その4

May 17 [Mon], 2010, 20:11
「あ、うん。まぁどうでもいいことなんだけどー…てかこれ言っていいのかなァ…」

一人でブツブツつぶやくエリザベス。
6月の蒸し暑い中走ってきたせいで鼻の下にうっすら汗がひかっている。
それに気付くこともなくひたいの汗をナプキンで拭いている。お前はおっさんか。

「言わないなら帰る」

私はカバンを持ってソファーから立ち上がった
「うそうそ!ごめんて!話すから!」エリザベスは私の腕を引っ張った。
鼻の下に汗つけた必死なエリザベスの顔を見たらニヤッと口元がゆるんでしまった

「キャサリンには隠しごとなんてしたくないもんね。うん!」

勝手に自己完結したあと、エリザベスはちょっと気まずそうに口を開いた。

「知らないおっさんに道聞かれてさー教えてあげてたらいきなり2万でどう?って!!!」

なぜか割と大きな声で言うもんだから、近くで新聞を読んでいたホームレスがこっちをチラ見した。
さすがの私も内心焦って「声大きい!」と小声でシーッのポーズをした。

「…で、どう答えたの?」

「間に合ってますって言ってやった!」

いやいや意味わかんないから…私は呆れながらもドヤ顔のエリザベスに問う。

「で、それとあんたの遅刻になんの関係が?」

「うん。問題はこっから。そのおっさんの顔…よく見たらウガンダのお父さんだったの…」

「は?!」

ガラにもなく大きなリアクションをとってしまった。恥ずかしい。
ウガンダは、中学のとき私たちと同じクラスだった。本が好きでよく図書室にいたっけ。
無口な性格だったけど、ある日私とエリザベスが図書室に行ったときに
読んでる本の趣味が同じでそれからたびたび家に遊びに行ってたんだよなー
高校が別になってからはまったく連絡とらなくなったんだけど…
そんな彼女の父親が援交…気持ちが悪い…

「でもあぶなかったー5万て言われてたらついていってたとこだったよ」

…エリザベスがこういう事言っても冗談に聞こえないから困る。。。
当本人はニヤニヤしながらこっちにツッコミを待ってるようだ。
私はそれを華麗にスルーして

「でも、なんでそれでアンタの「生きづらい世の中」になんのさ?」

「まって!まだこの話には続きがあるの!」

『お待たせしましたー!!』

店員のハスキーな声に私たちの会話は遮られた。
一瞬ビクッとしてしまったが雑巾男じゃなかったので少しホッとした。

『バニラアイスと雑炊ですね。ご注文は以上でよろしいでしょうか?』

てきぱきと皿を乗せて店員は去って行った
後ろ姿を目で追いながらエリザベスが一言

「今の人ちょーかっこよくない!?キャサリンも見た?」

また話がそれそうなので私は聞こえないふりを決め込んでバニラアイスを頬張った。

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