アフタースクール

2008年05月25日(日) 10時39分


面白かった。
評判のすごく良かった「運命じゃない人」はまだ観れて
いないんですが、内田けんじ監督自身による脚本は
すごく緻密に練り上げられていて、観客は探偵小説を
読むように一緒に真相を推理してしまうストーリー展開。
面白い脚本と3人のメイン俳優のバランスがすごく良くて、
完成度の高い作品になっていると思いました。

この作品、いろいろと書きたい事もあるけど、自分みたいに
まーったくなんも知らないで観た方が絶対楽しめるような
気がしますので、興味持ってる方は予備知識入れないで
ゼヒ劇場へ足を運んでください。
このレビューもこの下から読まないほうがいいですよ!

大手企業に勤める木村(堺雅人)の中学同級生の
妻美紀(常盤貴子)はまもなく出産を迎える。
中学で二人と同級生だった神野(大泉洋)は
何かと世話を焼いてくれる。
仕事だと言って不在になりがちな木村だったが、
同級生だという男(佐々木蔵之介)が
彼を探して神野に近づいてきた。
女と木村が密会している写真を撮られ、
ある筋が木村を探しているという。

以下やや気を遣いながらネタバレしてます。




こういうキャスティングで探偵ものの映画だと、ここ
最近は三木監督とか、堤監督作品みたいに
コネタ満載、まずスタイルから・・
みたいな印象の映画が多い気がしてて、
それはそれで好きなんだけど、
コネタに頼らずに比較的正攻法で面白いストーリーを
紡ぐ作品ってやっぱりいいですね。

内田けんじ監督はアメリカで映画製作、脚本の勉強をしてきた
そうで、観た目はもちろん純然たる日本映画なんですけど、
昔のガイ・リッチーやタランティーノみたいな伏線のパズルを
どんどん回収させていって観客をやや驚かせる面白い
脚本が書ける人なんだなと思いました。
逆に絵作りは奇をてらわず、至ってオーソドックスな印象。
シーンはごくフツーの部屋や、アダルトショップ、
郊外型うどん店等・・。
結構ベタな場所ばかりなのも面白かったです。

見かけは巻き込まれ型のストーリー。
物語の主軸はマジメそうに見えて裏がありそうな堺雅人が、
何かの事件にからんでて、金で雇われた佐々木蔵之介の
胡散臭い探偵が、いかにも平和ボケしてそうな大泉洋を
たくみに利用しようとする・・。

観客の意識が堺雅人が裏で何をしているのか、また
彼の勤める大手企業とかヤクザと探偵がどんな関係ある
のかな?っていう所に向かうようにワザと作られて
います。その中で大泉洋は巻き込まれキャラだと。
この観客の意識のもっていきどころをすごく
考えているなーと思いました。
後半あたりで、面白い展開になったんでびっくりです。

監督のインタビューを後で読むと、大泉洋、佐々木蔵之介、
堺雅人3人とも、「いい人にも悪い人にも見える」
っていうイメージでキャスティングしたとか。
なるほど、確かにそうだなー。
この3人の配役をシャッフルしても、
多分成立しちゃうんじゃないでしょうか。それくらい
人には人の知らない面があるかもしれない・・
ってのが映画のベースにあるような気がします。

特に佐々木蔵之介の、強いものには弱く、
マジメそうな奴に対して、ヘンな優越感を持つことで
自分を擁護しているようなキャラ作りが良かったと
思いました。今年の助演賞モノだと思います。

この映画観て、全然話とかもちろん展開とか違うんですけど
ジョージ・ロイ・ヒルの「スティング」を思い出して
しまいました。
ハリウッド映画もやたら派手に
なるばかりで、ああいうオーソドックスな面白い
映画が最近少なくなってなんか寂しいですけど、
こういう映画観ると邦画もまだまだ全然
いける!って嬉しくなってしまいます。

近所のシネコンで観たんですけど、ミニシアター系の作品に
しては超満員になってましたね。大泉洋人気なのかな?
観た人のクチコミでどんどんヒットすればいいですね。


kazuponの感想ー★★★★

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