いつものように話を聞くと・・・

November 19 [Sat], 2011, 16:12
 過日、近畿地方のある街の駅前にあるカフェである方
と約2時間弱の会話をした。その方から事前に私に電話
があり「色々と話がしたいから来てほしい」とのことだ
った。
 過去8年、この方からは時折連絡が入る。
 大抵はどこそこの街の喫茶店で合流して、ああやこう
やという世間話やその方なりの政治分析を雑談風に話す。
私はひたすら聞き役で、時折相槌を打つ程度なのだが毎
度のことながら結局、何の為に私を呼び出したのかよく
分からない、そういう事を繰り返してきた。
 不思議な方である。
 政治活動家としてそこそこの名は知れている。
 しかし毎回、会う度にこれという要件もなくただ2時
間程一方的にしゃべり続ける、私はただ聞く、そういう
場面を何度も重ねてきた。

 過去8年間、2時間ばかりの会話を終えて席を立った
後に「結局、何の為に私を呼び出したのだろうか」とい
う漠然とした疑問と思いがいつも残る、そういう方であ
る。
 今回も電話連絡が入って「会って話がしたい」との事
で、私は毎度のように2時間の雑談を想定して、これも
この方なりの対人関係の間合いの取り方なのだろうと思
い予想できる場面といつもの感想を想定しながら指定さ
れた近畿地方のある街へ出向いた。

 約束した時刻に私が指定された喫茶店に出向くとその
方は既に着座して時折周囲を見渡している。周囲はお洒
落に着飾った往来客で賑わっている。
「いやあ、この度は落選して残念だったな。」
と私が着座して珈琲を注文すると間合いを見てその方は
切りだして、いつものように世界情勢、その方なりの見
聞録、社会状況の見解を話し続ける。
 落選した私を激励しているのか、いつものように2時
間ひたすら弁を振るうのか、よく分からないような会話
が続き90分が過ぎた。
 今回はいつもと違って私も少し釘を刺した。
「そういう話もいいのですが、貴組織として或いは貴殿
として私が活動している東大阪という地域を見て、かく
がくしかじかだよとか、こういう状況だからもっとこう
したら良いという見解を聞きたいのですが。」
と述べると、その方はしばらく黙ってから
「そうだな・・・、なら1億円出せ。そういう風にする
なら話は別だよ。」
とさらりと言い放った。
 冗談かと思ったが目が真剣であった。

 私もここで皮肉を込めてキャッチボールを投げ返した。
「そうですね、しかし高い金を払っても既に分かっている
ような事ばかりを羅列されて解説されても困りますからね。」
 そう言うとその方は真顔になって
「そういう事はない。きちんと専門家を揃える。」
と言ってきた。やはり冗談ではないのだ。
 私は何かを腹に据えかねながら、
「コンサルタントとか学者とか評論家を自称する人達にあり
がちなパターンですが、高い金だけを要求してああだこうだ
と評論する。しかも、そのような事は既に分かってますよ、
言われなくても分かっているよ、というような事ばかりを開
陳する。よくいますよ、そういう人達。」
と真顔で述べた。
 結局、冗談とも本気ともつかぬこの話はこれで終わりにな
って後は毎度のようにその方の話が続いた。

 結局、いつものように何が言いたいのかよく分からないよ
うな時間を過ごして、私は席を立った。
「じゃ、またな。」
とその方はいつものように笑顔で手を振る。
 結局、この方なりの人付き合いの方法の一つなのだろう。
 ご用件は何ですか、と敢えて私は聞かないでいる。
 聞かない方が良いだろう。
 敢えて言葉にすると場が白けてしまう。
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 言葉に出すのが憚れるのですが、先生がお相手された方は、「政治屋」でしょうか。
 その昔に、地元の議員の応援に行った折りに、お会いしました、そういう方に。 私にとっては、応援する議員候補は、義理では無しに同じ政治思想をお持ちの方を応援するだけでしたが、「政治屋」さんは、他に目的をお持ちのようでした。 私が応援していた議員候補は、歳も歳でしたので、適当にお相手をされていましたが、思いが表情に表れていました。 
 辛うじて当選の後で、ちょっとした祝宴がありました。 その折に、当選した議員は、私に、嬉しそうにビールを注いでくれ、「ようやってくれたね。」と一言労いの言葉をかけてくれました。 その一言が、私にとっては、貴重な報酬でした。 遠い昔の思い出です。

by とら猫 November 19 [Sat], 2011, 22:38
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