グエムル -漢江の怪物-

February 04 [Sun], 2007, 12:00
謎の巨大生物に娘をさらわれた一家が、政府の理解を得られぬまま独力で怪物に立ち向かう姿を描き、韓国で興行記録を次々と塗り替える大ヒットを記録した異色のモンスター・パニック大作。
出演は「JSA」「親切なクムジャさん」のソン・ガンホ、「火山高」「クライング・フィスト」のピョン・ヒボン、「菊花の香り 〜世界でいちばん愛されたひと〜」「初恋のアルバム 〜人魚姫のいた島〜」のパク・ヘイル、「復讐者に憐れみを」「リンダ リンダ リンダ」のペ・ドゥナ、「心ふるわせて」のコ・アソン、「春が来れば」「大統領の理髪師」のイ・ジェウンなど。
監督・原案・脚本は「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」のポン・ジュノ。

劇場公開時から観に行きたかった作品だったんですが、結局観に行けず。
リリースされるのを心待ちにしていました。
期待に胸を高鳴らせ見始めたんですが、いきなり劇場に観に行かなかった事を後悔しましたね。
モンスターパニックの定石を易々と打ち崩す圧巻のオープニング。
最初の20分だけでこの作品が傑作だと確信しました。
それほどにこのオープニングの素晴らしさは最近の作品の中でも群を抜いています。
劇場でならこれだけに2000円払っても構いません。

そんなオープニング・シークエンスのインパクトだけに終わらないのがこの作品の凄さ。
ハリウッドでは絶対に有り得ない社会の底辺にいるダメ親父とその家族が幼い娘を救う為に立ち上がるという設定。
欧米のそれとは一線を画すグエムルのクリーチャーデザイン。
そして、一筋縄ではいかない深いエンディング。
"韓流"の一言では決して片付けられない現在の韓国映画界の凄さを改めて見せつけられました。
キャストの演技も素晴らしく、恐ろしい程のダメ親父っぷりを見せる名優ソン・ガンホや、アーチェリーを武器に戦うぺ・ドゥナなど、主人公である家族たちの奮闘と、そこで徐々に修復されていく家族の絆に何度目頭が熱くなったことか。
絶妙なタイミングで挿入される笑いと悲しみ、人間の力強さと無力さのギャップをサラリと全く気負わずに描いてしまうポン・ジュノはやはりタダモノではありません。

モンスター・パニック好きのみならず、全映画ファン必見の傑作!

交渉人

August 28 [Mon], 2006, 19:40
汚職と殺人の濡れ衣を着せられた凄腕の交渉人が身の潔白を晴らす為に籠城し、もう1人の交渉人を指名し真犯人を見つけ出そうと奮闘するサスペンス・アクション。
主演は「アンブレイカブル」「英雄の条件」のサミュエル・L・ジャクソンと「L.A.コンフィデンシャル」「アメリカン・ビューティー」のケヴィン・スペイシー。
共演に「インディアン・ランナー」「クロッシング・ガード」のデヴィッド・モース、「L.A.コンフィデンシャル」「エイリアス」のロン・リフキン、「ザ・ロック」「ザ・ホワイトハウス」のジョン・スペンサー、「エグゼクティブ・デシジョン」「カラー・オブ・ハート」のJ・T・ウォルシュ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ドッグヴィル」のシオバン・ファロン、「サイドウェイ」「シンデレラマン」のポール・ジアマッティ、「エアフォース・ワン」「CSI:科学捜査班」のポール・ギルフォイルなど。
監督は「ミニミニ大作戦」「Be Cool」のF・ゲイリー・グレイ。

数年ぶりに見ましたけどやっぱり面白いですねこれ。
同じ交渉人を描いた割りには殆ど交渉しない「交渉人 真下正義」とはえらい違いです。
クライマックスでやや普通のアクションものになってしまうのが残念な部分ですが、それまでの交渉というものを知り尽くした2人による緊張感溢れる心理戦は見応え抜群。
2人が最初に交わす映画「シェーン」のラストについてのくだりで、それぞれの個性を明確に描き分ける粋な演出も秀逸。
オープニングからエンディングまで、これほど見る者を引き付けておける脚本というのはそうそうありません。

クラッシュ

August 07 [Mon], 2006, 17:00
様々な人種が入り混じり、人種間の摩擦と緊張が極限にまで高まるアメリカのロサンジェルスを舞台に、次々と引き起こされる“衝突”の連鎖によって運命を狂わされていく人々の姿を描き、2005年度アカデミー作品賞・脚本賞・編集賞を受賞した群像ドラマ。
出演は「デンジャラス・ビューティ」「バイバイ、ママ」のサンドラ・ブロック、「オーシャンズ12」「ホテル・ルワンダ」のドン・チードル、「アウトサイダー」「ワイルドシングス」のマット・ディロン、「サウンド・オブ・サイレンス」「TAXI NY」のジェニファー・エスポジート、「アルマゲドン」「ロンゲスト・ヤード」のウィリアム・フィクトナー、「ハードロック・ハイジャック」「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザー、「Ray/レイ」「ハッスル&フロウ」のテレンス・ハワード、「白い嵐」「クルーエル・インテンションズ」のライアン・フィリップなど。
監督・脚本はアカデミー賞受賞作「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本で注目を浴びたポール・ハギス。

海外では公開時から評価の高かったこの作品。
本命だった「ブロークバック・マウンテン」を破り、アカデミー賞を受賞してから俄然日本でも注目度が高まり、シリアスなテーマの作品にも関わらずどんどん公開館数を増やし、ヒットしたのは記憶に新しいところです。
残念ながら劇場には足を運べませんでしたが、やっとDVDで見ることが出来ました。

子ぎつねヘレン

July 14 [Fri], 2006, 15:00
写真家・エッセイストとしても活躍する獣医・竹田津実氏による目も耳も不自由な子ぎつね"ヘレン"の介護記録を綴ったエッセイ「子ぎつねヘレンがのこしたもの」を基に、ヘレンと一人の少年の交流として再構成し映画化した感動ドラマ。
出演は 出演:大沢たかお、松雪泰子、深澤嵐、小林涼子、田波涼子、阿部サダヲ、吉田日出子、藤村俊二など。
監督はTV「古畑任三郎」シリーズなどを手掛ける河野圭太。

原作読んでないのでどれほど原作が素晴らしくて、この作品がどこまで原作に忠実に作られてるのか分かりませんが、色んな描写がとにかく薄い。
平坦なストーリーに凡庸な役者の演技、これみよがしなお涙頂戴的展開。
確かにヘレンは可愛いですけど、それだけ。
それ以外に見るべきものは何もありません。

感情移入しやすい可愛らしい動物を通して生と死や主人公の成長を描こうとしたのかも知れません。
恐らくそうでしょう。
でも、生も死もこんなに軽いものでは決してないはずです。
一応発表では興収18億らしいですけど、観た人はみんなこれで号泣したんでしょうか。
もしそうだとしたら、これで感動出来ない自分の心が擦れてるのかなぁ、なんて思ったり。
ほんとにそう思ってしまうくらい感動も何もありませんでした。
同時期に見た「南極物語」の方が何倍もマシでしたね。
キツネだけに騙されないように気を付けましょう。

キスキス、バンバン-L.A.的殺人事件

July 04 [Tue], 2006, 17:53
ひょんなことからコンビを組むことになったコソ泥とゲイの私立探偵がミステリアスな事件に巻き込まれていくさまを、往年のハードボイルドのエッセンスをふんだんに盛り込み軽妙に綴ったクライム・アクション・コメディ。
出演は「チャーリー」「グッドナイト&グッドラック」のロバート・ダウニーJr、「ドアーズ」「アレキサンダー」のヴァル・キルマー、「スタンドアップ」「M:i:III」のミシェル・モナハン、「ヴィシャス」「インパクト」のコービン・バーンセン、「コニー&カーラ」「デイ・アフター・トゥモロー」のダッシュ・ミホク、「みんなのうた」「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」のラリー・ミラーなど。
監督は ・脚本は「リーサル・ウェポン」「ラスト・ボーイスカウト」などを手掛けた人気脚本家シェーン・ブラック。

何かちょっと懐かしい感じ。
今っぽくないと言うか、かと言って決して古臭いわけじゃないし。
古き良き映画の雰囲気を現代のスタイルで蘇らせたってとこでしょうか。
基本は謎解き中心のサスペンスなんですが、そこにバディ・ムービーとフィルム・ノワールの要素を加え、たっぷりの笑いとロマンスも盛り込んだ作品。
主軸となるストーリー以外にも色々とエピソードが盛り沢山な割りにスッキリしていて、ナレーションや展開もなかなかユニークでそこそこ楽しめました。
そこらへんは流石ハリウッドで最高クラスのギャラを手にしている脚本家ですね。
笑いに関しては爆笑するほどではなく、くすっと笑ってしまう感じなんですが、かなりブラックなネタが多く、死体までネタにするので笑えない人もいるかも知れません。

嫌われ松子の一生

June 02 [Fri], 2006, 18:06
山田宗樹原作の奇想天外な女の一生を描いた同名小説を映画化した作品。
出演は中谷美紀、瑛太、伊勢谷友介、香川照之、市川実日子、黒沢あすか、柄本明、木村カエラ、蒼井そら、柴咲コウ、片平なぎさ、ゴリ、榊英雄、谷原章介、甲本雅裕、宮藤官九郎、劇団ひとり、BONNIE PINK、濱田マリ、武田真治、荒川良々、土屋アンナ、AI、山田花子などなど。
監督は「Beautiful Sunday ビューティフルサンデー」「下妻物語」の中島哲也。

とりあえず派手でしたね(笑)
ドラマ、コメディ、ミュージカル、ホラー、アニメなど、ありとあらゆるジャンルや要素を思いつくままぶち込んで、アメリカの着色料たっぷりのお菓子のような極彩色の絵の具を塗りたくったとことんケバい世界観に圧倒されます。
夥しい数のキャストも俳優、コメディアン、ミュージシャンと、ジャンルの壁なんてお構いなし。
ここらへんの「やったれ〜」的なエネルギーはかなりインパクトありましたし、2〜3分に1回くらいの割合で挿入されるネタの数々も予測不可能なものばかりでかなり笑えました。
特に片平なぎさと光GENJI。
何で内海やねん、と(ファンの方ごめんなさい)。
中谷美紀の演技も過去最高のキレっぷりで、監督の中島哲也に罵られ過ぎて女優辞めようかと思ったというエピソードにも多いに納得。
素晴らしい演技でした。

奇談

May 23 [Tue], 2006, 16:45
熱狂的なファンを持つ漫画家、諸星大二郎の代表作「妖怪ハンター」シリーズの傑作短編「生命の木」を映画化した伝奇ミステリー。
出演は藤澤恵麻、阿部寛、ちすん、柳ユーレイ、神戸浩、菅原大吉、一龍斎貞水など。
監督は「仮面学園」「ワイルド・フラワーズ」の小松隆志。

諸星大二郎は絵があまり好きなタイプではなくてこれまで読んでなかったのですが、この「奇談」を見てから俄然興味が湧いてきました。
ちょっとあっさりし過ぎの感もありましたが、なかなか面白かったです。

隠れキリシタンたちが世間から隔絶された事によって仏教や土着の民間宗教と密接に結びつき、本来のキリスト教とは異なった独自の宗教へと変貌を遂げて存在していたという内容はさながら和製「ダ・ヴィンチ・コード」といったところ。
聖書をモチーフにしたオカルティックな味付けも、妖しくも深遠で壮大なテーマを持つ世界観を構築する要素の一つとして、そして興味深い謎解きの重要なキーとして上手く機能していました。
かなり好き嫌いが分かれる作品だとは思いますが、下手にエンタテインメントに走らずに、最近の邦画では珍しいくらい芯の通った作品でしたね。

この胸いっぱいの愛を

March 29 [Wed], 2006, 18:10
20年前にタイムスリップした青年が叶えられなかった願いを果たすため、思い焦がれていた女性の命を救おうと奔走するファンタジー・ドラマ。
出演は伊藤英明、ミムラ、勝地涼、宮藤官九郎、吉行和子、倍賞千恵子など。
監督は「黄泉がえり」「カナリヤ」の塩田明彦。

うーん、「黄泉がえり」は結構良かったのに、同じスタッフで作ったというのが売りだったこの作品はイマイチでした。
やっぱり二匹目のドジョウを狙うとダメですね。
感動ものにしたかったんでしょうけど、中途半端にコメディ要素を入れたりして焦点が絞りきれていませんでした。
ありきたりとは言えストーリー自体は別に悪くはないし、キャストもそこそこ、もうちょっと良く出来たと思います。
特に気になったのが、心の声を聞かせすぎな事。
主人公がその時何を感じ、何を思ったのかがナレーションとして語られてしまうのは頂けません。
観客の想像力を奪ってしまうこの演出で相当冷めてしまいました。
もしそれが無ければもう少し入り込めたと思うんですけどねぇ。
海辺の田舎町を舞台にした一つ一つのエピソードが、じんわりと心を暖めてくれるような割と好きなタイプの話だったので余計に残念でした。
あと、最後の演出は完全に蛇足でしょう。

がんばれ!ベアーズ/ニュー・シーズン

March 16 [Thu], 2006, 21:15
ウォルター・マッソー、テイタム・オニールの主演で76年に大ヒットしたファミリー・コメディ「がんばれ!ベアーズ」のリメイク。
主演は「バンディッツ」「バッドサンタ」のビリー・ボブ・ソーントン。
共演に「ふたりにクギづけ」「ワンス・アンド・フォーエバー」のグレッグ・キニア、「ムースポート」「ミスティック・リバー」のマーシャ・ゲイ・ハーデンなど。
監督は「スクール・オブ・ロック」「ビフォア・サンセット」のリチャード・リンクレーター。

「がんばれ!ベアーズ」自体は昔テレビで見た事があるくらいでそこまでファンでもなかったんですが、リチャード・リンクレーターが監督となると話は別。
リメイクを手掛けるというのは正直意外でしたが、見終わってみれば随所に"らしさ"が感じられる良い出来でした。
その中でも、既に「スクール・オブ・ロック」で証明済みの子供たちの描き方は素晴らしかったです。
それぞれの能力や人種の違いを丁寧に描く事で、この手の作品にありがちなキャラクターが判別出来ないという事態に陥っていませんでしたし、何よりそれによって悪ガキたちの憎たらしい発言や行動などが際立っていましたね。
その子供たちが突然上手くなるような事がなかったのもリアルさがあって良かったです。
実際、殆どの子供たちはちょっとしか上達してなくて、チームが勝ち進めたのは実力のある2人が加入したから。
「スクール・オブ・ロック」でもそうでしたが、「能力は平等でなくとも、適材適所を見極められる指導者がいる事によって全員平等に喜びや感動を共有出来る」という事こそが大事なんですよね。

銀河ヒッチハイクガイド

March 14 [Tue], 2006, 23:40
突然宇宙人に破壊された地球の最後の生存者となった男が、銀河のガイドブック片手に奇想天外な宇宙の旅を巡るSFアドベンチャー・コメディ。
原作は、故ダグラス・アダムスによってBBCのラジオドラマとして書き上げられ、SFパロディの傑作としてカルト的な人気を呼んだ同名作品。
主演は「ラブ・アクチュアリー」「ショーン・オブ・ザ・デッド」のマーティン・フリーマン。
共演に、「マッチスティック・メン」「コンフェッション」のサム・ロックウェル、「ショウタイム」「ミニミニ大作戦」のモス・デフ、「あの頃ペニー・レインと」「ケイティ」のズーイー・デシャネル、「スティル・クレイジー」「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のビル・ナイ、「マルコヴィッチの穴」「ゴーストワールド」のジョン・マルコヴィッチなど。
やたらと後ろ向きなロボット、マーヴィンの声は「ダイ・ハード」「ハリー・ポッター」シリーズのアラン・リックマンが担当。
監督はこれが長編デビューとなるガース・ジェニングス。

原作もTVシリーズも未見だったんですが、これが結構楽しめました。
良い意味で次々と予想を裏切る展開と、真に受けると混乱する事必至のシュールな設定、そしてイギリス映画独特の笑いが矢継ぎ早に繰り出され、正直そのあまりのとびっぷりに付いていけない部分もあったんですが、SFというある意味何でもアリな世界でとことん荒唐無稽さを貫き通した潔さというか、バカさ加減のエネルギーから目が離せませんでした。

「人生、宇宙、全ての答え」とは「42」

この意味深に見えて、その実何の意味もない(ある意味では正しい)問答に象徴される世界観を笑えない人は絶対楽しめない作品だと思います。
ちなみにこの答えはGoogleなどで調べても出てきます。
P R
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プロフィール
prophoto
sin
1980.4.1
ドラマーとして、FREEWILL、六合、SYMPHONIA、ALL IMAGES BLAZINGなど数々のバンド、プロジェクト、サポートなどで活動中。
ライヴ予定
2月23日(土) BTR (RUSH Tribute)
心斎橋 club ALIVE

3月9日(日) ALL IMAGES BLAZING
難波 ロケッツ

3月22日(土) BON VOJI (BON JOVI Tribute)
京都 都雅都雅

NP
https://yaplog.jp/imagination/index1_0.rdf
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