TPPそれは多国籍企業群の要求

November 08 [Tue], 2011, 17:07
 TPPは2011年11月には交渉の中身を終えると
されている。であるならばもう交渉の余地はほとんど無
いと見るべきである。今から日本が仮に交渉についても
ほぼ決まった内容の条件を追認するだけの実態になりか
ねない。日本が加入するメリットはない。
 TPP賛成の論理を聞いていると、TPPに加入しな
ければ日本が世界の流れに乗り遅れるからという主張が
ある。ならばTPPに加入しないインド、中国、韓国は
世界の流れに乗り遅れるのだろうか?決してそのような
意味合いにはならない事からこの論理は詭弁といえる。

 また長年、日本は内需拡大を目指して四苦八苦してき
たのではなかったのか。輸出頼みでは限界があるとしい
かにして国内の需要を開拓するかに努力してきた筈では
なかったのか。TPPに加入すればその日本国内の需要
を米国の雇用や輸出拡大で満たす事になり、肝心要の日
本人の雇用や日本の産業による供給が失う事になりかね
ず、長年の内需拡大論は破綻してしまう事になる。
 APECがハワイで開催される。米国のバラク・フセ
イン・オバマ大統領の故郷とされるハワイでの開催にお
いて来年に控えた米国大統領選挙に向けてTPPに日本
を加入させる意思表示を得られれば最大の大統領選挙に
向けた成果の一つとなる。オバマ大統領による一般教書
演説では米国の雇用を大幅に増やし米国の輸出産業を発
展させると述べ、更には米国の雇用増につながる協定に
しか調印しないとまで述べたTPPに日本を市場として
参加させれば自身の再選への道筋が見えてくる。その為
の日本に対するTPP加入強要である。
 日本は国民の生活を差し出すような形を取ってまで米
国大統領選挙に献身する必要はない。

 TPP加入ありき論では経済発展の為には負の部分が
あっても仕方が無いと述べていたコンサルタントがいた
が何という見解なのか。経済活動の為だけに逆に根幹に
かかわる部分を失うと経済活動そのものが出来なくなっ
てしまうのだ。またTPPありきの論理ではTPP加入
によるメリットを論理的に説明すればTPPに加入する
事以外に選択肢はない事が分かるのに何故多くの人は反
対を唱えるのかというものがあるが、ならばTPPに加
入すると日本はこれだけ国民のプラスになるという事を
論理的に説明すれば良いのだが、未だに論理的に説明さ
れた事がない。知れば知る程、恐らく論理的に説明がで
きなくなるのではないか。
 もしTPPに加入したとして、そこでの協定や取り決
めが日本国内法より優先するとされたらどうするのか。
これは経済や通商、通信、あらゆる面における憲法に相
当するもので日本国内の法律や憲法に優先するとされた
なら日本は思考停止に陥るのだろうか。更に様々な付帯
条項を駆使されて法治国家である日本は身動きが取れな
くなる恐れがある。
 TPPには内向きになって反対を唱えているのではな
く、虚心坦懐に日本国の事を思えば思う程、加入する意
義が見い出せないのである。既に世界や各国には多数の
自由貿易協定が存在し締結されている。

 中国商務省はTPPについて「どこからも誘いを受け
ていない」とし、またTPPについて「ハードルが高く
交渉参加国全てが標準に達するかどうか注目している」
と述べている。それだけTPPは無理な条件が多いとい
う事の表れである。また中国は日中韓による自由貿易協
定を締結したいとし、各政府に働きかけると述べている。
 今後、自由貿易を巡り日本は中国、韓国との間でも国
益を左右する交渉に直面する可能性が高く、米国との協
定であるTPPと綱引き状態になるだろう。何れにして
も肝要な事は公平であること、フェアであることである。
つまり自由貿易よりも大切な事は公正貿易が行われるか
どうかという事である。特に中国については品質保持や
知的財産権、特許について或いは取引ルール遵守という
課題が遅れているだけに公正貿易の国際協定が可能か否
か、自由の意味を履き違えない対応が日本には毅然とし
て求められる。

 TPPの真の相手は米国政府の背後にいる多国籍企業
群である。多国籍企業群が米国政府を突き動かし日本に
加入を強要しているのである。要求はもはや国を超えて
いる。米国という国家を相手にしているのではなく米国
政府を突き動かしている多国籍企業群がTPPの真の交
渉相手なのである。
 TPPに加入すれば今後、外国人投資家から日本を守
る為に投資を削減させようとする法案を提出する日本政
府が外国人投資家から訴訟される世の中になる。そして
その弁護士はどの国の弁護士を誰が選任するかにより判
決も大きく影響し日本が巨額の賠償金支払いを負う事が
現実になる日が到来する。
 多国籍企業は一国に依存しない為に、どの国の国民の
利益にも関心はないと言える。関心が向かうのは企業利
益であり従って現在、世界各地でTPPに対する反対運
動が生じている。米国のシカゴでもTPP反対運動が発
生しているのである。
 米国人も反対するTPPに何故、米国政府は邁進し日
本に11月を目途に加入を強要し日本の親米官僚はこれ
に相呼応しTPP加入に向けて猛進しているのだろうか。
心ある日本官僚はTPPに異を唱え省庁全体がTPPに
傾いている省庁を辞した者もいる。
 まさに米国はこれまで米国が築き上げてきた国家の英
知、全てを総動員してTPPのために全身全霊を傾けて
いる。今、ここを凌ぐか呑まれるかで日本国の運命も来
年以降、大きく左右されることになる。

 TPPは日本国民として真摯に知れば知る程、加入し
てはならないという判断に至る。日本国にリーダーが存
在するのならば米国から定められた11月にTPP加入
を表明するという愚かな姿だけは避けて欲しい。
 相手は多国籍企業群でありそれの窓口となる米国政府
であり、交渉の席につけば途中離脱もできない事は明白
である。国と国との協定というよりは日本国が多国籍企
業群と様々な分野に及ぶ協定を、しかも多国籍企業群の
メリットになるような提案を記された協定と対峙すると
いう事になるのだ。
 TPPの本質は多国籍企業群が日本を市場としてしか
見なさず、そこに入り込もうとしている、その為に米国
政府を突き動かしているという事である。いかように考
えても日本国の各分野にメリットが生まれる事はない。
 日本は前例のない重大な局面を迎えている。
 ここを日本国として凌いで未来を迎えよう。
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