「空気人形(2009)」

2011年01月30日(日) 20時55分
喰わず嫌い」というのがある。
天邪鬼な自分はこれが多くて、だめだなぁ〜とよく思う。
本も映画も人も、偏見なく「あるがまま」を受け止められたらもっといいんだけど・・・。

自分にとってそういう「喰わず嫌い」の監督の一人が是枝裕和監督だった。
「誰にも言えない」が絶賛されだしたあたりから、自分の中のへんな「マスコミが総マンセーするものはちょっと気をつけておこう」レーダーが点滅しだして、いままで手をつけてこなかった。

素直に言う。

ごめんなさい。

…きっかけは、とある授業で「ワンダフル・ライフ」の一部を見させられたことにある。
画面の感じがなんとなく魅力的で、続きを観てみたいと思って検索してみたら
「空気人形(2009)」ががぜん見たくなった。で、下校直後、TSUTAYAによってレンタル。

ファーストシーンから圧倒された。
東京の映像が綺麗すぎて、身体が震えてきそうになった。
そしてふと思った。
世界のどこかでこの映画を見た人は
東京に来たい!この景色を観たい!と思うだろう、と。
それは
物干し竿についている水滴だったり
コンクリートの護岸越しに見る川だったり
ごみ置き場のガラス瓶に光が反射しているところだったり
本当に何でもない風景が「ある日突然<<心>>を持ってしまった空気人形」の眼から見ると
こんなにも新鮮で、こんなにも美しい。

主人公である「空気人形」が心を得て恋を知る前半の奇蹟のような甘さと美しさ。
でもその底には性欲処理の道具として「空気人形」を必要とする人間も確かに描かれている。
(空気人形の持ち主を演じる板尾創路が素晴らしい!
こんなにキモくていやらしくて哀しいおやじ…そこらへんにいるよ!!!!)

映画は後半、予想もつかない展開を見せる。
エロス。やさしさ。誰かが苦しむ様子に興奮する人間。
血。誰かと取り換え可能でしかない存在。やさしさ。

ものすごく痛い映画だ。「人魚姫」を現代の日本に置き換えるとすればこういう物語になるのだろうか。

若い女の子に見てもらいたいと思う。


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