0122

2009年01月23日(金) 1時44分
少し前のこと。ラボの授業。
即興をやっていたが急きょ、受講生皆と外へ「人」を観に。写真は「人」を観察して面白がっている僕たちを観察して面白がっている受講生が撮影。

このあと柄本さんが通りかかった。

0118

2009年01月19日(月) 2時26分
 友人Fはクスノキのかたわらに立ち、その幹に手のひらをあてている。クスノキは四階建てのビルくらいあって、この庭では一番目立つ。彼が興味を持つのも当然だと思った。僕と彼は小学校にあった25mプールくらいの芝生の周りを歩きながら、思い出話をした。松の木とイチジクの間に足の長い、高床式の犬小屋が見える。雨が降ると地面がドロドロになるし、水がはねて中に入るとかわいそうだから、僕の家族が足をたしたのだ。犬はもういない。この犬小屋も持っていってもいいか、と彼は言った。壊すのなら自分でやるから置いていってくれと僕は言った。壊さない、と彼が言い、毛布を入れてもいいのかな、と聞くので、いいよ、と僕は答えた。彼の家には犬がいるらしい。それとも何か別の目的で使うのだろうか。僕らは黙ったまま、また芝生の周りを歩いた。

 居間には友人Hがいた。教団をおちた、と彼は弱い笑みを浮かべて言った。どんな試験なんだろう、というようなことを少しだけ考えたけど、とにかく彼は選ばれなかったらしい。とても残念そうだった。僕も少し残念だった。教団に入るということの正しさを彼が少しも疑っていないように見えたからだ。隣にいた友人Kもきっと同じ気持ちだったにちがいない。僕と友人Kは友人Hを尊敬していたのだ。今はどうだろう。そういうことは友人Hにどううつっているんだろう。教団のことで頭が一杯なんだろうか。
 台所には、若くて、やせすぎた女の人がいる。彼女と友人Hは一緒に行動しているようだ。彼女も教団に入りたいのか、入っているのか、とにかくそういう世界での関係がありそうだった。何て言ったか忘れたが横文字の名詞を言って、そのチカラを彼女が説明した。理解できなかったが、実際に僕に向かって手をかざし始めると、一瞬ぐらっとした後に、彼女が赤と言うと僕の視界は赤色のセロハンを通して見ているように赤くなり、彼女が青と言うと青く、黄色と言うと黄色く、紫と言うと紫に、変わった。彼女のいうチカラって本当にこの世にあるものなんだ、と感動した。友人Kは信用していない様子だ。しかしこれは実際に体験してみないとわからないことだろう。
 友人Hの母親も来ていて(たぶん息子を心配して来た)、僕らのやり取りを聞いているのかいないのか、静かにしていたのだが、突然、彼女の、やめなさい、という甲高い声が聞こえたので振り返ると、カレーを煮ているガスコンロの炎に友人Hが人差し指を近づけている。うおおおおおと小さな、しかし力を込めたうめき声を出しながら、彼はゆっくりと炎の中に指先を入れた。ジジジと焼けるような音がした。やめなさい、と母親がまた甲高い声で言った。僕も彼を止めようと思ったけど、炎の様子が何だか変で、コンロが故障したのか、炎が大きくなったり消えそうになったりしていて、それがだんだん彼の人差し指に炎が吸い取られているように見えてきて、ついに炎が消えた。その直後、ガスバーナーのように、しかしその数倍激しい勢いで、彼の人差し指の先から炎が噴き出した。炎の勢いと風圧でカレーのナベが斜めに倒れそうになっている。バチバチと火花も飛び散っている。風で紙などがぐるぐると竜巻のように台所中を舞った。台所全体が揺れているようだった。激しさが増していき、とうとうナベは宙に浮き、回転しながらひっくりかえった。そして静かになった。彼は床にこぼれたカレーの中にうずくまっていて、身体がみるみる縮んでいく。これが彼のチカラなのよ、とやせすぎた女の人が言った。彼の身体はどんどん小さくなり、やがて、白い子犬になった。僕らは大笑いした。子犬は尻尾を振ってこっちに近づいてくる。なんてことだ。彼は素晴らしい。相変わらず僕らの予想を大きく上回る彼は、僕らには計り知れない才能を持っているのだ。彼はやはり彼であった。僕らは嬉しかった。それにしても、子犬になるために指先から炎を吹き出したのか、炎を吹き出した結果子犬になってしまったのか、どっちなんだと思ったが、それもたいへん彼らしい謎であった。

以上はずいぶん前に見た夢で、あまりに面白かったので書き留めておいたのだけれど、あくまで夢であって、夢というのはどんなに面白くてもたいてい自分しか面白がれない。
ずいぶん前に見た夢のことをどうして思い出したかというと、読みかけていた町田康の『宿屋めぐり』をさっき読み終えて、興奮しているから。客観的には全く関連性は無い。ちょっとあるか? いや、でもちがう。関連性は皆無。でも、自分の中では面白さの何かがリンクしていて、自分の夢よりも数百倍おもしろかった。当たり前か。比べるのもおこがましい。『神曲』? とにかく興奮した。している。いま小説を読んで興奮している場合じゃないのだが。そういうときに限って読んでしまうよね。でも読んでよかった。
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