曾祖母

February 04 [Fri], 2005, 4:15
今日からお盆だ。
今年は曾祖母の初盆ということで、たくさんの提灯をぶら下げて納骨堂へ行ってきた。
行き交う人々も皆提灯を手に、納骨堂へと向かっていく。

曾祖母が亡くなったのは、去年の12月23日の深夜だった。
朝早く叩き起こされ、その日はせっかくの休みだったというのに、目を擦りながら祖母の家へと向かった。
曾祖母は、口を開いたまま、静かに横たわっていた。
改めて見ると、あまりにも小さな体。
歳は90を越え、曲がった腰。
傍にはなぜが、妹の元安眠の友である、水色のゾウのぬいぐるみ。
黒い瞳で、じっと曾祖母の動かなくなった体を見つめていた。
曾祖母はよくこのぬいぐるみを手に、祖母と話をしていたらしい。

『あら、こん子供な目がくりぃ(黒い)ねぇ!珍しがぁ。』

曾祖母はその頃すでに痴呆が始まっており、ぬいぐるみを人間の子供と勘違いしていたようだ。
それでも愛おしそうに、いつもそのぬいぐるみを傍に置いていた。
空を見ては太陽と月を間違え、亡くなる数ヶ月前から、あたし達は曾祖母と顔を合わせることはなくなっていた。
しかし、だからこそ、あまりに突然の死だった。
いつでも会えるから、と安心していたのだろう。
曾祖母がかなりの高齢であるというのに、まだまだ長生きしうな、そんな気がしていた。
曾祖母の葬式は、25日が友引だったため、24日に行われた。
棺桶の中には曾祖母と沢山の花、そして、あのゾウのぬいぐるみ。
黒い瞳は変わらぬ表情で、こちらを見上げていた。

曾祖母とゾウのぬいぐるみは、友に空へと昇っていった。
曾祖母の骨は、あまりに白く、脆かった。

あたしもいつかは死んで、曾祖母のようになる。
その時あたしの周りでは、一体どけだけの人が泣いているのだろう。
お盆になっても、誰も迎えに来てくれなかったらどうしよう…
まぁ、その時は、勝手に家に帰るさ。


ひいばあちゃん、おかえりぃ(≧∀≦)



2004/08/13 23:53 幸せ探しのアフォ便りより
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