お返事

2011年01月23日(日) 21時09分
前回のエントリーにコメントくれた
かなめへのお返事です 


うまく答えられないと思うけど(すでに弱気)
ちょっとずつ答えてみる



〉雇い止めってか、そういう契約だし
〉きちんと業績あるなら、就職先が見つかるはず


うーん。その前に、独立法人になってからだと思うけど
高等教育にかける予算が日本では
この10年でガクンと減ってる

「教育は百年の計」って本腰入れる国にして
・研究人の社会的地位
・働き方
を回復させたい

あとねー、狭められた土俵の上での「契約じゃん」って議論は
負のスパイラル
だと思う

その条件を飲むしかないところに追い込んで
「選択」させるって方法は、不正義で不公正だ


〉派遣やめたら、労働者の方も困るでしょう。

「派遣」という働き方を否定しているんじゃないよ
特に研究者を含む「専門職」に関しては、
派遣とか有期雇用っていう雇用は社会を巧く回すし、アリだと思う

だからイケメン助手の例で、今の日本の
非正規問題を語ろうとしたのはベストでは
なかったなと反省

ただ、イケメン助手が身を置いてる雇用状況は突き詰めると
日本社会を良くしない

「派遣=雇用の流動化」を進める思想と、密接に関連してるしね

今、日本の問題となってる
「非正規」「派遣」「偽装請負」の根本は
99年のたった一つの法律の改悪が原因だ
この法律をもう一度改正しなければ
日本国内が元気にならないって思う


たとえば、ヨーロッパは同一労働同一賃金。

企業が派遣を使っても正社員と同じ賃金を払うルール。
派遣を使うと、派遣会社に払う分だけ上乗せしなければ
ならないのね。だから便利な労働力であっても、安い
労働力ではない

これって素敵な在り方じゃない?


〉君の言っている「成長しなくていい」が何を意味して
〉いるかわからないけど、例えば君の重視している雇用を
〉どうやって維持するの?
〉成長や競争があるから投資があるのであって、
〉君の言う第四次産業とも密接な関係があるのですが。


前エントリーの「成長しなくていい」は
ちょっと単純化しすぎて刺激的すぎたかも

成長も競争も、否定しないよ!
むしろ必要としてます。

ただ、社会を活性化させるのは「公正な競争」だと考えるよ
だから、規制をすべて取り払うべきっていう「(新)自由主義」は
人類を幸せにはしないって思ってる

競争を激しくすれば社会は活性化するっていうのは古い
競争を公正にすれば、社会は活性化する のでは?

私が言った「成長しなくていい」って言い換えると、
「持続可能な発展」なんだよねー。
こう言っちゃうと、新しさも刺激もないからさぁ

個人的には1980年に出されたこの指針とともに
人生歩もうって、かなり気に入ってるけど
 
「国際競争力」に脅迫されて、身を滅ぼしつつある国内経済.
どうにかして、その呪縛から抜け出さないとって思って、
ちょっと挑発的に「成長しなくていい」とか言ってみた


〉国際競争ってのは、もはや生きている以上つきまとう
〉問題で、それに耐えうる力をつけるための教育なり
〉投資なりをすることが重要だと思う。


本当にそうだね。

ただ、「国際競争力がついた」っていう指標、
基準(スタンダード)は誰がどのように決めるのかな?
今の財界人・政治家の言説を見ていると、永遠にそのゴールには
辿り着けないのに…彼らはその旗をずーっと掲げ続けるよ?

企業の社会的責任(CSR)ってラインで攻めたとしても
限界がある(とは言っても、この先有望なので注視)

だから、やっぱり法律が必要で、
その手始めが、派遣法の改正と同一労働同一賃金

国際競争力、日本はすでにめっちゃ高い方なんだよ?

儲けた分を国民に還元する、
言い換えると、
労働者が稼いだ分を企業が公正に支払う
システムをつくろーよー


〉僕も文中のイケメン助教と立場は同じ
〉高齢化と既得権が絡んでるんだろうね。
〉Permanent職に上がるための研究・教育の
〉審査を入れないとだめだね。
〉でも、彼はあんなことして次の職は大丈夫なん
だろうか。


うーん…気になるのは
「上の世代の既得権益」って言説です

二者対立は分断しか生まず、真の解決には辿りつかないのテ-゙ス

例)公務員ズルい、正社員ズルい、男ズルい etc...


二者が対立して足を引っ張りあうことで
漁夫の利を得る「層」が必ずいるんだよねぇ、
歴史的にみると。

撃ちぬくべきはその「層」だと思う

若手もベテランもwin winで社会全体も前進っていう
解決を求めて出力しよーよ。どうせ労力かけるなら

今回でいうと、解決策は教育への予算配分増。
財政が危機なのにありえ得ねー!!っていう議論は
また今度。
…まあ、端的に言えば「あり得る」 

すべては、
社会公正のために
民主主義の発展のために

っていう軸がブレなければ
「あり得る」っていう答えに辿りつくと思う




最後に。

彼はあんなことして、次の職は大丈夫じゃない

だけど、そうせざるを得ない何かが彼の中に
あったんだと思う
彼を「馬鹿なことをする人」だとか「偽善者」だとは
思わないでね

例えばさ、私の周りには、自分だけの利益で動くのではなく
「自分が損してでも」って、行動する人がたくさんいるよ

私はこの人々が、この社会の 希望 だと思っている

社会は放っておいたら、自然には良くはならない
特に、資本主義という制度のもとでは

正しさへの衝動とか、不正義への憎悪とか

「自分が損したとしても・自分が馬鹿をみても、
こう生きるのが正しい」っていう生き方が積み重なって
社会の良心は今、この地点に在る

それを馬鹿にする人もいるけれど…強がりを言わせてもらえば、

「世の人は我を何とも言わば言え
我が成すことは我のみぞ知る」
  by龍馬 …みたいな?

一つひとつの法律、制度に、これまでの人々の
行動や思いが結晶してるって、私は知ったよ

イケメン助手の、「そうせざるを得なかった」っていう
その思いが、
私がこの世界を生きるうえでの希望 なんです

…なんつって


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コメント
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かなめ
(つづき)
・教育への予算増は賛成。使う側の効率性なり、費用の運用のあり方なども、まだまだ改善の余地あり。最近、余った研究費をプールできるようになったのは一歩前進かな。

・日本企業の競争力はそれなりに高いけど(特に技術など)、それは様々な要因に左右される。為替やら生産品の性質やら。「労働者が稼いだ分を公正に支払う」というとき、公正さの基準は明らかではない。
そこは、政府の再分配政策を充実させて対応すべきで、契約関係に過度に介入することには僕は疑問を持ちます。企業の利益追求や意思決定に関する権利も憲法で認められてる。権利対権利の議論は決着がつかない上に、返って労働者の立場を悪くする場合が多々あるというのが、これまでの研究でわかっている。どれくらいの政策や規制が適切かというのは、これからの重要な課題。

・希望学って知ってる?玄田有史先生が最近提唱してるんだけど、ささは好きかも: http://www.genda-radio.com/

もっと書きたかったけど、なんか気持ち悪い人みたいだからこの辺でやめときますw勉強になりました^^
2011年01月25日(火) 12時41分
かなめ
こんなにちゃんと返事してくれてありがとう。てか、申し訳ない。。。

・問題は、有期であることではなく、待遇や補償の不平等なの?ならば、多分僕らの意見はそんなに違わないと思う。ささの主張は、99年以前に戻すというより、「ケースバイケースで適切な規制をかける」という事だと思うんだけど、いかが?規制の便益とコストは調べないといけないが。

・ 「二者対立は分断しか生まず、真の解決には辿りつかない」と言ってるけど、君がずっと話してるのは利害対立の話なんじゃないの?w
僕が言ってるのは、現実に利害対立はあるということです。対立するな、と言われても、決定権は向うにあるのでね。。。一つの方法は、高給の(つまり上の)人たちに少し給料低くなってもらう方法があるけど、受け入れられないでしょうね。おそらく他の産業もそうだけど、少子高齢化はかなり大きな要因です。独法化も確かに油を注いでくれたけど。
関連して、「その条件を飲むしかないところに追い込んで「選択」させるって方法」というのが、僕の言う既得権の意味。

でも、それもケースバイケースだよね。あのイケメン助教の場合はどうか知らないけど(別に偽善者とは思ってません)、業績つくれない人は研究者になるべきではないとも思うよ。


2011年01月25日(火) 12時29分
プロフィール