鉄コン筋クリート

2007年01月13日(土) 1時47分


シロとクロが飛翔する予告にちょっと惹かれていたんですが、
想像以上にツボにハマる作品でした。
あまり数は観てないながらも
ここ数年で一番衝撃を受けたアニメは「マインドゲーム」
だったんですけど、観終わってからStudio4℃って同じ制作会社が
手がけている事を知りました。
ギンギラの街の描写に心奪われ、ヤクザ者が行きかう世界で
飛び跳ねるダークサイドの二人に感情移入してしまう。
これは切ないラブストーリーであるとも感じました。

周りは開発されているのに、そこだけ取り残されてしまった
ような下町「宝町」には住民なら誰でも知っている
クロとシロという少年のコンビがいた。
クロは宝町を「オレの街」だと言い、些細な侵略者には
凶暴な形で牙をむく事もしばしば。
反対にシロの方はまだ幼く、すべてにおいて純粋に生きていて、
クロはシロを守る事が自分の存在価値だと思い込んでいた。
そんな時、「蛇」と名乗るヤクザが中心になって
宝町が地上げと共に「子供の城」が建築され始める。

彼らが存在する街の風景は
大阪の新世界周辺の古いものがまだ残ってる感じと
と香港の蘭桂坊あたりの街並みをごっちゃにした
感じというか・・。
大阪に住んでて香港の看板バリバリの風景が大好きな
自分にとって、この映画の世界観はほんとに気にいりました。
あのヤクザの事務所なんてエレベーターに仁侠映画と
怪獣映画のポスターとか貼ってあって、通天閣の下あたりに
ほんとにありそうですもん。近所の銭湯とか。

過去でも現在でも未来でもない、なんというか
どこかにエアポケットがあってそこを抜けたら
こういう街が存在してるかもしれないという
混沌とした魅力的な世界。

そして物語全体のトーンはハードボイルド。
シロとクロの子供だけどもの凄く大人な関係性とか、
ヤクザの兄貴分、ネズミの味のある言葉や振る舞いがもう最高。
そういう魅力的なキャラクターがさらに魅力的な
街を舞台に闊歩するのはそういう世界観が好きな自分には
たまりませんでした。
木村の彼女以外ほとんど女ッ気が無いのもいい。

観終わった後ソッコウで原作漫画買ってしまいましたが、
元々世界観を作った松本大洋氏の才能がもの凄いんでっすね。
背景の書き込みは当たり前ですが全編カラーなだけに
さらに個性的なものになっている気がしました。
逆に言うと背景がど派手になりすぎた分
原作よりもキャラが浮き立ってないのはマンガを見て感じました。
原作ファンの方にはどうなのかな?

監督のマイケル・アリアスは外国人ながらかなり前から
この原作に惚れ込んで映画化する事を望んでいたとか。
そのせいか、
マンガのネーム(会話)がそのまま映画のセリフとして
使われている事に驚きました。
これは賛否別れる部分じゃなかと思います。

この映画、ストリップ劇場とかも登場しますし、
そもそもおもいっきりバイオレンス描写あるものなんで
間違って子供連れていった方とかいたら
困ったことになったかもしれないですね。
ラストあたりはATGもびっくりの精神世界に行きますし。

なんとなくですが蒼井優が出ている作品にハズレ
無い気がしてきました最近(笑)
声はこれくらい誰がやってるかを意識させない感じが
ちょうどよくて、二宮君もハマってたんじゃにかなぁ。

それにしてもあの子供の城って10年くらい前に
新世界に突如出来たフェスゲ・・いや「フェスティバルゲート」
どうしても思い出してしまうなぁ。
あの数年前から街にいるホームレスのおっちゃんとか
激減しましたもんね。まだ下町風情は残ってるとはいえ。
ビルの中にジェットコースターが走ってるんですけど、
オープン数年にしてどんどん廃れていって
今はシネコンとライブハウスくらいしか稼動してなくって、
まさに廃墟みたいになってます。まさにそんな感じで
宝町もあんなの入ってきたら今いる人はいなくなって
「ディズニーランド」はほんの一瞬で、さらに
街がダメになるのはネズミは良く判ってたんだと
思いました。

新世界だと今串カツで沸いているジャンジャン横丁から
先のトビタの商店街から向こうあたりがこの映画にやや近い世界観が
まだ残っているエリアのような気がします。
観光客もいないし。木村とネズミが歩いてそうです。

そういえば「マインドゲーム」も通天閣が印象的に登場する大阪が舞台の映画だったな。
この映画が気に入って未見の方は是非観てみてください。
この映画と同じくなかなかの傑作です。
「鉄コン」にも一瞬マインドゲームの西君とみょんちゃんが
UFOキャッチャーやってる映像が挿入されてます。^^

kazuponの感想ー★★★★

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