ローズ・イン・タイドランド
2006年07月10日(月) 5時54分

テリー・ギリアムの新作が2年連続で観れるなんて
信じられません!昨年の「ブラザース・グリム」から
半年ちょっとで公開の本作、前作が彼のキャリアの中でも
かなりメジャー色の濃い作品だったのに対し、
本作は、かなりブラックな作家色の濃い作品。
昔からギリアム監督のファンだというミッチ・カリンの
「不思議の国のアリス」をモチーフにした原作の映画化。
難解では無いけど、あまりに世界観が独特なのでついていくのに
やっと・・。という印象でした。
かなりグロい場面も多く、「黒い不思議の国のアリス」
ですから、ドン引きする人も多そう。でもそれこそ
ギリアム映画らしいのかも。
それにしても主演のローズを演じるジョデル・フェルランドは
子役とは思えないすさまじい演技と存在感。
彼女を観るだけでも損しないでしょう。
今までのギリアム作品のどれにも近くないような気がしました。
強いていうなら「未来世紀ブラジル」の摩訶不思議感が少しだけ
近いのかなぁ。
ジェライザ・ローズ(ジョデル・フェルランド)は元ロックスターで
ヤクばかりやってる父親ノア(ジェフ・ブリッジス)ともう今は太ってしまった
ぐうたらな母と暮らしていた。彼女は「不思議の国のアリス」が好きで、
いつも4体の人形の首に人格をつけて会話している。
ある日、母がヤク中で死んでしまい、父親と二人で父親の生家に
戻るのだった。
ジェフ・ブリッジスが出ているギリアム監督作「フィッシャー・キング」
が大好きなんで、本作の久々の出演を聞いて結構楽しみにしてたんです
けど、まさか途中で・・(笑)でも「ビッグ・リボウスキ」もそうでしたけど
ダメ中年をやらすとこの人はほんとハマります。
はっきり言ってどうでもいい役かも。
それくらいジョデルの一人舞台のような作品なんですよね。
ただ、イメージは妄想がすぐ映像になった「アメリ」のような
VFX使いまくりの、妄想映像満載の
映画なのかと思っていたんですけど、
そういうイメージ映像は最小限にとどめられてます。
どちらかというと、田舎の農家とその隣家のちょっとオカしい姉弟との
奇妙な数日間の描写がメイン。
↓下に続きます
メインの登場人物は妄想少女と、魔女風のヘンな女と精神年齢が著しく低い
青年の3人のみ。(両親は本筋にはあまりからまないし・・。)
一歩間違えるとあのデルの家はホラー映画になりかねない怪しさ。
今回は前作よりも絵的なこだわりを強く感じる作品でした。
黄金色に輝く草原をローズが進むイメージ。
街で住んでいた時のノアの家の混沌とした雰囲気。
遠くに佇む古い家。
それぞれの場面の絵がどれも絵葉書に出来そうなくらいきれい。
あとその中心にいる、ローズの服がどれも可愛かったです。
ローズの妄想と人形頭たちとの会話で映画が進んでいくので、
彼女の目線からの世界観になっていますが、実際は
売れなくなったロックスターが、妻が死んだので行く所
ないから自分の田舎に戻っただけなんですよね。
そういう悲惨な現実から自分自身で逃げ出すために
現実を別世界として妄想してるとも取れました。
そして近所には変人がいる。といってもホラーみたいな
極端な変質者ではなくて、微妙な所で人間的分別もある
って描き方が、ちょっと難解といえば難解に感じましたけど、
全体のイメージはやっぱり強烈。
それにしても頻繁にある父親のドラッグ注射を手伝う場面とか、
あの年齢でちょっとエロスを醸し出す場面とか、
そういうのにうるさいアメリカ公開時には抗議とか
出てきそうですね、これ。
ギリアムは短編なんかを除くと本作でまだ10本目くらい
なんですよね。
もう彼の映画製作には「頓挫?」って言葉がとっさに出るくらい、
ネタにされるくらいのやりたい事を曲げない監督。
さぁ次の作品はいつになるのか?
本作もユニークな映画だけど、決して万人が傑作と思える映画じゃ
ないと思います。これはここ数年のギリアムの傾向なんですが、
このペースでなんとか映画作りを続けて欲しいですね。
ところでちょっと驚いたのが、公式サイト見ると劇場公開は
フランス、ベルギー、ポーランド、日本が先行で、
イギリスが8月、本国アメリカは9月なんですね。
アメリカよりも日本人のほうが先に観ているワケです。
昨年の「ポビーとディンガン」なんかもそんな公開スタイルでした。
(実はちょっとこの映画と共通してる雰囲気があります)
比較的ファンが多い日本、ヨーロッパを先にしてるのは
ちょっと内容に難アリなのかなぁと勘ぐってしまいますけど。
繰り返し見たい映画ではないけど、久々に独特のギリアムワールド。
ギリアムがんばって!!
kazuponの感想ー★★★★
official site
http://www.tidelandthemovie.com/
日本公式
http://www.rosein.jp/
Tideland (2005) @imdb
Kazupon Movie Index
青年の3人のみ。(両親は本筋にはあまりからまないし・・。)
一歩間違えるとあのデルの家はホラー映画になりかねない怪しさ。
今回は前作よりも絵的なこだわりを強く感じる作品でした。
黄金色に輝く草原をローズが進むイメージ。
街で住んでいた時のノアの家の混沌とした雰囲気。
遠くに佇む古い家。
それぞれの場面の絵がどれも絵葉書に出来そうなくらいきれい。
あとその中心にいる、ローズの服がどれも可愛かったです。
ローズの妄想と人形頭たちとの会話で映画が進んでいくので、
彼女の目線からの世界観になっていますが、実際は
売れなくなったロックスターが、妻が死んだので行く所
ないから自分の田舎に戻っただけなんですよね。
そういう悲惨な現実から自分自身で逃げ出すために
現実を別世界として妄想してるとも取れました。
そして近所には変人がいる。といってもホラーみたいな
極端な変質者ではなくて、微妙な所で人間的分別もある
って描き方が、ちょっと難解といえば難解に感じましたけど、
全体のイメージはやっぱり強烈。
それにしても頻繁にある父親のドラッグ注射を手伝う場面とか、
あの年齢でちょっとエロスを醸し出す場面とか、
そういうのにうるさいアメリカ公開時には抗議とか
出てきそうですね、これ。
ギリアムは短編なんかを除くと本作でまだ10本目くらい
なんですよね。
もう彼の映画製作には「頓挫?」って言葉がとっさに出るくらい、
ネタにされるくらいのやりたい事を曲げない監督。
さぁ次の作品はいつになるのか?
本作もユニークな映画だけど、決して万人が傑作と思える映画じゃ
ないと思います。これはここ数年のギリアムの傾向なんですが、
このペースでなんとか映画作りを続けて欲しいですね。
ところでちょっと驚いたのが、公式サイト見ると劇場公開は
フランス、ベルギー、ポーランド、日本が先行で、
イギリスが8月、本国アメリカは9月なんですね。
アメリカよりも日本人のほうが先に観ているワケです。
昨年の「ポビーとディンガン」なんかもそんな公開スタイルでした。
(実はちょっとこの映画と共通してる雰囲気があります)
比較的ファンが多い日本、ヨーロッパを先にしてるのは
ちょっと内容に難アリなのかなぁと勘ぐってしまいますけど。
繰り返し見たい映画ではないけど、久々に独特のギリアムワールド。
ギリアムがんばって!!
kazuponの感想ー★★★★
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