がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン

2005年09月25日(日) 16時05分


この作品を観てまず思ったのは
「リンクレイター作品にハズレ無し!」
という事。
公開前にもいい評判が聞こえなくて、あまり期待してませんでしたが、
最近観た映画の中では出来がいい、楽しい映画だと思います。
ハッキリ言って、今のハリウッドでは内容的に
一番面白い映画が作れる監督ではないかという気さえしてきました。

オリジナルはもうほとんど記憶に残ってないですが、
判り易い王道ストーリーでした。
続編の「特訓中」と日本に遠征する「3」も観た気がするけど
1作目には程遠いつまらない映画だったような。
そういえば周防監督が「シコふんじゃった」を作る時にかなり
「がんばれ!ベアーズ!」参考にしたとインタビューで読んだ事があります。
ダメダメな集団が努力する事によってあるモノを上達させ、最強になっていく
過程を描くこれぞ

「ベアーズ方式」

「ウォーターボーイズ」も「スゥイング・ガールズ」
もまさにこの方式の映画ですよね。
チャウ・シンチーの
「少林サッカー」もまさにこのベアーズ方式の傑作映画でした。

「恋人たちの距離」「ビフォア・サンライズ〜サンセット」
で奥深い男女の恋愛のキモを描いたかと思えば、痛快ロックコメディの
「スクール・オブ・ロック」という全く正反対の傑作を残している
リチャード・リンクレイターの最新作。

今回はそれこそ「ベアーズ方式」の展開をロックバンド結成に置き換えた
「スクール・オブ・ロック」に限りなく近い題材。
予想に反して
「ほぼオリジナルに忠実」な内容だったと思いました。
パンフレットで脚本のグレン・フィカーラが述べてたように
「リメイク」ではなく「リミックス」映画だと。なるほど。

そのグレンとジョン・レクアの脚本コンビは本作の主役
ビリー・ボブ・ソーントンが子供に全く容赦のない酔っ払い
サンタクロース(営業用)を演じていた「バッドサンタ」の脚本を
手がけています。
ということで本作は簡単に言うと
「スクール・オブ・ロック」のロックが野球になって、
主人公が「バッドサンタ」になってる映画だよ!と
両作品を観た人に説明すると判り易い作品(笑)

↓下に続きます
も一度オリジナルを観直してみたいですが、受ける印象は
なんとなく昔観たオリジナルと全く同じだった気がします。
あの映画で記憶に断片としてあったのは
・「カルメン」の楽曲が結構流れる
・不良少年がバイク乗り回してる。で後でチームに参加
・ピッチャーが他のガキよりもちょっと大人の女の子で豪腕
 (演じていたのはテイタム・オニール)
・ダメダメな子供たちでやたらケンカする
・ラストの一番運動神経なさげな子の奇跡のキャッチ!
くらいだったんですが、そういう覚えてた要素は殆ど
そのまんまだった気がします。それにしてもカルメンまでまんまとは。
あ、最後のキャッチシーンはオリジナル知ってる人の為に
ニヤリとさせられるヒネリがありましたけど(笑)

ビリー・ボブは「バッドサンタ」で子供に優しくしない
飲んだくれの主人公やってましたけど、全く同じキャラで登場します。
多分本作は受け入れられやすいスポ根ものでありながら、
本国では何かとうるさい良識派のPTAさんたちには不評を買ってる
のではと思いました。

なんせガキの言葉遣いは悪いし、チームの少年のお母さんとは
デキてしまうし、
チームユニフォームのスポンサーは「大人の社交クラブ」だし、
ベアーズの打ち上げはいつもあのお色気ファミレス「Hooters」だし(笑)
勝利のノリでそこで子供たちクラプトン
の「コカイン」を大合唱する場面とかは大笑いしながらも、
ちょっと興行が心配になりましたよ(苦笑)
こういうのウルさい人多いモンねアメリカ。
でも好きですこの悪ノリ加減。

監督のインタビューでは今回はオリジナルよりも
メンバーのキャラを立たせるようにそれぞれ個性的にしたとか。
後で知って驚いたんですが、チームの中で一番メインとなる
アマンダ役のサミー・ケイン・クラフトは実際に112kmの球を
投げるピッチャー、そしてケリー役のジェフェリー・デイヴィスも
とても優秀な野球少年で、この二人共、元々俳優では無いという事!
全く逆で優秀な子役畑から出演者を見つけて
来たと思って観てました!リンクレイターの演出力の賜物なのかも
しれないですが。

で、あのケンカっ早い金髪の子(タナー)だけ、何故か前に
観た気がしてたんですけど、オリジナルの子にそっくりな子を
選んでて、そこはオマージュとか。(笑)

本作には正直言って、リメイクの真新しさは殆どありません。
まぁ、あの映画のスピリットを正直にそのまま継承したほんとに
「再構築」しただけの作品だと思います。
リミックスというよりコピーに近いのかもしれません。

さすが「スクール・オブ・ロック」の中で「ロック相関図」を
自分で黒板に書いてた監督だけの事はある!と思ったのが
劇中のライブを観に行くシーン。
アマンダとケリーが観に行くのがスケート・パンク・バンドで
演奏なかなかかっこいい!と思ったら資料を見ると、
ファントム・プラネットがやってるようですね。
こういう映画に一瞬出てくるバンドってダサいのが多いんですよ。
で、このシーンでビリー・ボブが娘にひっついてきて
客とケンカになり、騒ぎになったかと思えば一瞬で
「波乗り」(ロックのライブでたまに見かける観客が頭の
上に乗っかって運ばれるやつです)になってしまう
シーン、観客ほとんどいなかったけど
大声で笑ってしまいましたよ。

ところでこの映画、苦言ではないですが、全国的にほとんどの
劇場(おそらく9割以上)が「吹替え版」なのはちょっと残念。
「頭文字D」や「皇帝ペンギン」でも話題になってましたが。
まぁ内容的にファミリー層をターゲットにしようとしてるんで
しょうけど、どちらかというと「不道徳」な部分の多いこの映画、
せめてシネコンでは時間変えて字幕版公開するとか、もう少し
考えて欲しいです。
時間がたまたまあった時に近くの劇場では吹替えしかやって
なかったんですが、やっぱりビリーボブのあの独特のセリフとか
子供たちの声とかが吹替えだとお金払って見るのは抵抗がある
映画ファン多いんじゃないかな〜 
自分も吹替えでも充分楽しめましたけど、
出来れば字幕で観直したいくらいです。

そんな不満も吹き飛ばしてくれるような楽しい映画ではあります!
特に「スクール・オブ・ロック」の好きな方是非劇場へ!

kazuponの感想ー★★★1/2


http://www.badnewsbearsmovie.com/

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