではなく、
浜田麻希さんってスターダスト所属の方でした。なるほどー。

蜉蝣峠offical site


http://www.kageroutouge.com/

小劇場系感想

2009年04月10日(金) 23時16分
しばらくまた更新が滞ってる感じですが
いかがお過ごしでしょうか。
そろそろボチボチ更新します!
映画もライブも書きたいのが残ってるんですがまず。
ここ最近観たお芝居系など。

ここによく書いてる京都の「ヨーロッパ企画」と
猫のホテル、池田鉄洋氏主宰の「表現・さわやか」
に関連するお芝居をたまたま東名阪で観ているので
まとめて。



「SHOW劇革命 FIRST GIG」
名古屋テレビアホール

http://tokai-tv.com/event/showgeki/

「ヨーロッパ企画」
「カムカムミニキーナ」
「清水宏」
「西田シャトナー演劇研究所」
「劇団あおきりみかん」
「表現・さわやか」

これ名古屋だったんですけど、近郊にいたので仕事
終わらせて観にいきました。2月20日だったから
結構前。
現在活躍している小劇団をあつめて
持ち時間約30分程度のショートストーリーを
見せるもの。大阪でやってた「ショートプレイフェス」
に似てますけど、あれ昨年無かったですね。1昨年お客さん
少なかったからなぁ。
演劇のロックフェスみたいなもんだと思います。
こういう企画はいいですよね。今まで観たことなかった
のを知るチャンス。特に演劇はなかなか新しいものって
CD聞いてる訳でもないから踏み込みにくい。

一番新鮮に感じたのは地元名古屋の
「劇団あおきりみかん」かな。女性が作演で
結構若い方ばかりで構成されてる劇団みたいですけど、
合コン?の設定で、男女それぞれが「騎馬戦」
のフォーメーションを組んでてて騎馬ひとつ
が一人の人格。でもいろんな状況でいろんな人格が
出てしまうというのをオモシロく表現してた。
セットとかそんなに無くても、アイディアの
面白さで見せられるお芝居。

ハイテンションで噂の清水宏氏は30分間
アドリブなのか考えてきてるのか
全く不明な感じで常にハイテンションでべらべら
いろんなネタを客いじりながらやり続ける。
こういう舞台のお客さんってやはり女性一人とか
多いから振られたらどないしょ?みたいなヘンな
緊張感が客の方にみなぎっててなんか面白かった。

ヨーロッパ企画はコネタ集でしたけど、ちょっと
消化不良な感じで残念。

最後に登場した「表現・さわやか」
はやっぱりこんな中にいて
コント的なものでいうと圧倒的な完成度が
あると思った。
田舎で「山崎春のパン祭り」の
シールが集めて交換にいったら
ホントに祭りをやってると
いう以前観てやはり面白かった「USJ」「筋肉ミュージカル」
と並ぶインチキヤンキーアトラクションもの。
大笑いしました。
後で知りましたが、
これは実は鉄板の得意ネタなんだとか。





「ケセラセラ日和」
ABCホール

[出演・劇作・脚本・演出]永野宗典
[出演]なるみ / 石田剛太 / 酒井善史 / 角田貴志 / 諏訪雅

そのヨーロッパ企画の永野宗典が作演をはじめて手がけると
いう舞台の初日をふらっと観に行く。
団地が舞台の主婦の話。
吉本のなるみとヨーッロッパ企画の男優陣って
全然接点なさそうなコラボにでしたが、
やはり作家の色がすごく出ているのか、
普段ヨーロッパ企画の舞台で見せる役者さんたちの
イメージとかなり違う役、なるみ普段の正反対
の暗めの役を当ててて、新鮮だったかも。
永野さんって人はダークサイドを持ってる人みたいですね。
ヨーロッパのあのサラっと明るい感じに反してかなり
ドロリとした面がある舞台でしたし。
男優陣はみな同じ家族の主婦→その夫→その子供って一人で
で多い人は4役とかを早変わりでやっているのがアイディア
としても面白いと思った。
ただ、後半いつの間にかダークだった主婦たちが仲良く
いいオバハンになってしまう部分のつじつまの合わせ方
が今一つつながって無い感じだったのが残念。
これ大阪だけ4公演ってのはちょっと勿体ない感じでもありま
すね。
なるみさん、カーテンコールでふっきれたかのように
いつものテレビの感じでテンション高くしゃべってたのが
印象的でした。

ヨーロッパ企画と言えば新作「ボス・インザ・スカイ」
も楽しみですが、DVDで観てすごく良かった
「冬のユリゲラー」が「曲がれスプーン!」
のなって傑作「サマータイムマシンブルース」の
本広克行監督の手で再び映画化されるとか。
主演は長澤まさみ!スゴイですね。






 
表現・さわやか+B-amiru
「ザワーストオブ・表現さわやか」
新宿シアターブラッツ

作・演出:池田鉄洋

出演
佐藤真弓、いけだしん、村上航、岩本靖輝、菅原永二
佐藤貴史、伊藤明賢
イチキ游子(B-amiru)、小林由梨(B-amiru)

http://h-sawayaka.com/

今週たまたまなんだかんだで東京におりまして、
この公演も平日マチネのタイミングに合って
観にいきました。
なんでも今までの舞台で苦笑が多かったとか、
微妙なノリのコントを集めた公演とか。
会場もかなり小さい100ちょっとのキャパの
ところでしたけど、いやいやワーストなんて!
というくらい面白いものばかり。
チケット代も良心的で勿体ないと思った
くらいでした。

笑ったのは街頭で「神を信じますか」の人たち
の前にホンモノの神様らしき?人が現れるやつ
とか、妙な男性軍事訓練モノとか最高でした。

前述の大阪のショートプレイフェスで初めて
観て一番面白かったのが彼らだったし、
名古屋の上のSHOW劇もやっぱりそうだった
気がする。
イケテツ氏はテレビでちょいちょい役者で見かけるけど
作家としてめちゃくちゃ才能ある人なんじゃない
かなぁと思います。
演じるメンバーも全員達者揃いで、それぞれの
キャラも劇団のコント内で確立されてるし。
夏は本多劇場で「ベストオブ」をやるそうで
名古屋でやってた「山パン祭り」もやるかもと
カーテンコールで言ってたからまた観たい
もんです。今回は大阪来ないみたいで残念だな。

ウーマンリブvol.11「七人は僕の恋人」@兵庫県立芸術文化センター

2009年01月22日(木) 19時17分


大人計画
ウーマンリブvol.11「七人は僕の恋人」

作・演出/宮藤官九郎

峯村リエ、遠山景織子、池田成志

伊勢志摩、宍戸美和公、猫背椿、田村たがめ、荒川良々、平岩紙、
少路勇介、星野源、宮藤官九郎

宮藤官九郎脚本・演出による大人計画の定演
「ウーマンリブ」シリーズ」。
3年前の「七人の恋人」に続く七人もの!
今回は関西にやってきてくれました。
去年12月に観た舞台なんですけど、今頃レビュー書いております。
WOWOWで1月29日に「七人の恋人」が、
30日にはこの「七人は僕の恋人」が放映されるようなので、
加盟されてる方はぜひ。
くうだらない面白いお芝居です・・というか、コント集と
言ったほうがいいかもしれません。

会場の芸術文化センターは、阪急西宮って神戸と大阪の間に
ある割となーんもなかった所に出来たキレイな劇場。
丁度すぐ近くに「西宮ガーデンズ」なる巨大ショッピングモールがオープン
して間もない頃で、この辺お店あまり無いので、そこのパーキングに
車停めて開演前にお昼でも・・・と思って大失敗しました。
食事に2時間待ちとかありえんす。
モールの飲食店街は休日なるべく避けたい所です・・。
だいたいどこも同じ店入っててつまらんし。

男だけで構成された前回と変わって、
今回は大人計画の女優陣がメイン。

クドカンも俳優として出演。ウーマンリブでは出番控えめですけど
自分で作ったホンを実際に俳優たちが演じられるのが楽しそうで、
たまに自分で下向いて笑ってたりしてはります。

「七人」ものは決まりごとをなんとなく作ってる感じです。
七人のメインキャストに七つのストーリー。
まず学校コントから始まり、カーテンコールをしない
代わりにそれに変わる演出で終わるってのは前作と共通してました。
大人計画にいて俳優のかたわら、「SAKEROCK」
のギタリストでもある星野源が今回も出ててクドカンとツインで
ギター弾く場面もありました。生演奏があるのも定番かな?
「恋人」の時はグループ魂のドラマー三宅弘樹氏もいて
バンドブースもありましたし。
源ちゃん作のオリジナル主題曲も今回もあり。

大人計画の女優さんもそうだけど、お笑いやってる劇団の女優って
「キレイ所要員」じゃない限り、ホント根性いると思います。
大人計画なんて、ドギツイ内容多いから下品、下ネタは当たり前。
濃ゆい紅7点の中の紅一点だったのは遠山景織子さん。
ほんと華奢で目が大きくてキレイな方でした。
本多劇場で観た「ウーマンリブ先生」に続いて最前列の席だったんで、
古田新太の生オシリを間近で見たのと違って美しい彼女を堪能。

看板女優の池津祥子が不在だったのはちょっと残念でしたが、
彼女の役どころをやっていたのはナイロン100℃の
峯村リエ。荒川良々と双子の兄弟って設定あって、結構そっくりに
見えて笑ってしまった。
なんでも出来る上手い女優さんですね彼女も。

コントは「ウディアレンのSEXのすべて」の精子ネタのオマージュだと
思える一編、濃い女子高校生が新任教師をいじめる学校もの、
ビーチバレーコントなどなどバラエティに富んだもので
出来のバラツキはあるものの
どれもバカバカしくてずっと笑ってました。

あとパチンコのリーチ画面
(あとひとつで777になるって時に、4・5・6とか順に
時代劇モノとかならザコがバッサバッサ斬り倒されたりするあれ)
を撮影している設定の「CR伊勢志摩」も面白かった。
あんまりやった事ないけど、自分もあのリーチ画面って
なんかへんな映像文化だなって思ってたんでネタにしてさすが!

伊勢志摩(地名じゃなく女優さんです念のため)
って謎のロシア人歌手とか、強烈なキャラが出来る人で、
今回はつけオッパイしてひたすら同じ動きをする
フラメンコダンサーとかいつも平気で濃ゆいです。

そんな女優メインのコント集ですが、実は客演の池田成志を
始めとする男性陣が光る舞台になってました。
前の本公演「ドブの輝き」のクドカン作パートで、
体調不良で降板した松尾スズキ氏のパートを急遽引き受けて、
会場で一番笑いをとっていた成志氏。
7つのコントの中でも沸点の高い役はほぼ彼がやってる感じ。

トリで登場する「もう老人になりかけの元アイドルの
ファンミーティング@温泉旅館の宴会場」みたいなコント。
最初にヨボヨボの老人として登場した彼が
みるみるアイドル「ズッキー」(名前が鈴木だから)
に変身して、歌い踊る!ってありそうだなーって
シチュエーションのコントが一番面白かった。
ズッキーの持ち歌、オリジナルでかなり作られてたみたいなんですけど、
ここだけで終わっちゃうの勿体ないです。
旅館のファンミーティングは松尾スズキ監督の「恋の門」でも登場してた
けどそういえば「ウーマンリブ先生」も舞台は旅館だったな。
妙なわびしさとかドロっとした感じが出るんですよね旅館。

あと荒川良々ってすごいなーといつも思う。
書かれたセリフをちゃんと覚えて言ってるんでしょうけど、
何に荒川良々でしかない天然っぽい感じが出る人です。

クドカン、関西での公演の頃はドラマ「流星の絆」最終回の頃で、
舞台でもアドリブなのか
「オマエ今年収いくらだよ?流星で調子乗ってんじゃねーよ」
って小路勇介がツッこむ場面があってウケてました。
あれもシリアスドラマにコントを入れたらどうなるか?って結構
チャレンジしたドラマで自分は面白かったですけどね。
尾美としのり演じるジョージさん
の出演場面が可笑しくって仕方なかったです・・。
wowowでやる「七人の恋人」はその尾美クンと田辺クン(田辺誠一)
の普段見られな感じがすごく見所ですよ。

宮藤官九郎の映画監督第2作「少年メリケンサック」の前売も会場で
売られてて、すかさず買ってしまいました。
映画脚本は数本観てたけど、
「真夜中の弥次さん喜多さん」が面白くてメチャクチャ
気に入ってクドカンに改めて着目した自分としては、中年パンクバンド
の話だというこの次作をすっごく期待しております。

良々が「こんばんわ!◎◎◎◎をごらんのみなさん!桜庭じゅんです!
ブラックレイン!是非見てください!」ってコメントを何本も撮る
ネタをやってましたけど、
今頃キャンペーンでそれに近いことやられてるのかもしれないですね。


大人計画 official site

http://www9.big.or.jp/~otona/

「昭和島ウォーカー」@シアタードラマシティ

2009年01月11日(日) 20時45分


「昭和島ウォーカー」
大阪公演:梅田シアタードラマシティ

作・演出/上田誠

井ノ原快彦、京野ことみ、松本まりか、
粟根まこと、福田転球、中山祐一朗
「ヨーロッパ企画」メンバー
石田剛太/酒井善史/諏訪雅/
土佐和成/中川晴樹/永野宗典/本多力

昨年末に観たお芝居のひとつですが、今感想を。
ここ数回、とても気に入って足を運んでいた京都の劇団
「ヨーロッパ企画」の初のプロデュース公演だそうで、
主演、イノッチ(V6)のたっての希望で実現したとか。
自分、最近のジャニーズ事務所の人を生で見たのはマジ
始めてかも・・。
彼だけでなく、劇団新感線の粟根まこと、阿佐ヶ谷スパイダースの
中山祐一郎や京野ことみなど、なかなか豪華な出演者の
公演でした。ハコもでかいけど、ヨーロッパ企画って面白くて
人気あるのにチケッ料金は今の所かなりお安く設定してくれている
嬉しい劇団なんですけど、さすがに今までの倍くらいのお値段でしたし、
今までで一番チケットとりにくそうな感じがしてました。
ジャニーズ公演といのはファンクラブ枠があるようですねー。

世界放浪の旅に出ていた街工場の二代目(井ノ原快彦)が
先代が亡くなった後、戻ってくる。
かつては二足歩行型ロボットの自販機を開発していた工場だったが、
今は大手ロボット会社の下請けしかやってなく・・
とにかく働きたい息子はなんでもいいからと工場のラインに入って
いこうとするのだが・・。

外部の方がいてもヨーロッパ企画らしさはあまりかわらない
面白いお芝居でした。
ただしセットは5割増しくらいにお金がかかっている印象。
作・演出の上田誠さんのご実家は京都のラスク工場だそうで、
そこがヨーロッパの稽古場兼事務所になっているそう。
そういうご自分が見てきた環境をややSFっぽい設定の
面白い物語にしています。
このプロット聞いたことあるなーと思ってたら、過去に
「インテル入ってない」というお芝居をかなり改変したもの
だそう。DVD化されていなくて見たいなーって思ってた
作品だったんですけど納得です。

物語の前半は、ロボットを作っている工場の作業の流れが
理解できるように構成されてて、そこをどう改善したら
効率が良くなるのか?ってのがテーマになってきたりします。
「5S」とか、観ていて笑いながらも、
結構あーそうだよなーって真剣に
考えてしまってました。 

ヨーロッパ企画のお芝居ってキツイとか、ドロドロとか
そいういうのが一切無いのが逆に魅力だと思ってるんですけど、
外部の方が入っても印象は大きく変わらないもんだなと
思いました。それは目指すところなのかどうなのかは別として。
ヨーロッパ企画の女優陣を除く男性がほぼ出ていましたけど、
諏訪雅と石田剛太の二人の独特のチャチャ入れるセリフ感が
あるとあるといつもの空気感になるんじゃないかなと思いました。

アパートをタテで区切った「Windows5000」とか
タイムマシンのタイムスリップをどれだけアイディアで
見せるかに挑戦していた「サマータイムマシンブルース」
やコンテナを動かすことがひとつの見せ場になっていた
「火星の倉庫」に比べると、セットの変化は実は意外と
劇的に感じなかったんですけど、いつも新しいことに
チャレンジしているヨーロッパ企画、どんどんこうやって
外部の公演なんかも増やしていってほしいなと思います。

年末のカウントダウン公演も行きましたが、こちらのほうは
つじあやのの歌+コント集みたいなやや身内ノリのものを
かなりでかいシアターBRAVAでやっていて、そちらの方は
ちょっと前半観れなかったんですが、とにかく
サービス精神溢れる劇団なので来ているお客さんが
楽しそうにしているのが印象的な舞台でした。

ヨーロッパ企画

http://www.europe-kikaku.com/


昭和島ウォーカー offi cial site

http://www.parco-play.com/web/play/showajima/
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映画の感想を中心に大好きな音楽の事や、どうでもいい話もテキトーに綴っております。
感想はネタバレ確実にしてますのでご注意を!
たまにdrummerもやってます。
コメント&TB大歓迎ですが、
最近忙しくTBはマトモにお返し出来ず申し訳ありません。

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