ティム・バートンのコープス・ブライド

2005年10月23日(日) 11時18分



数日前に「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(以下"ナイトメア")
の感想
を書いて、公開を楽しみにしてましたが、
期待通りの素晴らしい出来栄えで大満足でした。

ビクター(声:ジョニー・デップ)はお金はあるけど
品格が伴わない家の息子で、お金は無いが家柄だけがいい
ビクトリア(声:エミリー・ワトソン)の家との策略結婚の前日。
ピアノの前で偶然顔を合わす二人は互いに気に入るけど、
結婚式の誓いが上手く出来ないビクターのせいで延期。
夜道でその誓いの言葉を練習していると、誤って
死者の花嫁エミリー(声:ヘレナ・ボナム・カーター)
に結婚を申し込んだ事になってしまう。

物語は判り易く、誰にでも楽しめる作品に仕上がっています。
ディティールはマニアックだけど、構造そのものは至ってシンプル。
そこがいいですね。

観る前は「ナイトメア」っぽい映画なのか、全く
新しい手法なのか?が興味の対象でしたけど、
冒頭、「ナイトメア」の街の会議のシーンのように、
登場人物が話すセリフを全て歌でやっちゃう!手法が使われていてニヤリ。
ひょっとして全編ミュージカル!?なのかと思いましたが、
要所要所に歌が出てくるんですね。これはこれで良し!

バートンの作品って、いつも死者の世界がめちゃくちゃ
明るくてファンキーで、
現実世界がどんより暗い感じなんですけど、まさにその
真骨頂のような作品でした。

音楽は僕のようなダニー・エルフマンのファンは感激!
の傑作揃いで彼の歌声もちらっと聴けるのは嬉しかった。
楽曲の作り方は「ナイトメア」に近いかな?

物語上でも音楽が重要なポイントになってて、
二人の女性と心を通わせる大事な箇所が
それぞれピアノを弾くシーンだったのに泣けました。
冒頭のビクターが悲しげな曲をピアノを弾き始めるのに
ビクトリアが気付く所。
彼がウソをついてた事にガッカリしたエミリーの弾くピアノ
にビクターが一緒に連弾し始める場面。
特に後者はこの映画最高のシーンと言っていいくらい、
素晴らしいものに!^^
アニメでピアノ弾くってたいてい、弾いてるフリ!みたいなのが
多いんですけど、この作品、ちゃんと音楽に呼応したキーを
弾いてるように演出してたからおぉー!って思いましたよ!

↓下に続きます
この映画の情報が流れた時に、「CGアニメなんだろうな」
と自分は勘違いしてました。
「ナイトメア」の頃はそうでもなかったけど、もはやCG全盛の頃に
こんな手間ヒマかかるパペットアニメを作るっていうのが
ちょっと考えられなかったので(笑)
やっぱり完成作を観ると、映画的な陰影とか、
どうしてもウソ臭くなる平面的なCGでは出来ない事をやってた
んじゃないかと思います。
特に一番重要なコープスブライドの造形が素晴らしい。
美しくあるべきシーンは光を上手く採り入れ、ぼろぼろの花嫁衣裳が
とてもキレイに光り輝いているように見えるのは凄かった。

最近のCGアニメって、有名な俳優が声優でキャスティングされる事が多く、
登場人物を担当俳優に似せてしまう事が多くて、個人的に興ざめだった
んです。
この映画はそのものが愛妻のヘレナ・ボナム・カーターの
為に作った映画なような気がするから(笑)彼女が本人+「ナイトメア」
のサリーになってるのはまぁ置いといて;;
他の主要人物がジョニー・デップ等顔を彷彿とさせないものってのが
良かったと思います。アルバート・フィニーや、クリストファー・リー
使ってるあたりバートンの趣味満開って感じでしたけど。

ティム・バートン若かりし頃の処女作の短編
「ヴィンセント」(下に紹介している「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」
のDVDに収録)
俳優ヴィンセントプライスに
憧れるあまり、空想の世界で彼そのものに成りきってしまう
内気な7歳の少年の物語をパペットアニメで作り上げました。

バートンがインタビューで「主人公ビクターは処女作のヴィンセントが
大人になった姿」だって言ってるように、
なるほど、たしかに同じ顔だ!^^
バートンは原点に帰るという意味でもパペットアニメに拘ったんで
しょうね。

そのヴィンセント・プライスは1950年代位に
B級映画の帝王、ロジャー・コーマンの「恐怖の振子」や
映画館にドッキリ仕掛けを作る事で有名だだったウィリアム・キャッスル
の「地獄へ続く部屋」など、"ゴシック・ホラー"と呼ばれる
古いお城や邸宅を舞台にした怪奇物の一連の作品に多く出ていた俳優。

この「コープス・ブライド」もそのゴシック・ホラーの
スタイルをとっているのは始まってすぐ判ります。
バートン作で言うと、「スリーピーホロウ」もそうですね。

相変わらずとても「私的」な世界をマーケットに乗せてしまえる
バートン。次回作がもう楽しみです。

死後の世界に自分が可愛がっていた犬があんな風に存在してたら
泣けるな〜。あの犬、骨だけなのに犬にしか見えない描写の細かさが
スゴイと思いました!

kazuponの感想ー★★★★

日本公式HP「ティム・バートンのコープス・ブライド」


米国HP http://corpsebridemovie.warnerbros.com/


Corpse Bride (2005)@imdb

Kazupon Movie Index

「Tim Burton's Corpse Bride」サントラ盤@amazon



バートン処女短編「ビンセント」「フランケンウィニー」も収録!
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス コレクターズ・エディション」 DVD
@amazon


「ティム・バートンのコープスブライド 特別版 」DVD@amazon
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