Dr.小田倉のここがポイント(2018.8.31)

September 03 [Mon], 2018, 6:18
Dr.小田倉のここがポイント(2018.5.22)
http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0093.html?keiro=backnum

バックナンバー
第96回 90歳以上の超高齢者でも抗凝固薬は有効かつ安全 (2018/8/31)
第95回 患者説明用スライド:脳梗塞予防薬(抗凝固薬)を飲むにあたって (改訂版) (2018/8/29)
第94回 心不全合併心房細動に対するカテーテルアブレーションは死亡+入院リスク軽減に関連あり
(2018/5/23)
第93回 包括的なアップストリーム治療は心房細動の洞調律維持に貢献する (2018/5/22)
第92回 抗凝固薬は心房細動患者の認知症リスクを低下させる可能性(2018/4/18)
第82回 やはり心房細動では、血圧が高いと血栓塞栓症と出血リスクが高かった:伏見レジストリーから
                                        (2017/10/11)
第81回 日本のリアルワールドでは、DOACとワルファリンで脳卒中/全身性塞栓症、大出血とも発症率に有意差なし:Fushimi AF Registry(2017/08/30)
第80回 無症候性心房細動の24時間以上持続は脳卒中リスク増加と関連有り(2017/07/21)
第79回 American College of Cardiologyによる周術期抗凝固療法の意思決定パスウェイ(2017/06/20)
第78回 Xa阻害薬の中和薬Andexanet alfaの臨床効果(2017/05/15)
第77回 急性期処置および周術期におけるNOACの管理13の指針(2017/05/12)
第76回 低用量NOACとワルファリンとで有効性、安全性はあまり変わらない(2017/04/14)
第75回 抗凝固薬の適応と使い分けのシンプルなアルゴリズム(2017/03/30)
第74回 やはり発作性心房細動の方が持続性/永続性よりも脳卒中が少ない(2017/03/27)
第73回 ワルファリン服用中の消化管出血はプロトンポンプ阻害薬で予防できるか?(2017/03/10)
第72回 主要評価項目がポジティブ。それで十分か?:NEJMから論文の読み方指南(2017/03/07)
第71回 欧州心臓病学会の心房細動ガイドライン:心房細動管理の統合的マネジメント(2017/01/16)
第70回 2016年 心房細動論文 ベスト5(2016/12/16)
第69回 欧州心臓病学会の心房細動ガイドライン:脳梗塞後の抗凝固薬開始時期(2016/11/25)
第68回 超高齢者に対する抗凝固薬使用のコツ:90歳以上に対するワルファリン使用の効果とリスク
                                         (2016/11/21)
第67回 NOACの実践的使用法10のポイント(2016/10/26)
第66回 心房細動の死因の第一位は心不全と悪性腫瘍。脳梗塞は5.1%(2016/10/19)
第65回 ワルファリンの処方や心房細動の血栓塞栓率には地域差がある(2016/10/05)
第64回 週刊誌の「飲んではいけない薬」は本当なのか?(2016/09/09)
第63回 米国の主要学会による心房細動患者に行うべき医療行為と評価のまとめ(2016/08/22)
第62回 抗凝固薬を中止すると血栓塞栓症リスクは20倍に増加(2016/08/19)
第61回 60歳、CHA2DS2-VAScスコア1点の無症候性心房細動に抗凝固薬は必要か?(2016/07/22)
第60回 突然心停止の徴候は何か?それはどの程度生存に影響するのか?(2016/06/29)
第59回 持続性心房細動のほうが発作性より血栓塞栓症が多い:システマティックレビュー(2016/06/09)
第58回 日本の代表的心房細動データベースにおける抗凝固薬しようとアウトカムの変遷(2016/05/23)
第57回 心房細動診療の4本目の柱:包括的リスク因子管理(2016/05/19)
第56回 Xa因子阻害薬の中和薬:Andexanet Alfaの臨床試験(2016/05/16)
第55回 日本の登録研究においても新規発症の心房細動が心不全の予後を悪くすることが明らかに
                                         (2016/04/28)
第54回 生活のシンプルセブンは心不全・狭心症・脳卒中・認知症等のリスク低下に関連(2016/04/08)
第53回 周術期の抗凝固ブリッジは縮小の方向で(2016/03/23)
第52回 米国心臓協会 / 米国脳卒中協会の2015年心疾患 / 脳卒中研究 ベスト10(2016/03/07)
第51回 服薬アドヒアランスを良くするための実践と考察(2016/02/19)
第50回 心房細動関連脳卒中の5年生存率は39%(2016/02/05)
第49回 複数の合併症を持つ高齢者にガイドライン通り処方しても効果のある薬剤とは(2016/01/19)
第48回 肺塞栓症診断のベストプラクティス6か条(2016/01/06)
第47回 2015年 心房細動関連論文ベスト5(2015/12/22)
第46回 86歳、腎機能低下例がDOAC、アスピリン併用時に止まらない鼻血のため来院。さて、どうする?
                                         (2015/12/04)
第45回 多発する心房期外収縮は脳梗塞と関連あり(2015/11/30)
第44回 ワルファリンを適正に管理すれば85歳以上でも安全かつ有効(2015/11/13)
第43回 救急外来での失神管理10か条:ACCまとめサイト(2015/11/04)
第42回 血液型O型はダビガトラン投与下でのaPTT延長と関連あり(2015/11/02)
第41回 週55時間以上労働は、脳卒中や冠動脈疾患リスクを高める(2015/10/28)
第40回 メンタルストレスによる心筋虚血は、運動誘発性心筋虚血よりも多く、女性、未婚男性、独居者でとくに多い(2015/10/16)
第39回 高齢者心房細動合併心筋梗塞後のトリプルテラピーはDAPTより大出血が多く効果は同じ
                                         (2015/10/07)
第38回 心房細動治療 13のキーポイント(2015/10/02)
第37回 冠動脈塞栓は心筋梗塞の重要な原因のひとつで、その背景には心房細動(2015/09/16)
第36回 NOAC導入時の出血、血栓塞栓イベントはワルファリンと有意差なし(2015/09/09)
第35回 認知症と心房細動に関する総説(2015/09/02)
第34回 エコノミークラス症候群の予防についての患者さん向け説明資料(2015/08/28)
第33回 75歳以上の心房細動、静脈血栓にNOACとワルファリンはどちらが良いのか(メタ解析)
                                         (2015/08/14)
第32回 高齢者における抗血栓療法に関するエキスパートの意見(2015/07/29)
第31回 ダビガトランの周術期管理に関する前向きコホート研究(2015/06/24)
第30回 心房細動の有病率は50年間で4倍(男性)、脳卒中は74%減少(2015/06/10)
第29回 75〜76歳の一般住民が2週間1日2回心電図を取れば3%で心房細動が見つかる(2015/05/27)
第28回 僧帽弁手術に追加した外科的心房細動アブレーションの安全性と有効性(2015/05/13)
第27回 体重減少により心房細動が明らかに減少する(2015/04/30)
第26回 腹部大動脈瘤のスクリーニングに関するガイドライン(2015/04/15)
第25回 日本におけるNOAC服薬中の頭蓋内出血の特徴(2015/04/08)
第24回 日本人の低体重心房細動患者は、脳卒中/全身性塞栓症が多いが、出血は多くない(2015/04/01)
第23回 健診でみつかった上室性期外収縮は心房細動の予測因子(2015/03/17)
第22回 抗凝固薬を飲む方へ(患者向けスライド)(2015/03/09)
第21回 テレビなど健康番組を見る患者さんへの説明用資料(2015/02/17)
第20回 日本人における抗凝固薬の効果と安全性の特徴(2015/02/04)
第19回 2014年を振り返って(2014/12/26)
第18回 2014心房細動論文ベスト5(2014/12/24)
第17回 心房細動アブレーション後の長期成績は、その後の生活習慣の改善に影響される(2014/12/10)
第16回 心房細動アブレーション後の血栓塞栓症リスクは、アブレーションをしない人に比べて低い(観察研究)(2014/11/28)
第15回 なぜ新薬発売後に重大な副作用が出てしまうのか? (私見)(2014/11/12)
第14回 アジア人でもCHA2DS2-VAScスコア 0点は脳卒中低リスクか?(2014/10/27)
第13回 カナダの新しい心房細動ガイドラインはわかりやすい(2014/10/15)
第12回 欧州心臓病学会から抗凝固薬+抗血小板薬併用に関する最新のステートメントが出ました
                                         (2014/10/01)
第11回 心房細動の早期発見は良いことなの?(2014/09/03)
第10回 NHK特集で報道された「シロスタゾールと認知症の関係」についての患者さん説明用パンフレットを作りました。(2014/08/06)
第9回 長時間モニターすると原因不明の脳卒中の何割に心房細動がみつかるか?(2014/07/30)
第8回 腎不全合併心房細動患者の脳卒中と出血のバランス(2014/07/23)
第7回 心房細動アブレーション前後でワルファリンを継続すべきか?(2014/07/16)
第6回 心臓病患者における抗凝固薬+抗血小板薬3剤併用についての総説 (2014/06/12)
第5回 PT-INRの迅速検査はワルファリン管理を改善させる。(2014/06/09)
第4回 透析施行中の心房細動患者におけるワルファリンと脳卒中・出血リスクの関係は?(2014/05/08)
第3回 抗凝固療法一時的中断例の転帰はNOACとワルファリンとで違うか?(2014/05/01)
第2回 年齢別に見たアピキサバンの対ワルファリンの有効性と安全性はどうか?(2014/03/18)
第1回 抗凝固薬に抗血小板薬を追加する?(2014/03/11)

MitraClip(マイトラクリップ)

September 01 [Sat], 2018, 18:53
弁尖間クリッピング式の経皮的僧帽弁接合不全修復システムに関する適正使用指針
http://www.j-circ.or.jp/MitraClip/tekisei_shishin.pdf

MitraClip:外科手術をしない僧帽弁閉鎖不全症の治療
https://www.kchnet.or.jp/hdc/cardiovascular/disease/treat/mitraclip.html

僧帽弁閉鎖不全症 mitral regurgitation; MR
http://www.keio-minicv.com/disease/disease2
・最近、海外では年齢や合併症のために外科的手術が適応とならない患者さんに対して、MitraClip®(マイトラクリップ)というカテーテルによる低侵襲治療が行われている。
この治療法はカテーテルを用いて下肢の動脈から直接心臓に到達し、「クリップ」で弁をつかんで引き合わせることにより、逆流量を減らす治療だ。
開胸する従来の心臓手術よりも体にかかる負担が少ないため、年齢や合併症などのために手術を断念していた患者さんに対しても治療が可能となる。
現在、ヨーロッパでは2008年にCEマークを取得、アメリカでは現在FDA(米国食品医薬品局)に承認申請中で、日本でも今後大変期待される治療法だ。

弁膜症外科治療の最前線
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph113.html#s2e
現在(2015年)国立循環器病研究センターをはじめとする数施設で臨床試験が始まった。
これは、僧帽弁の前側と後ろ側の“膜”(前尖と後尖)を一部クリップで合わせて、はみ出した部分(逸脱)を治そうとするデバイスです。
日本人での治療効果や副作用を確かめるのはこれからだが、海外では一定の成果を上げており、手術を受けるにはリスクが高すぎる患者さんやどうしても手術を受けたくない患者さんなど、特定の患者さんには有効ではないかと考えられている。

僧帽弁閉鎖不全症に対するカテーテル治療と手術治療のそれぞれの特徴と適応について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/76/3/76_135/_pdf/-char/en
・非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全症に対する弁形成術は非常に予後がよく、リウマチ性弁膜症が減少し変性による僧帽弁閉鎖不全症が多くを占めるようになった現在では、僧帽弁形成術が主流となっている。

・僧帽弁形成術は心房細動がない場合には、術後の抗凝固療法は不要であり、生体弁置換のような耐久性の問題がない。
また、弁尖から乳頭筋への機能や形態が保たれることから、弁置換術と比較して術後左心室機能の改善、手術死亡率、遠隔期予後がよく感染性心内膜炎合併率も低い。

・僧帽弁の逸脱部位によって形成法は多岐におよぶ。
後尖逸脱に対しては矩形切除術 (Quadrangular resection) や三角形切除 (Triangular resection)、スライディング法 などが考案されて広く行われてる。
弁尖切除は後尖逸脱には良好な成績を示したが、広範囲逸脱や前尖逸脱に対しては結果が好ましくなく再現性も低い。

・僧帽弁閉鎖不全症に対する経皮的治療であるMitraClip (Abbott Vascular, Inc., Menlo Park, California, USA) は1991年にイタリアの Ottavio Alfieri が開発した Edge to edge Repair(前尖と後尖を縫い合わせる方法) をカテーテル的に行う治療法である。
大腿静脈から経心房中隔的に左房左室にカテーテルを挿入し、前尖と後尖をクリップにより閉じるというものである。
クリップはカテーテルから離脱するまでは自由に開閉可能で、かけ直すことができるため経食道心エコーにより逆流の程度を評価しながら適切な位置を確認して留置する。
中心性僧帽弁閉鎖不全症がよい適応とされているが、偏心性僧帽弁閉鎖不全症や機能性僧帽弁閉鎖不全症に対する有効性も報告されてきている。
人工心肺を使用せずカテーテル的に行うことから患者への負担が少なく、特に心機能の低下した症例において非常に期待される手技である。
海外ではすでに数万例施行され、有効性と安全性が確認されている。
その適応についても徐々に明確になりつつある。
本邦ではまだ保険未承認で臨床試験が進行中であり、近い将来使用可能になることが期待される。

名古屋大のディオバン論文、米医学誌が撤回

August 31 [Fri], 2018, 6:05
名古屋大のディオバン論文、米医学誌が撤回
製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンの効果を調べた臨床研究の不正をめぐり、名古屋大の研究グループが発表した論文が、掲載した米医学誌の判断で撤回された。
名大の調査委員会が昨年11月、論文撤回が妥当としていた。
 
撤回は今月8日付。
ディオバンに関する論文は、東京慈恵会医大、千葉大、滋賀医大、京都府立医大、名大の5大学が発表し、このうち名大を除く4大学がすでに撤回。
これで5大学で発表された論文がすべて撤回された。

 
私的コメント
他の4大学については、すでに旧聞に属することなので自主撤回だったのか医学誌の判断での撤回だったのか少し調べないとわかりません。
名古屋大の研究代表たる室原教授は撤回に抵抗姿勢は示していましたが、反論を公表するなどの抵抗抗戦ではなかったようです。
ダンマリを決め込んでのフェードアウトを狙っていたようですが、結果的には科学者としては最も恥ずべき形での撤回となってしまいました。
一連の撤回の中で、京都府立医大の教授のみ辞職しましたが、その他の教授との差は一体なんだったのでしょうか。
今回の一件でも、学内での論文撤回勧告を無視したことを含めて科学者の身の処し方としてはいかがなものでしょうか。
それとも科学者ではないことを自ら証明したのでしょうか。


名大の論文は、ディオバンが別の高血圧治療薬に比べて、心不全の悪化による入院が少ないとの研究結果をまとめたもので、2012年1月に米医学誌ハイパーテンションに掲載された。
 
名大の調査委は昨年11月、この研究で実際には入院していない患者らを「入院」に含めたことを「妥当性を欠く」と指摘。
症例を分類する委員会にノバルティスの元社員が出席するなどしたことも「不適切なプロセス」として、「論文撤回が適当」と結論づけた。
 
名大は掲載した米医学誌に調査結果を通知。
米医学誌は今月8日付で「名古屋大の調査結果に基づき論文を撤回する」と発表した。
 
ディオバンの研究不正では、02〜10年に5大学が別の高血圧治療薬と効果を比較する臨床研究を実施した。
京都府立医大と慈恵会医大で臨床研究データの操作が判明。
すべての研究でノバルティス社の元社員が統計解析などに関与し、5大学には同社から奨学寄付金が提供されていた。
このうち京都府立医大の論文について、元社員は東京地裁で昨年3月、臨床データを改ざんしたと認定されたが、無罪判決を受けた。
東京地検はこの判決を不服として控訴した。

私的コメント
ディオバン(一般名バルサルタン)はその後も販売が続けられており、最近配合剤まで新発売されました。
論文の「撤回」はもちろんのことですが、国内での発売の「撤回」がされないのも不思議です。
数多(あまた)あるARBの中で同薬剤を処方する医師がそんなに多いとも思えません。
もし処方する医師がいるとすれば、この一件を知ってのことなのでしょうか。
不思議です。
売れなければ発売中止となる。
これは自由経済社会での常識です。

今回の記事では一番知りたい核心部分が欠落しています。
それは「実際には入院していない患者らを『入院』に含めた」改ざんが元社員によって行われたものかどうかということです。
担当医がそこまで大胆に改ざんするとは思えません。
元社員によって行われたとすれば筆頭執筆者は被害者の可能性もあります。
室原教授の反論がないのはそうではないということ(つまり何らかの圧力によって担当医が改ざん)ということになってしまいます。
名大の調査委員会ではどうなってんでしょうか。


参考・一部引用
2018年08月24日(金) 17:00 配信 朝日新聞デジタル(アピタル)

CANTOS試験

May 27 [Sun], 2018, 18:59
・ 欧州心臓病学会年次集会(ESC2017、8月26-30日、スペイン・バルセロナ)で、カナキヌマブの動脈硬化性疾患二次予防効果を検討した二重盲検ランダム化比較試験CANTOSの成績が、N Engl J Medと同時発表された。

・ カナキヌマブはクリオピリン関連周期性症候群などに適応を有する、抗インターロイキン(IL)-1βモノクローナル抗体。同じ母集団の検討で同薬が肺癌リスクを有意に減少させたとの解析結果がLancetに同時発表された。

・ 心筋梗塞の既往を有し、癌の診断歴がない、高感度CRPが2mg/L以上の患者1万61例を、カナキヌマブ50mg、150mg、300mgまたはプラセボの4群に盲検下でランダム化割り付け(被験薬は3カ月おきに皮下注射)。一次評価項目は、非致死性心筋梗塞+非致死性脳卒中または心血管疾患死。

・ ベースラインから48カ月時点で、カナキヌマブ3群でプラセボ群に比し、26-41%ポイントの高感度CRP値低下を確認。カナキヌマブ投与によるLDLコレステロールの低下は見られなかった。

・ 150mg群でのみ、事前設定された一次評価項目、ならびに不安定狭心症による緊急血行再建術のための入院を含む二次評価項目の有意なリスク低下が確認された。しかし、プラセボ群に比べ致死的な感染症の発生率が上昇。全死亡は両群で有意な差はなかった。

・ スタチンによりLDLコレステロール(LDL-C)が十分に管理されており、かつ高感度CRP高値の高リスク患者群で脂質プロフィールに変化を与えることなく、カナキヌマブ投与により高感度CRPの有意な低下と複合心血管イベントの有意な減少を認めた。

血圧下げるワクチン治験 開始

May 03 [Thu], 2018, 19:10
1度の注射で効果持続、血圧下げるワクチン治験
日本で開発された血圧を下げるワクチンの臨床試験(治験)が先月、オーストラリアで始まった。
 
1度の注射で効果が一定期間続くもので、大阪大発の医療ベンチャー企業「アンジェス」(本社・大阪府茨木市)が初めて開発し、2020年代前半の実用化を目指している。
 
高血圧は脳梗塞や心筋梗塞の原因となり、日本でも約4300万人の患者がいる。
治療は毎日の服薬が中心だが、飲み忘れなどで血圧を目標値まで下げられない患者も多い。
ワクチンなら血圧管理の中断を防ぎやすい利点がある。
 
治験が始まったのは、血圧を上げる「アンジオテンシン2」という物質に対する抗体を作り、この物質の働きを抑えるためのワクチン。
遺伝子に働きかけて体内に抗体を作るDNAワクチンという新しいタイプだ。

参考・引用
読売新聞 2018.5.2

BNP

April 19 [Thu], 2018, 7:13
BNP
心室筋のストレス刺激によりBNP前駆体であるproBNP産生が亢進し、さらに蛋白分解酵素により活性体であるBNPと非活性体であるN-terminal pro BNP (NT-proBNP)に分解され血中に放出される。
NT-proBNPは生理活性を持たないた、血中に分泌されたのち特異的な受容体などに結合することなく代謝される。

現在、BNPとNT-ProBNP共に心不全の診断などに応用されているが、NT-proBNPはBNPに比して採血後も安定している反面、腎機能低下の影響を強く受けることや、血中半減期が長いため心機能の指標としての感受性に劣るという指摘もあり、やや異なる指標として考えるべきである。
測定に当たっては,BNPは血漿を、NT-proBNPは血清または血漿を用いる。
 
日本心不全学会が「血中BNPやNT-proBNP値を用いた心不全診療の留意点について」と題したステートメントを発信している。
この中で、血漿BNP濃度の最も厳格な基準値としては18.4pg/mLが示されているが、国内で行われた多施設共同研究なども参考に心不全に陥り
やすい症例の血漿BNP濃度測定のカットオフ値として40pg/mLを定めている。
この値は、少し緩やかな値となっており、現実的で日常臨床に役立つであろう。
 
本ステートメントでは、BNPには個人差が存在する点にも触れている。特に、肥満があるとBNP濃度は上昇しにくい傾向にあるので、心不全の程度を実際より低く評価してしまう可能性があり、注意を要する。
 
BNPの測定は、簡便、迅速、安価であるが、BNPだけで心不全を判断せず、常に全身状態や他の検査も参考にすべきである。

参考・引用
慈恵医大 井上康憲先生 執筆
日医誌 第146巻・第9号 / 平成29(2017)年12月

強心配糖体製剤「ラニラピッド®錠0.1mg」出荷停止

April 09 [Mon], 2018, 23:44
= 強心配糖体製剤「ラニラピッド®錠0.1mg」出荷停止のお知らせ =
強心配糖体製剤「ラニラピッド®錠0.1mg」 (一般名:メチルジゴキシン錠) につきまして、現行原薬の製造終了に伴い代替原薬について検討を進めてまいりました。
2017年7月より代替原薬を用いた製剤(以下、変更品)を出荷する予定としておりましたが、現在までの安定性試験において経時的に溶出率が低下する傾向が認められました。
 
そのため、変更品については使用期限内に規格値を逸脱する可能性が否定できないことから、「ラニラピッド®錠0.1mg」の変更品の出荷を取り止めることといたしました。
 
現在、供給しております現行原薬を用いた製剤(以下、現行品)の「ラニラピッド®錠0.1mg」につきましては、長期安定性試験において溶出率の低下傾向は確認されておりません。
 
また、「ラニラピッド®錠0.05mg」につきましては、製剤処方および製造方法が0.1mg製剤と異なるため、変更品においても溶出率の低下傾向は確認されておりません。
 
つきましては、現行品の在庫消尽にともない「ラニラピッド®錠0.1mg」の出荷を停止させていただきますので、甚だ勝手なお願いではございますが、「ラニラピッド®錠0.1mg」による治療を受けられている患者様におかれましては「ラニラピッド®錠0.05mg」による治療をご考慮いただきたくお願い申し上げます。
また、現行品の「ラニラピッド®錠0.1mg」につきましては在庫消尽までの間、偏在を回避するために出荷調整を実施させていただきます。
 
尚、供給再開につきましては、目途が立ち次第、改めてご案内させていただく所存でございます。
 
この度は、「ラニラピッド®錠0.1mg」による治療を受けられている患者様、ならびに医療関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけすることにつきまして、心よりお詫び申し上げますとともに、何卒ご理解の上、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。


https://chugai-pharm.jp/hc/ss/pr/drug/news/detail/1405241301060/1.html

心筋梗塞 夏の夜は発症注意

April 09 [Mon], 2018, 6:24
心筋梗塞:夏の夜は発症注意 日照時間と関連 京都府医大
https://www.m3.com/news/general/596180?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD180408&dcf_doctor=true&mc.l=286277170
京都府立医科大など世界7カ国の共同研究グループが、急性心筋梗塞の発症時刻と日照時間に密接な関連性があることを突き止めたと発表した。
7カ国計2270症例の分析で、日照時間の長い夏は他の季節に比べ、夜に心筋梗塞の発症が増加していたという。
医療スタッフの効率的な配置などにつながる成果としている。
論文が2018年4月6日、米心臓協会専門誌(電子版)に掲載された。
 
心筋梗塞は夏よりも冬、夜より日中に発症しやすいことが知られている。
グループは日中と夜間の発症数を夏とそれ以外の季節に分けて解析。
夏は日中の発症が少なく、夜間に多かった。
 
また、通年の日照時間がほぼ一定のシンガポールでは、晴れた日ほど発症が夜にシフトしていた。
 
更にグループは、日光により体内で合成されるビタミンDに着目。
スウェーデンの研究で得られた血中のビタミンD合成量の季節推移と、地理・人種的条件がほぼ同じフィンランドの心筋梗塞発症数を比較したところ、ビタミンDの血中濃度が最も高い夏に、夜間の発症率が上がっていた。
グループは体内のビタミンDが発症を抑えている可能性があるとみている。
 
ビタミンDと発症の関係をさらに調べることで予防薬の開発や、発症の指標につながる可能性がある。

各利尿薬の作用部位

March 26 [Mon], 2018, 4:56
各利尿薬の作用部位

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参考・引用
高血圧治療における利尿薬の上手な使い方
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/archives/2018-01-30.html

心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)

March 26 [Mon], 2018, 4:37
心不全診療ガイドラインを大幅改訂(2017年改訂版)
ステージ分類を分かりやすく提示
https://medical-tribune.co.jp/news/2018/0320513532/

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